企画記事
150人のゲーム業界著名人が2015年を振り返り,2016年へのメッセージを語る。恒例の年末企画をお届け
ディースリー・パブリッシャー
コンシューマー事業部 第1制作部 マネージャー
臼田裕次郎
代表作:「バレットガールズ」「オメガラビリンス」タイトル名:「アイドルマスター シンデレラガールズ スターライトステージ」
「シンデレラガールズ」は、アニメからハマッたにわかですが、「デレステ」は暇さえあればプレイしています。楽曲の素晴らしさはもちろんのこと音ゲーとしても完成度が高く、なんといっても3Dのキャラクターが可愛い! スマホのゲームで、ここまで可愛い3Dキャラを出せるのか! と驚愕しました。イベント報酬SRが貰えるランキングにあと少しで入れなかった時は、数日間落ち込み、ガシャを回し、推しメンの新田美波ちゃんのSSRは出ずさらに落ち込みました……それぐらいハマってます(笑)。
<質問2>2015年に発売/公開されたエンターテイメントコンテンツの中で最も印象深かった作品
映画「ラブライブ!The School Idol Movie」
ストーリー、映像、歌、終り方など全てにおいて最高の映画でした。終盤は年甲斐もなく思わずうるっときちゃいました。 しかし、最高だっただけにこれで終るのは寂しいですね。もし願いが叶うなら少しでもいいので後日談的なものを描いて欲しいですね。ところで謎のシンガーは、結局だれなんでしょうね……?
<質問3>2015年に、個人的に注目した(している)人物
今年は、なんといっても紅白に初出場する「μ's」ですね。アニメ内の「μ's」も魅力的ですが、役者様方9人のLIVEはアニメとはまた違う魅力があり最高です。紅白では、何を歌いどんな衣装で登場するのかとても楽しみです。紅白当日は出番までTV前で正座待機します!(笑)
<質問4>2016年に向けての抱負、また4Gamer読者に向けてのメッセージをお願いします。
D3Pがまた面白いことをやっているな! と思われるよう来年も弊社ならではのことをどんどんチャレンジしていきたいと思います。私の担当タイトルでは、前日発表させて頂きました「バレットガールズ2」が2016年4月に発売予定です。前作をプレイして頂きましたユーザー様から頂きましたご意見・ご要望を取り入れアクションシューティングとして満足頂けるものを追求して制作を進行中です。
もちろん10代からおじいちゃんまで思わず元気になっちゃうような要素もふんだんに入れておりますので、続報をお待ち頂ければ幸いです。また、シリーズものではない新規タイトルも制作進行中です。ちょびっとだけ楽しみにまって頂ければ幸いでございます。
ディースリー・パブリッシャー
上席執行役員 コンシューマー事業部長 兼第1制作部長 兼PR部長 兼グローバル戦略室長
岡島信幸
代表作:「地球防衛軍」シリーズ,「お姉チャンバラ」シリーズ,「ドリームクラブ」シリーズ,「夏色ハイスクル★青春白書(略)」ほかタイトル名:「Splatoon(スプラトゥーン)」
いろんな意味で、さすがだなと思いました。我々には出来ない発想の商品です。脱帽。
<質問2>2015年に発売/公開されたエンターテイメントコンテンツの中で最も印象深かった作品
「チャッピー」です。ニール・ブロムカンプは好きな映画監督の一人で、公開をとても楽しみにしていました。しかし、公開当時にいろいろ忙しかったことと、日本の劇場公開版だけシーンのカットがされているということでしたので、ノーカットのブルーレイ版の発売を待って自宅上映会をしました。前作「エリジウム」は、出世作の「第9地区」に比べれば多少し見劣りする印象でしたが、「チャッピー」はいつもの独特の風刺を織り交ぜており、いろいろ考えさせられるという鑑賞後の余韻も含めて「第9地区」と同じくらいエンターテインメントとして完成している素晴らしい作品でした。
<質問3>2015年に、個人的に注目した(している)人物
いろんな方が気になりましたが、今まで存在すらも知らなかったのに今年一気に気になった人物という意味で1位は安川惡斗さんです。2月に試合中のアクシデント(?)で悲惨な目に遭われたというニュースでその存在を知った方は多いと思います。そのニュースの翌3月にはドキュメンタリー映画が公開されるとのことで……そのタイムリーさに、これってどういうこと? って感じたことを思い出します。
で、調べたらその映画の内容がなんだかすごそうなんです。その時は、映像ソフト化されたら見てみたいな……と思っていたのですが、最近になってそろそろリリースかと調べてみたところ、早くて再来年くらいでないとブルーレイやDVD化されない様子……。東京での上映はとっくに終わってしまい、地方の上映会に行くくらいでしかもう見られないみたいで……。うーん、気になります。
<質問4>2016年に向けての抱負、また4Gamer読者に向けてのメッセージをお願いします。
私が担当しているタイトルにつきましては、まだ情報公開前の段階ですので差し控えさせていただきますが、きっと喜んでいただけると思いますので楽しみにしていて頂ければ幸いです。2016年も少なからず馬鹿馬鹿しいことにまじめに取り組んでいくのが職務と信じて努めてまいります。
Tozai Games
Tozai, Inc. Executive Producer
スコット津村
代表作:ファミコン版「スペランカー」タイトル名:「Kerbal Space Program」
一般的に言えば惑星探査シミュレーションだが、物理パズルゲーム。単純にも遊べ複雑にも遊べ、なんとなくクラッシック。お堅い題材だが、キャラクターがコミカルで雰囲気を和らげている。スペランカーではアクションミスで死にまくったが、このゲームは設定ミスで死にまくっている。自分としては親近感があるゲーム。
<質問2>2015年に発売/公開されたエンターテイメントコンテンツの中で最も印象深かった作品
今年の発売?でなかったかもしれないけど、先日読んで最も印象に残った本。村上春樹/小澤征爾著の「小澤征爾さんと、音楽について話をする」
クラシック音楽界の逸話やベートーベン、ブラームス、マーラーなどの音楽、オーケストラ、演奏の裏話や分析など村上さんの深い造詣と小澤さんの現場話が音楽の聴き方についてフレッシュな感覚を教えてくれた。
<質問3>2015年に、個人的に注目した(している)人物
ロシヤ連邦大統領 ウラジーミル・プーチン:強かな政治的リーダーシップ
中華人民共和国主席 習近平:優れた政治的リーダーシップ
<質問4>2016年に向けての抱負、また4Gamer読者に向けてのメッセージをお願いします。
