スクウェア・エニックスは2015年3月8日,
速報 でお届けしたように,MMORPG
「ファイナルファンタジーXIV」 (
PC /
PS4 /
PS3 )の拡張パック
「ファイナルファンタジーXIV:蒼天のイシュガルド」 (
PC /
PS4 /
PS3 。以下,蒼天のイシュガルド)を
6月23日に発売 すると発表した。同日には,
Mac版 が発売されることも明らかになっている。
これは,北米ボストンで開催されたPAX East 2015にて実施された蒼天のイシュガルドのスペシャルプレゼンテーションで発表されたものだ。ステージに登壇したプロデューサー兼ディレクターの
吉田直樹氏 は発売日のほか,これまでのファンフェスティバルなどでの発表内容を含めた,蒼天のイシュガルドに関する情報をあらためて公開した。本稿ではおさらいを兼ねつつ,そのプレゼンテーションの内容をまとめていこう。
・新ヒーラージョブは「占星術師」――「新生FFXIV」ファンフェスティバルで拡張パック新情報が公開。新ジョブ「機工士」や新種族などが明らかに
暗黒騎士と侍で議論のあった新ジョブ選択
全ジョブのレベル60装備も公開
まず,吉田氏はエオルゼアの地図を紹介し,蒼天のイシュガルドではいよいよ冒険の舞台がイシュガルド地方になると説明する。そのくだりで吉田氏は,ティザートレイラーのロングバージョンがすでに完成していることを明かし,その公開はパッチ2.55がリリースされたあとになるとした。さらに吉田氏は,イシュガルドで1000年にわたり続いているドラゴン族との争い
「竜詩戦争」が物語の背景にある と説明し,プレイヤーは7匹の巨大なドラゴンとの戦いの中に身を投じることになると,物語の具体的な内容に触れた。
そして吉田氏は,蒼天のイシュガルドで「多くの新規エリアが追加される」とスクリーンショットやアートを交えて紹介。さらにそのうちの一つについて,冒険の舞台が
魔大陸 (ファイナルファンタジーVIに登場したダンジョン)と呼ばれる地域にも及ぶとコメントした。
また,蒼天のイシュガルドシリーズとなるパッチ3.xで,「空へ」をキーワードに冒険の舞台を提供する予定であることも明かした。続けて氏は,チョコボとドラゴンのフライングマウントの動画を紹介。このほかにも1人乗りの飛空艇など,多くのフライングマウントが用意されているという。
また吉田氏は,新しいレイドダンジョン「機工城アレキサンダー」について,ノーマルとハードの2つの難度を用意する予定であると説明し,それに合わせて新しいルートシステム(ドロップアイテムの入手システム)を導入すること付け加えた。
新種族アウラについても,吉田氏は動画を交えて紹介。氏によると,アウラはカスタマイズの幅が非常に広くなっており,とくに女性に関しては可愛らしい雰囲気からサキュバスのような悪魔的な雰囲気まで,こだわったキャラクターメイキングが行えるということだ。さらに,このアウラ族を含めたキャラクターメイキングが可能な,新しいベンチマークソフトを4月に公開することを発表した。
続いて吉田氏は,「暗黒騎士」「占星術師」「機工士」といった新しいジョブについての動画も紹介した。暗黒騎士はMPを消費して暗黒の力を身にまとわせながら戦うジョブ,占星術士は天球儀とカードという新しいシステムを有し,2つのスタンスを切り替えて戦うジョブになるという。また,機工士は銃にアタッチメントを付けることでDPSを上げたり,機工兵器を召喚し,敵にデバフを与えたり,味方にバフをもたらしたりできるジョブになるとのこと。
さて,追加される新ジョブが,なぜこの3つになったのか? 吉田氏はジョブを選択するプロセスを紹介した。
それによると最初のステップは,どのロールに新しいジョブを加えるかという議論から始まるという。次に,同じロールですでに実装されているジョブと,どのように異なったゲームプレイが可能なのかを考える。その次のステップでは,プレイヤーのフィードバックを含めて,どのようなデザインを持ったジョブにするのかを考えるそうだ。
