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RocWorks Koreaで,横浜デジタルアーツ専門学校生が「homage」への企画をプレゼン
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印刷2008/12/09 12:41

企画記事

RocWorks Koreaで,横浜デジタルアーツ専門学校生が「homage」への企画をプレゼン

homage
 遡ること約1か月,11月3日の羽田空港の国際線ターミナルから,デザイン専門学校の生徒3名と,ロックワークスのスタッフが韓国へ飛び立った。このちょっと変わった組み合わせの一行が向かったのは,ロックワークスの韓国支社であるRocWorks Koreaである。実はこのツアー,ゲームやCG制作,DTMなどクリエイターを目指す人のための「横浜デジタルアーツ専門学校」の協力による,新たな取り組みの一環なのだ。

 簡単に背景を説明しよう。間もなく2次クローズドβテストが始まる同社の新作MMORPG,「homage」に実装したいコンテンツのアイデアやモンスターのデザイン案などを,同校のゲーム科/グラフィック科の学生を中心に募集し,厳しい校内コンペで選ばれた代表3人の作品を,実際に開発に携わっているプロの前で,生徒自身にプレゼンしてもらうという企画なのだ。

 ゲーム制作会社への就職を希望する学生にとっては,授業だけでは学ぶことができない実践的な内容であり,自分の作品を開発現場のプロに直接批評してもらえるまたとないチャンス。一方,ロックワークスにとっても,学生ならではの柔軟な視点で新たな発想が得られるというわけだ。

 今回,4Gamerもこの三日間のツアーに同行し,homageが開発されているRocWorks Koreaとはどんな会社なのか,学生たちの作品,企画に対して一体どんなアドバイスが与えられるのかを取材してきた。
 なお,12月18日の2次クローズドβテストが予定されている本作が,2008年8月に実施されたクローズドβテストから,どれだけ進歩したのかをレポートした記事を「こちら」に掲載しているので,「homage」に興味がある人は併せて確認してみよう。

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出発前の羽田空港にて。左の男性は,横浜デジタルアーツ専門学校 教務部次長 浅野智氏
 まず最初に,本企画に参加した横浜デジタルアーツ専門学校の学生さんを紹介しておこう。東屋さとみさん(ゲーム科),久保田夏弥さん(グラフィック科),梶本陽介さん(ゲーム科)の3名で,いずれも2年生だ。久保田さんは2年制の2年生。東屋さん,梶本さんは3年制の2年生となる。校内コンペの参加には特に条件などはなく,1年生も数多く企画書を提出したのだが,ロックワークスのスタッフも出席した選考プレゼンテーションでは,緊張で声が震えてしまったり,言葉に詰まったりしてしまう学生も多かったそうだ。そんな雰囲気の中で行われたプレゼンテーション,2年生の3人がチャンスを射止めたのは,さすが先輩の実力といったところだろう。

 全行程三日間という本ツアー,初日は到着後に韓国のPC房,つまりネットカフェの訪問が予定されていたのだが,“強い向かい風のため”というウソのようなホントの理由で,ソウル金浦国際空港到着が大幅に遅れてしまい断念。翌日のプレゼンテーションに備え,早々にホテルへ引き上げることになってしまった。もう準備万端ですか? と3人に尋ねてみると,「これから3人で部屋に集まって,発表の練習をもう一度します」「準備期間に少し余裕があったので,人前でしゃべる練習はしてきました」と,ちょっと緊張した表情ながら,明るく答えてくれた。



プロならではの手厳しい意見も飛んだ,プレゼンテーション本番



 さてその翌日,東京で言うならば丸の内にあたるという,ソウル市内のオフィス街に位置するRocWorks Koreaを訪問した一行。RocWorks KoreaからはVice PresidentのYangmin Seo氏をはじめ,キャラクター担当,デザイン担当,開発担当の4名が同席して,いよいよプレゼンテーション本番が始まったのである。さっそく3人がどんなプレゼンを行ったのか,資料と共に紹介していこう。

 トップバッターはゲーム科の東屋さとみさん。彼女は本来ゲームプログラミングが専門なのだが,今回は3種の新モンスターとゲーム内コンテンツの企画,それにあわせたキャラクターデザインを同時に発表した。

 東屋さん考案のモンスターには,行動パターンや攻撃方法にそれぞれユニークな特徴があるだけでなく,ドロップアイテムやフィールド上での配置といった,かなり細かな所までキチンと設定されていた。ハイエナをモチーフにデザインしたという「アードウルフ」などは,既存のMMORPGに登場してもまったく違和感のないクオリティだ。

