企画記事
4Gamer恒例企画,ゲーム業界著名人コメント集。157人が振り返る2019年と,2020年に向けた思い
バンダイナムコアミューズメント
クリエイティブフェロー
小山順一朗
代表作:「MAZARIA」「VR ZONE」「アイドルマスター」「機動戦士ガンダム 戦場の絆」「湾岸ミッドナイト」「釣りスピリッツ」Oculus Questのチュートリアル「First Steps」
やっぱり今年は、Oculus Questの登場は外せないでしょう。ケーブルレスで6自由度VRが楽しめるだけでも凄いのに、Oculus Rift一番の特徴だった、タッチコントローラーも使えるからVR空間で物体を掴んだり投げたり撃ったり踊ったりと、電脳世界に入り込む驚異の体験が詰まっています。
Oculusの本気をまざまざと見せつけられました、チュートリアルの概念が変わります。
<質問2>2019年に発売/公開されたエンターテイメントコンテンツの中で最も印象深かった作品
チームラボ ボーダレス
2018年から運営している同施設ですが、2019年末に改めて分析してみると、エンタメ業界関係者としてあらゆる面で驚いています。まず、これまでの常設展示モノの常識を覆す盛況ぶりがずーっと続いていること。その客層の厚さは他の類をみないです。まさに老若男女、国籍問わず、幼児は暗闇を走り回り、おじいさんもおばあさんも、うっとりと世界に浸り、みんながみんな思い思いのアプローチで楽しんでいる。ノンバーバルデジタルアートがもたらす凄まじいまでの娯楽の自由度に目から鱗がなん百枚も落ちました。
ゲーム屋としての固定概念がまだまだ自分にはあるなぁ〜、発想を改めなければっ!
<質問3>2019年に、個人的に注目した(している)人物
足立 光氏
P&G出身のプロのマーケターとして尊敬していた足立氏が、マクドナルドからナイアンティックに転職と聞いて、本当に驚きました。P&G出身のマーケターがエンタメ業界で辣腕を振るった方で、USJをV字回復させた森岡氏は有名ですが、その非常識な発想を実現する力、組織開発する力はエンタメ業界に無い素晴らしさでした。このP&Gマフィアと呼ばれる方々が、これからゲーム業界(IT業界)でどのように活躍されるのかとっても興味関心があります。きっとナイアンティックはとんでもない企業に成長するだろうなぁってワクワクしております。
<質問4>2020年に向けての抱負、また4Gamer読者に向けてのメッセージをお願いします。
2019年は、VR ZONEのアジア展開、池袋MAZARIAのオープンやイベントなど、VR系店舗の出店ラッシュでへとへとになりました。VR店の拡大と並行して、いま全く新しいエンターテイメントを構想中です。早くみなさまにお披露目できるようタミヤ室長共々、全力を尽くしています。ご期待ください!
バンダイナムコエンターテインメント
エースコンバットシリーズ ブランドディレクター
河野一聡
代表作:「R4 -RIDGE RACER TYPE 4」,エースコンバットシリーズなど「バイオハザード RE:2」
去年も似たことを書いたのですが、縁も所縁もなく、個人的なつながりもなにもないのですが、バイオハザードシリーズには一方的にシンパシーをもたせていただいております。やはりブランドを長く続けていくこと、お客様に期待されるナンバリングがありながらも、新しい挑戦も必要で、同じ時期にVR化があったり、ナンバリングがあったり。シリーズとブランドのために粉骨砕身されているのだろうと。そんな中、「過去の名作をリメイク」というのは相当な勇気だと思うのです。「想い出の美化」や「初恋効果」と闘わなきゃいけない。それをこういう形で大成功させてお客様の支持を得られたことには尊敬の念しかございません。
<質問2>2019年に発売/公開されたエンターテイメントコンテンツの中で最も印象深かった作品
こう「通」だな。と思われるものを挙げて「視点が違うよね」って見栄を張りたかったのですが、今年は「ゲーム・オブ・スローンズ」です。これはもう仕方がないです。最終章の終わり方にはいろいろ議論があるようですが、僕としては「そこでアリアっ!からの失敗と見えて持ち替えてガッシャーン!」だけでも鳥肌でした。キャラクターは誰もが印象深く、画は憧れた世界が現実のままに描かれ続けて。暗い室内のライティングを自然光だけで撮影するこだわりなんか、このために暗部まで見えるようにテレビを買いましたもの。王道中の王道を真正面で創る。差別化で逃げない。というのは誰にでもできることではないです。
<質問3>2019年に、個人的に注目した(している)人物
スタジオカラーの吉崎 響監督です。「エースコンバット7 スカイズ・アンノウン」にてシネマティクスディレクターを務めていただきました。片渕監督からいただいたシナリオを映像化していただくというハードルの高いお仕事を願いいたしました。僕とクリエイティブで直接的にかかわることはほぼなかったのですが、お話させていただいた柔らかい人柄、印象に加えて、現場での仕事へのこだわり、厳しさ、真摯さと真剣さを聞いていてとても心惹かれる方だな。と 、そしてなにより吉崎監督は、創られた映像の力で、片渕監督と僕の涙腺をゆるませた人なんです。
<質問4>2020年に向けての抱負、また4Gamer読者に向けてのメッセージをお願いします。
マジックナンバー「19」のつく、20「19」年はファンの皆様に支えられて、とても充実した年になりました。多分、一生忘れることのない年です。でも、2020年はその年を超えていかなければなりません。停滞と維持が許されない世界で生かしていただいていますので。エースコンバットシリーズが25周年を迎えます。2020年を皆様に楽しんでいただけるよう、更に努めてまいります。ありがとうございます。感謝しています。
バンダイナムコエンターテインメント
「アイドルマスター」シリーズ総合プロデューサー
坂上陽三
代表作:「リッジレーサー」,アイドルマスターシリーズ「リングフィット アドベンチャー」
新発想のフィットネス器具とゲームを組み合わせてちゃんとフィットネスさせている。
なるほど、クリアするためにあともう一回、まだもう一回とががんばれちゃう!流石だなあと感心しました。ちゃんとゲームにして完成させるのは難しかったはず。色々な可能性を感じさせてもらったゲームです。
<質問2>2019年に発売/公開されたエンターテイメントコンテンツの中で最も印象深かった作品
ドラマ HBO「チェルノブイリ」
よくある再現ドラマと思って舐めて観るとびっくりしちゃう傑作!チェルノブイリ事故の勃発から、その後どうやって対処したのかを描いたとても重厚なドラマ。突然、起こりえないはずの原子炉の爆発。更に48時間後には水蒸気爆発で半径数十キロが吹き飛び、放射能が広域に拡散、ほぼ永久に生き物は生きられない。…どうしましょう?と言われても〜もう、逃げたい!
そんな状況を打開する旧ソ連の核物理学者と政治家のコンビがアツイ!見えない放射能の恐怖と何故この事故が起こったのかを静かに真正面から描いていく。人類未曾有の危機って本当に起こるんだという実感がひしひしと湧いてくる。怖いけど目が離せないドラマです。
<質問3>2019年に、個人的に注目した(している)人物
(回答なし)
<質問4>2020年に向けての抱負、また4Gamer読者に向けてのメッセージをお願いします。
2020年でアイドルマスターは15周年を迎えます!思えば、長い道のりでした…ということもなくあっという間で、気持ちはいつでも新人アイドルです!すでに15周年記念楽曲や色々な施策を発表させていただいています。また、1月20日20時から生放送で家庭用の新作タイトル情報をお知らせさせていただきます!そして、各ブランドごとのゲームもイベントも盛り上げていきますのでぜひご期待ください!アイドル309名とプロジェクト一同、そして、みなさんと共に2020年は楽しい一年にしたいと思います。よろしくお願いいたします!
