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Access Accepted第614回:いよいよE3 2019が開幕。SIEのいない今年はどうなるのか?
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印刷2019/06/10 00:00

業界動向

Access Accepted第614回:いよいよE3 2019が開幕。SIEのいない今年はどうなるのか?

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 今年もいよいよ,E3が開幕する。第25回という記念すべき年だが,第1回から参加してきたソニー・インタラクティブエンタテインメントが出展を見合わせるなど,やや波乱含みなE3 2019。果たして今年は,どのようなイベントになるのか,明らかになっている情報からいろいろ予想してみた。


ソニー・インタラクティブエンタテインメントが
参加しないE3


 ゲームファンにとって,またゲーム業界関係者にとって,そしてもちろん,我々ゲームメディアにとっても無視できない,年間最重要イベントであるE3が今年もいよいよ開幕する。E3 2019のメインは北米時間の2019年6月11日から13日の3日間,カリフォルニア州ロサンゼルスのダウンタウンにあるコンベンションセンターで開催されるショーイベントなのだが,コンベンションセンター周辺では,すでにメーカー個別のカンファレンスやE3に付随するイベントなどが始まっており,街中にはゲームをアピールするアートやポスターもあふれ,お祭り気分は最高潮だ。
 もちろん4Gamerでも例年どおり現地に取材班を送り,たくさんのレポート記事をお届けする予定だ。楽しみにしていてほしい。

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「E3 2019」公式サイト


 さて,第1回が1995年に開催されて以来,E3は今年で25回めという節目の年になる。振り返ってみると,PCゲームが激減したり,インディーズゲームが激増したり,会場を彩ったコンパニオンがいなくなったり,開催規模が大幅に縮小されたり復活したり,プレスカンファレンスやステージイベントのストリーミング配信が始まったり,一般参加が認められたりと,山あり谷あり。E3に参加するたびに,ゲーム業界の変化をつぶさに感じてきたものだ。

 E3はまた,任天堂,ソニー,Microsoftという世界の三大プラットフォームホルダーが勢揃いする,数少ない業界向けのイベントでもあった。「あった」という過去形になったのは,ご存じのように,第1回から参加してきた常連メーカー,ソニー・インタラクティブエンタテインメント(以下,SIE)が今年は参加を見合わせたからだ。Electronic Artsは2016年以来,E3への出展を取りやめて自社イベント「EA Play」を開催しているし,またActivisionやFocus Home InteractiveなどのメーカーもE3に出展してはいないが,プラットフォームホルダーが登場しないというのは,かつてないほど大きな変化だろう。

2018年のプレスカンファレンスの評判があまりよくなかったソニー・インタラクティブエンタテインメントだが,やはり参加してくれないのは寂しい
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 SIEのE3不参加については本連載の第595回,「新ハードは2020年? SIEのE3出展中止報道から想像できること」など,4Gamerでも繰り返し取り上げてきた。まとめてしまうと,来年が予想される新ハードのローンチに備えた措置ということになる。
 一方のMicrosoftは,「Project Scarlett」というコードネームが噂に上がった次世代Xboxのアナウンスを行うとされており,この記事の掲載数時間後に行われる同社のカンファレンスが楽しみだ。SIEに先んじてMicrosoftが新ハードを市場投入すると思われるが,どうなるだろうか。

 Googleは新規クラウドゲームサービス「Stadia」で,ゲーム市場への本格参入を狙っており,ハードウェアが中心だった従来のビジネスモデルに一石を投じようとしている(関連記事)。今後数年のうちに,北米ゲーム業界の地図が大きく塗りかえられるのは確実と思われ,その意味でE3 2019は「過去25年の集大成であり,新たな転換点」という位置付けのイベントになるかもしれない。個人的には, 毎年行われていたSIEのプレスカンファレンスがなくなったことは,まるで心にぽっかり穴が開いたような気分だ。

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 北米最大規模のゲーム展示会であるE3 2019が,現地時間2019年6月11日から6月13日まで,ロサンゼルスで開催される。今年はSIEが参加しないため,PlayStationに関するカンファレンスこそ行われないものの,ほかの大手メーカーは例年通りストリーミング配信と合わせてカンファレンスを実施するので,本稿ではそのスケジュールをまとめてみた。

[2019/06/08 12:00]

4Gamer「E3 2019」記事一覧



現在のゲーム市場の頂点とも呼べる,
円熟した新作群に期待


 SIEのいないE3 2019とはいえ,必ずしも「シケた」ゲームイベントになるわけではない。2018年のメディアブリーフィングで約50作の新作タイトルを発表し,Xbox部門を統括するフィル・スペンサー(Phil Spencer)氏をして,「過去最大の発表」と言わしめたMicrosoftは,今年もかなりの新作アナウンスを行うとしている。Googleに対抗する存在となる「Project XCloud」の詳しい内容を公開するはずだ。もちろん,話題の中心は新ハードになるだろうが,たとえそれがなかったとしても,昨年発表された「Halo Infinite」「Gears 5」のプレイシーンなどが見られれば大きなニュースになり,プレスカンファレンスは成立するだろう。
 また,これまでSIEが持っていた時間帯にプレスカンファレンスを行うことになったスクウェア・エニックスや,「ポケットモンスター ソード/シールド」が大きな話題になることは間違いない任天堂についても,一両日中にその詳細が明らかになるはずだ。