2015年はお陰様でスクウェア・エニックス様とのコラボプロジェクトにより、スペランカーの最新作「みんなでスペランカーZ」を日本および北米でリリースすることが出来ました。たくさんの方に楽しんで頂いており、大変嬉しく思っています。改めて御礼申し上げます。
今年もクラシックな遊びの中にも新しい体験を見出せるような一風変わったプロジェクトを推し進めていきたいと思いますのでご期待下さい。2016年もどうぞ宜しくお願い申し上げます。
日本一ソフトウェア
代表取締役社長
新川宗平
代表作:「魔界戦記ディスガイア5」タイトル名:「妖怪ウォッチバスターズ 赤猫団/白犬隊」
小学生の息子と一緒に遊びました。ゲームジャンルが変わったので、どうなるんだろうかと気になっていたのですが、さすがのクオリティで最後まで楽しませていただきました。
家に息子との友達が遊びに来ると、一緒に遊べるんですよね。子供と大人が一緒に夢中になって遊べるゲームって、素晴らしいですよね。
<質問2>2015年に発売/公開されたエンターテイメントコンテンツの中で最も印象深かった作品
「チャッピー」
ディスガイアなどのキャラデザを務めてもらっている原田さんたちと一緒に映画館に観に来ました。「第9地区」のニール・ブロムカンプ監督の最新作です。勝手に期待を膨らませていたのですが、それを大きく上回る面白さでした。内容の面白さもさることながら、キャストの使い方も面白いです。「ギャラクシー・クエスト」「宇宙人ポール」「キャビン」など尖った作品にもしっかり出演しているシガニー・ウィーバーは偉大だなぁと思います。
<質問3>2015年に、個人的に注目した(している)人物
漫画家の柴田ヨクサル先生。
「谷仮面」の頃からのファンでして、「ハチワンダイバー」が完結し、連載が止まっていた妖怪モノが再開されるんだろうなぁと思っていたら、意外な形で再開されました。原作担当の「プリマックス」もしっかり柴田ヨクサルワールドが展開されており、面白いです。未体験の方は是非。おすすめです。
<質問4>2016年に向けての抱負、また4Gamer読者に向けてのメッセージをお願いします。
4Gamer読者の皆様、いつもお世話になっております。いつもご支援ありがとうございます。2016年も引き続き、日本一ソフトウェアは積極的にコンシューマ市場で新規IPを発売していきます。力尽きるまで、前のめりに戦い続けます。個人的には、地元岐阜県を舞台にしたゲームのシナリオを書いています。あと、2016年は他社さんと組んでの仕事が増えそうな気配です。いろいろと面白そうなことができそうです。早く皆さんにお知らせできるよう頑張ります。2016年もどうぞ応援よろしくお願い申し上げます!!
日本一ソフトウェア
ディレクションマネージャー
松田岳久
代表作:「魔界戦記ディスガイア5」タイトル名:「ドラゴンクエストXI 過ぎ去りし時を求めて」
すみません、まだ発売はしていないのですが、圧倒的存在感でした。
PS4と3DSという非対称マルチプラットフォーム(?)開発というもうドラクエじゃないと成し得ないようなことが行われると聞いて、とにかく衝撃的でした。
ユーザーとしてももちろん、ゲーム制作者としてもその「ハチャメチャ感」にやられました。
<質問2>2015年に発売/公開されたエンターテイメントコンテンツの中で最も印象深かった作品
TVアニメの「響け! ユーフォニアム」がとても印象的でした。
同じシーンを2度見3度見することは普段あまり無いのですが、ユーフォニアムに関しては30分の番組を毎回1時間くらい見ていました。
ポイントとしては、主人公の声と背景と撮影のポスト処理あたりを、ずーっと見てる(聞いてる)感じだったのですが、とても楽しめました。
<質問3>2015年に、個人的に注目した(している)人物
中日ドラゴンズの山本昌投手がついに引退と言うことで、自分の中では物心付いた頃からずっと現役だったので、永遠に現役なのかと思ってしまいがちだったのですが……。
長く続けるということについて改めて考えさせられました。
<質問4>2016年に向けての抱負、また4Gamer読者に向けてのメッセージをお願いします。
2015年は「魔界戦記ディスガイア5」の開発末期と発売から始まった、と思ったら途中の記憶が無く今ここ……という状況なのですが、おかげさまでディスガイア5は国内でも国外でも非常に評価が高く、国内の販売数もっと伸びろ! っと思っております。
2016年は、制作のお手伝いをしているタイトル(「ルフランの地下迷宮と魔女ノ旅団」)をお届けすべく、現在せっせと制作を進めております。
仕事中に泣きそうになった感動的ストーリーが魅力のタイトルなので(もちろん、音楽もイラストも声もシステムも絵作りも全部魅力的ですが!)、すでにチェックされている方は発売を楽しみにお待ち頂ければと思います。
日本一ソフトウェア
ディレクター
溝上 侑
代表作:「夜廻」タイトル名:「Splatoon(スプラトゥーン)」
イカが色を塗って陣地ゲームするというコンセプト、グラフィカルで爽快なゲームデザインなどから衝撃を受けたタイトルでした。
去年のE3でも一際目を引いたタイトルでしたが、発売後の話題性もあり今年はずっと盛り上がっていますね。
更にThe Game Awrads 2015で「コール オブ デューティ ブラックオプスIII」や「Star Wars バトルフロント」を抑えてベストシューター賞。
「撃って倒す」ではないシューティングを生み出したスプラトゥーンをみて、まだまだ色んな領域に可能性は残っているなあと感じました。
<質問2>2015年に発売/公開されたエンターテイメントコンテンツの中で最も印象深かった作品
今年は湊かなえさんの「母性」という小説がとても気に入りました。
もともとこの方の書く嫌〜な気持ちになるシナリオと、ミステリらしいギミック両方が大好きなのですが、「母性」は特に、読み進めるたびに謎と驚きにがあって、それから何か心にくるもので満ちている作品でした。
結末も、解き放たれるような爽やかさがあって良かったです。
<質問3>2015年に、個人的に注目した(している)人物
去年に引き続き、今年も糸井重里さんに期待していました。
2014年が「MOTHER2」のアニバーサリーイヤーだったので、色々なMOTHERのグッズが販売され、どせいさんを身につけられる幸せをかみしめてすごした1年だったのですが、まだ今年もなにかあるだろうと待ち構えていました。
そしてついにWiiUバーチャルコンソールにて「MOTHER3」の配信が!!