バンダイナムコエンターテイメント
CE事業部 WW第一プロダクション GOD EATERシリーズ テイルズ オブシリーズ IP総合プロデューサー
富澤祐介
代表作:GOD EATERシリーズ,テイルズ オブシリーズ「DEATH STRANDING」
ゲームを考えるとき、テーマとゲーム性を繋ぎ合わせるための苦労が必ず生まれるのですが、デスストでは小島監督のここ数年の来し方、環境までもが作品テーマや小ネタにまでに繋ぎこまれていて、プロモーション込みで感動しました。強烈なイニシアチブとリスペクトが出会い、戦いの果てに生まれ出る稀有なもの。そういった種のクリエイティブをいつか創り出したいと強く思う作品でした。
<質問2>2019年に発売/公開されたエンターテイメントコンテンツの中で最も印象深かった作品
「王様ランキング」
たまたま電子書籍で出会った作品でしたが、寓話的なステレオタイプと思われていた王宮のキャラクター達が次々と見せていく人間的な側面が異常に魅力的で、虐げられながらも実際は祝福の加護の中でいつの日か王として凱旋するであろう非力な主人公ボッジ王の姿を見守る成長譚としてこれからも楽しみたい人間讃歌。
<質問3>2019年に、個人的に注目した(している)人物
手前味噌ですが、我が社のVRプロデューサーこと玉置 絢君です。
サマーレッスンやエースVRを経て今同じチームで複数のタイトルプロデュースで連携しているのですが、完璧な社内政治ぶりの裏にキレたパーソナリティーが見え隠れするのが見ていて楽しい、新世代のプロデューサーです。
ここへ来て思うところあったのかTwitterを始めた(@OKtamajun)ので是非皆さまフォローしてあげるときっと喜びます。
<質問4>2020年に向けての抱負、また4Gamer読者に向けてのメッセージをお願いします。
2019年は「GOD EATER 3」からの「CODE VEIN」と、GEシリーズの流れで複数の作品がリリースされるのを
見守りながらも、自身は「テイルズ オブ アライズ」のE3発表をはじめとしたテイルズチームの船頭もするというかなりのドタバタで過ぎた1年でしたが、他のもその先の仕込みや新たな才能との出会いもあった、駆けずり回った分充実した年でもありました。
2020年はGEシリーズ10周年、テイルズ オブシリーズ25周年という記念すべき年でもあるので、全力でユーザーの皆様と向き合っていければと思っています。
バンダイナムコエンターテインメント
チーフプロデューサー / ゲームディレクター / ゼネラルマネージャー
原田勝弘
代表作:鉄拳シリーズ,「ソウルキャリバー」「ポッ拳 POKKÉN TOURNAMENT」「サマーレッスン」など「Apex Legends」
いきなり出てきた。どういうマーケティングなのか、いきなり出てきたのだが、ちゃんと裏で仕込んでいたネットインフルエンサーというかちゃんとターゲット層のネットユーザーにがががががーっとストリーミングプレイが走って、F2Pときたので急に広がったのですが、あんなに事前マーケ打たないなんて何かの覚悟があったのか、よほどターゲットをフォーカスできていたのか、はたまた何かを恐れてそうしたのか。
いやあ、見事に興味湧いて初日から遊んでしまいましたよ。あらゆる遊びがあふれる選択肢が多いこの時代に、まず触らせるところまで辿り着かせたことが凄い。
<質問2>2019年に発売/公開されたエンターテイメントコンテンツの中で最も印象深かった作品
「ザ・ボーイズ」(TV Drama)です。
なんだ、また新しいアメリカンコミックスーパーヒーローものか、、、と思って観てみたら、私の場合は1話の序盤から笑えたというか、ハマりましたね。ちょっと人は選ぶと思いますが、設定が大好きですし、何よりある意味での「リアリティ」を感じます。
実際に私がスーパーヒーローなら、彼らのようなクソ野郎の一員になっている可能性は普通にあるな。。。というリアリティを感じながら、自分がクソ野郎になった気分で爆笑しながら観ています。
<質問3>2019年に、個人的に注目した(している)人物
名前は存じ上げませんが、映画「JOKER」のマーケティングディレクターです。
内容以前に、「観る前から観るべき」と思わせる、マーケティングキャンペーンが見事でした。
JOKERは公開後も「映画レビュアーに妙に(そして無駄に)深い考察をさせてしまう」事でも話題を作る事に成功しているので、クオリティでも評価されて、よりマーケティングと良いループが作れていました。クリエイティブとマーケティングの見事な融合でしたね。
<質問4>2020年に向けての抱負、また4Gamer読者に向けてのメッセージをお願いします。
バンダイナムコエンターテインメントには2019年4月から宮河社長が就任したのですが、いやあもう面白いというか、初日から僕の心を鷲掴みです。この業界に四半世紀居ますが、まさかこの歳になって自分のモチベーションが最大化するとは思っていませんでした。2020年は、新しいスタートの1歩になるはずです。
2020年は、仕込んできたタイトル、、、まだ未発表のタイトルもきっと出ますね(いや格ゲーじゃないよ)。
ただ、個人的にはこれから新たに大きいのを仕込みたいので、また潜りたいなあ、、、ゲームを作るってほんと楽しいですね。
バンダイナムコオンライン
プロデューサー
下岡聡吉
代表作:「アイドリッシュセブン」「BLUE PROTOCOL」「DEATH STRANDING」
プレイ感がとても豊かで無言で歩き続けてしまいます。ゲームのコントロール性やプレイフィール、作りたいゲームが根幹にあり、そのプレイを支えるため世界設定が引き込まれるストーリーに溶け込んでいて見事の一言。いつの間にかコントロールに集中してしまう面白さ、多くの人とつながれた瞬間の感動は言葉では語りつくせず、プレイ動画でも伝えきれない。手に取って遊んでこそ真価が発揮されるゲームはこの時代に合って稀有に感じます。遊んでいただきたいゲームの1本です。
<質問2>2019年に発売/公開されたエンターテイメントコンテンツの中で最も印象深かった作品
「プロメア」
隅々まで行き届いたエンターテインメント性に驚きました。あらゆるアイデアが詰め込まれたバトルシーン、悲しくも美しい様々な愛の形が見事に映像に昇華されて最後まで手を緩めることなく飽きない時間が作られていました。その完全なるサービス精神に魂ごとのまれました。凄い!
<質問3>2019年に、個人的に注目した(している)人物
中田敦彦さん
YouTube大学からNews Picks NEXTの企業研究など興味の幅から思考と行動を並列に処理して結び付けていく授業アーカイブの戦略が素晴らしいです。今後も注目していきます。
<質問4>2020年に向けての抱負、また4Gamer読者に向けてのメッセージをお願いします。
はじめましての方も多いと思いますが下岡と申します。スマホでは「アイドリッシュセブン」と「グラフィティスマッシュ」、PCでは「BLUE PROTOCOL」という作品のエグゼクティブプロデューサーをしております。お見知りおきくださいませ。
2020年アイドリッシュセブンは5周年を迎えます。一層アイドルたちを輝かせる1年にしていく覚悟です。
グラフィティスマッシュ、BLUE PROTOCOLもいろいろと新しい情報を出していけると思っていますので是非一度手に取って遊んでいただけると嬉しいです。来年もバンダイナムコオンラインのコンテンツ展開にご期待いただけますと幸いです。
バンダイナムコオンライン
プロデューサー
丸山和也
代表作:「機動戦士ガンダムオンライン」,ガンダムネットワークオペレーションシリーズ「Kenshi」
厳密には18年12月正式版リリースなのですが、自分は今年に入ってから知りました。「Fallout」シリーズに通じるような自由度の高さとソードパンクの世界観にも惹かれますが、何より粘り強く開発を継続し、徐々に賛同した有志の方々の協力も増えつつあることが、素晴らしいですよね。
<質問2>2019年に発売/公開されたエンターテイメントコンテンツの中で最も印象深かった作品
「ブラジル−消えゆく民主主義−」(Netflix)
今年はあまり映画館に足を運べませんでしたが、ドキュメンタリー作品の配信を観る機会が増えました。以前は、ドキュメンタリーというと退屈なイメージを持っていたのですが、最近は「面白い」ドキュメンタリーがたくさんあるなと思います。もちろんドキュメンタリーにも演出が存在するので、受け取り方は難しいんですけど。
<質問3>2019年に、個人的に注目した(している)人物
(回答なし)
<質問4>2020年に向けての抱負、また4Gamer読者に向けてのメッセージをお願いします。
2019年は、「機動戦士ガンダム」放映開始40周年作品としてPCブラウザゲーム「ガンダムネットワーク大戦」をリリースしました。「宇宙世紀」に登場する数多くの魅力溢れるキャラクター達が、"指導者"として参戦します。その指導者の元に集って同盟を結成し、約2ヶ月でワールド制覇を目指す【多人数同盟バトルシミュレーションゲーム】となっていますので、是非この4Gamerさんの記事を読んだら公式サイト()へ!
2020年中にまた新たなタイトルを発表できるよう頑張ります!!
バンダイナムコスタジオ
CS統括本部 CS第1本部 CS企画2部 部長 / GOD EATERシリーズ総合ディレクター / 「CODE VEIN」ディレクター
吉村 広
代表作:GOD EATERシリーズ,「CODE VEIN」「SEKIRO: SHADOWS DIE TWICE」
ストイックに剣戟にのめり込んで行く緊張&没頭の果てに、強敵を打ち倒す強い達成感が堪りません。
ダークソウルシリーズやブラッドボーンで磨かれてきた「致命の一撃」が、「忍者アクション体験」の根幹のシステムとして昇華されており、ゲームデザイン力の高さに感嘆しました。
<質問2>2019年に発売/公開されたエンターテイメントコンテンツの中で最も印象深かった作品
「ザ・ボーイズ」(テレビドラマ)
Amazonプライム・ビデオのオリジナル作品として、2019年7月に配信された本作。
腐敗した能力者(ヒーロー)への、能力を持たない人間による復讐劇が過激な表現で描かれています。
ストーリーが進むにつれて、非常に下劣と思えた能力者(ヒーロー)達の見方が変わったり、弱者である人間の恐ろしさが垣間見れたり、と価値観が気持ちよくスライドしていく感覚がドラマチックで、一気見してしまいました。シーズン2が楽しみです。
<質問3>2019年に、個人的に注目した(している)人物
星野 源さん
昔からのファンなのですが、「恋」の社会現象からの5大ドーム公演という目まぐるしい活躍を経てなお、初のワールドツアーや様々なアーティストとの協業等、新たな取り組みに挑戦して世界を広げている姿を応援しています。
松山 洋さん
ゲームクリエイターであり、サイバーコネクトツーの社長であり、漫画「チェイサーゲーム」の原作者でもある松山さん。
世界中を常に駆け回りながら、どんどんと活躍の領域を広げておられる姿が本当に凄いと思っています。「チェイサーゲーム」3巻の発売が楽しみでしょうがないです。
<質問4>2020年に向けての抱負、また4Gamer読者に向けてのメッセージをお願いします。
2019年は自身初となるWW向けの新規タイトル「CODE VEIN」 をリリースさせて頂きました。
おかげさまで、WWでたくさんのユーザーの皆様に遊んで頂くことができ、様々なご意見やリアクションを頂いています。
振り返れば2019年はゲーム開発者として、世界の市場に挑む上での様々な気付きや発見が得られた、実り多い1年だったと思います。
2020年はそれらの気付きや発見を基に、10周年を迎えるGOD EATER、そしてCODE VEINの開発に全力で取り組みつつ、「より革新的なゲーム体験の構築」に挑戦していきたいと考えております。
最後に宣伝を。。
2020年初頭より「CODE VEIN」のDLC展開をスタート致します。
高難度でありつつ、チャレンジを楽しんでいただける内容となっておりますので、是非遊んでみてください。無料アプデによる本編強化も行っていますので、まだ未プレイの方も是非この機会に!
ビサイド
代表取締役社長
南治一徳
代表作: どこでもいっしょシリーズ,最新作「トロとパズル〜どこでもいっしょ〜」「伊勢志摩ミステリー案内 偽りの黒真珠」
これは、ファミコン時代のゲームのオマージュ作品なのですが、よくある8bit調のグラフィックではなくて、本当にファミコンの仕様の制限にそって作られたグラフィックが制作されているという、とんでもないこだわりで作られたゲームです。
内容も当時を彷彿とさせる人情物語的なストーリーが、懐かしさ炸裂でたまりませんでした!
