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印刷2015/12/10 13:42

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AMDがGPUの機能ロードマップを公開。2016年のRadeonはDisplayPort 1.3&HDMI 2.0aとHDR表示,そしてHDMI接続時のFreeSyncに対応する

Radeon RX 400
 北米時間2015年12月8日,AMDは,2016年の同社製GPUが持つことになる機能を予告した。それによると,次世代Radeonは,DisplayPort 1.3およびHDMI 2.0a,そして「Ultra HD Blu-ray」規格に準拠した「High Dynamic Range」(ハイダイナミックレンジ,以下 HDR)表示に対応し,また,AMD独自のディスプレイ表示技術「FreeSync」は,これまでは外部ディスプレイデバイスとのDisplayPort接続時のみ対応だったものを,HDMI接続やノートPCの内部インタフェース利用時にも使えるようにするという。

 次世代GPUのアーキテクチャが明らかになったわけではないが,PCゲーマーにとっては十分すぎるほど重要な情報が出てきたので,今回は,その内容を簡単に紹介してみたい。

AMDの予測によれば,DisplayPort 1.3対応で垂直リフレッシュレート120HzのFreeSyncディスプレイは2016年第4四半期登場見込みとのこと。DisplayPort 1.3でシングルケーブル接続できる5Kディスプレイは第2四半期中の登場見込みだそうだ
Radeon RX 400 Radeon RX 400


RadeonがUltra HD Blu-rayと同じHDR表現に対応


 HDRとは何かについての詳しい説明は4Gamerの連載「西川善司の3Dゲームエクスタシー」バックナンバーを参照してほしいが,誤解を恐れずざっくり表現するならば,HDR対応ディスプレイと対応GPU,対応アプリケーションを利用することにより,従来比で輝度ダイナミックレンジと色域を大幅に引き上げた,より現実世界の見た目に近い映像を表示する技術のことだ。

AMDのスライドにあるサンプル画像。左上が現在のディスプレイで表現した映像で,右上がHDR対応ディスプレイで表現した映像というイメージだ。極端に明るい部分と極端に暗い部分が1つのシーン内で混在する場合。従来はそれを十全には表現できなかったが,HDRでは,人間がそのシーンを見た感じに近い表現を行えるようになる。ただ,このイメージには極端に明るい輝度の部分がなく,HDRの効果を説明する画像としては不適切な気がしてならない
Radeon RX 400

 HDRと対になる従来型ダイナミックレンジのことは「Standard Dynamic Range」(以下,SDR)というが,下は,これまたAMDが示した,SDRとHDRにおける「輝度と色域をどれくらい表現できるか」を比較したスライドだ。
 SDRでは0.05〜100cd/m2の間に輝度ダイナミックレンジを収める必要があったため,輝度や色域に大きな制約があったが,HDRでは0.0005〜1万cd/m2をカバーするので,輝度も色域も制限が一気に緩まるという。

SDRとHDRで輝度と色域をどれだけ再現できるか比較したスライド
Radeon RX 400

 冒頭で,次世代RadeonがついにHDMI 2.0aをサポートするという話をお伝えしているが,すでにDisplayPort 1.2に対応し,十分な伝送帯域幅を持っている既存のRadeon R9 FuryシリーズおよびRadeon R9 300シリーズでも,HDR表示自体はサポートされる。ただし,現行製品の場合,1920×1080ドット/120Hzおよび2560×1440ドット/60Hz,3840×2160ドット/30Hzがサポート対象の解像度となるのに対し,DisplayPort 1.3およびHDMI 2.0a接続時には3840×2160ドット/60HzでもHDR表示が可能になるとのことだ。

現行のRadeonと次世代Radeonが,どの解像度とリフレッシュレートまでHDR表示をサポートするか示したスライド。「Radeon R9 300 Series」にはRadeon R9 Furyシリーズが含まれる。Radeon R9 300シリーズには「Graphics Core Next」アーキテクチャで3世代分のGPUがひしめいているわけだが,そのすべてが,ここで示した解像度とリフレッシュレートに対応できるかは分からない
Radeon RX 400

 上のスライドで,解像度とリフレッシュレートを示す文字のところに「10bpc」とあるのに気づいたと思うが,bpcというのは「bits per color(channel)」の略で,要するに「10bitカラー」のことである。
 現在市場に流通しているディスプレイデバイスだと,RGB各8bitで約1677万色表示に対応するのが一般的だが,「Ultra HD Blu-ray」に対応するHDRディスプレイでは,輝度ダイナミックレンジの変換関数(※ガンマ関数のこと)に「ST.2084」,色域の表現には「ITU-R BT.2020」を採用し,RGB各10bitへ拡張することになる。AMD製GPUだと,プロフェッショナル向けのFireProがすでに10bitカラーに対応しているが,Radeon R9 300シリーズ以降のGPUでは,FirePro並みの仕様を獲得することになるわけだ。