12月17日が楽しみです。
<質問4>2016年に向けての抱負、また4Gamer読者に向けてのメッセージをお願いします。
今回のアンケートで今年を振り返ってみると、浮かぶ思い出は「夜廻」のことばかりで、アンケートを書くのが大変でした。
「夜廻」はおかげさまでご好評いただき、皆様に愛されるゲームになってくれて嬉しく思います。
2016年も「夜廻」に続くような、斬新で尖ったタイトルを作っていきたいです。
今度のゲームも皆様にお届けできるのを楽しみにしています。
バイキング
代表取締役 ディレクター
尾畑心一朗
代表作:「ガンスリンガーストラトス」シリーズ,「ガンダムVS.」シリーズ,「ジョジョの奇妙な冒険」シリーズ(対戦格闘)タイトル名:「鉄拳7」
通信対戦は家庭用でも楽しめたけどアーケードとの相性の良さが明確になったタイトルだと思う。あと数年早く実現されてたらアーケードのビデオゲームの状況も大きく変わったのかもと考えてしまう一作。
私も一対一の対戦ゲームが好きなので、オリジナルの新しい対戦ゲームを作りたくなりました。
<質問2>2015年に発売/公開されたエンターテイメントコンテンツの中で最も印象深かった作品
宝塚歌劇「キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン」がとても面白く勉強になりました。昨年初めて感激した歌舞伎もそうでしたが勝手に苦手意識を持っていた宝塚も実は非常に奥が深く、エンターテインメント性に高く素晴らしいものと発見できた素晴らしい舞台でした。やはりエンターテイメントビジネスは第一印象や外野からのイメージで損をしてはいけないという事も改めて感じさせられ勉強になりました。
<質問3>2015年に、個人的に注目した(している)人物
宮本 茂さんです。新ハードNXに直接かかわっておられないとのことですが、そのソフトにはフォーカスされて関わっていらっしゃることですし色々な意味で重要になるだろう次期新ハードに出してくるソフト陣に今から期待しまくっています。
<質問4>2016年に向けての抱負、また4Gamer読者に向けてのメッセージをお願いします。
実は2016年はバイキングがパブリッシャー事業へチャレンジする重要な年になりそうです。
今まで各メーカー様とチャレンジ精神に富んだ色々なゲームタイトルを開発してきましたが、16年はついに自分たちで全てを考え、作り、販売&サービスするメーカーになります。今はそのためのあらゆる準備を進めています。
もちろんデビュー作となる新作タイトルも鋭意開発中です。
こちらの詳細はまだお話しできないのですが新年の早い段階で発表できると思いますので、この時代の独立系開発会社のアイデアと新たなチャレンジををお楽しみにしててください!
バイキングらしい挑戦的で画期的なゲームになると思います。
バンダイナムコエンターテインメント
アイドルマスターシリーズ総合プロデューサー
坂上陽三
代表作:「アイドルマスター」シリーズタイトル名:「エースコンバット 7」
正確にはゲームではなくPVですが(笑) 空と言えば「雲」そうか雲海ドックファイト! レーダーに映っても視認できなかったりして、すごくドッグファイトがアツくなりそう!そうかその手があったかと思わずニヤリとしてしました。
<質問2>2015年に発売/公開されたエンターテイメントコンテンツの中で最も印象深かった作品
TVアニメ「俺物語」
観たのはTVアニメですが、女性誌連載で、この主人公設定はすごい。見た目カッコよくない熱血単純バカな男は脇役で出てきますがそれが主人公って、しかも女性誌。チャレンジだなあと、その一点で好感をもちました。思わず男性ユーザーの獲得のため? いやそれはないな……と(笑)とにかくとてもわかりやすく素直に面白かったです。
<質問3>2015年に、個人的に注目した(している)人物
馬場龍一郎
うちの会社のガンダムゲーム歴17年。アーケード版、CS版「エクストリームVS」のプロデューサーの人というよりも顎の長い人という方がわかる人はわかるか(笑)
ガンダムゲーム30周年を迎えて色々な施策を一緒に考えていますがとてもパワフルで熱血です。それでいて体の大きさとは真逆で細かいところが好感が持てます。
こういった人たちによってゲームは支えられているだと実感させられています。
なんか、会社の話ですみません。
<質問4>2016年に向けての抱負、また4Gamer読者に向けてのメッセージをお願いします。
アイドルマスターはみなさんのお力添えで10周年を迎えることができました。PS4ソフトの開発進捗も早めにお伝えできるように頑張っていきます!みなさん2016年も引き続きよろしくお願いいたします。
バンダイナムコエンターテインメント
ゼネラルマネージャー/プロデューサー
馬場龍一郎
代表作:「機動戦士ガンダムVS.」シリーズタイトル名:「Splatoon(スプラトゥーン)」
アーケードのアクション対戦ゲーム開発出身なので、新たな遊びを提案しハードルが高いオンライン対戦ゲームのターゲットを若年層、女性層まで取り込み定期的な運営を行うスタイルはゲーム性はもちろんのこと感銘を受けました!
<質問2>2015年に発売/公開されたエンターテイメントコンテンツの中で最も印象深かった作品
「機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ」
ガンダム作品の新たな展開として重厚なストーリー、人間模様そして洗練されたモビルスーツと今までとは違ったガンダム像を描いており、担当としても一ファンとしても楽しんで観ております。
<質問3>2015年に、個人的に注目した(している)人物
J・J・エイブラムス
ええ、そりゃもちろんスターウォーズファンなので。TFA超楽しみです!
<質問4>2016年に向けての抱負、また4Gamer読者に向けてのメッセージをお願いします。
2016年はFC版「機動戦士Zガンダム ホットスクランブル」が発売されてちょうど30周年となりガンダムビデオゲーム記念の年となります。家庭用、モバイル、業務用含めガンダムゲームを盛り上げていきますので是非ご期待ください!!
バンダイナムコエンターテインメント
Worldwide Planning & Development Unit部長/ゲームディレクター&プロデューサー
原田勝弘
代表作:「鉄拳」シリーズ,「ポッ拳」「サマーレッスン」感心させられた→「ペルソナ4 ダンシング・オールナイト」
衝撃を受けた→「Oculus Touchデバイスデモ」
今年「最も遊んだ」のは「ペルソナ4 ダンシング・オールナイト」です。普段音ゲーは遊ばないのですが、「ペルソナ4 ダンシング・オールナイト」の音楽とビジュアルにはかなり惹かれました。私のVita稼働率が一気に上がりましたね。部下のプログラマと勝手にスマホ版を作ろうかと思ったほど(笑)。
そして、今年衝撃を受けたのは「Oculus Touchデバイスデモ」です。
正直、HMD-VR用に次々出てくる「専用デバイス」のクオリティには辟易していたんです。アーケードという業務用業界を経験している身からすると、到底使い物にならない精度のものが多い。
しかし、Oculus Touchデバイスは、私がHMD-VRの専用デバイスで初めて「これは使える!」と初めて思えたものでした。
<質問2>2015年に発売/公開されたエンターテイメントコンテンツの中で最も印象深かった作品
正確には2014年末公開で申し訳ないのですが、観れたのが2015年だったので是非挙げさせて下さい……それは映画「インターステラー」です。設定的に細かい点はともかく、単なるSF作品と思って観たら、それはもう親子愛溢れる映画でした。私自身が昨年初めて親になったこともあり、これまで自身が理解できなかった感情でもってこの映画に接することができ、大変印象に残りました。
<質問3>2015年に、個人的に注目した(している)人物
スクウェア・エニックスの田畑 端氏です。
私はここ20年ほど累計4400万本の鉄拳シリーズを手掛けていますが、日々世界中のコミュニティからのフィードバックの波と、ある意味伝統の重みに飲み込まれそうになっています。
FFといえば、28年続いていて、累計1億本を超えるシリーズですよね。とんでもない、モンスター級のシリーズです。これを彼はFF零式から継いだわけですよね、そして今やナンバリング最新作のFF15のリーダーです。
彼の受けるプレッシャーは想像するに難くありませんが、0FFほど続く伝統と歴史をいったいどう受け止めているのか、正直私には真似できないし、凄いと思います。
しかも、これまでのFFへの固定観念を覆すようなゲーム作りにチャレンジをしている(オープンワールドなど)。それでいて、クオリティへの妥協を許さない。
FFの開発チームにはきっと、彼よりもFF開発経験の長い多くのスタッフが大勢いるはずです。しかもこの時代において、恐らくメーカー内製開発部隊としては最大数であるはずです。その彼らをいったいどうやって率いているのか。どのようにファンからのプレッシャーやアンチからのプレッシャーを捉えているのか。
ゲーム業界人として、彼から引き出せるものは多いと感じます。4Gamerさんは彼を掘り下げる取材をすべきだと思う(俺が読みたいから)。
<質問4>2016年に向けての抱負、また4Gamer読者に向けてのメッセージをお願いします。
2015年末に発表した「鉄拳7 Fated Retribution」PVへの反響は凄まじいものがありました。
みなさんの期待に添えるよう、そして、あのPVを流した時のような「良い意味での期待の裏切り方」を忘れないよう、邁進したいと思います。グラフィックの進化も大幅にしていますし、ゲームシステムもより親しみやすく、面白くします。
また、2016年は「ポッ拳」のWiiU版発売もあります、こちらも盛り上げたいので是非宜しくお願いします!
