ネクソンのオーウェン・マホニー氏が，バーチャルワールドで本当に大切なものについて語る

　「テイルズウィーバー」や「メイプルストーリー」「マビノギ」などで知られるネクソンの代表取締役社長，オーウェン・マホニー氏は2022年2月24日，「バーチャルワールドで本当に大切なもの：プレイヤー」（What Really Matters in Virtual Worlds: The Player）と題するテキストを，電子出版サービスのMedium（関連記事）で発表した。

バーチャルワールドとは？そして、誰がバーチャルワールドを創り上げるのか（Part1）

バーチャルワールドで本当に大切なもの：プレイヤー（Part2）

　マホニー氏が2021年11月5日に投稿した，「バーチャルワールドとは？そして、誰がバーチャルワールドを創り上げるのか」（What is a Virtual World and Who is Going to Build It？）に続く論考で，タイトルからも分かるように「バーチャルワールド」について，オンラインゲームに長い経験を持つメーカーの側から意見を述べるという内容になっている。


　最近のトレンドワードとして「メタバース」が挙げられるが，マホニー氏はこのメタバースの定義が非常に曖昧で，使用者のいいように使われており，セルフパロディーの域にまで達しているとする。そして，前回の投稿では，ネクソンが事業を説明する際にメタバースではなく，「バーチャルワールド」（仮想世界）という用語を使用しているとしている。

　そのうえで，過大にトレンドを掲げる側が，消費者へサービスを提供する際に起こるさまざまな問題に対して真剣に解決しようとしていないとし，予算面や技術上の課題などを具体的に挙げるというものになっている。詳しくはテキストを参照してほしいが，トレンドワードとして実体がはっきりしないまま一人歩きしている雰囲気のメタバースについて，ゲーム開発の流れに沿って詳しく意見を述べているという印象だ。
　ネクソンの取り組みなどにも多くが割かれているので，ファンにとって参考になるはず。ぜひ一読してほしい。