 もちろん,HDR表示は,Ultra HD Blu-rayだけでなく,ゲームグラフィックスにも有用である。最近のゲームエンジンだと,内部的にHDRでレンダリングして,最終表示の段階でそれをSDR表示用に最適化しているものが多かったりするので,ゲーム側のHDR対応自体は,実のところ,それほど難しくないだろう。
 なんといってもディスプレイデバイスの買い換えが必要になるため,初期投資は必要になるが,相当にわくわくさせられる発表なのは間違いない。


2016年のFreeSyncは,HDMIやノートPCの内蔵パネルに対応


AMDが示した,FreeSyncとG-SYNCの違い
Radeon RX 400
 FreeSyncに関する情報の1つ,「HDMI接続時のFreeSync対応」自体は,「Radeon Software Crimson Edition」の発表時に予告されていたものだ。
 FreeSync自体は,組み込み向けのDisplayPort規格である「eDP」(embedded DisplayPort)にある仕組みを利用して,外付け液晶ディスプレイの表示タイミングをGPU側から制御するという技術である(関連記事)。

 DisplayPort規格を利用して生まれた技術であるため,現状のFreeSyncは,DisplayPortでPCと液晶ディスプレイを接続する必要がある。しかし,いまどきのゲーマー向け液晶ディスプレイはともかく,低価格の液晶ディスプレイや家庭用のテレビなどでは,DisplayPort入力を備えていない製品も多い。AMDによれば,「メインストリームのディスプレイでは,70%がDisplayPort端子を備えていない」そうだ。
 そこでAMDでは,将来のHDMI規格にFreeSyncのような可変リフレッシュレート技術を盛り込むように働きかけているという。ただ,規格の成立を待ってばかりもいられないということで,ディスプレイメーカーや半導体メーカーと協力して,HDMIでFreeSyncを利用する「FreeSync Technology over HDMI」(以下,FreeSync over HDMI)を開発したというのが,今回の発表に至る経緯だと,追加の情報がもたらされている。

FreeSync over HDMIのパートナー企業。AcerやLG Electronics,Samsung Electronicsといったディスプレイメーカーと,MStar SemiconductorやNovatek Microelectronics,Realtek SemiconductorといったFreeSync対応スケーラーを手がける半導体メーカーの名前が挙がっている
Radeon RX 400

 AMDの資料によれば,FreeSync over HDMIは,HDMIの「vendor-specific extensions」(メーカー固有拡張)仕様を使って実装しているとのことである。

AMDによるFreeSync over HDMIの説明スライド
Radeon RX 400

 FreeSync over HDMI対応製品も,すでに名前が挙がっており,3社から多くの製品が投入される予定であるという。Samsung Electronics製(以下,Samsung)の34インチディスプレイ「CF791」のように,アスペクト比21:9の横長ディスプレイも登場するようだ。
 液晶ディスプレイだけでなく,テレビでの対応も期待したいところではあるが,日本メーカーで可能性がありそうなのは,1080pでの120Hz入力に対応した製品をラインナップしている東芝くらいだろうか。

 もう1つは,ノートPCの内蔵液晶パネルでも,FreeSync対応できるようになったことだ。対応製品の第1弾は,Lenovoのゲーマー向けノートPC「ideapad Y700」のAPU+GPU搭載モデルになるという。ただ,ideapad Y700は国内でも販売されているものの,ラインナップの中にAPU+GPU搭載モデルはなかったりするので,AMD製プロセッサ搭載ノートPCがほとんど壊滅的な日本市場に果たして登場するのかは,まだなんとも言えない。

Lenovoのゲーマー向けノートPCであるideapad Y700のFX-8800P+Radeon R9 M380搭載モデルは,ノートPC向けFreeSyncに対応する最初の製品になる
Radeon RX 400

 なお,これに合わせてAMDでは,FreeSyncに対応可能であると確認できたノートPC用液晶パネルを,「FreeSync panel」として認定するとのこと。これは,ノートPC用G-SYNCに対応する液晶パネルを「G-SYNC Panel」として認定しているNVIDIAの制度をフォローしてきた形といったところだ。


 ……以上,駆け足でまとめてみた。今回AMDからもたらされた情報がスライドだけなので,いろいろ分からない部分も多いのだが,HDR関連はゲームグラフィックスを大いに進化させる可能性があるだけに,対応ディスプレイも含め,今後の動向を注視していきたい。
 あとは,期待の次世代GPUに関する情報が,一刻も早く明らかになることを楽しみに待ちたい。

DisplayPort 1.3時代には,4K SDRで120Hzや4K HDRで60Hz,3440×1440ドットのHDRで144Hz,1920×1080ドットのHDRで240Hzなどといったディスプレイデバイスが登場予定になっているという。夢が膨らむ
Radeon RX 400


AMD 公式Webサイト

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