 もう一つはゲーム内イベントに関するプレゼンテーションで,各種神話と関係したhomageにふわさしい,さまざまな神獣が登場する二つの企画が発表された。最初の「神獣杯」は,リアルの競馬と同様に,プレイヤーが1位の神獣を予想してゲーム内通貨を賭けるギャンブルだ。続く「神獣ポイントラリー」はプレイヤー自らが神獣に騎乗して,一定のポイントを回ってゴールを目指すレースだが,神獣に乗るためには「homageポイント」が要求されるとしている。
 このhomageポイントというのは,三番手にプレゼンを行う梶本さんとの連動企画で,ほかのプレイヤーから敬意の印として与えられる,あるいはイベントでしか獲得できない特殊ポイントなのだ。神獣の背中に騎乗するからにはそれなりの資格が必要,という設定をhomageのゲームに沿った形で提案しているわけだ。

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 そんな東屋さんのプレゼンに対する開発スタッフの反応はというと,まず「モンスターのデザインも魅力的で,想像していたよりもクオリティが高く,細かい設定まで考えてあるのは興味深い」と述べたうえで,「個々のモンスターがどんな動きをするのか,攻撃のモーションから倒したときの死に方まで,もっともっと細かく分かるようにする必要がある。この資料だけでは一つのモンスターに対して,動きのない1枚の絵しかないため,ゲーム内に実装したときのイメージが浮かびにくい。新モンスターを企画するのであれば,綺麗にカラーリングした完成形ではなく,ラフ画でよいから正面,左右,背後,攻撃モーションなど,何枚もデザインを見せることが大切」「イベント企画も面白い内容に仕上がっていると思う。ただ,四つの種族が二つの勢力に分かれて戦うというhomageの世界観と,同じ場所でレースを楽しむという相反するものは実装しにくい」という,のっけから資料の作り方にも言及した,なかなか厳しい意見が出ていた。

 もちろん批評するだけではなく,キャラクター担当からは「一つのモンスターを作る時には,ゲーム内のどのエリアに住んでいて,どんな物を食べているといったバックストーリー,ゲームプレイには反映されないようなことも,常に自分の頭の中で考えると良いでしょう」というアドバイスが与えられていた。


 続いては,グラフィック科の久保田さんから種族別の衣装,モンスター&NPCデザインの発表が行われた。
 東洋神話がベースの,凛々しいタオ族の男女には露出控えめの鎧を,ギリシャ神話モチーフのグラキア族には,軽装備で魔力を高めるアクセサリを身につけさせるデザインなど,homageの基本設定を踏まえたうえでのオリジナル衣装を提案。布の素材にまで触れるなど,こちらも東屋さんに劣らず細かな設定が盛り込まれていた。
 モンスターについても,ダークなhomageの世界観に合わせたものから,「見た目が恐ろしかったり,サイズの大きいモンスターがゲームに多いため,違いを出そうと小さくて可愛いものをデザインした」というコンセプトで,おたまじゃくしのような形をした愛らしいオリジナルモンスター,「おたま」まで幅広いバリエーションが用意されていた。

 そんな久保田さんの自信作と思われるプレゼンテーションは,RocWorks KOREAのメンバーからも,「非常に高いレベルだ」と評価されていた。ただし,デザイン担当者からは,モンスターデザインを考えるときは,同じ種類だけれどもレベルや出現地域が違うなど,さまざまなバリエーションを一緒にデザインすること。4種族それぞれの衣装デザインも素晴らしいのだが,この装備を実装するとなったときに,どこでパーツが分かれるのか,といったことまで意識しておけば,より良いものとなるだろうとのこと。
 さらに,服装の素材について触れたのは良い点なので,同じようにアクセサリであれば素材が金なのか銀なのかまで伝えなければ,自分がイメージしたとおりに3D化してもらうことは難しいという意見が出た。
 また,同じ種族では男女の差はあっても,だいたいの体型の特徴などは決まっているので,それに沿った一貫性のあるデザインが必要であるといった感じで,アドバイスはかなり細かく丁寧なものだった。

