
イベント
GTC Japan 2016にジェンスン・フアン氏の登壇が決定。NVIDIAが開催したディープラーニング専門イベントで明らかに
![]() |
もっとも,イベント内容自体は,4月4〜7日に米国で行われた「GPU Technology Conference 2016」(以下,GTC 2016)の講演からディープラーニング関連の話題を抜き出したような体裁で,筆者が聴講した限り,新情報はとくになかった。そこで本稿では,Deep Learning Day 2016 Springで明らかになった情報に絞って,簡単にレポートしたい。
Deep Learning Dayは年4回の予定
GTC Japan 2016は10月5日に開催
NVIDIAがディープラーニング分野に力を入れていることは,今さら説明するまでもないが,それを受けて2016年には,Deep Learning Dayを計4回開催する予定であるという。今回が2回目なので,あと2回あるわけだ。
![]() |
NVIDIAが関わる技術を網羅する開発者向けイベントだけに,GTC Japan 2016では,ディープラーニングだけでなく,ハイパフォーマンスコンピューティングや「コンシューマー向けの仮想現実(VR)についても取り上げる」(林氏)という。ゲーマーの視点でも内容には期待できそうだ。
![]() |
そのGTC Japan 2016基調講演は,NVIDIA社長兼CEOであるJen-Hsun Huang(ジェンスン・フアン)氏が行う予定であるという。Huang氏は,日本の自動車産業や製造業におけるディープラーニング市場に注目していると言われているが,そんな氏が日本の聴衆に向けて直接何を語るのか。今から楽しみである。
![]() |
「DGX-1」の演算性能は地球シミュレーター並み?
国内販売もスタート
GTC 2016では,PascalアーキテクチャのGPU「Tesla P100」を8基搭載するディープラーニング向けスーパーコンピュータ「DGX-1」が発表された。
DGX-1は,倍精度浮動小数点演算性能が40TFLOSに達するとのこと。林氏によれば,「これは,かつて日本が誇ったスーパーコンピュータ『(初代)地球シミュレータ』と肩を並べる性能※」であるという。巨大な施設で運用していた初代地球シミュレータに匹敵する演算能力が,4Uサイズのラックマウントサーバー1台に収まってしまうのだから,技術の進歩はものすごいものだと感心させられる。
※2002〜2009年に運用していた初代の性能。現在の第3世代地球シミュレータは,1.3PFLOPSの演算性能を有する。
林氏によると,DGX-1は日本企業からの引き合いがものすごいそうで,「日本からの最初のオーダーは,GTC 2016でHuang氏が基調講演を行っている真っ最中に入った(笑)」そうだ。
そんなDGX-1の国内販売が,Deep Learning Day 2016 Springに合わせてスタートした。GDEPソリューションズとHPCシステムズ,日立製作所の3社が,国内代理店を担当するとのことだ。興味のある人――さすがに個人で買う人はいないと思うが――は,代理店に問い合わせてみてはどうだろうか。
![]() |
Deep Learning Day 2016 Spring 公式Webページ
- 関連タイトル:
GeForce GTX 10
- この記事のURL: