カプコンは2013年7月24日，同社が本日（7月25日）発売したニンテンドー3DS用ソフト
「逆転裁判5」の
完成発表会を，東京都内で開催した。この発表会では，「逆転裁判5」の
DLC展開に関する情報が明らかになったほか，発売を記念した
コラボレーション展開についてのアナウンスが行われた。また発表会の終盤には，弁護士の
八代英輝氏がサプライズゲストとして登壇し，「逆転裁判5」の裁判パートを試遊する一幕もあった。
※7月25日に開催された「逆転裁判5」発売記念抽選会の模様と，江城氏，山﨑氏へのショートインタビューを「こちら」に追加掲載しました。
「逆転裁判5」プロデューサー 江城元秀氏
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発表会開催の挨拶を行ったのは，「逆転裁判5」のプロデューサーを務めるカプコンの
江城元秀氏。江城氏は，ついに同タイトルが発売されることについて喜びを表すとともに，2001年に第一弾が発売された「逆転裁判」シリーズの累計販売本数が440万本に上ることや，映画や宝塚歌劇などのさまざまなメディアに展開していることを紹介した。
江城氏は，それだけの人気と高い認知度を持ったシリーズの最新作を作ることについて，開発チーム一同，かなりのプレッシャーがあったことを明かした。しかしその状況下でも，ファンの期待に応えるために魂を込めて開発を進め，これまでシリーズを遊んだことのない人にもアピールできるように仕上げたと続けた。
プレイフィールについては，今回，プラットフォームをニンテンドー3DSに移したことによりユーザーインタフェースやシステムが改善され，まさに推理小説を読んでいるかのような感覚で遊べると，江城氏は自信のほどを見せた。
リリース直後の2013年夏は
さまざまなコラボキャンペーンを展開
カプコン パブリシティ推進室 室長 萩原良輔氏
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「逆転裁判5」の発売を記念したタイアップキャンペーン情報のプレゼンテーションでは，カプコンのパブリシティ推進室 室長を務める
萩原良輔氏が登壇。最初に紹介されたのは，2013年8月1日から9月13日まで実施される「逆転裁判5」とカラオケ パセラ，NTTコミュニケーションズのパーソナルクラウドサービス「マイポケット」のコラボによる，
「ミステリークイズキャンペーン 〜逆転からの挑戦状〜」だ。
これはカラオケ パセラの店内に隠されたヒントをもとに，ミステリー仕立てのクイズを解いていくという内容で，萩原氏によれば，映像など，演出がかなり大掛かりで本格的のものになっているという。
このミステリークイズは，パセラアキバマルチエンターテイメント7階にあるアリスプロジェクト常設劇場「P.A.R.M.S」で殺人事件が発生したという設定で，容疑者はアイドルグループ
「アリス十番」のメンバーが務める。そして被害者は，なんと萩原氏本人だ。
事件解決の糸口となる証拠品や証言動画などは，店内に設置されたタブレット端末にマイポケットのサービスを介して提供される。またそのタブレットがどこにあるかについてのヒントは，アリス十番のカラオケ映像を見ると分かる仕掛けとなっている。ちなみに証拠品の中には，萩原氏の女装姿の写真もあるそうだ。
 同キャンペーンは，カラオケ パセラ全店舗にて，2013年8月1日から9月13日まで実施され，クイズの正解者には，イーカプコン限定「逆転裁判5 LIMITED EDITION」や「逆転裁判5」オリジナルTシャツなどの豪華賞品が抽選でプレゼントされる |
 アイドルグループ「アリス十番」のメンバー達は，人気の高い「逆転裁判」シリーズとのコラボキャンペーンに関われることが嬉しいと話していた |
萩原氏からはほかに，2013年7月25日から，カラオケ パセラとカプコンバーで
コラボメニューが提供されることや，新日本プロレスとの
コラボTシャツがリリースされること，さらにカラオケ パセラ店内で，タレントさんが「逆転裁判5」を実際に遊んでいるムービーが流されることなどが発表された
次に紹介されたのが，京急電鉄とのコラボ
「京急沿線ミステリーラリー 逆転のホイッスル」だ。これは「逆転裁判5」のヒロインであるココネにかけられた嫌疑を晴らすため，京急電鉄の駅をまわってヒントを集め，4つの証言のムジュンを見つけ出すというラリー形式のキャンペーンで，見事ココネを無罪に導くと，「名弁護士認定証」が提供されるとのこと。
なお，これらのアイテムにプリントされている，京急電鉄の制服を身に付けたなるほどくんとココネのイラスト，そしてドット絵のなるほどくんは，このキャンペーンのためにわざわざ描き下ろしたものだそうだ。
同キャンペーンは，2013年8月1日から9月16日まで開催され，「逆転裁判ミステリーきっぷ」（大人700円/子供350円）を購入すると参加できる。
さらに江城氏から，「逆転裁判5」の
ボイスドラマが配信されることが明かされた。ストーリーは完全オリジナルの全4話構成で，なるほどくんが，娘のみぬきの容疑を晴らすべく活躍するという内容となる。2013年8月22日より，「逆転裁判5」公式サイトおよびインターネットラジオステーション「音泉」で，毎週木曜日に最新話が配信される。
また7月25日は予告編が公開され（音泉のみ），10月にはドラマ本編にボーナストラックを追加したドラマCDが発売される予定だ。
会場では，2013年7月31日から8月4日まで，舞台公演「逆転裁判〜逆転のスポットライト〜」が行われることや，そのファンイベントが8月17日に開催されることが，改めて紹介された
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同じく，すでに情報が公開されている「逆転への挑戦 in ジョイポリス」や，アメーバピグとのコラボアイテム，「血のまくら」プレゼントキャンペーン，オリジナルブックカバープレゼントも発表された
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アパレルブランド「galaxxxy」とのコラボアイテムや，関連書籍，サウンドトラックCDも予定されている