そして、いよいよ今年はPSVRの発売年ですね! 「サマーレッスン」はまだ製品化が決まりませんが、2015年はみなさんの声援と力を大いに借りれた年になりました、2016年も是非、声援を送ってほしいです。そうすればきっと、弊社の経営陣も「サマーレッスン」を製品化せざるを得ないはず!!!
ゲーマーのみんな!オラにあとちょっとだけそのネットへの書き込みの力をわけてくれ!
バンダイナムコエンターテインメント
AM事業部 第1プロダクション マネージャー
前田和宏
代表作:「湾岸ミッドナイト マキシマムチューン 5DX」とくにありません
<質問2>2015年に発売/公開されたエンターテイメントコンテンツの中で最も印象深かった作品
「テッド2」
まさかの悪態熊の続編。
前作よりはストーリー展開が見えてしまってた感はありますが、テッドの言動は見てて純粋に楽しかった。
どうしても意見をオブラートに包む日本人から見ると、あの自由さが羨ましく思えます。
うちにも1匹欲しいです。(ぬいぐるみは居ますけど)
<質問3>2015年に、個人的に注目した(している)人物
奥山清行
自動車デザイナーという職種が日本企業にどのような変化を持ち込むことが出来るのか?
ヤンマーをはじめとする企業へ参加、企業イメージ、その業界自体のイメージも変化させようとする新しい試みに注目です。
<質問4>2016年に向けての抱負、また4Gamer読者に向けてのメッセージをお願いします。
ゲームセンターでしか体験できないドライブマシンの新しい形として「リアルドライブ」をモーターショーで展示しました。
まさに「乗ってみたら凄さがわかる」製品ですので、お近くで体験会があった時には、是非乗ってみてください!よろしくお願いいたします。
バンダイナムコエンターテインメント
プロデューサー
Michael Murray(ムレイ・マイケル)
代表作:「ライズ・オブ・インカーネイト」タイトル名:PC版「Grand Theft Auto V」
2001年にナムコに入社した当時、日本のゲームしか遊んだことがありませんでした。洋ゲーにはまっていた同僚からまだトップダウン視点の「グランドセフトオート」を借りて、自由度の高さに衝撃を受けました。「GTAV」の規模の大きさも驚いたのですが、過去作品よりは細かい作りこみになっていて、夢中で遊んでいました。ミッションで提供してる遊びも映画のシーンみたいなのに、ムービーに頼らずに操作をプレイヤーに委ねられてるところも流石です。毎回、過去作品と全然違うミッション内容でいつも最高な体験になっています。
しかも、「GTA ONLINE」も追加課金なしで遊べて、定期的に無料で新しいコンテンツが追加されていて、関心しました。自分でハイストのホストになれるように、マンションを買うために久しぶりに睡眠時間削ってまでONLINEで遊びまくっていました。本当に飽きないゲームです。おかげで妻に何度もキレられ、機嫌をとるために海外出張に行くたびに高いおみやげを買って帰ってきています(笑)
<質問2>2015年に発売/公開されたエンターテイメントコンテンツの中で最も印象深かった作品
海外出張で見逃していた、「るろうに剣心 伝説の最期編」はブルーレイでやっと見れて、感動しました。19年前に日本で留学していたころ、よくジャンプで日本語の勉強をしていて(その辺についてはツッコミなしでw)、「真島クンすっとばす!!」や「るろうに剣心」が大好きだったので、最初に「るろうに剣心」が実写化されると聞いた時、正直不安でした。ただ、一作目を見た時、佐藤健さんや青木崇高さんはぴったり役にはまって、アクションもマンガとそん色ないイメージで出来上がっていたので安心しました。「伝説の最期」では待ちに待った、緋村抜刀斎よりも強くてかっこいい、師匠の比古清十郎の登場にシビれました。福山雅治さんと聞いた時はイメージできなかったが、見たら納得の演技でした。そこまで漫画の雰囲気を壊さず、映画として面白い作品に仕上がっていて、感動しました。アニメや漫画の版権を扱ってる会社に所属してる者として、とても勉強になりました。
<質問3>2015年に、個人的に注目した(している)人物
鉄拳界のカリスマ、ノビ選手ですね。格闘ゲーの伝説といえば、例のEVOの映像のおかげでダイゴ選手やジャスティン選手が有名ですが、ノビ選手が負けていないと個人的に思っています。ストリートファイターはありえない能力をもったキャラが必殺技をだしたりするので、比較してどうしても3D格闘の鉄拳の盛り上がるポイントが鉄拳の知らない人には少し分かりにくいところがあります(鉄拳7ではこれを意識していて、大分良くなっていますが)。鉄拳で強くになりたい人はだいたい、その続編で強いとされてるキャラを選んで、フレーム的に強い技で攻めていく戦略にすることが多いのですが、ノビ選手は別次元です。当時、誰も強いと思っていないドラグノフを使って、守りに入らずにガンガン攻めて、格好良く勝つというスタイルから注目を集めて、当時あんまり使用されていないドラグノフが一気に増えました。ノビ選手を見て、バランス調整チームのジン○○氏もメインキャラとして使いだしましたからね(笑)
すごい才能があるのに、気取らずに誰とでも話すし、誰にでも鉄拳を教えます。珍しく、どの鉄拳プレイヤーからも尊敬されていて、あとはスターとして輝く場所を与えるだけだと思っています。去年の世界最大の格ゲー大会EVOでの優勝、12月12日の(業務用)鉄拳7世界大会で一番強いと言われてる韓国プレイヤーkneeを倒して、実力を証明することができたので、来年、ノビ選手の活躍に注目して、楽しみにしています。
<質問4>2016年に向けての抱負、また4Gamer読者に向けてのメッセージをお願いします。
2015年は新規タイトルの立ち上げに力をいれていましたが、2016年は12月12日の大会であの有名キャラの参戦があきらかになった(業務用)「鉄拳7 FATED RETRIBUTION」で頑張ります!、原田と一緒に海外で鉄拳を盛り上げてるイメージは強いかもしれませんが、これから日本のファンも喜ぶような仕込みをいっぱい考えていますので、よろしくお願いします!