<質問2>2019年に発売/公開されたエンターテイメントコンテンツの中で最も印象深かった作品
漫画「チェイサーゲーム」ですね。
ゲーム業界漫画なんですが、サイバーコネクトツーの松山さんが原作だけあって、ここまでヤバイネタ、突っ込むの!?っていう内容が衝撃的でした!これまでのどの業界漫画よりリアリティがあって好きなんですが、リアルすぎて胃がキリキリといたくなるくらいの回もあって大変です。
<質問3>2019年に、個人的に注目した(している)人物
八谷和彦さんです!10年くらいずっと自作のメーヴェ風飛行機を自作されて、さらに自らパイロットとして操縦までされているんですが、ことしは飛行機の本場、アメリカの航空ショウに参加して、じっさいにアメリカの空を飛ばれたんですね。体をはったメディアアーティストで、成果もあげられていてホントにすごかったです。
<質問4>2020年に向けての抱負、また4Gamer読者に向けてのメッセージをお願いします。
来年は新世代機の発売や、日本での5Gの本格稼働が控えています。ゲームを取り巻く環境の変化がハード側からガンガンやってくる年になると思います。ゲームの変化はそれをうけて変わっていくことになると思いますので、現行のタイトルはしっかりと運営しつつ、新しいテクノロジーもちゃんとキャッチアップしていきたいと思っています!
オリジナルタイトル「バレットブレイク」も運営中ですので、応援よろしくおねがいします!!
ブラウニーズ
代表取締役社長 しかしある時はプロデューサー、そしてある時はディレクター、またある時はキャラクターデザイナー…
亀岡慎一
代表作:聖剣伝説シリーズ,マジカルバケーションシリーズ,「MOTHER3」「ファンタジーライフ」「EGGLIA」「ドラえもん のび太の牧場物語」など「十三機兵防衛圏」
2019年終盤に立て続けにリリースされたもう1本の銘作「DEATH STRADING」と悩みましたが、敵ながらアッパレ!という気持ちを込めて「十三機兵防衛圏」にさせて頂きます。
シナリオ、スクリプト制作途中、何度も朽ち果てかけたと思うが良く頑張った!
<質問2>2019年に発売/公開されたエンターテイメントコンテンツの中で最も印象深かった作品
「全裸監督」
アダルトビデオの帝王と呼ばれた村西とおる監督が最もエネルギッシュだった1980年代を、虚実交えて描いた2019年、個人的最高傑作だったテレビシリーズ。
時代背景が丁度自分が20代前半の多感な頃という事で、エピソードがそのままあの頃の自分の実体験とリンク、フラッシュバックし、なんとも甘酸っぱい気持ちになりながら一気観してしまいました。
1歩間違えばただのコメディー作品になってしまうような題材を、監督、役者、大道具、小道具さんたちスタッフ全員が一丸となって細部まで拘って作り上げてくれたおかげで、あの良き時代に思い切りと引き戻される事が出来た。シーズン2の制作も決まり、とても楽しみです。
<質問3>2019年に、個人的に注目した(している)人物
神谷盛治
2019年年明けから、しばらく何の情報公開も無かったので、もしかすると今年も「十三機兵防衛圏」がリリースされねーのかっ?と、陰ながらドキドキしつつ動向をうかがっておりました。
<質問4>2020年に向けての抱負、また4Gamer読者に向けてのメッセージをお願いします。
2019年は念願であったコンシューマ復帰作Nintendo Switch用ゲームソフト「ドラえもん のび太の牧場物語」をリリースする事が出来ました。お世話になった皆様、諸々ありがとうございました。
さて、来年2020年のブラウニーズですが、今のところ水面下でゴソゴソと潜伏している時期になるかと思いますが、もしかすると我慢出来ずに何やら新たな情報が出しちゃうかもしれません。
ハラハラしながらご期待くださいませ。
プラチナゲームズ
取締役 スタジオヘッド
稲葉敦志
代表作:「ベヨネッタ2」「The Wonderful 101」「MAX ANARCHY」など「Sky 星を紡ぐ子どもたち」です。美しさとゲーム性がきちんとリンクしており、遊べば遊ぶほど自分の感情が常に揺さぶられ続ける感覚が強くなっていきます。この世界の中に浸りきって帰ってこれなくなるような、素晴らしいゲームだと思います。
<質問2>2019年に発売/公開されたエンターテイメントコンテンツの中で最も印象深かった作品
書籍では「NETFLIX コンテンツ帝国の野望」が印象深かったです。どんな世界でも、圧倒的な強者になるためには犠牲も物凄いんだよなあ…ということを改めて実感させられます。最近活字に触れる機会が減ってきているのですが、これは夢中で読んでしまいました。
ドキュメンタリーでは「チェルノブイリ」(HBO)が圧倒的。あらゆる時代を通じて他の作品の追随を一切許さないくらいのすさまじさ。唯一無二のドキュメンタリーです。こんな作品もう2度と作れないし、作れちゃいけない。観続けたい気持ちと、とても観てられないという気持ちがせめぎ合い続ける何とも言えない複雑な時間に浸れます。
あとはオーディションドキュメンタリー番組「リズム+フロー」(Netflix Original)がめちゃくちゃ面白いです。ヒップホップに馴染みの無い人でも、これ観終わった後にはかなり好きになると思います。番組全体を通じてエンタメとしての作り込みが凄く、出演している人がもう豪華絢爛。単純に言うと「金かかってるなあ…」ということが品質面で実感できる番組です。吹き替えのクオリティも高いので、そこも良い。これは是非シーズンを重ねて欲しいです。
ドラマシリーズでは「ザ・ボーイズ」(Amazon Prime Original)が最高&最高&最高。ヒーローなのに、クズ。強大なパワーを正義のためと私利私欲のためと両方に活用するヒーロー達の二面性に、そらそうだよねー…と妙に納得させられます。面白すぎて、2回観ました。MARVEL系の作りにもう飽きてる人に、是非オススメです。
映画では「アイリッシュマン」がダントツ。スコセッシ監督×デニーロ×アルパチーノ×ジョーペシ。マフィアものは結構好きで、「グッドフェローズ」に続く実話マフィアシリーズは本当に重みがあります。脚本も演出も演技も何もかも素晴らしすぎて、あっという間に時間が過ぎて行きました。HBO制作の「ソプラノズ」も大好きなマフィアドラマなのですが、素晴らしいマフィアドラマの共通項は、派手な銃撃戦や犯罪行為の描写ではなく、ねっとり地道な日常を描くことにあります。現実社会に食い込むマフィア達の日常を観る面白さと、普通の生活を送っているようで普通とはズレているマフィアたちの悲哀を感じ取れるのが、良きマフィア映画・マフィアドラマ。ソプラノズの最終回は物議を醸しましたが、この観点からすると最高の最終回です。いつも死や逮捕の崖っぷちを歩く緊張感がある、でも普通の日常。そんな空気感を出せる映画やドラマは実はかなり少ないのです。スコセッシ監督の描写はそこが素晴らしい。
<質問3>2019年に、個人的に注目した(している)人物
小西明日翔さん(「来世は他人がいい」)と堀尾省太さん(「ゴールデンゴールド」)と和久井健さん(「東京卍リベンジャーズ」)と泰三子さん(「ハコヅメ」)です。全て漫画家さんですが…
小西明日翔さんの描くお話は、鬱々とはしていないのに人の感情の一番柔らかくて弱い部分にギリギリと爪を立ててくるような緊張感があります。冷めて乾いた暴力の描き方は、他の人にはなかなかできないんじゃないかなあ。掲載ペースが遅いのがホント辛い。
堀尾省太さんは「刻刻」で確立した世界観構築能力を存分に拡げまくって、「ゴールデンゴールド」ではものすごく楽しんで描いているように感じてしまいます。1話めで物語の根幹に繋がる部分を描写する作品って、ものすごく緻密に世界観とプロットを作ってから描き出さないと破綻するものですが、ゴールデンゴールドはそういうハラハラ感がありません。きちんと作ってるんだろうなあ、という信頼感に満ちてます。そして棒で殴られて頭が凹むフクノカミが可愛すぎて、そのシーンだけ何度も読み返してしまうようなファニーさも魅力いっぱいです。とにかく大好き。
和久井健さんは「新宿スワン」でかなりダーティな世界を描ききりましたが、前作も本作も根本にあるのは「世界を救うヒーローの成長物語」です。「東京卍リベンジャーズ」はそこに「バタフライエフェクト」のタイムリープ要素+少年ヤンキー路線という、なんともてんこもりの漫画。でもこれがめちゃくちゃ面白いんですよねぇ。
秦三子さんの描く女性警察官のリアリティは物凄いですね。前職が本職の方だから当然と言えば当然なのですが。でも女性の生態+警察官の生態という描写視点は新しく、そして非常に生々しく、面白く、哀しく。これ読むと警察の方々に対する印象が変わると思います。本当に大変なんだなあ…としか思えず。毎日ご苦労様です。
<質問4>2020年に向けての抱負、また4Gamer読者に向けてのメッセージをお願いします。
2020年は、たくさんのニュースを出せると思います!
