ウィッチャー3 ワイルドハント特設サイト

物語の舞台は，“フォルテスト王”が統治するテメリア王国。5年ほど続いたニルフガード帝国との大戦は，治安の悪化という形で爪跡を残しており，テメリアの人々は，郊外をうろつき回る怪物達に怯える日々を過ごしていた。

　そんなテメリアでは，怪物退治を生業とするウィッチャー達が活動しており，人々は彼らを必要とすると同時に，人智を超えたウィッチャーの力を恐れてもいる。

　伝説の白狼（ホワイトウルフ）と呼ばれるウィッチャー“ゲラルト”は，リヴィアで起こった暴動で死亡したと思われていた。しかし彼は，ワイルドハント（魔軍の騎行）と呼ばれる亡霊の軍勢に追われながらも生きのびており，のちにウィッチャー達の砦であるケィア・モルヘンの外構で，倒れているところを発見される。

　砦に運び込まれたゲラルトは，女魔術師“トリス・メリゴールド”の看護により意識を取り戻すが，記憶を失っていた。

　そんな最中，魔術師“アザル・ジャブド”と“プロフェッサー”と呼ばれる謎の男が率いる盗賊団サラマンドラに砦を襲撃されてしまう。サラマンドラの目当ては，砦の研究室に隠されたウィッチャーの秘薬だ。それを盗み出そうとする彼らに立ち向かった新人ウィッチャー“レオ”は，プロフェッサーの手によってゲラルトの目の前で殺されてしまい，秘薬はまんまと持ち去られてしまう。

　ゲラルトは，ウィッチャー達の指導者である“ヴェセミル”の指示を受け，レオの仇を討つため，そして秘薬を取り戻すため，サラマンドラの追跡を開始する。

　道中でゲラルトは，古くからの友人である吟遊詩人“ダンディリオン”と，ドワーフの“ゾルタン・シヴェイ”との再会を果たす。記憶は戻らないものの，彼らの協力は非常に心強いものであった。

　サラマンドラの本拠地が，テメリアの首都ヴィジマにあることを知り，街へ向かったゲラルトは，テメリアの治安を守る炎の薔薇の騎士団と，エルフ達によって結成されたゲリラ組織スコイア＝テルとの争いに巻き込まれてしまう。

　組織間の争いに足を引っ張られつつも，ゲラルトはサラマンドラを壊滅させ，復讐を成し遂げる。しかし，秘薬はすでに何者かの手に渡ったあとだった。

　サラマンドラを裏で動かし，秘薬を持ち去った人物が，炎の薔薇の騎士団長“ジャック・ド・アルデルスベルグ”だと知ったゲラルトは，フォルテスト王に報告し，彼の討伐と引き換えに報酬金の約束を取り付ける。

　黒幕である騎士団長を倒して秘薬を取り戻したことで，ゲラルトに与えられた任務はすべて完了した。フォルテスト王から約束の報酬をもらい，謁見の間をあとにしたゲラルトは，城内で衛兵達の死体を目撃する。

　王の身に危険が迫っていることを察し，謁見の間に引き返したゲラルトは，間一髪で王を暗殺者の手から救うことに成功した。そして，その正体を探るべくフードを脱がすと，そこにはウィッチャーと同じ特殊な目をした男の顔があった――。

ゲラルトは地下牢に捕らえられ，テメリア王国の特殊部隊である刺青隊の指揮官“ヴァーノン・ロッシュ”による尋問を受けている。彼にかけられた罪状は「王殺し」だ。なぜこのような状況に陥ったのか，物語はゲラルトの記憶を遡るところから始まる。

　テメリア王国では，“フォルテスト王”の率いる王国軍と，王に反発する反乱軍が争いを繰り広げており，国内は内乱に揺れ動いていた。

　王の暗殺を阻止して以来，護衛として王に仕えていたゲラルトは，女魔術師“トリス・メリゴールド”と共に戦場に立っており，反乱軍を次々と無力化していった。しかし，王国軍の勝利を知らせる鐘の音と同時に事件は起きる。あろうことか，ゲラルトの目の前で王が暗殺されてしまったのだ。

　ウィッチャーと思わしき暗殺者は，エルフのゲリラ組織スコイア＝テルと共に逃亡する。あと一歩のところで間に合わなかったゲラルトは，倒れた王のもとに駆けつけるが，あとからやってきた王国兵達に捕らえられてしまう。剣を片手に王の安否を確認するその姿は，ゲラルトが犯人であることを示すのに十分だったのだ。

　事件の背景を知ったロッシュは，脱獄の手引きをする代わりに，王殺しの真犯人を見つけるようゲラルトに命じる。地下牢から抜け出したゲラルトは，ロッシュとトリスと合流し，暗殺者の目撃情報があった町フロットサムに向かった。

　町に着いたゲラルト達は，広場で絞首刑の執行を待つ旧友“ダンディリオン”と“ゾルタン・シヴェイ”を目撃する。なんとか絞首刑を阻止したゲラルトは，ゾルタンがスコイア＝テルと関わりを持っていたことを知り，彼の案内で組織のリーダーである“イオルヴェス”との接触に成功する。

　ゲラルトはイオルヴェスをけしかけて，暗殺者をおびき出した。暗殺者は，自ら“レソ”と名乗り，過去にゲラルトに命を助けられたことを明かす。記憶喪失であるゲラルトは，そのことを思い出せなかったが，目の前にいる男が王を殺したことは事実。王殺しの汚名をすすぐため，彼を捕えようとするのだが，あと少しというところで逃げられてしまう。

　レソの狙いがトリスだと知ったゲラルトは，急いで町へ引き返すが，すでに彼女は連れ去られていた。ゲラルトはトリスを救うためレソを追い，ニルフガード帝国の野営地であるロック・ムインに向かうことになる。

　仲間の手引きもあり，トリスを無事に救いだしたゲラルトは，一連の事件に決着を付けるため，レソが待つというテメリア野営地跡に足を向けた。

　レソとの再会を果たしたゲラルトは，目の前の暗殺者がニルフガード帝国の命令で動いていたこと，ゲラルトが“イェネファー”と呼ばれる女性と暮らしていたこと，そしてゲラルトを追っていたワイルドハントのことについて聞かされる。

　少しずつ記憶を取り戻していくゲラルトは，最後の選択を迫られる。かつての仲間であることを知ったレソを殺すか，あるいは見逃すか――。