バンダイナムコスタジオ
チーフプロデューサー/ヘッドプログラマ
星野正昭
代表作:「ポッ拳 POKKÉN TOURNAMENT」「ソウルキャリバー」シリーズタイトル名:「シャドウ・オブ・モルドール」
自分の好きな指輪物語の世界観を、次世代機であのクオリティで仕上げてきたのには感心というより感動ものです。指輪物語ファンならやるしかないでしょう。
私がプロデューサーをしているソウルキャリバーも剣劇アクションなので、すごい刺激になりました。
<質問2>2015年に発売/公開されたエンターテイメントコンテンツの中で最も印象深かった作品
今年の映画はリメイク物が多かったですが、なんといっても「マッドマックス 怒りのデス・ロード」ですね。
とにかくヒャッハー!な世界観!!
演奏するだけの戦車とか誰が考えたの!?って感じですね。色々と考えてた自分に「あ、もっとシンプルでいいんだ」って気が付かせてくれた作品です(笑)
<質問3>2015年に、個人的に注目した(している)人物
ポケモンの石原恒和社長ですね。「ポッ拳 POKKÉN TOURNAMENT」で我々とコラボしたと思っていたら、「Ingress」とのコラボの「Pokémon GO」を発表と、全く目が離せないです!またポケモンカードゲームで対戦してください!
<質問4>2016年に向けての抱負、また4Gamer読者に向けてのメッセージをお願いします。
「ポッ拳 POKKÉN TOURNAMENT」のWiiU版が3月18日に発売となります。(既に予約開始していますので、ダークミュウツーがすぐに使えるようになるamiiboカードが欲しい方はお早めに!)
自分で言うのも何ですが、非常に良いゲームになっていると思います! ポケモンファンのみならずアクションゲームファンの方なら是非触ってみて欲しいですね。アーケード版も絶賛大好評稼働中ですので、まずはそちらでお試しください!
フライトユニット
代表取締役/マネージャー
松本浩幸
代表作:「テイルズ オブ ゼスティリア」「よるのないくに」などタイトル名:「Heroes of the Storm」
Blizzardファン待望のDotAスタイルのゲームで、WarCraft、StarCraft、Diabloファンにはお馴染みのヒーロー達が世界を超えて戦う!
たまらないシチュエーションなのですが、日本ではまだまだ流行っていないのが残念です。
League of Legends(Riot Games)も日本サーバーが出来るようですし、来年はe-Sportsが盛り上がる年になりそうですね。
僕はストリートファイターV(カプコン)とOverwatch(Blizzard Entertainment)をがっつりやり込む予定です。
<質問2>2015年に発売/公開されたエンターテイメントコンテンツの中で最も印象深かった作品
「機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ」
ここ暫くのアニメで、ここまで先の展開が楽しみな作品は久しぶりで、毎週かぶりつきで見ています。
主人公の三日月さんが定番の展開からの死亡フラグをベキベキへし折っていくスタイルは、なんとも心地よいです。
ガンプラも出来が良くて放送とほぼ同時に発売されて行くのが凄いですね、ついつい買ってしまって会社がガンプラだらけです。
<質問3>2015年に、個人的に注目した(している)人物
Oculusの中の人となった@GOROmanです。
会社にもKickStarterで手に入れた初代OculusとDK2がありますので、うん、VRってこれくらいだろうって感覚は既にあるのですが、今年に入ってGOROmanにOculus日本支部で見せて貰った数々のデモ体験は、それを凄まじい勢いで上書きして行ってくれました。
特にVRチャットは相手がスターフォックスのボスみたいなポリポリした見た目にも関わらず「そこに居る!」感覚が凄くて、人には「パーソナルエリア」というのがありますが、VRにも関わらずGOROmanが目の前に顔を近付けて来た時は超気持ち悪かったです、次は女の子とやりたいですw
2016年はPlaystation VRやOculus Rift等が発売される年でもあり、VRが一気に加速する事は間違いありませんが、僕はVRについてはやや醒めた面もあって「VRって確実に普及するけど、それでもあと10年くらいは必要だよね」というスタンスです。
ゲームやチャット等の用途も発展するでしょうが、一般層に普及するには何よりもライブがキーになると考えて居て、ライブと言えば2020年のオリンピックが一つのマイルストーンにはなるのでしょう。
その時のVRの普及予想は色々出ていて、急速に伸びるもののまだ過渡期である、というのが大勢ではありますが、GOROmanなら10年後に予想される未来を、5年後のオリンピックの年まで引き寄せてくれると信じています。
<質問4>2016年に向けての抱負、また4Gamer読者に向けてのメッセージをお願いします。
2015年はフライトユニットで主要3Dキャラクターの製作を担当させて頂いたゲームや、イベントデモが多くリリースされた年でした。
「テイルズ オブ ゼスティリア」(バンダイナムコエンターテイメント)
「GOD EATER 2 RAGE BURST」(バンダイナムコエンターテイメント)
「オトカドール」(コナミデジタルエンタテインメント)
「うたわれるもの 偽りの仮面」(アクアプラス)
「グランブルーファンタジー Beyond the Sky グランサイファーVR」(Cygames)
「ゴッドイーター ディラットスクリーン撮影ブース」
「よるのないくに」(コーエーテクモゲームス)
「GOD EATER RESURRECTION」(バンダイナムコエンターテイメント」
「ソフィーのアトリエ 〜不思議な本の錬金術士〜」(コーエーテクモゲームス)
どのタイトルも製作時の思い出がありますが、
特に「オトカドール」はキャラクターデザインの一部もフライトユニットで担当させて頂いたので、スタッフがノリノリでモデル作ったり、デザインを起こしたりしていたのが良かったですね。
コナミデジタルエンタテインメントさんから、オトカドールの依頼を頂いた時はとても忙しい時期だったので、仕事を断るくらいのつもりだったのですが、ぜひとも! という事で自分はあまり馴染みのなかったキッズゲームを見せて頂くのに「次世代ワールドホビーフェア」のチケットを送って頂いて、見に行ったら「オレカバトル」が想像もしなかった程の物凄い盛り上がりで驚きました。
オトカチームの方々は、オレカの前はポップンミュージック等も手掛けられていたとの事で、このオレカとポップン、そしてフライトユニットの3Dキャラが載ったら確かに面白そう、イケる! と思ってお仕事を請けさせて頂いたのを覚えています。
その後はオトカドール開発チームと弊社スタッフで、さんざん呑み……打ち合わせに行きながら、あれこれデザイン案を出したりしながら作って行けたのは楽しかったです。
初期バージョンでは木の棒でアタックしていたのは……気のせいだったかもしれませんが、リズムゲームでパワーを貯め、
ライバルの女の子にアタックして追い剥ぎもとい、衣装を分けて貰うゲームというのは独特で面白く、なかなか人気のようです。
こんなに楽しいゲームに参加させて頂き、オトカドールチームの皆さんには本当に感謝しています。
そして2016年は、先日発表された「蒼き革命のヴァルキュリア」(セガゲームス)の発売が予定されています。
フライトユニットは、まずはそちらのキャラクターを全力で仕上げて行きたいと思います!