プラチナゲームズ
チーフゲームデザイナー
神谷英樹
代表作:「バイオハザード2」「デビル メイ クライ」「ビューティフル ジョー」「大神」「ベヨネッタ」「The Wonderful 101」「アーケードアーカイブス VS. グラディウス」
「アーケードアーカイブス VS. キャッスルヴァニア」
いや〜、今年もハムちゃん(株式会社ハムスター、業界ではこう書く)のアーケードアーカイブスは元気でしたね。ゲーム史に残る名作クラシックゲームを復刻し、後世へと伝えていく崇高で壮大なこのプロジェクトは、2014年の「クレイジークライマー」、「忍者くん 魔城の冒険」、「アルゴスの戦士」の3タイトル同時リリースから始まり、今日まで5年に渡って絶え間なく作品を配信し続け、歴史の闇に埋もれていくゲームに光を当て続けています。
このアーケードアーカイブス、9月15日の東京ゲームショウ2019にて、「ニンテンドーeショップでゲームタイトルをリリースし続けた最多連続週数」がギネス世界記録として認定された驚くべきニュースも記憶に新しいところですが、ニンテンドーeショップに限定せず、PlayStation Store、Microsoft Storeも含めると、更に長大な記録となり(何週連続なのかは各自調べること)、そちらも申請すれば前人未到の世界記録となることは間違いなく、名実ともにゲーム文化の発展を支える一大事業になったと言えるでしょう。
なにより、アーケードアーカイブスの取り組みを見ていると、関わっている人たちが、本当にゲームを愛しているんだな、ゲームキッズたちの思い出を大切に考えてくれているんだな、というのがひしひしと伝わってきます。
2017年には、ニンテンドースイッチでそれまで幻の存在だった任天堂アーケードタイトルの移植にも乗り出し、我々ゲームファンの期待に応え続けているこのプロジェクト。その品質にも信頼が置けることが認知されて来ましたから、貴重なオールドゲームの権利を保有しながら、自社での復刻が滞ってるというアレやソレといったメーカー各社は、みんなハムちゃんとこに行って「ウチのもお願いします」と頭下げてこいと個人的には思うわけですが、それはさておき、ハムちゃんにはこれからも名作の復刻に邁進して頂き、「ガルディア」「ペンゴ」「ジャンプバグ」「モナコGP」「ターボ」「スタージャッカー」「ピットフォールII」「ごんべえのあいむそ〜り〜」「フォートレス」「ファンタジーゾーン」「ハングオン」「アフターバーナーII」「パワードリフト」「ギャラクシーフォースII」「エンデューロレーサー」「SDI」「ブロックギャル」「ワンダーボーイ」「モンスターランド」「ガルディア」「クラッシュローラー」「ミサイルコマンド」「マーブルマッドネス」「ビーストバスターズ」「ザ・グレイト・ラグタイムショー」「シスコヒート」「ピンボ」「フォーメーションZ」「フィールドコンバット」「ニューヨークニューヨーク」「ウィズ」「QIX」「リバーパトロール」「ガルディア」「シェリフ」「スペースフィーバー」「スペースファイアバード」「ポパイ」「B-WINGS」「ダーウィン4078」「マッドエイリアン」「バーニン‘ラバー」「ファイティングファンタジー」「ガルディア」「ミスタージャン」「スパルタンX」「ビジランテ」「ロットロット」「R-TYPE」「バスター」「チューブパニック」「ギャラクティックウォーリアーズ」「RF-2」「新入社員とおる君」「急降下爆撃隊」「ブラックパンサー」「WECル・マン24」「チェッカーフラッグ」「タイムギャル」「アルカノイド」「プランプポップ」「スカイデストロイヤー」「オペレーションウルフ」「レインボーアイランド」「スラップファイト」「ワイバーンF-0」「ガルディア」「ビューポイント」「ニューラリーX」「ボスコニアン」「ドルアーガの塔」「マッピー」「リブルラブル」「ドラゴンバスター」「パックランド」「サンダーセプター」「TX-1」「ロックオン」「ぺったんピュー」「ザインドスリーナ」「ペンギンくんWARS」「平安京エイリアン」「麻雀狂時代」「リアル麻雀 牌牌」「麻雀CLUB90's」「華の舞」「ニュージグザグ」「ガルディア」をいつの日か蘇らせてくれることを信じております。
ちなみにギネス世界記録といえば、どこかのクリエイターが「忍者くん 魔城の冒険」のキャラバンモードで達成したハイスコアがギネス世界記録に認定されたというニュースもあった気がしますが、その後一瞬にしてハイスコアを塗り替えられたという話もあるので、ここでは敢えて触れないことにしておきましょう。
さて、ご挨拶を簡単に済ませたところで、質問への回答に移りたいと思いますが、お話ししたいタイトルは2つ。先ほど説明した「アーケードアーカイブス」のラインナップの中では比較的新しい、「VS. グラディウス」と、「VS. キャッスルヴァニア」です。こちらも手短に済ませましょう。
まず、これらのタイトルについて簡単に説明しておきますと、「VS. グラディウス」は1986年に、「VS. キャッスルヴァニア」は1987年に、いずれもアーケード用としてリリースされた作品です。…といっても、みなさん馴染みが(あるようで)ないと思います。斯く言う僕も、今でこそ、その存在は知っていますが、リリース当時にはゲームセンターで遊んだことはおろか、見たことさえありませんでした。それもそのはず、この2つのタイトルは海外でのみリリースされ、日本の市場には出回らなかったものなのです。
いずれもタイトルに「VS.」の文字が入っていますが、決して対戦するわけではありません。これは、当時任天堂が業務用(ゲームセンター用)に開発したシステム基板、「任天堂VS.システム」のシリーズ作品としてリリースされたため、このような名前が付いた次第です。
「任天堂VS.システム」は、同社のかの有名な家庭用ゲーム機「ファミリーコンピュータ」をベースに開発されたもので、ざっくり言ってしまえば「ゲーセンで100円入れて遊ぶファミコン」でした。ファミコンからのソフトの転用も容易だったため、「アイスクライマー」「クルクルランド」「エキサイトバイク」など、任天堂の主力ファミコンソフトが次々と移植されました。中には「バルーンファイト」や「レッキングクルー」のように、この任天堂VS.システムで先にリリースされ、その後ファミコンに登場したタイトルもあります。
ファミコンと任天堂VS.システムの両方で供給されたタイトルでも、それぞれの内容は全く同じというわけではなく、環境(ファミコンは高額のカートリッジを買って家でじっくり遊ぶ、ゲーセンは100円で1ゲームだけ遊ぶ)に合わせた調整がされていましたから、VS.システム版はある意味「ファミコンで慣れ親しんだゲームの別バーション」とも言える存在でした。ファミコン版を良く知っている人でも、VS.システム版を遊んでみると、両者の意外な違いに驚くと思います。難易度調整だけでなく、BGMが一新されていたり、新しいキャラクターが加わっていたりと、新鮮な気持ちで楽しむことができます。
さて、以上のような経緯を持つVS.システムの作品群ですが、今回僕が取り上げた「VS. グラディウス」「VS. キャッスルヴァニア」は、VS.システムでは珍しい、任天堂以外のメーカーからリリースされた作品でした。そして他のVS.システムの作品同様、この2作品も、それぞれファミコンで同様の作品が存在していました。
前者のファミコン版に当たるのは、言うまでもなく「グラディウス」ですが、これは元々1985年5月にコナミよりアーケード専用タイトルとして発表されたものがオリジナルで、それが1986年4月にファミコンに移植され、一般家庭で遊べるようになり、そのファミコン版がVS.システム基板に移植され、業務用の「VS. グラディウス」になった…という、変わった経歴を持つ作品です。
一方「VS. キャッスルヴァニア」の方も、ファミコン版をベースに作られたものです。ただ、便宜上「ファミコン版」と言いましたが、正確にはファミコンではなく、ファミコンの海外版「Nintendo Entertainment System(通称NES)」で発売された「Castlevania(キャッスルヴァニア)」という作品がベースになっています。この「キャッスルヴァニア」、日本のファミコンでは「悪魔城ドラキュラ」の名前で、ディスクシステム対応作品として発売された、と言えば皆さん馴染みがあるのではないでしょうか。つまり日本に置き換えて分かりやすく説明するなら、ファミコン版の「悪魔城ドラキュラ」がVS.システム基板に移植され、業務用の「VS. 悪魔城ドラキュラ」になった、というわけです。
ちなみに「グラディウス」ですが、まず最初にリリースされたオリジナルの業務用版は、海外では「NEMESIS(ネメシス)」と名前を変えてリリースされたのですが、そのNES移植版はなぜか「GRADIUS(グラディウス)」の名前のままでリリースされています。当時の海外ユーザーは、みんな「グラディウス? ネメシス?」と混乱したりしなかったんですかね?「日本の『グラディウス』が我が国では『ネメシス』になったけどNES版は『グラディウス』のままでそれが再びゲーセンに移植されて『VS. グラディウス』になったよ!」て、ややこしいわ!
