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“タイムループホラーRTAステルスアクションアドベンチャー”を謳い,漫画家の押切蓮介氏とのタッグで開発が進められている本作だが,その狙いはどこにあるのか。
東京ゲームショウ2026の会場で,本作のプロデューサーであるスーパーニッチ代表の新川宗平氏に話を聞けたので,インタビューをお届けしていこう。
![]() スーパーニッチ代表の新川宗平氏。2022年まで日本一ソフトウェアの社長を務め,現在は小説家・喜多山浪漫として本作のシナリオも担当している |
死に戻りで増える知識と,自分なりの攻略法
4Gamer:
本日はよろしくお願いします。まずは「ノロイあやし」がどのようなゲームなのか,教えてください。
新川氏:
死に戻りで時間を巻き戻し,謎を解きながらクリアを目指すホラーアクションアドベンチャーです。RTA(リアルタイムアタック)の要素もあります。初見でのクリアはできないので,死に戻りを繰り返しながら攻略法を探していくわけですね。
1つの謎にも複数の解き方があるので,自分なりに試行錯誤することで,より短い時間でクリアする方法を見つけていく楽しさがあると思います。
4Gamer:
RTAはやり込み要素ですか。それとも,一定の時間内にクリアする必要があるのでしょうか。
新川氏:
何分以内にクリアしなければいけない,といった制限はありません。「こんなに速くクリアできた」と自慢するような遊び方ですね。
4Gamer:
死に戻りを通じて,プレイヤー自身が知識を増やしていくわけですね。
新川氏:
そうです。実績を積み重ねて有利になるのではなく,プレイヤー自身の知識が増えることで,攻略しやすくなるゲームといえます。
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4Gamer:
ストーリーを楽しむ目的で遊んだ場合,プレイ時間はどの程度になる想定ですか。
新川氏:
クリアだけなら,うまい人で15時間前後でしょうか。謎解きが多いので,解き方に悩んで試行錯誤する時間を加えると,もっとかかるかもしれません。
4Gamer:
複数の攻略法を用意するとなると,調整も大変そうですね。現在,開発はどのくらい進んでいますか。
新川氏:
50%といったところですね。いろいろな解き方を許容するよう調整するのに,まだまだ時間がかかりそうなので。やっぱり「こうすれば,ここを抜けられるのでは?」と思って試して,本当にできたときって楽しいじゃないですか。
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気づいたときにゾクゾクするホラーを
4Gamer:
押切蓮介さんがキャラクターデザインを担当されているそうですが,どんな経緯で制作に加わられたのでしょうか。
新川氏:
もともと私が押切先生のファンだったんです。ホラーゲームだけでなく,ホラー映画や漫画も好きなので。「ハイスコアガール」が有名ですが,私は「ミスミソウ」や「サユリ」といったホラー作品から入ったクチなんです。
なので,独立後に本作を企画して,キャラクターをどうしようかと考えたときに,まず頭に浮かんだのが押切先生でした。ただ,その時点では面識がなかったので,先生と親しいゲーセンミカドの池田店長に紹介していただきました。そこから一緒に食事に行って,仕事を引き受けていただいたという流れです。
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4Gamer:
ホラーを作るうえで,とくにこだわっていることはありますか。
新川氏:
ホラーは私にとってライフワークなんです。なので,ただびっくりさせるだけのジャンプスケアに終始したくはありません。もちろんそれが有効なときもありますが,よくよく考えたらゾクっとする,何かに気づいた瞬間に背中が凍るような怖がらせ方を追求したいと考えています。
4Gamer:
本作は学校が舞台とのことですが,物語としてはどんな展開になるのでしょうか。
新川氏:
入口としては七不思議のような定番の“学校の怪談”を用意しています。ただ,話が進んでいくとそれだけではすまされない,怒濤の展開が待っていますので,そこはお楽しみに。
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4Gamer:
