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「Ultrabookの時代が到来!」。インテル,Ultrabookが普及期に入ったとアピール
インテル代表取締役社長の吉田和正氏 |
会場に展示されていた各メーカーのUltrabook |
説明会に登壇したインテル代表取締役社長 吉田和正氏は,まずUltrabookの軌跡を振り返っている。
そもそも,Ultrabookの構想が明らかになったのは2011年5月のことだ。Intelはその後,Ultrabook普及のためにハードウェアとソフトウェアの両面から後押しを図るべく基金を設立し,11月には実際の製品発売にもこぎ着けたが,第1世代はサイズのバリエーションも少なく,全世界で21機種に留まっていた。
だが,その流れは変わっているという。2012年6月に第3世代CoreプロセッサのデュアルコアモデルがUltrabook向けとしてリリースされたとき,PCメーカー各社は,こぞってUltrabookを発表してきた。吉田氏は今回,そのうちの20機種を壇上に並べたが,全世界では年内に110機種が登場の予定と,勢いが違うのである。
氏はこれを根拠に,「Ultrabookはティッピング・ポイントを迎えた」と断言しているが,ティッピング・ポイント(tipping point)というのは「転換点」のこと。要するに,「普及のための準備が整い,いよいよこれから普及が始まる」というわけだ。
ちなみに吉田氏は,Ultrabookの普及が進むにつれ,タッチや顔&ジェスチャー認識,音声認識といった機能が実装され,より直感的に操作できる製品が登場するとの見通しも示していた。
続いて登壇したのは,インテルの山本 専氏とインテルの土岐英秋氏だ。週末の日帰り旅行を例に,Ultrabookをどう活用するかの解説が両氏の掛け合いで行われた。
そのなかで,「Intel Rapid Start Technology」,「Intel Smart Connect Technology」,「Intel Smart Response Technology」の3機能についての解説が行われている。
いずれもすでに何度か紹介されている機能だが,Intel Rapid Start Technology(以下,RST)について,少し詳しく聞くことができたので紹介しておこう。
RSTは,システム休止状態から7秒未満に復帰できるとされる技術だ。「DRAMの内容をデータとしてストレージデバイスへ待避させ,復帰時にはそのデータをDRAMへ書き戻す」という仕組み自体はWindowsの「休止状態」と同じながら,ハードウェア的に実現されるのが大きな違いとなっている。
RSTでは,ストレージデバイス上に専用のパーティションを設け,Windowsがスリープ状態に入ってしばらく経ったら,RSTによってDRAM内のデータを専用パーティションへと待避させる。「Windowsからはスリープに見える状態」(土岐氏)のまま,休止状態とほぼ同じ状況にすることができるわけだ。そのため,休止状態に近い消費電力と,スリープに近い復帰所要時間を両立できているのだという。
そういったIntel独自の技術を採用したことにより,Ultrabookでは,「スタイリッシュ」「高性能」「優れた応答性」「モビリティー」といったキーワードにまつわる革新的なユーザー体験を提供できているとのことだ。
Ivy Bridge世代のCore iプロセッサを搭載したことで,薄くてもパフォーマンスに妥協はないという |
Ultrabookの登場により,ユーザー体験にさまざまな革新を与えたとアピールする |
Ultrabookの新たなキャンペーンは「脱出ゲーム」
PSO2はUltrabookでの動作を確認
これは,ドスパラ(サードウェーブ)製Ultrabook「Prime Note Altair F-5E」で動作していたもの。Prime Note Altair F-5Eは単体GPUを搭載しないため,グラフィックス機能は「Intel HD Graphics 4000」で賄われているが,「簡易描画設定」を「1」にしてあるというデモ機では,とくに違和感なくプレイできていた。
高いグラフィックス設定を行った画面を比べるとさすがに見栄えは落ちるが,セガではこの設定ならUltrabookでも動作可能として,今後,公式サイトで案内する計画という。「2013年にPlayStation Vita版をリリースしたとき,PlayStation VitaとUltrabookを持ち寄って,外出先で一緒にPSO2をプレイするのを想定している」(セガの説明員)とのことで,たしかにそのシチュエーションは面白そうだ。
インテルのUltrabook紹介ページ
インテル公式Webサイト
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