…つい取り乱してしまいましたが、ともあれ、最初にご説明した通り、「VS. グラディウス」も「VS. キャッスルヴァニア」も海外でしか流通しませんでしたから、当然僕も遊んだことがなかった…どころか、最近までその存在すら知りませんでした。これらがアーケードアーカイブスタイトルとして移植されて現世代機に蘇り、手軽に遊べるようになったというのは、本当にありがたいことであるわけです。
しかし、今回この2つのタイトルを選んだのは、それだけが理由ではありません。
アーケードアーカイブスは、ご存知の通りPlayStation 4、Xbox One、Nintendo Switch、更にPCと、マルチプラットフォームで展開していますが、なんとこの2作品も、あろうことかNintendo Switchだけでなく、PlayStation 4でもリリースされたのです。
上に説明した経緯から、どちらもNintendo Switchでリリースされることには何の不思議もありません。むしろPlayStation 4から始まったアーケードアーカイブスが、Nintendo Switchにも展開したからこそ、任天堂VS.システムのタイトルにスポットライトが当たった、と言ってもいいでしょう。実際、Nintendo Switchでアーケードアーカイブスの展開が始まった際には、「マリオブラザーズ」を皮切りに、これまで移植の機会に全く恵まれなかった幻の任天堂アーケード作品たちが続々とリリースされ、その第二弾に選ばれたのが、ほかでもない任天堂VS.システムのタイトル「VS. スーパーマリオブラザーズ」だったわけですから(その後「パンチアウト!!」「ドンキーコング」「スカイスキッパー」と続く)。
しかし、くどいようですが任天堂VS.システムはファミコンをベースに開発された基板です。その、“業務用ファミコン”と言っても僕の中では過言ではないシステム基板の対応ソフトが、任天堂のライバルであるソニーのPlayStation 4でリリースされるという、こんな業界騒然、驚天動地、国家転覆な出来事が、いまだかつてあったでしょうか? いや、ない(反語)。なくもないけど(反反語)。
もちろん、ゲームそれ自体は、コナミ社の権利物ですから、リリースされるプラットフォームに縛りはないとは言えます。サン電子のファミコン作品を収録した「メモリアル☆シリーズ」や、カプコンの「ロックマン クラシックス コレクション」等、など、ファミコンで発売された作品を収録したものがPlayStationでリリースされた例は過去にもありました。
ただ、「ファンタジーゾーン コンプリートコレクション」に収録されたファミコン版と思しきバージョンが、「ファンタジーゾーン ネオクラシック」なる名前で謎のアレンジが施され、ファミコン版から大幅にかけ離れたルックになっていたり(それはそれでアリでしたが)、あるいはPC-8801を始めとするオールドPCのほとんどでリリースされ、アクションRPGの礎を築いた古典的名作「ハイドライド」のファミコン版「ハイドライドスペシャル」が、「過去にPlayStationで発売されたうんたらカンタラに収録されたうんたらカンタラを再現して…」と珍妙な言い訳をしながらゲームアーカイブスで配信されたりと、何らかの大人の事情的配慮が働かざるを得なかった(と僕個人が推測する)例があるのもまた事実。
「VS. グラディウス」、「VS. キャッスルヴァニア」が、オリジナルのままの姿でリリースされた陰には、きっとゲームを愛する色んな人の尽力があったはずで、ゲームキッズの末席を汚すジジイとして、心からの感謝の気持ちを表すとともに、どうか皆さんにもこの貴重なゲームに触れて頂いて、ファミコン版とはまた違う味わいをご堪能頂きたいと思うわけです。
最後にもう一つ、ゲーム業界に身を置く人間として、どうしても言っておきたいことがあります。
僕はまだ、この業界に入ってたかだか25年の新参者ですが、多くの先人達が優れた作品を生み出し、未開の地を切り開いてきてくれたことには、畏敬の念を抱かずにはいられません。彼らの作品からたくさんの夢と希望をもらい、大いに刺激を受けたからこそ、今の自分があるのだと断言できます。
ゲーム業界に入った今、僕自身も、自分の作ったゲームが誰かのもとに届き、その誰かを幸せにし、もしかしたら「自分もゲームを作りたい」と思ってくれて、その誰かがゲーム業界に入り、その人ならではのゲームを作って、別の誰かを幸せにしていく…そんなことを夢見ています。
しかしゲームは、ハードが変わるとソフトが遊びづらくなるという特殊な娯楽です(今更僕がしたり顔で言うことでもありませんが)。人間の叡智が技術の進歩を生み、それとともにハードの世代交代が行われると、皮肉なことに古い世代のソフトはどんどん遊びづらくなっていくのです。
過去から脈々と受け継がれてきた歴史があるからこそ、今日のゲーム文化があるはずです。この歴史を、点ではなく線で繋げていくために、世に生まれたゲームを、たとえ時代が変わろうと、少しでも多くのユーザーの手に届ける努力をする。それがゲームを作る側にいる人間の使命だと、僕個人は考えています。
しかし、そんな僕にとって、とても悲しい出来事がありました。
始まりは、「ダライアス コズミックコレクション」です。この作品は、1986年にブラウン管3画面連結という離れ業で実現した長大なワイド画面を引っさげて登場し、ゲームキッズたちの度肝を抜いた、横スクロールシューティング「ダライアス」と、そのシリーズ作、全9タイトル(特装版)を収録した、オムニバスソフトです。
ダライアスについては、以前こちらで軽く触れているので、気になった方はそちらを読んで頂くとして、「ゲーム史に残る名作クラシックゲームを復刻し、後世へと伝えていく」ことに貢献するという点においては、この作品もアーケードアーカイブス同様、大変意義深いものなのですが、僕が大変残念に思ったのは、この製品をある特定のECサイトで購入した場合のみ、「ダライアス」のゲームボーイ移植作「サーガイア」のダウンロード版が、特典として付属する…というキャンペーンを行ったことです。
ゲームを遊ぶことは娯楽ですが、ゲームメーカーがゲームを作り、販売することは、慈善事業ではありません。言うまでもなく、ビジネスです。いくら文化だ何だと言ったところで、カネに繋がらなければ成り立たない世界ですし、作品だ作品だとは言ってますけど、結局のところは“商品”なんです。…それは分かっちゃいるけれど、このやり方はあんまりじゃないか? とゲームジジイの僕はとても悲しくなりました。
先にも述べたように、ゲームはハードとの組み合わせが整わなければ楽しめない、特殊な娯楽です。時代の変化と共に、世代の古いゲームはどんどん歴史の奥底へ追いやられていってしまいます。だからこそ、アーケードアーカイブスのような、ゲームを後世へ伝えていこうという取り組みには、かけがえのない尊さがあるのです。
若き日の僕を支えてくれた思い出のゲームの数々を、今でも遊べるようにしてくれている方々には、感謝してもしきれません。そして僕自身も、自分が作ったゲームを、これから時代が変わっていったとしても、遊びたいと言ってくれる一人でも多くの人に、それを届ける努力をしていきたい。そう思っています。
「サーガイア」は、僕もオリジナルのゲームボーイ版のカートリッジを持っていますが、3画面連結筐体のモンスターゲームを、ゲームボーイという小さな箱の中にギュウギュウに詰め込んで、精一杯の迫力とプレイフィールを再現した、知恵と工夫の塊のような、とても良くできた移植作品です。当時遊んだ思い出のある人も大勢いるでしょうし、これから遊びたいと興味を持つ人もきっといるでしょう。そんな人たちのために、できるだけ手に入れやすい環境を作り、一人でも多くの人に遊んで欲しい。僕がこのゲームの開発者だったら、間違いなくそう思うことでしょう。そんなゲームソフトが、客寄せの道具のように扱われたことは、僕にはどうしても共感できないことでした。
「ダライアス コズミックコレクション」に続き、同社の「スペースインベーダー インヴィンシブルコレクション」では「スペースインベーダー90(メガドライブ版)」が、更に「バブルボブル 4 フレンズ」では「ファイナルバブルボブル(マークIII版)」が、同様に限定配信のキャンペーンに使われてしまいました。
「ファイナルバブルボブル」には僕自身も格別な思い出があり、当時セガ・マークIIIのサウンド拡張機器「FMサウンドユニット」をシマコーで買って、自転車のカゴに入れてチャリを爆走させながら家に到着すると、カゴの中からFMサウンドユニットが忽然と姿を消しており、顔面蒼白になりながら来た道を取って返すと、路肩にコロンと転がっているFMサウンドユニットを発見して、涙を流しながらそれを回収し(誇張)、「モンスターワールド」を遊ぶ時にはFMサウンドユニットを取ったり付けたりしながら、PSG音源とFM音源の両バージョンのBGMを味わい尽くすように堪能し、ゲーム雑誌の「Beep」で「ファイナルバブルボブル」発売の記事を見た時には飛び上がって喜び(誇張)、発売と同時に購入して早速遊ぶとなぜかPSG音源の音しか鳴らず、FMサウンドユニットを取ったり付けたり接続端子を吹いたりと必死に格闘するも、ついにFM音源の音は出ず、腑に落ちない日々を過ごした翌月の「Beep」を読んだら、隅の隅のさらに隅の方に、極小の文字で「おわび:『ファイナルバブルボブル』につきまして、FMサウンドユニットに対応していないことを記載せずうんぬんカンヌン」という一文を見つけて怒髪天を衝いた(当時は髪があった)という、そのような出来事と共に深く心に刻み込まれている作品なわけですが、今のところ、キャンペーン期間以降にこれらのゲームを入手する方法があるか否かについては、残念ながら明言されていません。つまり、このキャンペーンを逃したら、これらのゲームはもう二度と手に入らないかも知れないのです。
商売する側には、商売の都合もあるでしょう。相応の販売計画が立たなければ、プロジェクト自体立ち上がらないでしょうし、もしかしたら、「この方法を取らなければ『サーガイア』の移植自体実現しなかった」というような事情もあったのかも知れません。しかし、繰り返しになりますが、大前提として、一度世に出たゲームの権利を有する者は、それをユーザーのもとに届けるためにあらゆる手を尽くす責任があると、ゲームジジイである僕は強く思っています。
出来ることならば、有償でも構わないので、これらの作品を入手できる機会を是非作って頂きたい。そして今後二度とこうした形で、誰かの思い出のゲームが道具のように使われるのを見たくない。ユーザーのマネーではなく、ハートをキャッチする取り組みを、メーカー各社にはして頂きたい。そう強く願わずにはいられない出来事でした。
ちなみに、Nintendo Switchで発売された「SAMURAI SPIRITS」でも、早期購入特典として、かつてSNKの携帯ゲーム機「ネオジオポケット」で発売された「サムライスピリッツ!2」の移植版がもらえるキャンペーンが行われましたが、こちらは「有料配信する場合があります。予めご了承ください。」とアナウンスされていますので、待ち望む世のユーザーのためにも、いつか実現して欲しいと思います(ニッコリ)。
あとは…どうしても話題をひねり出せと言うのであれば、ゲーム文化保存の話題が出たので簡単に触れておきますと、セガのクラシックゲームのオムニバスソフト「セガ3D復刻アーカイブス」は、以前こちらやこちらでも語ったように、セガの名作クラシックゲームを蘇らせるだけでなく、技術の進んだ今だから出来る様々な工夫や遊び心を盛り込み、新しいユーザーに対する訴求にも取り組んでいて、とりわけ「スペースハリアー」や「アウトラン」といった、当時一斉を風靡した体感ゲームのアイコン的作品の移植版に搭載された、3Dでゲームの筐体自体を再現して、可動するムービングシートの興奮をバーチャルに味わえる、その名も「ムービングモード」は、遊び心に満ちた変化球的ゲーム文化保存方法で、これぞセガの真骨頂という新提案だったのですが、同社がNintendo Switchで展開する「SEGA AGES」のラインナップとしてリリースされた「アウトラン」および「スペースハリアー」では、あろうことかこのムービングモードがカットされるという、奇妙奇天烈意味不明な対応がされており、まったくもって残念極まりないと言わざるを得ませんでした。
恐らく、今後リリースされるであろう(と僕が勝手に考えている)、「ハングオン」や「スーパーハングオン」、「アフターバーナー」、「パワードリフト」、「ギャラクシーフォース」なども、この流れでムービングモード非搭載となる気配が濃厚だと思われます。
果たしてこれが、あの「3D復刻アーカイブス」から受け継がれた「SEGA AGES」の理念なのでしょうか? 据え置き機で、ムービングモードを搭載した「スペースハリアー」を遊ぶには、僕は次の世代のハードでのリリースまで待たなくてはならないのでしょうか? ゲームの神様は、なぜこんな過酷な試練を僕に課すのでしょうか…?
…湿っぽくなってしまいましたね。何の話でしたっけ?
