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深夜のタクシーで乗客が感染者か見きわめ,送り届けた先で降ろすか射殺する。「WHERE TO?」の舞台は誰も信じられない街[BIC2026]
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印刷2026/08/16 15:35

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深夜のタクシーで乗客が感染者か見きわめ,送り届けた先で降ろすか射殺する。「WHERE TO?」の舞台は誰も信じられない街[BIC2026]

 韓国・釜山で開催されたインディーゲームイベント「BIC2026」の会場で,ホラーゲーム「WHERE TO?」をプレイした。

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 「WHERE TO?」は,正体不明のウイルスが蔓延し,隔離区域となった深夜の街でタクシーを走らせ,乗せた客が感染者かどうかを見きわめていくという作品だ。
 合わせて,ゲームを開発するAPESのプロジェクトマネージャーであるイ・ジュンヒョク氏と,プログラミングを担当するキム・インヒョ氏にも話を聞いた。

左から
パン・ジェワン氏(ゲームデザイン,サウンド)
キム・インヒョ氏(プログラミング)
イ・ジュンヒョク氏(プロジェクトマネージャー,ゲームデザイン)
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 危険なウイルスを生み出したのは,ほかならぬ主人公の勤務先である企業AXIOMだ。発生源を公にできない以上,感染者の処理は人知れず進めるほかない。そのための隠れ蓑がタクシーというわけだ。

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 つまり主人公はただのドライバーではなく,エージェントに近い存在ということになる。開発者によれば,誰にも知られずに動くため,イメージは「忍者みたいな存在」だそうだ。

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 感染者は,自分が感染していることを自覚している。それを隠しながらタクシーに乗り込んでくるのは,街全体がすでに隔離区域であり,感染が発覚すれば,その先の日常生活が成り立たなくなるからだ。

 開発陣はこの構図を,新型コロナウイルス流行時の空気になぞらえて説明してくれた。感染しているかどうか聞いたところで,相手が自覚してようがいまいが素直には答えられない。
 だからこそプレイヤーは,言葉ではなく身体に現れた徴候から判断するほかない。

 プレイヤーは乗客と会話したり,特定の部位をスキャンしたり,写真を撮ったりできる。デモ版で登場した感染者の特徴は,「爪が黒い」「瞳孔が複数ある」といったもので,このどちらかに当てはまると,感染者となる。

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 乗客に対してなんらかのアクションを取るたびに,ストレス値が溜まっていく。これが最大になると,それ以上のアクションを受け付けなくなるため,そこまでの結果を材料に判断を下す必要に迫られる。
 目的地に到着し,乗客が感染者であると判断したなら,リボルバーで処分する。

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 殺害したら,そのまま焼却炉へ向かう。

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 乗客を乗せ,見きわめ,決断を下す。このサイクルでゲームを進めるのだが,道中では化け物が襲い掛かってくることもある。出現したら,助手席のボードで方向を指定し,シールドを展開して,車を守るのだが,こいつがかなり急に現れるので結構ビビる。

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 デモ版では3人を乗せて,1日が終了した。

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 なお,一夜ごとの判断は主人公自身の物語にもつながっている。上記のように主人公はもともとAXIOMの研究員だったが,記憶を失った状態でこの仕事に就いている。
 判断を重ねる過程で失われた記憶が戻り,その先に真のエンディングが待っているという。エンディングは複数用意されており,1回のプレイで語られなかった事実は,別のエンディングで明かされるとのことだ。

記憶を完全に失っているわけではなさそう。主人公には妻がいるが,入院している。このことを利用されて,エージェントとして働いているようだ
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 1人の乗客を乗せてから降ろすまでは,おおよそ5分ほど。乗客はだいたい13人で,物語はDay 5で完結する。

 開発当初は2時間ほどのプレイを想定していたものの,Day 2までのビルドでもプレイヤーによっては1時間以上を要していたという。Day 5まで通したテストは未実施だが,クリアまでもっとかかるかもしれないとのことだった。

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 デベロッパのAPESは,同じ大学に通う5人の学生によるチームで,企画の出発点はホラーではなく,もっと軽快なゲームだった。
 明るい世界から一気にダークなほうへ方針を変えたのは,自分たちの作品を海外に届けたい,という思いが強かったからだ。市場調査を行い,最初のターゲットとして定めたアメリカ市場ではホラーゲームの需要が伸びていたという。

 そこから,密閉された空間で緊張感を持続させつつ,外部からも恐怖が迫ってくる構造を考え,その結果,浮かび上がったのがタクシーだったそうだ。
 開発中のエピソードとして,かつては後退時の速度が前進の3倍近くあり,内部でも外部テストでも,プレイヤーがひたすら後ろ向きに走っていたという話を聞けた。今はもう直っているらしい。

 Steamではすでに体験版が配信中で,日本語にも対応している。早期アクセスは近日中に開始する予定で,大学卒業までには完成させる予定だ。
 取材していると,学生チームの場合,展示会への出展がゴールになっていることが多いのだが,本作はリリースまでこぎつけるという。

 タクシーという密室で,外からくる化け物にも注意を払いながら乗客の素性を見きわめる。雰囲気抜群なので,ジャンプスケアが大丈夫という人はデモ版を体験してほしい。

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