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「ファイナルファンタジーXI」で約6年ぶりの大型オフイベがよみうりランドで開催。リアル謎解きイベント“闇の王の復活”は12月16日まで実施中
よみうりランドでは11月17日から12月16日まで,園内を使ったFFXI関連のアトラクションが順次行われている。そのクライマックスとして,12月2日に本ステージイベントが開催されたのだ。主催はKADOKAWAで,スクウェア・エニックスは協力の形での関わりとなるが,ここまで大規模なFFXI関連のオフイベは「ヴァナ★フェス 2012」以来,実に6年ぶりということになるだろう。本稿では,園内の主なアトラクションやステージイベントを中心にレポートしよう。
オプチカルハットを入手できるスタンプラリーや,高難度のリアル謎解きイベントなどのアトラクションが開催
前者は,よみうりランド全域を使ったスタンプラリーである。FFXIのレアアイテム「オプチカルハット」をモチーフとしており,これをドロップするノートリアスモンスターを出現させるためのトリガーアイテム「ハクタクの五行眼」を,スタンプラリーで作り上げる。そしてスタンプラリーを完成させると,紙製のオプチカルハットを獲得できるのだ。
スタンプは園内の計5か所に点在しており,それぞれの場所は用紙の裏に記されているため,時間があれば誰でも比較的お手軽に獲得可能だ。これを被って園内を散策したり,ステージイベントに参加したりする人も見られた。
・オプチカルハットとは
太古の昔に命中のパラメータが総じて不足していた頃,これを一気に10も上昇させられるため,前衛ジョブを中心に喉から手が出るほど欲しかった頭装備。オプチカルハットとスコピオハーネス(またはホーバージョン)のセットはベテランプレイヤーの証ともいえたが,トリガーアイテムを含め入手難度はとにかく高く,悲喜こもごものエピソードには事欠かない。
また,その性能とは裏腹に,前衛ジョブとしてはあまりにも前衛的な外見でも多くのプレイヤーの心に刻まれており,この点も買われてアトラクション報酬として採用された(のだと思う)。
もうひとつのアトラクションの「闇の王の復活」は,三国ミッションのラスボスである闇の王(Shadow Lord)にちなんだリアル謎解きゲームだ。FFXI運営チームも監修している本格的な内容で,リアル謎解きゲームとしての手応えは充分。当日の園内には,なんの変哲もない場所に妙な人だかりが出来ており,近付いてみると謎解きの問題を注視しながら,メモを片手に考え込んだり,偶然隣に居合わせた人と相談する人などが見られた。
自他共に認めるFFXIファンの声優・歌手らが集結
FFXIの昔話や朗読劇も
12月2日のステージイベントは,昼の部と夜の部の2回公演が行われたので,それらをダイジェスト的に紹介しよう。
今回の名目はあくまでもファンイベントで,主な登壇者は自他共に認めるFFXIファンの声優・歌手らである。トークイベントの内容はFFXIの昔話がメインで,経験者ならではの濃く,そして懐かしみに溢れるトークが繰り広げられた。
そんな彼らによる“朗読劇”は,昼の部と夜の部でそのテイストが180度違っており,それぞれ別の意味でひときわ大きく盛り上がった。
昼の部の朗読劇は,“FFXIのNPC”に焦点が当てられた内容だ。加藤英美里さんが演じるタルタルのクピピは,どうしてもロランベリー864が食べたくてジュノの天晶堂をはるばる訪れるが,名声値が足りなくて中に入れない。そんな折りに,天晶堂の主であるアルド(CV:中村悠一)や,その妹であるフェレーナ(CV:RiRiKA)らが現れ,ロランベリー864をめぐるすったもんだが繰り広げられる。
また,フェレーナの親友である獣人のフィック(CV:浅川 悠)も登場し,FFXI経験者なら覚えているであろう,彼の心優しきエピソードなども語られた。
もともとFFXIにはボイスが実装されておらず,参加した声優らは,細かな口調などを想像しながら演じたそうだ。しかしながら聞いていて違和感はなく,まるで見慣れたNPCに新たな命が吹き込まれた瞬間を目の当たりにした気分であった。
また,今回の朗読劇のシナリオはウィンダスミッションなどを手がけた佐藤弥詠子さんの書き下ろしで,BGMは谷岡久美さんによる生伴奏が行われている。聞いていると思わず,ヴァナ・ディールの情景が脳裏に浮かんでしまうような朗読劇だったと思う。
ある意味正統派の内容だった昼の部とは打って変わり,夜の部の朗読劇は“FFXIのプレイヤー”に焦点を当てた内容である。時代設定はレベルキャップが60の頃で,暗黒騎士(CV:小西克幸)と戦士(CV:中村悠一)がクロウラーの巣でロランベリー864を取りに行くべく,パーティを主催するという内容だ。
しかし主催者を筆頭にパーティメンバーの全員が暴走しまくりで,次から次へとトラブルを引き起こす。そのどれもが,経験者なら身に覚えがありまくりの「FFXIプレイヤーあるある話」なのだ。演技も含めデタラメに面白く,またあらためて振り返ると,そういった数々のトラブルも含めFFXIを心底楽しんでいたのだと思えてしまう内容だ。
これらのトークイベントおよび朗読劇は,現在ニコニコ生放送の有料タイムシフトで視聴可能となっている。根っからのFFXI好きならではの渾身の演技となっているので,熱心なプレイヤーはぜひ視聴してほしい。
FFXI FAN EVENT 2018 #FF11メッセージ生中継・昼の部
FFXI FAN EVENT 2018 #FF11メッセージ生中継・夜の部
FFXIを通じての“絆”をあらためて感じたイベント
逆に言うと,にもかかわらず開催できたのは,ひとえにFFXIが今も多くのプレイヤーに愛されているからに他ならないだろう。個人的にもヴァナ・ディールを駆けた冒険者の一人として,サービス開始から16年を経過したMMORPGのエピソードなどを皆と共有できたのは,とてもステキな体験だったと思う。色々な意味で,FFXIを通じた“絆”を感じさせるイベントであった。
イベントの紹介ページ(FFXI公式サイト内)
「ファイナルファンタジーXI」公式サイト
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