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Creative,Audigy用「ALchemy」の無償公開を決定。購入者には返金も
この方針に対しては,Audigyシリーズのユーザーから強い抗議の声が上がったにもかかわらず,半年以上もの間黙殺され続けた。実際,筆者も不満たらたら購入した一人だったりするが,Creative Technologyはとうとうこの方針を改める決定をしたようだ。というのも,Audigyシリーズ用ALchemyアプリケーションの購入者に対して一斉送信されたと思われるCreative Technology(以下,Creative)からのメールに,「2008年5月19日の週に公開予定の新しいALchemyアプリケーションから,Audigyシリーズ用も無償で提供する。ついては購入代金を返金したい」と書かれていたからである。事実上の無償化発表といっていいだろう。
このメールによれば,返金受け付け期間は2008年6月30日まで。http://us.creative.com/alchemy/welcome.aspで必要事項を記入すると,購入に利用したクレジットカードの口座に対し,申し込みから30日で返金が行われるという。
また,同メールでは,米国時間5月19日に公開予定の新しいALchemyアプリケーションがX-FiシリーズとAudigyシリーズの両対応となり,さらに最近の人気タイトルに対応したいくつかのアップデートが行われると予告されている。
これは,AudigyシリーズをWindows Vista環境で使っていて,ALchemyアプリケーションを購入しなかった人達にとってはいいニュースだろう。X-FiシリーズでALchemyを使っている人にとっても,次のアップデート期日が示されたのは意義深いが,しかしこの決定が遅きに失した感も否めない。
Creativeはメールの冒頭で「(同社の)フォーラムやそのほかの場所で続いたAudigyシリーズ用ALchemyに関する議論を検討した」としているが,筆者が記憶している限り,Audigyシリーズ用ALchemyアプリケーションの有償化については,発表時点からほぼすべて反対意見しか出ていなかった。無償化を決断するのであれば,それこそ発表から公開までの間に行うべきだったと思う。
また,(国内ではあまり話題になっていないが)有志によるAudigyシリーズ用多機能ドライバがCreativeの圧力で公開停止に追い込まれてから,Sound Blasterユーザーの間でCreative製品不買運動が起こったことを考えると,“ガス抜き”という見方もできる。いずれにせよ,諸手を挙げて歓迎できるような方針転換ではなさそうだ。
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