プラチナゲームズ
ゲームデザイナー/「Scalebound」ディレクター
神谷英樹
代表作:「Scalebound」タイトル名:アーケードアーカイブス「グラディウス」
「アーケード版そのままのグラディウスを家で遊びたい」という切なる願いは、1985年のゲームセンターの空気を知る者ならば誰しも抱いたことがあるでしょう。ファミコン版の短いレーザーや2個制限のオプションに涙し、X68版の“なんか違う”感に落胆した人も多いはずです。にもかかわらず、その誕生から30年という月日が流れ、何世代も進化を重ねた夢のような高性能ハードが市場を賑わす現代においても尚、ゲーセンで熱狂したファンの願いは叶わぬままでした。ところが2015年1月29日、優れたオールドゲームを忠実に再現することを標榜するタイトル「アーケードアーカイブス」の一作として、胸焦がれるほど待ちわびた“完璧なグラディウス”が、ついにプレイステーション4に移植され、長年の夢が現実となったのです。そう、宇宙ガ、マルゴト、家ニ、ヤッテキタのです!
言うまでもなく、「グラディウス」は世界中のゲーマーたちに愛され、数多くのシリーズ作を生んだ偉大な横スクロール・シューティングゲームです。かく言う僕も、中学生の頃にデパートのゲームコーナーで初めて出会ったその時に、壮大な世界観や美しいサウンド、そして斬新なゲームシステムにたちまち魅了され、それ以来アーケード版そのままの完全移植をずっと待ち続けてきました。ゲーセンの感動を追い求めるあまり、業務用基板さえ手に入れたほどです。そんなグラディウスがやっとPS4に移植され、リビングのテレビで、ゆったりとソファに腰掛けながら遊べるようになるなんて……ここに辿り着くまでに30年、なんと果てしなく長い道のりだったことでしょう。PS4購入待ったなしのキラータイトルであることに、もはや異論を挟む余地など微塵もない……のですが、先日「レトロフリーク」及び中古オールドゲーム多数を購入したところ、PS4購入資金が溶けてなくなってしまい、ソフト自体はダウンロード購入したものの、インストールするための本体がなく、遊べない状況というのが僕の現時点の切ないステイタスです。
この「レトロフリーク」がまたゲームジジイの心の琴線に触れるアイテムでして、詳しいことは各自ネットで検索して頂くとして、カンタンに説明すればファミコンやPCエンジン、メガドライブなど、テレビゲーム史にその名を刻む名機なんと11機種に、ハード、メーカーの垣根を越えて対応するだけでなく、HDMI出力によってドットのツブツブひとつひとつが手に取るように観察できるほど画質も鮮明で、実機派として主要なクラシックハードをいつでも稼働できるようスタンバイしているこの僕でも、その利便性に心を掴まれ、リビングのテレビにガッツリ接続して、毎日のようにコントローラーを握ったまま寝落ちして朝を迎える有り様という、オールドゲームを愛するジジイゲーマー必携といっても過言ではない画期的なハードなのですが、このように個人の大切な資産をライブラリ化し、当時の熱狂に想いを馳せることを容易にして、且つそれを後世にも伝えていくことができるという意義深い仕組み作りは、ゲーム文化発展のためにも、本来ならば是非とも正規ゲームメーカー各社に取り組んで頂きたかったと個人的には思うわけです。
……と話は大幅に逸れましたが、グラディウスをリリースした後も、「アーケードアーカイブス」は更に「A-JAX」「沙羅曼蛇」といったコナミのシューティングゲームを続けざまにリリースしたばかりか、タイトー作品も視野に入れてこれもまた完全移植が未だに成されていない「ダライアス」の登場も控えているようなので、一刻も早くPS4を購入して名作の洪水に備えたい所存であると同時に、このプロジェクトに関わっている全ての関係者に、心から感謝の念をお伝えしたいと思います。個人的に「ダーウィン4078」「Bウイング」「アルカノイド」「R-TYPE」のラインナップ投入も心よりお待ちしております。
タイトル名:「セガ3D復刻アーカイブス2」
去年の年末にも、このシリーズ一作目にあたる「セガ3D復刻アーカイブス」が発売されましたが、今年も数々の名作と贅沢なオマケを引っ提げて、シリーズ二作目となる「セガ3D復刻アーカイブス2」がやって来ました。今回特筆すべきは、80年代にゲームセンターで一大ブームを巻き起こした"体感ゲーム"の中でも、高い人気がありながら良質な移植作に恵まれなかった「パワードリフト」が、3D立体視対応という進化を伴って完全移植されたことでしょう。大量のスプライト表示による疑似3D表現という80年代を象徴するスタイルと、実際に三次元計算された空間でのリアルなレース体験の組み合わせは、いま見ても非常に斬新です。更にそこに立体視機能が備わったことによって、過去に生み出されたダイナミックなアイデアと現代の技術の相乗効果で、新たな興奮を味わえる作品に生まれ変わったのです。
更にもう一点、この「セガ3D復刻アーカイブス2」には、前作「1」を持っていれば、「マークIII版ファンタジーゾーン」が解放されるという粋なボーナスがあります。このマークIII版ファンタジーゾーンも、他の収録作品同様3D立体視に対応するという新要素を備えているわけですが、それ以上に驚くべきは、当時マークIIIユーザーを狂喜させたあのFMサウンドユニット対応のBGMが、今回新たに作り起こされているということです。これがなぜ驚くべきことなのかを分かりやすく、手短に説明しますと、80年代当時、ファミコンと覇権を争ったセガの対抗馬「セガ マークIII」というゲーム機があり、その対応ソフトとして、アーケードで好評を博した「ファンタジーゾーン」の移植版がリリースされました。これが1986年6月のことです。それから月日は流れ、次世代ハードの噂話もささやかれ始めた頃、現行機でも貧弱なサウンド機能を補うことでリッチなゲーム体験を実現しよう、という意気込みで、セガマークIIIにFM音源再生機能をもたらす拡張デバイス「FMサウンドユニット」が発売されました。少々値は張りますが、より高級なサウンドを求めて、当時の神谷少年も例に漏れずこの神秘の拡張メカに飛び付き、自転車を飛ばしてゲームショップへ向かったといいます。その帰り道、買ったばかりのFMサウンドユニットが爆走のあまり自転車の後部カゴから飛び出したのにも気付かず、家に着いてから空っぽになったカゴを見て顔面蒼白になるという、ほほえましいエピソードもあったとか。