吉田氏は,タンクの新ジョブについても,暗黒騎士と侍のどちらにするか,最後の最後まで議論し,暗黒騎士に決まったことを明かした。そして氏は,侍が今後実装されないわけではなく,その時が来るのを待ってほしいと話し,新ジョブとして侍が実装される可能性を示唆した。
続くステップでは,デザインが確定するのと並行して,具体的なジョブアクションをどのようにするのか,バトルチームが中心になって製作を進めていくという。吉田氏によると,バトルセクションのMr.Xがデザインを行い,それをアシスタントディレクターのMr.Gこと
権代光俊氏 がチェックし,最後に吉田氏がチェックをする流れになると説明する。
そして,そのチェックを踏まえて,どんな武器を持たせるのかを決めるという。吉田氏は,このステップで占星術師がカードを使うことは決まったものの,武器そのものをどうするかで難航したことを明かした。
吉田氏は,「スクウェア・エニックスはこのレベルのアートは出さないんですが」と前置きしたうえで,カードホルダー案のラフデザインと,それに基づいた3Dモデルを公開。吉田氏によると,紹介したデザインは全部ボツになったという。そして,天球儀というアイデアがスタッフから挙がり,満場一致でそれに決まったとのことだ。
さらに吉田氏は機工士についても触れ,付けたアタッチメントで銃が格好良くならないといけないと断りつつ,ボツとなってしまったデザインを紹介。また,バッグや機工兵器のデザインも繰り返し行われたという。
さらに吉田氏は既存のジョブについて,蒼天のイシュガルドでレベルキャップが60まで解放されることに触れ,戦闘職だけでなく,ギャザラーやクラフターを含むすべてのジョブのレベル60での新装備を動画で紹介した。また,名前はまだ最終決定していないと前置きしつつ,クラフターにスペシャリストという新しい仕組みが導入されることも明かした。ギャザラーにも,自分だけの領域を契約し,そこでギャザリングを行うような新システムも実装されるという。
約9分にもおよぶ新ベンチマークソフトは4月公開予定
蒼天のイシュガルドと同時にMac版の発売も決定
6月23日の発売が決まった蒼天のイシュガルドだが,発売されるパッケージはアイテムが数多く付属される「コレクタースエディション」と,ゲーム本体だけの「スタンダードエディション」,「ファイナルファンタジーXIV:新生エオルゼア」と「蒼天のイシュガルド」がセットになった「オールインワンパッケージ」の3種類が用意される。6月19日から蒼天のイシュガルドがプレイできる,予約特典のアーリーアクセスにも注目だ。なお,価格などの詳細は本日(3月9日)に公開された
「こちら」 の記事で確認してほしい。また,冒頭でも書いたように,
Mac版「ファイナルファンタジーXIV」 が,蒼天のイシュガルドと同時リリースであることも発表されている。
なお,この発売時期については,もともと2015年春ということで5月の発売を目指していたが,最終調整に時間が掛かり6月の発売になってしまったとのことだ。
このほか吉田氏は,(ステージの)2日前にチェック用に送られてきた,まだBGMも付いていないというベンチマークソフトの映像を公開した。このベンチマークは9分にもわたる長いもので,いち早く蒼天のイシュガルドの世界に触れてほしいとコメントしていた。
最後に吉田氏は,イシュガルドの新しいフィールドのウォークスルー動画を紹介して,プレゼンテーションを締めた。蒼天のイシュガルドの発売日までは,まだ3か月以上あるわけだが,吉田氏はその間に少しづつ情報を公開していきたいと語っている。続報に期待したいところだ。
ファイナルファンタジーXIV: 蒼天のイシュガルド フィールドウォークスルー
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