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「Unityソリューションカンファレンス2015」レポート。アイドルのMVや,アニメ展でもUnityを活用。技術よりも直感的に分かる“エモい”コンテンツとは
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印刷2015/12/09 19:35

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「Unityソリューションカンファレンス2015」レポート。アイドルのMVや,アニメ展でもUnityを活用。技術よりも直感的に分かる“エモい”コンテンツとは

Unity
 ユニティ・テクノロジーズ・ジャパンは,2015年12月4日 に,東京・秋葉原の秋葉原UDX NEXTにおいて,「Unity Solution Conference 2015」を開催した。
 その中で面白法人カヤックの天野清之氏「アニメ・アイドル・Unity」と題した講演を行い,アイドルグループ「妄想キャリブレーション」のMVや,アニメ作品の展覧会「バケモノの子」展における,Unityの活用事例に関して語っていた。ここではその講演の模様をお伝えしてみたい。


Unityで作ったシミュレーションでイメージを共有


面白法人カヤックの天野清之氏
 講演は,“アイドル”の部分に関する事例紹介から幕を開けた。
 天野氏が所属する面白法人カヤックは,社員個人がさまざまなものを制作することを良しとする自由な社風があるという。氏は,かつてスカートにLEDを装着して内部から光らせる「光るスカート」というプロジェクトを製作したことがあるという。知り合いの映像プロデューサーがこれに着目したことから,アイドルグループである妄想キャリブレーションの「魔法のジュース」という曲のMV制作とライブ演出に携わることになった。

Unity Unity

Unity
 そこで氏は“歌に合わせてスカートを光らせる”というパフォーマンスを発案し,音声を解析してスカート側に発光指示を送るというシステムを作り出した。このMVは好評を博し,氏はライブにおける同曲の演出も担当することになったという。
 そこでは,スカートの発光パターンをあらかじめ用意しておくのではなく,Unityを用いたリアルタイム音声解析によってスカートを光らせることに挑戦した。言うまでもなく,後者のほうが各段に難度は高いのだが,現場スタッフの協力によって実現に成功を収めたという。

Unity
 続いて氏は同グループの新曲「幻想恋花火」のMVにも参加し,サビの部分において,メンバーのバックに飾られた番傘に花火や文字が浮かび上がる……というプロジェクション部分を担当した。
 制作に当たっては,撮影場所の実寸を測定し,Unity上でよく似た空間を作成し,プロジェクタの距離などに関するシミュレーションを繰り返したという。こうした手法は展示会などの設計においても有効で,Unityで作ったシミュレーションをアプリ化してプレゼンテーションを行うことにより,プロジェクトメンバーと顧客の間でスムーズなイメージ共有が行えるのだそうだ。

Unity


「バケモノの子」展でもUnityが活躍。直感的に分かる“エモい”コンテンツで好評に


(c)2015 THE BOY AND THE BEAST FILM PARTNERS
Unity
 “アイドル”に続いては“アニメ”の話題に。カヤックは2015年7月に行われた「バケモノの子」展の展示制作にも参加しているが,ここでもUnityが役に立っているのだという。
 同イベントは,アニメ監督・細田守氏が手がけた「時をかける少女」「サマーウォーズ」「おおかみこどもの雨と雪」「バケモノの子」に関する展示を行うというもの。カヤックは,作中の名シーンを体験できる体感型展示のいくつかを作成している。

 時をかける少女の「未来で待ってる」ブースでは,夕暮れの河原をバックに,千昭が主人公の真琴に囁きかけるラストシーンがモチーフになっている。このシーンを再現すればファンは喜んでくれるのではないか,という思いと,展示に使用される千昭フィギュアは参加者が触れていいものだったことから,“来場者がフィギュアの前に立つと,本人にしか聞こえないように千昭が囁いてくれる”という体感型展示が考案された。
 システム自体は“フィギュアの前に人が立ったのをセンサで感知し,内部のスピーカーから音声が流れる”とシンプルだが,“参加者の視界に入る水面をキラキラと光らせることでドラマチック感を増し,これに見とれているうちに千昭から囁かれる”というエモーショナルな演出を施したこともあり,展示は大好評を博したという。

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 サマーウォーズでは「よろしくお願いしまあああすっ!!」「OZメッセージ」の二つのブースが作られた。
 前者で再現されるのは,物語のクライマックス。人工衛星の落下位置をずらすため,主人公・健二が「よろしくお願いしまあああすっ!!」と絶叫しながらPCに入力を行うというシーンだ。
 ブースでは,参加者がマイクに絶叫すると,その声に応じて壁面ディスプレイの文字が変化。その際,叫んでも恥ずかしくないよう,エコーを掛けるなどの配慮が成されたのだという。

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 後者のOZメッセージでは,作中に登場するネット上の仮想世界「OZ」の再現にUnityが使われた。来場者が備え付けのiPadにメッセージを入力すると,OZの空間上に表示されるという一種のデジタル寄せ書きだ。OZを再現するのであれば,一枚絵ではなく3D空間でなければダメだろうということから,カメラがOZの空間内を回遊する中,吹き出しの中にメッセージが浮かぶという,アニメさながらの演出がUnityによって実現されることとなった。
 当初は,実際にアニメで使われたモデルデータを使おうと考えていた天野氏だが,入手が難しく,結局はゼロから作成することになったのだという。

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 おおかみこどもの雨と雪では「雨と雪の背くらべ」ブースが作成された。雨と雪という二人の子供を育てていくことにフォーカスされた同作にちなみ,“柱に刻まれた,毎年の背比べの傷に手をかざすと,その時々の雨と雪が出現する”という仕掛けだ。
 システムはUnityとKinectで構成されており,Kinectによってどの傷に手がかざされているかを検知し,傷の位置に応じた年齢の雨と雪を出現させている。
 暖かみのあるキャラクターを3Dモデル化するよりは,イラストを動かしたほうがいいだろうという判断から,Live2Dでのアニメーション作成が行われた。Live2D側でAPIが提供されていたことからUnityへの実装も容易だったという。
 こちらもシステム的にはシンプルだが,「説明的なコンテンツよりは直感的に理解できるものが好まれることが多かった」という天野氏の経験からくるものなのだそうだ。この思惑は見事に当たり,Twitter上でもこのブースに関するツイートが多数リツイートされるなどの好評になったという。

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スタジオ地図が贈る,細田守監督最新作「バケモノの子」DVD&Blu-rayが2016年2月24日(水)発売。詳細は公式HPよりご確認ください。
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 最後に天野氏は,Unityの利点を“ライブラリの豊富さ”と“使用している開発者が多いため情報を手に入れやすい”ところであると総括し,このようなUnityのイベント展示物作成といった分野での有用性を語って講演を締めくくった。

 なお,今回紹介したアニメーション作品を制作した細田 守監督の作品集として時をかける少女,サマーウォーズ,おおかみこどもの雨と雪という代表作3本をまとめて収録したBluray BOX「細田守監督 トリロジー Blu-ray BOX」発売されている(Amazonで買う)。未見の作品がある人にはお勧めだ。
 バケモノの子についてはまだソフト化されていないが,2016年2月24日にDVD&Blurayパッケージが発売される予定とのことなのでこちらも合わせて紹介しておこう(Amazonで予約)。自宅でじっくりと見直してみたい人はお楽しみに。
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