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ニンテンドー3DS本体だけでもけっこう遊べるぞ。3DSのプリインストールソフト3本を体験してきた
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3D写真&合体カメラ
3DSには,内側カメラ1個,外側カメラ2個という,合計3つのカメラが搭載されている。解像度は,それぞれ640×480ピクセルのVGAサイズ(0.3Mピクセル)と,これだけを見るとデジカメはおろか,昨今の携帯電話と比較しても単体のカメラ性能は物足りなく思える。
しかしながら,複数のカメラを一台のハードに搭載したことにより,これまでにはない(あったとしても,けっこう手間のかかった)撮影の楽しみを,手軽に味わえてしまうのだ。
3D写真は,本体外側の2つのカメラを使うことで撮影可能。被写体にレンズを向け,液晶画面でプレビューしつつ,AボタンかRボタンを押すことでシャッターが切れる。もちろん撮影した写真は,当然のことながら3DSの上部ディスプレイに3Dで表示されるので,そこで確認可能だ。
3D撮影および液晶での3Dプレビューが可能なカメラとしては,富士フイルムのFINEPIX REAL 3Dシリーズなどがあるが,それと同等とまではいわないまでも,似たようなことを3DSを購入すれば体験できることは,「3Dの写真撮影をやってみたいけど,専用機を買うほどではない」といったライトなニーズを十分に満たすものといえるだろう。
そして合体カメラは,本体内側のカメラと外側のカメラで,2人の顔を撮影すると,二つの顔が合成されて一つの顔になるという機能。
プレビュー画面に表示される輪郭のガイドに,うまく被写体を収めるには多少コツがいりそうだったが,パーティや宴会のときなどに場を盛り上げるアイテムになりそうだ。
なお,合体カメラは人間の顔を認識して合成する機能であるため,例えば犬の顔と人間の顔を合成して,新種の人面犬画像を作ろうといった用途には使えないとのこと。
ちなみに,撮影した写真は3DS本体だけでなく,SDカードにも保存可能だ。
Miiスタジオ
凝ったキャラクターメイクシステムを持ったMMORPGなどと比べると,かなり簡単に自分や知人に似たアバターを作れるのが,Miiの特徴ではあるが,それでもやはり「難しい」「面倒くさい」と感じていた人は決して少なくないはず。
そんな人にとって,3DSに搭載されている「Miiスタジオ」は待ちに待った便利ツールといえるだろう。
撮影後には8種類のテンプレートが表示されるので,その中から気に入ったもの,思い描いた姿に近いものを選べば良い。もちろんここでちょっと違うと思ったら,比較的近いテンプレートを選択して,顔の形,髪型,眉,目,鼻,口,メガネやヒゲ,体形などを再選択することで調整できる。
なお,こうして作成したMiiは,Wiiや「トモダチコレクション」に持ち出すことはできない。ただし,Wiiやトモダチコレクションで作成したMiiを,3DSに移動させることは可能だ。
また,Miiスタジオでは作成したMiiをQRコードとして生成できる。このQRコードは,3DS本体のカメラで読み込めるだけでなく,PCに取り込んでWebサイトなどで配布するといった使い方も可能。
個人的には,Twitterのプロフィールアイコンが,MiiのQRコードだらけになったら,けっこう面白い気がする。
ARゲームズ
AR(拡張現実)の技術を使った,ミニゲーム集が「ARゲームズ」だ。こちらは,ARマーカーを3DSで映すと,画面上には現実空間に動きのあるCGが出現し,それを使ったゲームを楽しめるというもの。
今回プレイできたのは,ちょっとしたFPSで,まずは箱が出現。3DSの上画面の中央にある照準を,この箱に合わせ,Aボタンで弾を撃つと次のステージへと進んでいく。
複数の箱が出てきたり,的が出てきたりする中,それらを見事に撃ち抜いて行くと,最後にはドラゴンが出現。
ドラゴンが,こちら側に向かって襲いかかってくる様は,思わず体ごと避けてしまいたくなるほど……というか,実際に避けることができた。
言葉で説明するのは難しいのだが,画面には3DSのカメラが向いている現実の風景(机の上など)がリアルタイムで表示されており,そこにドラゴンがいる。そしてドラゴンの位置は固定されているため,ドラゴンが向いている方向とは,異なる方向からカメラを向ければ,ドラゴンの側面が表示されるのである。
そのため,ドラゴンが攻撃を仕掛けてきたときに,うまく体(カメラ)ごと回り込めば,うまくかわせるという仕組みだ。
これは,ゲームの3D化だけでなく,AR技術に興味を持つ人の多くに,ぜひとも体験してほしいものだ。
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