 Bethesda Softworksは,2018年にリリースされた「Fallout 76」が高い評価を得ているとは言い難い現状を,どのように払拭するのかに期待が集まる。「DOOM Eternal」「Wolfenstein: Youngblood」のようなコアなFPSが発売を控えているが,同社にとって初の本格SFタイトルとなる「Starfield」については,どこまで明かされるのだろうか。さらに,噂されているPCおよび据え置き機向けの「The Elder Scrolls」シリーズの新作も気になるところだ。

アメリカの大型イベントホールとしては初めて5Gが使えるというロサンゼルスのコンベンションセンターだが,建物の老朽化は著しく,参加メーカーの不満も大きくなっているという。2020年のE3は別の街で開催されることになるかもしれない
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 ここ数年,大きな発表を行ってE3を盛り上げてくれる最大の功労者Ubisoft Entertainmentは,オープンワールドの海洋アクション「スカル & ボーンズ」の発売延期に伴って,E3 2019のブース出展も行わず,その点はいささか残念だ。同様に,昨年のプレスカンファレンスで良い意味で期待を裏切るデキの良さを見せつけた「Beyond Good & Evil 2」も新情報はないという。
 とはいえ,トム・クランシーの名を冠したステルスアクション「スプリンターセル」シリーズの最新作や,ロンドンを舞台にするという「ウォッチドッグス」シリーズの最新作,さらに,バイキングが主人公になる「アサシン クリード」シリーズの最新作などが発表されるという話もあるので,今年も同社からは目が離せそうにない。

 E3 2019会場でチェックできそうな新作としては,昨年,最も大きな話題をさらったCD Projektの新作,「サイバーパンク 2077」が挙げられる。ベースとなったテーブルトークRPG「Cyberpunk 2.0.2.0.」にかけて,2020年のリリースが考えられるが,海外メディアの中には2019年内の発売を伝えるところもあり,詳細は不明だ。今年のE3でも,ファンが歓喜するような情報が公開されるだろうか。

デベロッパが新ハードに慣れるには時間がかかるため,ハードウェアが世代交代するときに最高のゲームが生まれるという流れは読者もよくご存じのとおり。「サイバーパンク 2077」はそんな作品の1つになりそうな気がしている。E3 2019では,発売日ぐらいは発表してほしい
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 Take-Two Interactive傘下の各ゲームメーカーも活発な雰囲気で,「ボーダーランズ3」の追加情報を楽しみにしているゲーマーも多いはずだ。第3のゲームレーベルであるPrivate Divisionがリリースを予定している「Ancestors: The Humankind Odyssey」や,「Fallout: New Vegas」を制作したObsidian Entertainmentの新作「The Outer Worlds」などが公開されそうだ。
 個人的には,Rockstar Gamesの「レッド・デッド・リデンプション2」の最新DLCなどの情報が出たりすると嬉しいのだが,それはちょっと望み薄な気配だ。

 Electronic ArtsがEA Play会場で公開するRespawn Entertainmentの新作「Star Wars ジェダイ:フォールン・オーダー」を始め,Paradox Interactiveの「Vampire: The Masquerade - Bloodlines 2」や,フランスのBigben Interactiveが開発を進めるクトゥルフ系タイトル「The Sinking City」「Werewolf: The Apocalypse」なども期待できる。
 例年のように,日本からもカプコンやバンダイナムコエンターテインメント,コナミといった大手メーカーが参加しているので,いつものように大きなニュースを提供してくれるはずだ。

 現世代のコンシューマ機であるPlayStation 4とXbox Oneが北米でリリースされたのは2013年のことで,すでに6年が経過していることになる。各デベロッパもハードの特徴などにすっかり慣れているはずで,現世代機の最終形とも呼べる円熟した作品群の登場に期待が持てる。今週はぜひ,ワクワクしながら4Gamerのレポートを楽しみにしていてほしい。

4Gamer「E3 2019」記事一覧

著者紹介:奥谷海人
 4Gamer海外特派員。サンフランシスコ在住のゲームジャーナリストで,本連載「奥谷海人のAccess Accepted」は,2004年の開始以来,4Gamerで最も長く続く連載記事。欧米ゲーム業界に知り合いも多く,またゲームイベントの取材などを通じて,欧米ゲーム業界の“今”をウォッチし続けている。

※来週(6月17日)の「奥谷海人のAccess Accepted」は,筆者E3 2019取材のため休載します。
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