開発のクローバーラボとは,どのようにやり取りをしているのでしょうか。
新川氏:
私がシナリオとゲームの仕様書を書き,そこから先をクローバーラボにお願いする形ですね。クローバーラボはアニメーションが得意なので,大きめのピクセルアートをしっかり動かしたい本作とは,非常に相性がいいんですよ。
それにフィールドを探索するタイプのホラーゲームを作るのは初めてだったので,いろいろと助けてもらっています。パズルの仕掛けなんかも,自分で考えたものもありますが,クローバーラボのディレクターに提案してもらったものも少なくありません。
4Gamer:
実際のところ,手応えはいかがですか。
新川氏:
テキストアドベンチャーと比べると,ちょっとしたアクションなんかでプレイヤーが操作して楽しめる遊びが増やせるところがいいですね。新鮮な気持ちで取り組めますし,新しい挑戦だからこそ,アイデアが出しやすい側面もあると感じています。
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企画と物語を先に作り,作品ごとにチームを組む
4Gamer:
今回のTGSでは,「エトランジュ オーヴァーロード」「デモンズナイトフィーバー」「魔法捜査官」「スーパーフロッピンズ」「ラビ×ラビ 忘れられた物語」,そして「ノロイあやし」と6タイトルに関わられているとのこと。たった1人の会社で,これだけのタイトルをどうやって並行して制作されているのでしょうか。
新川氏:
6作品のうち,「ラビ×ラビ 忘れられた物語」はシルバースタージャパンさんのIPですので,私はお手伝いをしているだけですね。
残る5作はストーリーの部分から関わっているタイトルで,まずコンセプトを決めて,企画とストーリーを一緒に作るところから始めます。それを持っていろんなところに営業に行って,選ばれた企画から制作に入っていく。作品に合ったディレクターや開発会社,キャラクターデザイナー,サウンドデザイナーを選んで,チームを組むわけですね。
4Gamer:
「ノロイあやし」のパブリッシングはGSEが担当していますが,これも同じ流れですか。
新川氏:
はい。企画のストックが20本くらいあるので,1つの会社に複数を提案して,選んでいただくようにしています。GSEさんの場合は,そのなかから本作を選ばれたということです。
4Gamer:
そうした制作スタイルはあまり聞いたことがないのですが,前例というか,何かロールモデルがあったのですか。
新川氏:
ないですね。きっかけとしては,独立後に書いた小説が始まりだったと思います。自分で原作を作って,ゲームや漫画といった展開まで含めて提案する。そうしたコンテンツプロデューサーとしてのスタイルを確立しようと考えています。
誰かと組んでプロデュースする方法なら,複数の作品を同時に進められる。こういう作り方をする人が増えれば,世の中に出る作品も増えると思うので,ぜひ真似してほしいですね。連絡をいただければ,やり方をお教えしますよ。
4Gamer:
たくさんの企画を考えるうえで,軸にしていることはありますか。
新川氏:
ほかにはない面白さを見つけることですね。「こんなゲームがあったら遊ぶのに,買うのにな」というのを常に考えています。新しい組み合わせを探すこともあれば,あるゲームで物足りなく感じた部分を,自分の作品で実現しようとすることもあります。
すでにあるものと同じものを作るのなら,私でなくていい。ほかの人がやらないことを,率先してやるというのは,とくに意識しています。
4Gamer:
まずアイデアがあって,それに合わせて開発の規模を決める?
新川氏:
そうですね。ただ大きい小さいより,面白いかどうかで判断しています。少ない予算で実現できるアイデアに,わざわざ多くのお金をかける必要はありません。逆に大きな予算が必要なゲームであるなら,それを出してくれるところと組むという考え方です。
4Gamer:
最後に,「ノロイあやし」の発売に向けた意気込みをお願いします。
新川氏:
発表時の反響が大きくて,とてもうれしく思う一方で,プレッシャーも感じています。とくに押切先生のお名前に反応してくださる方が多いので,先生に恥をかかせるわけにはいきません。予定していなかったアイデアもどんどん盛り込んで,さらに面白くしていこうと思っています。どうぞご期待ください。
4Gamer:
ありがとうございました。
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