それはさておき、この機器の発売以降、セガマークIIIでリリースされるタイトルのほとんどが、FM音源に対応するための専用サウンドプログラムを備え、よりゴージャスなサウンドでゲームが華やかに彩られるようになりました。僕の手元にある当時のゲーム情報誌によれば、このFMサウンドユニットが発売になったのが、およそ1987年の10月頃のことです。そう、もうお分かりですね。それより遥か以前にリリースされたファンタジーゾーンは、当然ながらFMサウンドユニットには対応していませんでした。しているハズがありませんでした。しかし、なんと本作では、この現代において、80年代当時に倣った開発環境で、わざわざ対応プログラムを作り起こし、当時のFMサウンドユニットの音を蘇らせるという、超高校級の離れ業をやってのけたのです。このような奇跡を目にすることが近年あったでしょうか? いや、ない(反語)。
過去の遺産の復刻事業の意義深さについては去年述べさせて頂いたので割愛しますが、このようなオールドゲームは、過去を懐かしむ僕のような年老いたゲームジジイだけでなく、むしろ今の若い世代のゲームファンたちに是非遊んで頂きたいです。「昔のゲームってなんとなく難しくて遊びにくそう」と思っている人も多いと思いますが、このシリーズは前述のような新しい技術が惜しみなく注がれているだけでなく、ゲームが苦手な人でも楽しめるよう配慮された仕組みもちゃんと用意されています。そして何より、若き日のゲームジジイたちが熱狂した空気を感じ、ゲームの歴史に対する理解を深めることで、皆さんも今のゲームをもっと好きになれると思うのです。
…というこの原稿を書いている今日現在、実はこの「セガ3D復刻アーカイブス2」はまだリリースされていないという状況も、去年このサイトにコメントを掲載させていただいた時と同じですね。まぁ皆さん、僕を信じて是非遊んでみてください。
<質問2>2015年に発売/公開されたエンターテイメントコンテンツの中で最も印象深かった作品
宝塚歌劇団、星組公演作品の「ガイズ&ドールズ」です。
花組、雪組、星組、月組、宙組と、全部で5組ある宝塚歌劇団の中でも、明日海りおさん率いる花組と朝夏まなとさん率いる宙組が僕の贔屓の組で、そこに早霧せいなさんを擁する雪組も加わりつつある中、この素晴らしい星組公演に出会い、新たにトップスターに就任された北翔海莉さんはもちろん、魅力的な組子のみなさんに早くも心を奪われ、それを言いだすと月組にも美しい方々がたくさんお揃いで、既にお気に入りのタカラジェンヌを見つけ始めた昨今、アンタ結局すべての組が好きなんじゃないの? と、まぁそういう話になるわけですが、それはさておいて、この「ガイズ&ドールズ」は、元々1950年にブロードウェイで上演されて好評を博し、その後も何度も上演を重ね、映画化もされているほど人気のある作品です。宝塚歌劇団による公演も、過去に二度行われており、今回の上演は3度目の舞台化となっています。
僕がこの作品を観劇するのは、今回の宝塚版が初めてでしたが、アドリブも飛び出し、演者の皆さんがのびのびと演じているのが伝わって来る、とても楽しいミュージカル・コメディでした。劇中に歌われるナンバーもキャッチーで、北翔海莉さんの潤いのある歌声がとてもマッチし、たちまち新生星組の虜になってしまいました。……といっても、大変な人気公演であったため、残念ながら二回しか観劇することはできませんでしたが。
僕が特に注目したのは、登場人物のひとり「アデレイド」という女性を演じた、礼真琴さんです。ご存知の通り、宝塚歌劇団は女性だけで構成された、世界でも類を見ない劇団です。所属するタカラジェンヌは、それぞれ男役、娘役に別れて役柄を演じ、特に近年人気の高い男役の方々は、本物の男性よりも男らしい上に妖艶な魅力も合わさって、世の女性たちの熱視線を欲しいままにしているわけですが、実はこの礼真琴さんも、普段は男役として活躍されているジェンヌさんなのです。
僕は普段観劇する時、男役の方々は“男”(究極のイケメンと言ってもいいです)として認識し、甘いマスクとスラリと伸びた長い脚に羨望の眼差しを向けて恍惚として見入っているので、「オペラグラス越しに恋愛をする」という宝塚観劇マイルールの恋愛対象にはならないのですが、この「ガイズ&ドールズ」で初めて知った礼真琴さんには、快活で笑顔が可愛らしい女の子を演じる様に不意を突かれて恋をしてしまい、そうなるとこの作品以降は普段通り男役を演じるという現実が容赦なく僕を待ち構え、つまり愛しのアデレイドちゃんは今後リーゼントをバッチリ決めた長身のイケメンとして舞台に現れるということであり、僕の初恋は決して叶うことのない恋として泡と消えるという、まぁそもそも最初から叶わぬ恋だということはさておき、そんな厳しさに少々頭が混乱しているわけです。
更に追い打ちをかけるように、通常なら公演が終わる頃にはそのDVDがリリースされるはずなのですが、この「ガイズ&ドールズ」は著作権の都合上、映像化の予定がないことが既にアナウンスされており、愛しのアデレイドちゃんと再会することはもう二度と叶うことは無いのかと、なんという仕打ちかと、僕のアデレイドちゃんを返せと、そのように打ちひしがれているわけです。
<質問3>2015年に、個人的に注目した(している)人物
まず前述の通り、礼真琴さんは、たとえこれから男役で活躍されるとしても、失恋の痛みに耐え、オペラグラスでしっかりロックオンしていきたい所存です。
それから花組の芽吹幸奈さんにおかれましても、先の公演「新源氏物語」ではその艶のある歌声で我々を魅了して下さり、円熟の域に達したその舞台人としての生き様を、ずっと観続けて参ろうと心に誓いました。
宝塚を退団され、今も舞台などで活躍されている笑顔が可愛い池町映菜さんも、これからのご活躍をお祈りするとともに、是非機会を作って舞台を観劇させて頂きたいですね。
おっと、星組の「ガイズ&ドールズ」を観劇した時に巡り合った、娘役の星蘭ひとみちゃんも、今後注目していきたい期待の若手タカラジェンヌですね。若手といえば花組に所属する糸月雪羽ちゃんも今後の成長が実に楽しみで、個人的に応援していきたいところです。
……とタカラジェンヌについて語り出すと5人や6人の話ではなく、更に果てしなく話は続いてしまいますので、断腸の思いでこの辺にしておきまして、宝塚以外ですと、グラビアなどでご活躍されている橋本真帆ちゃんは、マイワイフとしてこれからも応援していく所存です。理由はカワイイから。それ以上の理由、必要ですか?