<質問2>2019年に発売/公開されたエンターテイメントコンテンツの中で最も印象深かった作品
連続テレビ小説「まんぷく」「なつぞら」「スカーレット」
これらの作品について語る前に、僕自身のテレビドラマに対するスタンスをご説明したいのですが、まず僕はあまりテレビを見ません。会社にいるのが好きで、基本いつもオフィスに入り浸っているので、家に帰ってテレビを見る時間がほとんどないのです。そしてテレビドラマに関しても、そもそもテレビを見ないので当たり前ですが、ほとんど観ません。
毎日、あるいは毎週と、連続して放送されることを、「次回も楽しみだ!」と感じるのではなく、「一度観始めたらそれ以降何回にも渡ってテレビの前に拘束される」と感じてしまうのも、テレビドラマを観ない理由の一つかも知れません。その上、「一度でも見逃したらそれまで観てきた時間の全てが水泡に帰す」という強迫観念もあって、おいそれとは視聴に乗り出すことが出来ないのです。
…色々御託を述べておいてなんですが、過去にテレビドラマを全く観たことがないわけではないんです。ただ、少し前になりますが、たしか「純情きらり」だったか、最終回直前から数回だけ観た程度ですけど、最後、主人公ああいうことになるじゃないですか。…で、はぁ? と思いつつ、それでもその次の「芋たこなんきん」も観たんですよ。そしたらヒロインの旦那さんが、またああいうことになると。もう、朝からヘビーなもの見たくないですし、そもそも「人の生き死にで感動押し付けるのやめろ」と、辟易したんですよ。
「ぼくの夏休み」も観ましたね。これ、前半は幼い兄弟のタイムスリップ冒険ものでワクワクするんですけど、後半はタイトルからは想像もつかないエグい展開で、最終回はポカーンでした。…などなど、そういうわけで、もうテレビドラマはいいや、となって観なくなったわけです。
そんな僕ですが、ちょうど今年に入った頃だったか、たまたま知人との会話の中で話題に上ったので、途中からではありますが、久しぶりのテレビドラマ「まんぷく」を、なんとなく観始めてしまいました。既に物語は後半に差し掛かってましたから、「どうせ話もよく分からないだろうし、暇つぶしに観てみるか」程度の気持ちだったんです。
そしたら…あっという間に物語に引き込まれ、毎朝観るのが楽しみになってしまいました。ちょっと早く起きて、ご飯を食べながら「まんぷく」を観る、というのが生活習慣になってしまったんです。
この作品、最初から観ていた知人いわく、物語の中盤には主人公が辛い目にあう展開が長く続いたということでしたが、僕が観始めた後半からは、主人公たちが知恵と努力を武器に奮闘する物語が純粋に描かれていて、気持ちよく観ることができました。
なにより「やられた!」と思ったのが、主人公の福子の姑、鈴さん。物語の終盤も終盤で、急に苦しみだして倒れるんですよ。しかも、毎週土曜日の回の終わりには、次の一週間のダイジェスト予告が流れるんですけど、そこで鈴さんのものと思しきお葬式の場面がチラっと写り…「ああ、またこのパターンか」とイヤな記憶が蘇ったんです…が…、実は…! この先はネタバレになるので言いませんが、予告をうまく使って視聴者をいい意味で裏切るとは、ニクい手を使いやがって…と感心しました。
で、あまりにのめり込み過ぎるあまり、最終回が近づいてくると「まんぷくロス」がムクムクと湧き上がってきて、それこそ最終回なんて、福子と旦那さんが海外で麺を食べてる場面で終わるんですけど、二人が麺をすすって「おいしい!」となるカットで、よく見ると福子がすすろうとした麺がスプーンからツルっと椀に滑り落ちて、結局福子の口に一本も入ってないんですけど、そこがまた最高! と歪んだ愛情に染まり、次の「なつぞら」の予告が流れても「もうそんなんええやん、このまま永遠に『まんぷく』続けたら…!」と、「なつぞら」に対する嫌悪感まで湧いてくる始末でした。
ところが…。
「まんぷく」が終わってがっくりと沈んでいた僕でしたが、朝起きて朝ドラを観るのが毎日の日課になっていたので、どんなもんなんスかねぇ? と斜に構えて、次のドラマもしぶしぶ観始めたんです。そしたら…ハマりましたね、「なつぞら」!
アニメーターを目指し、真剣にもの作りに取り組む女性のお話で、僕自身にも少し重なる興味深いテーマだったというのもあるんですが、もう、筋書きも、役者さんの演技も、全てが素晴らしい! 久々に第一回目から観始めたテレビドラマで、主人公なつの幼少期から始まり…あ、この幼少期を演じた子役の粟野咲莉ちゃんの演技がそれはもう素晴らしくて、戦争孤児として様々な辛い経験をするんですけど、それでも頑張る健気な姿に胸を打たれ…そんなに辛いならおっちゃんが助けたる! と、テレビの中におにぎりの一つでも届けてやりたいと思いましたよ、それはもう。
そして、この「なつぞら」にもやられました。主人公なつが拾われてきた家族に、泰樹さんというおじいさんがいるんですが、この泰樹さんがなつの良き理解者で、幼少期からずっと、なつにとって肉親以上の存在となって、人生の師というか、彼女の生き方の根本を支える人というか…そうやって寄り添い続ける人なんですけど、物語の終盤、なつが成人した後は、さすがに泰樹さんも高齢になり、だんだん生気がなくなっていって…(演じる草刈正雄さんの役作りがまたうまい!)、すると例のダイジェスト予告で、また泰樹さんがヨロヨロと膝から崩れ落ちるような不穏なシーンが流れ、僕の脳裏にいつもの嫌な記憶が蘇り…「おいおい、そら高齢かも知らんけど、『なつぞら』にそういうの求めてないから!」と、次の週からヒヤヒヤしながら、クライマックスまで物語を見届けることになったわけですが、これがもう、そういうことか、と!
…これ以上はネタバレになるので、各自自分の目で確認して頂くとして、とにかくこの作品も、一日のスタートを飾るにふさわしい、晴れやかな朝の日差しのようなドラマで、大満足でした。あまりにハマりすぎて、設定資料集やら写真集やら買い漁り、もちろんブルーレイBOXもコンプリートしました(3巻目はまだ未発売で届いていませんが)。
…で、この「なつぞら」が終わりに差し掛かったときにも、「まんぷく」と同じように、「終わらんといて!」の波が押し寄せ、次の「スカーレット」の予告が流れても、「そんなんええから、ずっと『なつぞら』やっとったらええやん!」と、また心は「なつぞら」にしがみつき、終わってしまうのを嘆いていたわけですが…。
いま、「スカーレット」に大絶賛ハマり中です。要するに感化されやすい、ただの朝ドラ好きのおっさんです。現在は、毎朝録画しておいて、家に帰ってから観るのが、僕の一日のお楽しみです。聞くところによると、次の朝ドラから月〜土ではなく、月〜金の放映になるという話で、果たして金曜日から週明けの月曜日まで朝ドラナシで耐えられるのかと、それが目下の不安です。
というわけで、朝ドラには是非とも、気持ちが暗くなるようなものではなく、雲ひとつない空のように心がスカっと晴れやかになるような物語を描き続けて頂きたいと切に願います。ご清読ありがとうございました。
<質問3>2019年に、個人的に注目した(している)人物
元宝塚歌劇団 花組 芽吹幸奈さん
ついに…ついにこの話をする時が来てしまったようですね…。思わず天を仰がずにはいられない心境というのは、正にこのことです。この手でキーボードを叩き、自ら「“元” 宝塚」などという言葉を打たねばならない日が来ようとは…。
宝塚歌劇団 花組公演 「A Fairy Tale-青い薔薇の精-」 / レヴューロマン「シャルム!」。この作品は、2019年8月23日から9月30日まで宝塚大劇場で、10月18日から11月24日まで東京宝塚劇場で上演されたミュージカル/レヴューで、花組トップスター、明日海りおさんの退団公演としても大変話題になりました。
作品の内容については、皆さんブルーレイなりDVDなりを購入して観て頂くとして(言うまでもなく素晴らしい作品です)、ここで述べたいのは…いや、話したいことがたくさんありすぎて僕自身もまとまらないのですが、まずは2014年の蘭寿とむさんの退団から5年半に渡り、トップスターとして花組を率いて来られた明日海りおさんには、本当にたくさんの夢を頂いて、心から感謝の念を表すとともに、ご退団おめでとうございますと、これまでのご苦労をねぎらいたいと思います。
そしてこの作品では、明日海りおさんだけでなく、僕個人的に次期娘役トップと信じて疑わなかった、容姿端麗、才色兼備、羞花閉月、仙姿玉質な城妃美伶さんも退団された上に、何よりもかつて花影アリスさん、月映樹茉さんとお気に入りを次々と失ってきた僕の心の拠り所であり、輝く希望の星だった、花組きっての歌姫、あの芽吹幸奈さんも退団という衝撃的現実に直面し、わたくし神谷英樹としては七転八倒、艱難辛苦、意気消沈、愛別離苦、阿鼻叫喚の地獄絵図に見舞われ、来年以降の宝塚愛が大きく試されているところであります。
タカラジェンヌの退団、もちろんそれはいつか必ず来る日であり、退団される方はみなそれぞれ、例えば、「もう全てやりきった」であったり、「新しく挑戦したいことを見つけた」であったりと、我々には伺い知れない尊いゴールを見出し、ご自身の人生の大きな節目をご決断されるわけで、我々はそれを潔く受け止め、暖かくお送りしなければならないと、頭では分かっているものの、現実を受け入れられない自分もまたいるわけです。
僕が初めて芽吹幸奈さんを知ったのは、今から約8年前になる2012年2月上演の「愛のプレリュード / Le Paradis!! −聖なる時間(とき)−」でのことでした。当時僕は、宝塚を観始めてまだ3年ほどの新参者で、初めて観た「逆転裁判2 -蘇る真実、再び…-」で宝塚歌劇をいうものを心に刻まれた縁から、宙組の方に熱を上げており(花影アリスさんや月映樹茉さんに心酔していた頃)、花組公演は2010年7月上演の「麗しのサブリナ / EXCITER!!」に続いてまだ2公演目というところで、花組所属のジェンヌさんをしっかり把握しきれていませんでした。
ただ、なんとなくですが「花組の娘役さんはキレイな人が多いなぁ」と感じ始めており、当時娘役トップだった蘭乃はなちゃんをはじめ、桜一花さん、華耀きらりさん、春花きららさん、花奈 澪さん、月野姫花さんといった、神谷英樹的宝塚史に残る美麗娘役さんたちを目ざとくロックオンし、某バスケ漫画の某キャラよろしく「これからは花組も要チェックやで!」と呟いていたまさにその時、薄紫色のフープドレスに身を包み、艷やかな声でツィゴイネルワイゼンを歌うディーヴァが目の前に現れたのです。
「まぼろし 火が灯る 一夜限りの夢」…彼女が歌うその歌詞は、まさに宝塚歌劇そのもの、そしてその気品のある彼女自身を表しているかのようで、その歌が終わるとすぐに場面は転換し、彼女は身を翻して舞台の袖へと消えていきました。それはあっという間の、まさにまぼろしのような出来事でした。