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 休憩を挟んで最後は,ゲーム科の梶本陽介さんのプレゼンテーションである。梶本さんは,最初にhomageをプレイするユーザー層をある程度絞ったうえで,ライトユーザー向け,ヘビーユーザー向け,オールユーザー向けの企画,さらにコミュニティ活性化を目的としたゲーム内企画という盛りだくさんの内容を発表した。
 東屋さんの企画と連動していた「homageポイント」は,プレイヤー同士の敬意とコミュニケーションをコンセプトに,基本的にはほかのプレイヤーからしか貰えないものだ。ポイントを貯めると特殊装備を使用できたり,最高神になる際に要求されたりなどの使われ方が想定されていた。
 また,各種族が異なる神話をベースにしていることに着目して,地域によっては移動速度や行動力に違いがでる「GGAシステム」,種族専用の「神殿」を協力して作り上げ,そのグレードがRvRや販売アイテムにまで影響する神殿システム,通常はPK可能な地域を一定時間だけコミュニケーションの場として全種族に解放する「戦士たちの休息」など,MMORPGがの持つ難しい点を理解したうえでのプレゼンテーションであった。
 開発担当者からは,「非常に面白い企画だと思う。ただ,これは我々開発者にとっても悩みだが,一般的なプレイヤーにとってゲームシステムというのは目で見て理解するものなのです。ある地域に入るとなぜ突然キャラクターの移動速度が遅くなってしまうのかを,インタフェースなどを利用して一目で分かるということまで考えてあれば素晴らしい企画になります。同時に20代のプレイヤーならば理解できても,30代以上のプレイヤーは,システムが複雑すぎると理解する前に諦めてしまうかもしれない。そのバランス取りを考える必要があります」との意見が出た。
 またhomageポイントについても上級プレイヤーと初心者をつなげるコミュニケーションとして,「もっと練りこんだ企画を梶本さんと二人でぜひ考えてみたい」という,嬉しいコメントがもらえた。

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 さて,このプレゼンテーション。プロの目から見れば「まだまだ」と思われるものかもしれないが,準備期間は実質2週間程度と短く,しかもhomageは正式サービス前なので,いつでも自由にプレイする時間もとれないといった制限のある中で学生さん達は,ここまでの内容に仕上げてきてくれたのだ。
 当初の予定では持ち時間は一人15分となっていたのだが,何しろその場に集まったのは基本的にゲーム好き,ゲーム開発に熱い人々である。3人への個別アドバイスは翌日改めて行うはずだったのだが,そんな事前の予定などはそっちのけで,評価すべきところは評価しつつも,足りない部分については熱心にアドバイス。東屋さん,久保田さん,梶尾さんの3人も自分のプレゼンに対する意見を,一言も聞き漏らすまいとメモしていた姿が印象的であった。

 ツアー三日目となる翌日は,反対にオンラインゲームというのは実際どのような工程で開発されていくのか,そのためにどのような情報をそろえているのか,といったより実践的な話がRocWorks Koreaの開発スタッフから,聞けることになっている。そちらは,後日掲載の後編を楽しみにしていただきたい。


homageはこんな所で開発されている。RocWorks Korea社内潜入記録



窓が多く自然光が入り込む,とても明るい職場だったのが印象的。取材に備えて掃除していたのでは,と疑ってしまうくらい,どの机の上も皆きれいだった
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 3人のプレゼンテーションがはじまる前に,実はRocWorks Koreaの社内をじっくり見学する時間をもらうことができた。職業柄テストプレイやインタビューでゲームメーカーを訪問する回数は多いのだが,開発現場のフロアは通常立ち入り禁止だったり,撮影も厳しく制限されるものだ。ところがRocWorks Koreaは案内してくれたスタッフが「うちはオープンで隠すものはありませんから,好きに撮影してください」という言葉どおり,何でも見たい放題の大サービスだったのだ。約40名の社員は3Dキャラクター専門,アニメーション(エフェクトやモーションなど),企画,3Dモデリング(背景など),プログラム(サーバー,システム面),QAチームに分かれて作業を担当しているとのこと。開発現場をこんな間近で覗くチャンスはそうそうあるものでもないので,オンラインゲームはこんな場所で作られているという現場の空気を感じてもらえれば嬉しい。


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エジプト神話を題材とした世界観を持つ種族,「エティカ」でなにやらデザイン中の様子
ワールドマップと各マップのポータル地点,つながりが一目で分かるようになっているボード。2次クローズドβテスト,オープンβテストではここに見えるマップの多くを体験できる
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ホコリ防止のために扇風機がやたらと配置されているのは,3Dキャラクター専門のデザインチームの区画だ
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日本のイラストレーターの画集に加え,なぜか巨大工場や廃墟の写真集まで,資料を豊富にそろえている
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美形キャラクターをデザインする際のイメージサンプルとして集めたという写真には,スーパーモデルのものが多かった。よく見ると鼻筋や目元に共通点があるかも
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あちこちの机に,日本のアニメやライトノベルのフィギュアが飾られていた。まさかこれはモデリングの参考ではあるまい

後編はこちら

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