Blizzard Entertainmentは2015年10月3日,同社がサービスを提供するオンラインカードゲーム
「Hearthstone: Heroes of Warcraft」(
PC /
iOS /
Android)の
スペシャルイベントを東京都内で開催した。
既報のとおり,このイベントでは同タイトルの日本語版サービスが10月下旬に開始されると発表され,大きな話題を集めた。本稿では会場で行われたトークセッションを中心にイベントの模様をレポートしていこう。
「Hearthstone」エグゼクティブプロデューサー Hamilton Chu氏
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トークセッションに登壇したのは,本作のエグゼクティブプロデューサーを務めるBlizzard Entertainmentの
Hamilton Chu(ハミルトン・チュー)氏だ。Chu氏は,日本のプレイヤーが熱心に「Hearthstone」をプレイしており,台湾で開催中の公式世界大会
「Hearthstone Asia-Pacific Championship」の予選でもめざましい活躍をしているとし,感謝を述べた。
さらにChu氏は,そうした日本のプレイヤーがこれまで外国語で「Hearthstone」をプレイしなければならない環境にあったことに言及し,
「今日は皆さんに大きなニュースがあります」と宣言して,同タイトルの日本語版を発表した。
Chu氏によると,ゲーム内のテキストはもちろんのこと,各ヒーローのボイスもすべて日本語化されるという。会場では,
稲田 徹さん,
浅野まゆみさん,
玄田哲章さん,
田中敦子さん,
落合弘治さんら,そうそうたる声優陣を起用していることが紹介された。
Chu氏は日本語版のリリースにより,日本における「Hearthstone」のプレイ人口がさらに拡大できるのではないかと展望を述べていた。
トークセッションの後半では,Chu氏自身による日本語版「Hearthstone」のデモプレイが披露された
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声優の落合弘治さん
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続いて,「Hearthstone」の案内役・The Innkeeperのボイスを演じる声優の落合弘治さんが登壇し,ボイス収録にまつわるトークを繰り広げた。それによると,落合さんは
「英語ボイスの“波形”に合わせて日本語で演じるのがしんどかった」とのこと。また,こうした海外のゲームに日本語ボイスをあとから収録する際には,オリジナルボイスの波形を参照しながらセリフのトーンや長さなどを調整しつつ演じることになるとのことで,そこに苦労したと続けた。とくにヒーローなどの名前は,英語と日本語とでイントネーションが異なるものがあり,大変だったという。
また,英語ボイスが醸し出すThe Innkeeperの雰囲気を壊さないことにもこだわったとのこと。その中でも,The Innkeeperの体格に見合った太い声を出すことを意識していたそうだ。落合さんは,ゲーム開始時に流れる
「暖炉のそばの席へどうぞ」というボイスをステージ上で再現し,会場を沸かせていた。
会場では日本語版「Hearthstone」の試遊コーナーが設けられたほか,Hearthstone Asia-Pacific Championshipの中継の日本語解説もなされていた
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「Hearthstone」といえば,4Gamerでも
プレイガイドを連載するなど大きくプッシュしているタイトルだが,それでも「英語だから……」という理由で,これまで敬遠していた人は少なからずいることだろう。今回の日本語版リリースでそうした障壁が取り払われることにより,さらに多くの人が「Hearthstone」に注目することに期待したいところだ。