その日の帰り道、一緒に観劇した友人も「めっちゃ歌うまい人いたね」と声を弾ませ、互いに感動を分かち合ったのですが、我々を魅了したその人が芽吹幸奈さんだと知るのは、それから暫く経ってのことでした。
その後も、「ファントム」では悲劇の母親ベラドーヴァ(薬草をムシャムシャ食べる場面が超キュートなのですが語ると長くなるので断腸の思いで割愛)、「小さな花がひらいた」では、孤児たちのお姉さん的存在の梅(町娘風の素朴な出で立ちも似合うのですが断腸の思いで割愛)、そしてこれは後にスカイステージで鑑賞した作品ですが、「相棒」ではコミックリリーフの婦警三人娘のひとり、モチコ(パジャマ姿がめちゃカワユイのですが断腸の思いで割愛)などなど、幅広い芸域と、その柔和な容姿からは想像もできない抜群の歌唱力を誇る芽吹幸奈さんを、僕は夢中でロックオンし続けました。芽吹幸奈愛が高じたあまり、定期的に行われる「お茶飲み会」と呼ばれるファンの集いにも参加するようになり、より身近に接することで、その温和な人柄も知ることとなりました。
2019年の4月には花組の副組長に就任し、「久美さん(芽吹幸奈さんの本名)が副組長…つまり副久美長…!?」と胸を躍らせ、これからもますます花組を盛り上げていって下さるだろうと期待を寄せていた矢先に、突然の退団の知らせ。そらぁ膝から崩れ落ちますよ、いくらなんでも…。しかし、これは芽吹幸奈さん本人が決意したことです。芽吹幸奈ファンとしては、笑顔で送るよりほか無いでしょう。
前にも述べたことですが、宝塚の尊さは僕にとっては別格です。タカラジェンヌが舞台に立つその姿が尊いのは言うまでもなく、そこに立つまでの彼女たちの人生の歩みに思いを馳せると、舞台上での彼女たちの輝きが一層増して見えるのです。芽吹幸奈さんは、この度そのステージを降りることになりましたが、神谷リサーチによると、既に次の新たなステージを見据えて歩み出しているようです。もう二度と彼女の歌声を宝塚の舞台で聴くことは叶いませんが、これからどんなご活躍をされるのか、それを楽しみに来年も生きていこうと心に誓いました。
あとは、同じく宝塚歌劇団花組の娘役で、いよいよ中堅どころとして重要な役を担うようになってきた糸月雪羽ちゃん。明日海りおさんが退団され、新トップスターに柚香 光さんを迎えた新体制でスタートする次期花組のもとで、更なる飛躍を期待される男役スターの聖乃あすかちゃん。宝塚きってのバレリーナで、且つ大人の美貌を兼ね備えた雪組娘役の笙乃茅桜ちゃん。2019年10月14日付けで令和初の新トップスターに就任した、元アデレイドちゃんこと星組の礼 真琴さん。「映像専科」という謎のグループに移動となり、今後の活動が実に興味深い、僕の元カノと同じ名前を持つ星組娘役の星蘭ひとみちゃん。観劇する機会のなかった月組所属にも関わらず、僕的双眼鏡ロックオン不可避の蓮つかささんと結愛かれんたん。今も精力的に舞台などでご活躍され、変わらぬ元気を振りまいている元花組娘役の花奈 澪さん。MCや余興芸人としてだけでなく、イベントの企画・脚本・演出も手掛けマルチに活躍している元花組男役スターの天真みちるさん。テレビやイベントだけでなく、YouTubeでもご活躍されている異色の元タカラジェンヌ、現役アイドルにして永遠の30歳、彩羽真矢さん…と、簡潔にまとめればそんなところです。
<質問4>2020年に向けての抱負、また4Gamer読者に向けてのメッセージをお願いします。
稲葉と同じです(たぶん。読んでないけど)。
プラチナゲームズ
上席執行役員 ゲームデザイナー
齋藤健治
代表作:「METAL GEAR RISING REVENGEANCE」「TRANSFORMERS: DEVASTATION」新生コジプロが生み出した
「DEATH STRANDING」
書きたいことはいっぱいあるのですが、、
お疲れ様でした!
作品のことだけではなく制作している人たちのことも含め、いろいろな事を思い、考え、プレイし、クリアを目前に涙しました。
自分の中で最高の1本となりました。(クリア&トロコンまでプレイさせていただきました)
<質問2>2019年に発売/公開されたエンターテイメントコンテンツの中で最も印象深かった作品
MCUが積み上げてきたシリーズの集大成
「アベンジャーズ/エンドゲーム」
1本の映画が、エンターテイメントコンテンツがここまで自分を感動させ心に残るという経験はこれまでになかった。「DEATH STRANDING」も含め、そういう作品に2つも出会うことが出来た、とても貴重な1年でした。
<質問3>2019年に、個人的に注目した(している)人物
小島秀夫監督
2016年にも書かせていただきましたが、小島作品を待ち望んでいたファンの一人なので。
気が早いかもしれないですが次回作も待ち望んでいます!
あと、
田浦貴久
今年は主人公とレギオンとをつなぐ“鎖”を制御する感覚が新しいプラチナゲームズの新作アクション「ASTRAL CHAIN」を発売し、またPlayStation Awards 2019においても「NieR:Automata」が発売から2年経っているにもかかわらず「Platinum Prize」と「ユーザーズチョイス賞」を受賞するなど、印象的で素晴らしいゲームを開発してイケメンぶりを存分に発揮していた田浦君。
初心を忘れず「カイザー田浦」として再降臨するときを待ってます。
<質問4>2020年に向けての抱負、また4Gamer読者に向けてのメッセージをお願いします。
PlayStationの動画配信イベント「State of Play」で新情報が発表された
「Babylon's Fall」
ゲームプレイ映像を含む最新トレーラーが公開されています!
引き続き今後の情報更新や2020年夏の発表をお待ちくださいー!
プラチナゲームズ
ゲームデザイナー
田浦貴久
代表作:「ASTRAL CHAIN」「NieR:Automata」「METAL GEAR RISING REVENGEANCE」「MAX ANARCHY」「リングフィット アドベンチャー」
「バイオハザード RE:2」や「DEATH STRANDING」に「CONTROL」など、好みかつ衝撃を受けたゲームが数多く発売された中で、とくに印象に残っているのは、コレ。
リングコンの操作感がとても良く、体感系のゲームとして自宅で思う存分楽しめる上に、本当にしっかりと汗をかける。ボス戦を終えた後にここまで心身共にやりきったと思えたゲームはなかったかもしれない。
開発チームやデバッガーの方々は、このゲームの開発期間中に一体どれほどの肉体を手に入れたのだろうか……某CMのビフォーアフターのように、開発前と開発後で比較した映像を見てみたい……そんな好奇心すらも芽生えてしまうほど。あとガッキーが素晴らしい。
<質問2>2019年に発売/公開されたエンターテイメントコンテンツの中で最も印象深かった作品
「SPY×FAMILY」
2019年に発売された物の中から自分が触れたコンテンツの中で、おそらく一番性癖にドストライクヒットしたのがこの漫画だった気がします。ロイドのカッコよさとアーニャの可愛さとヨルさんの美しさで見どころ以外見当たらない。
<質問3>2019年に、個人的に注目した(している)人物
ヨコオタロウ氏
理由は、一昨年から一つとして変わらずなので割愛させていただきます。
<質問4>2020年に向けての抱負、また4Gamer読者に向けてのメッセージをお願いします。
2019年はNintendo Switch専用ソフトの「ASTRAL CHAIN」を発売することができました。プレイしていただいた方々、そして支えていただいた方々への感謝の気持ちでいっぱいです。本当にありがとうございます。
2020年も何かしらガンバリマス。
White Owls
CEO / Game Director / Writer / Producer
SWERY / 末弘秀孝
代表作:「Deadly Premonition Origins」「The MISSING - J.J.マクフィールドと追憶島」「D4: Dark Dreams Don't Die」他多数「シェンムーIII」
どの作品にも似ていない独自の設計思想と、ノスタルジックさ、世界観とヒューマニズム。
粗を探せばいくらでも出てきます。もっとこうしてくれたら便利なのに、楽なのにと感じる部分も沢山あります。しかし、それらは本当に「面白さ」や「作品性」のために必要な仕様であるか?という自問自答をさせられるほど、良いところ、悪いところ、すべてに衝撃を受けました。
作家として誰も真似できないし、真似をすると大火傷を負う、そんな作品を今も作り続けておられる大先輩に畏怖と尊敬の念を感じずにはいられませんでした。
<質問2>2019年に発売/公開されたエンターテイメントコンテンツの中で最も印象深かった作品
「マインドハンター シーズン2」
限られた時間内に上映される作品群の作劇法――(映画館上映の多くは最大2時間40分と言われる)に比べ、近年のオンデマンド・ドラマはたっぷりと時間を使い、人の表情や感情の動き、所作をじっくりと映す傾向にあり、この作品もそれを体現したような見ごたえのある仕上がりになっています。
自身のSNSでもすでに呟きましたが、デヴィッド・フィンチャーの作品を自宅で、外出先で、いつでもどこでも好きな時に見られるなんて本当に素晴らしい時代になったと思います。
<質問3>2019年に、個人的に注目した(している)人物
すみません、選出不能です。
2019年は新年から本日までの間に、多くの場所(国内外)を訪れ、本当にたくさんの出会いがありました。
そして当然ながら出会った方々、各個人がそれぞれに魅力的であり、それぞれに語られるべき物語を持っていました。もちろん多くのエンタメ作品、芸術作品にも触れ刺激も得ました。そして、同じくそのすべてが注目すべきものでした。
そんな中から一人を選出することは不可能に近いといえます。
<質問4>2020年に向けての抱負、また4Gamer読者に向けてのメッセージをお願いします。
僕自身にとって2020年はこれまでに撒いて来た種子が一気に芽吹く一年になると言えます。
(去年も同じようなことを言ったきがするけどw)
すでに発表済みの作品としては「Deadly Premonition 2: A Blessing in Disguise」 と 「The Good Life」があり、まだ未発表な作品も控えています。
それに……先日、発表されたSUDA51さんとのコラボ企画「Hotel Barcelona」も土台作りが着々と進んでいます。
これまで以上に奮起して皆さんに「ぶっ飛んだ作品」をお届けいたしますので、期待してお待ちください!