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関連記事：
新たなDLCの推理クイズと追加シナリオが発表
サプライズゲストも「異議あり！」と登場
「逆転裁判5」ディレクター 山﨑 剛氏
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ゲーム本編の最新情報を公開するコーナーでは，「逆転裁判5」のディレクターを務めるカプコンの
山﨑 剛氏が登壇し，新たな追加DLCのプレゼンテーションを行った。
まず紹介されたのは，
「Quiz逆転推理」。これは，クイズクンという謎の人物から出題される推理クイズに挑戦していくという内容で，前編/中編/後編の3章構成となっている。「逆転裁判5」のゲーム本編には，その序章が収録されており，内容やシステムなどをあらかじめ確認できるとのことだ。
会場では，山﨑氏が実際に「Quiz逆転推理」の序章をプレイ。部屋の中に隠された問題カードを探し出し，クイズを解いていく過程や，登場キャラ同士のセリフの掛け合いなどが示された。問題に使われるイラストには，「逆転裁判」シリーズに登場したオブジェクトが描かれていることもあり，シリーズのファンならニヤリとできるかもしれないとのことだ。
なお「Quiz逆転推理」全3編を購入し，すべてクリアすると，なるほどくんのコスチューム
「大学生時代の服」が手に入る。これは
「逆転裁判3」に登場した大学生時代のなるほどくんが着ていたものだ。「Quiz逆転推理」の各編は，すでにお伝えしたとおり，2013年8月から順次配信が開始される。
また追加シナリオとして，特別編「逆転の帰還」が配信される。ストーリーは，なるほどくんが弁護士バッジを取り戻してから初めて担当した事件を描く「逆転裁判5」の前日譚で，なるほどくんは，事件の容疑者であるシャチを弁護することになる。
こちらは現在鋭意開発中で，価格や配信日は未定だが，ボリュームはゲーム本編の1話分に相当するとのことだ。
（左）事件現場となった水族館は，海賊をモチーフにしているため，依頼人の羽美野翔子はパンクなコスチュームを身につけている。（右）「逆転の帰還」には，「逆転裁判」シリーズではおなじみの，はみちゃんも登場
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関連記事：
さて，タイアップキャンペーンとDLCの情報が一通り公開され，発表会も終わり……かと思いきや，ステージから
「異議あり！」の声が。
声の主は，現役弁護士の
八代英輝氏で，八代氏は「逆転裁判」シリーズをすべてプレイした大ファンとのこと。この「逆転裁判」シリーズを，裁判の仕組みを世に伝えるために使えるのではないかと考えているそうだ。
ちなみに，実際の法廷でも「異議あり！」と発言することがあるが，その多くは相手側の不適切な質問に被告や証人が安易に答えてしまうことを防ぐための行為で，指さしなどのアクションは取らないという。
弁護士の八代英輝氏
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八代氏は，すでに「逆転裁判5」の体験版をプレイ済みとのことで，とくにグラフィックスや凝ったアニメーションを賞賛していた。
会場では，矢代氏が製品版「逆転裁判5」の裁判パートをプレイすることになった。シチュエーションは体験版と同様ではあるものの，製品版は展開や演出の作り込み，テキストなどが変更されており，「遊んだ部分をもう一度やるだけだと思っていたので困りましたね」と八代氏は苦笑した。
八代氏によれば，実際の裁判でもゲーム同様，証人にゆさぶりをかけるとのことで，それに失敗すると，裁判長の信用が下がっていくのを肌で感じるという。
また，ムジュンを突きつけられた証人や被告が，目に見えて動揺するのもゲームと同じだという。裁判記録はテキストのみなので，あえて「今，被告は非常に動揺したように見えましたが」と質問することで，記録に残るようにしているという。
何度か選択を間違えると，ヒントを与えてくれるサポートシステムも紹介された
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プレイ後，八代氏は，改めてグラフィックスの美しさと，テンポのよい進行を賞賛。また，依頼者を信じきるなるほどくんの姿勢については，弁護士として羨ましく，かつ勉強になると話した。
さらに八代氏はゲームで描かれる裁判について，ドラマチックで欧米的と評価。なお，日本の裁判所にはガベル（木づち）を使う制度がないので，裁判を扱う日本のドラマなどで裁判長がコンコンとやっているのを見ると，違和感を覚えるそうだ。
最後に八代氏は，これまでの「逆転裁判」シリーズは素晴らしかったが，「逆転裁判5」はそれらを上回る出来になっており，誰でも楽しめるようになっているとまとめた。
発表会のエンディングでは，江城氏と山﨑氏から，「逆転裁判5」に期待する人に向けてメッセージが贈られた。
山﨑氏は，自身が「逆転裁判」シリーズのファンだったからカプコンに入社したというエピソードを披露し，好きであるがゆえにどんなゲームにすべきか悩んだと述べた。ファンとしての気持ちとクリエイターとしての能力をすべて投入し，ようやくできあがった「逆転裁判5」を，ぜひ多くの人に評価してほしいと話した。
江城氏は，2012年1月の
「逆転裁判5」発表時に巻き起こった歓声が今でも忘れられないと語った。そのとき「この期待を裏切ってはいかん。死ぬ気でやらないと期待に応えるものにはならない」と思い，以降，開発チームに無茶を言い続けてきたが，その結果，自信を持ってお届けできる作品なったという。
江城氏は最後に，シリーズファンはもちろんのこと，これまで遊んだことがないという人も含めて，多くの人が遊んでくれるなら，これほど嬉しいことはないと述べて，発表会を締めくくった。
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2013/07/25 13:53
逆転裁判5