<質問4>2016年に向けての抱負、また4Gamer読者に向けてのメッセージをお願いします。
宝塚歌劇がこれからも繁栄し、橋本真帆ちゃんが更に躍進することを祈って、引き続き頑張って参ります。
プラチナゲームズ
ゲームデザイナー
齋藤健治
代表作:「Transformers: Devastation」「メタルギア ライジング リベンジェンス」タイトル名:「Splatoon(スプラトゥーン)」
ゲーム性とイカしたセンスにとても感心させられました。
日本で発売されたシューター系のゲームで低年齢層にも受けているところにも衝撃を受けました。
キャラクターのデザインと色づかいはポップで今風なイカしてるところがあるけどその一方で名づけ方がダジャレってたり、所々のセンスがすこしレトロ風だったりする部分もある。
ゲーム的にも、シューターの基本ルールに“塗り”という要素があるだけでただ敵を倒すというだけのゲームではなく戦略を考えながら、隠れながら敵のいない方向に進み、いかに効率よく塗るかという戦い方もできるようになっているのが素晴らしい感じた。
キャラクターは独特な色遣いとデザインだったんで“なんやこれ!”と思ったけど時間がたつとなんだか味がある絵で“あ、スキこれ”になった。
シオカラーズはアオリ派!
<質問2>2015年に発売/公開されたエンターテイメントコンテンツの中で最も印象深かった作品
「マッドマックス 怒りのデス・ロード」
常にハイテンションのキャラクターたちに、太鼓をたたきギターを弾く演出、改造車の激しいカースタントとアクション!
映画館に見に行った時は前後に揺れながら、笑いながら見ていたのを覚えている。
これを見たらするでしょ、ヒャッハーを!したくならない奴はいねぇ!
自分はヒャッハーしたくてバイクを買った! イモータン・ジョー様がオレを見たんだ!
<質問3>2015年に、個人的に注目した(している)人物
んー2015年は特にいないですねぇ。
<質問4>2016年に向けての抱負、また4Gamer読者に向けてのメッセージをお願いします。
2015年は、日本では発売されていないのですが僕がディレクターを務めた「Transformers: Devastation」が発売されました。
プラチナゲームズのアクションゲームらしく、触り心地の良い爽快感のあるアクションゲームに仕上がっています。
見た目も80年代ロボットアニメの“わかめ影”を再現した懐かしさのある表現になっています。
機会があればぜひプレイしてみてください!
現在プラチナゲームズでは「Scalebound」「NieR:Automata」「スターフォックス ゼロ」に最大限の力を注いで鋭意開発を続けております。
いずれも楽しめる作品になるよう努力していますので続報をお待ちください。
フランスパン
ディレクター/バトルプランナー/バトルプログラマー
芹沢鴨音
代表作:「電撃文庫FIGHTING CLIMAX IGNITION」「UNDER NIGHT IN-BIRTH Exe:Late[st]」「MELTY BLOOD Actress Again Current Code」タイトル名:「鉄拳7」(アーケード)
凄いところは色々あると思いますが、やはりネットワーク対戦に驚きました。
ラグを感じさせない仕組みや技術はもちろん、何よりも「アーケードの格闘ゲームで店舗間のオンライン対戦を初めて実現した」という点において衝撃を受けました。
<質問2>2015年に発売/公開されたエンターテイメントコンテンツの中で最も印象深かった作品
TVアニメ「SHIROBAKO」
何度見なおしても心にグッとくる、2015年のマイベストアニメです。
自分もゆるいアニオタなので、題材であるアニメ業界への興味は当然ありましたので、ゲーム業界との違いを感じたりしつつ楽しく視聴させていただきました。
登場キャラクターの数がとても多い作品だとは思うのですが、そう感じさせないほどキャラの掘り下げや伏線が自然かつドラマチックに描かれていて素晴らしいと感じました。
<質問3>2015年に、個人的に注目した(している)人物
艦これの鹿島さんです。イベントには乗り遅れてしまったので、最近はせっせと画像検索に勤しんでいます。とても可愛いと思います。
<質問4>2016年に向けての抱負、また4Gamer読者に向けてのメッセージをお願いします。
2016年は今よりもっと面白い作品を作ることで、皆様からのご期待に応えられるよう努力していきたいと思います。抱負はエンジョイです。
フランスパン
代表,プロデューサー
なりたのぶや
代表作:「UNDER NIGHT IN-BIRTH Exe:Late [st]」タイトル名:「シャンティ -海賊の呪い-」
これだけ良質なギャル主役のドット絵アクションゲームをなぜ日本で作れないのか失望の念でいっぱい。パッケージで出すところがまた素晴らしい。
<質問2>2015年に発売/公開されたエンターテイメントコンテンツの中で最も印象深かった作品
「ピクセル」
オールドゲーム文化がこういう形で映画題材になったのは面白いなと。
<質問3>2015年に、個人的に注目した(している)人物
ジョン・ハンケ
部屋から外に出て人と出会うからゲームって面白いんだよな、と再認識させられました。ポケモンGOも期待しています。
<質問4>2016年に向けての抱負、また4Gamer読者に向けてのメッセージをお願いします。
今年は非常に慌ただしい年でしたがなんとか乗り切れました。2016年は順当なアレのCS版リリースと、アーケードで新作っぽいのを発表だけでもできると良いなーと最近企んでおりますのでご期待下さい。来年もよろしくお願いします。
マーズ
ゲームデザイナー
桝田省治
代表作:「勇者死す。」「俺の屍を越えてゆけ2」「リンダキューブ」タイトル名:−
今年は自分が仕事としてかかわっているゲームのテストプレイとコミックや小説の校正だけで手一杯でした。
<質問2>2015年に発売/公開されたエンターテイメントコンテンツの中で最も印象深かった作品
今年欠かさず観ていたテレビ番組は、NHKの「総合診療医 ドクターG」「超絶 凄ワザ!」。
「総合診療医 ドクターG」は、企画内容が斬新。
「超絶 凄ワザ!」は、いろいろ触発される。
もっと丁寧に答えたいのはやまやまなのだけど、今ちょうど2016年2月発売予定の「勇者死す。」の最終調整の真っ最中で、時間も頭もいっぱいいっぱいなのでごめんなさい。
<質問3>2015年に、個人的に注目した(している)人物
「ブラタモリ」のアシスタントのアナウンサー。あの天然さが好き。
<質問4>2016年に向けての抱負、また4Gamer読者に向けてのメッセージをお願いします。
来年2月25日に発売を予定している「勇者死す。」は、お金はかけてないが新しいアイデアと遊び心はいっぱい……みたいな四半世紀前のゲームのにおいがプンプンする仕上がりになっています。そういうのが好きな人には自信を持っておすすめできます。
来年の抱負は、あえていえば、料理がもう少し上手くなりたいかな。
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