I Love You All!!
SWERY
マーベラス
チーフプロデューサー
横山達也
代表作:「WACCA」「ファイナルファンタジーXIV: 漆黒のヴィランズ」
「新生エオルゼア」の頃からFF14をずっと楽しませていただいています。
MMORPGは、通常だとリリース以降徐々に勢いが落ち着いていくものだと思うのですが、FF14はその真逆を走っており、とんでもないタイトルだな…と思うと同時に長期運営タイトルとして様々見習うべきポイントを感じます。
「漆黒のヴィランズ」も最高でした!引き続き闇の戦士として楽しませていただきます!
<質問2>2019年に発売/公開されたエンターテイメントコンテンツの中で最も印象深かった作品
ラグビーワールドカップ2019
「コンテンツ」というと少し違うかもしれませんが「ラグビーワールドカップ2019」を上げさせていただきます。
日本開催、ベスト8進出、瞬間視聴率50%超え等、非常にトピックの多い大会だったように思います。
<質問3>2019年に、個人的に注目した(している)人物
八村 塁
NBAドラフト一巡目というぶっちぎりの快挙を成し遂げウィザーズ入りされた八村 塁選手です。
学生時代はずっとバスケ部に所属していたので、個人的にとてもHOTな話題でした。
八村塁選手の活躍に合わせて日本のバスケトレンドが上昇しているように感じられ、とてもワクワクします!
シーズンも始まったばかりですし、引き続き応援させていただきます!
<質問4>2020年に向けての抱負、また4Gamer読者に向けてのメッセージをお願いします。
今年は「WACCA」の稼働・運営に全力を尽くした1年でした。
アーケードタイトルは稼働が始まってからが本番ですので、気を引き締めてがんばります。
今後もより面白いコンテンツになるよう尽力してまいりますので、何卒よろしくお願いいたします!
MIKAGE
代表
御影良衛
代表作:「ルミナスアーク」「アークライズファンタジア」「クリミナルガールズX」「東京クロノス」
国産のVRアドベンチャーという事で期待していました。
作品性やその作り込みにも大変感銘を受けました。
<質問2>2019年に発売/公開されたエンターテイメントコンテンツの中で最も印象深かった作品
「劇場版 幼女戦記」
地上波アニメの劇場版を公開と同時に観たのは久しぶりでした。
作中の様々なシーンで皆さんの熱量を一緒に味わう事が出来、創作意欲を大変高めてくれました。
原作の大ファンでもありますが、劇場版も観よう!と思い立たせて貰えた事で選ばせて頂きました。
<質問3>2019年に、個人的に注目した(している)人物
動く城のフィオ氏
ヴァーチャルマーケットの仕掛け人でもある御仁ですが、そのバイタリティーと志に強く感銘を受けました。
まだまだビジネスとして軌道にのせるには課題の多いVR業界ですが、様々な分野のクリエイターによる様々なアイディアが溢れ、そして様々な仕掛けが動いています。
その中でもひと際光り輝いていると思い上げさせて頂きました。
<質問4>2020年に向けての抱負、また4Gamer読者に向けてのメッセージをお願いします。
2020年はいよいよ「クリミナルガールズX」をリリースします。
また完全新作オリジナルプロジェクトも2019年秋に発足致しました。
こちらも2020年のどこかで発表出来るのではと考えております。ご期待ください。
MAGES.
取締役
浅田 誠
代表作:「この世の果てで恋を唄う少女YU-NO」フルリメイク版「リングフィット アドベンチャー」
Switchでのハードの活用のさせ方とユーザー層が凄くマッチした、タイトルだと思いました。
<質問2>2019年に発売/公開されたエンターテイメントコンテンツの中で最も印象深かった作品
ソアリン:ファンタスティック・フライト
スタンバイの小部屋での演出が海外と比べても凝っていて、アトラクションに乗った時の爽快さが素晴らしかった。
<質問3>2019年に、個人的に注目した(している)人物
F1でルイス・ハミルトンです。
絶対的王者ミハエル・シューマッハの記録に迫るワールドチャンピオンになり 、圧倒的強さを見せつけられました。
<質問4>2020年に向けての抱負、また4Gamer読者に向けてのメッセージをお願いします。
来年は数年ぶりに、自身が100%携わっている他社さんとの協業タイトルが2本リリースされます。
これまでの弊社アドベンチャータイトルとは180度違う制作をしているのでぜひ遊んでもらえればと思います。
モス
代表取締役
駒澤敏亘
代表作:雷電シリーズ「Arcade 1up:The Star Wars Home Arcade Game」
2019年もたくさんの注目ゲームが発売されましたが、スター・ウォーズ世代として衝撃だったのは、1983年に発売されたAtariのアーケード筐体「Star Wars」が「Arcade 1up:The Star Wars Home Arcade Game」として海外でリリースされたことです。
過去にはAtari 2600や、ニンテンドーゲームキューブ「スター・ウォーズ ローグ スコードロン III」にも収録されたこともありましたが、若干小ぶりなアップライトとはいえ、筐体でAtariの「Star Wars」を家で遊べるとはなんという夢のような話でしょうか。
もともとは当時最先端のベクタースキャン3Dシューティングなため、どのように再現されているかも興味深いところです。現時点で日本での発売予定は無いようですが、是非日本で買えるようになることを期待しています!
<質問2>2019年に発売/公開されたエンターテイメントコンテンツの中で最も印象深かった作品
Netflixオリジナルドラマシリーズ「全裸監督」
ポール・トーマス・アンダーソン監督の「ブギーナイツ」のようなポルノ産業を描いたドラマは、AV業界という産業を備えた日本にもあるべき必然でした。そして、前科7犯、借金50億、アメリカで懲役370年を求刑された!なんてAV監督がいれば、それはもう必然ですね。でも、それが今までなかった…。
そこまでだったら「なるほど!」で終わるのですが、「全裸監督」は面白さも完成度も超一級、作り手のこだわりがひしひしと感じられる作品でした。
Netflixオリジナル作品だということも重要な要素なのでしょう。Netflixの凄さは、日本の作品でもプラットフォームにより多国語字幕と多国語吹替えを用意して世界中のサブスクで最大限に収益化ができるところ。
だからこそ、プロットに甘んじず、エンターテインメントとして、脚本・撮影・美術・音楽への素晴らしいこだわりを発揮できたのでないでしょうか。
すでにシーズン2制作決定している本作、今後の展開も見逃せません。
<質問3>2019年に、個人的に注目した(している)人物
J・J・エイブラムス(映画監督)
2019年は、映画「スター・ウォーズ」のメインストリームであるスカイウォーカー・サーガが42年間の歳月と9部作におよぶシリーズを経て終焉を迎えようとしています。その最後のエピソードとなる「スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け」を監督するJ・J・エイブラムス。全世界公開が数日後に迫った現在、いまいちどJ・J・エイブラムスに注目せざるを得ません。
彼がどのように、この広大な物語を収束させるのか。今後の彼の監督人生の在り方を左右するとともに、2020年以降の「スター・ウォーズ」IP戦略にも多大な影響を与えることは必至です。
このコメントが公開される時点で、その結果は出ているのでしょう。どのような結果にせよ、42年間ファンである身として感慨深いです。
<質問4>2020年に向けての抱負、また4Gamer読者に向けてのメッセージをお願いします。
2019年は株式会社モス・株式会社カミナリゲームスともに強みを活かし、Switch版「雷電V Director's Cut」「カラドリウス ブレイズ」の発売をはじめ、コンシューマ&アーケードゲーム開発・遊技機映像開発・オンラインカジノゲーミングソフト開発などに注力してきました。
2020年は強みを活かしたジャンルを、さらに掘り下げた新シリーズの開発を視野に入れ邁進します。2020年もみなさまに驚きと感動を与えられるよう頑張りますので、ご期待ください。
Rayark
CEO / Executive Producer
游名揚 / Yu, Ming-Yang / ユウ・ミンヤン
代表作:「Cytus」「DEEMO」「VOEZ」「Implosion」「バイオハザード RE:2」
BIOHAZARDシリーズは私の最も好きなタイトルのひとつですが、特に2が一番好きなんです。当時は中学生でしたが、全アイテム入手とトロフィー達成のために連続で徹夜して10回以上周回クリアしましたよ。なのでリメイクの知らせを聞いた時はとてもワクワクしましたし、実際のゲームもその期待を裏切らない出来栄えで、とても素晴らしい作品だと感じました。最新のグラフィックと技術にも非常に感動しましたね。
<質問2>2019年に発売/公開されたエンターテイメントコンテンツの中で最も印象深かった作品
2017年に公開されたイギリスのTVシリーズ「このサイテーな世界の終わり」です。若者たちの青春ロードムービーで、私が大好きな映像作品のひとつです。今年シーズン2が公開されて、シナリオの衝撃度という点に関してはシーズン1に及ばないものの、演出や音楽、映像などはどれをとっても間違いなく素晴らしくて、ずっと続きが気になっていたファンにとってはその後のストーリーを見ることができてとても満足しています。
<質問3>2019年に、個人的に注目した(している)人物
ここ2年YouTubeに費やす時間がどんどん増えていて、しょっちゅう色んなYouTuberの動画を見ています。本当に映像エンターテイメントが大きく変化したなと感じていますね。今年一番見たのは「老高與小茉 Mr & Mrs Gao」チャンネルです。日本で暮らす1組の華人夫婦が科学やサスペンス事件について語ることをメインに行っているチャンネルで、内容がとても面白くて見入ってしまいます。
<質問4>2020年に向けての抱負、また4Gamer読者に向けてのメッセージをお願いします。
2020年には開発を始めてはや4年となる「Soul of Eden」をついにリリースします。Rayark 2020における最重要事項のひとつですね。全世界のプレイヤーに遊んでもらえたらと思っています。また、私自身がプロデューサーとして開発している「DEEMO」の後継作「DEEMO II」も正式に発足します。DEEMO IIの設定とストーリーの構想は2017年に既にできていましたが、2019年にやっと開発を大幅に進行できる段階に入り、2020年が恐らくDEEMO IIにとって一番忙しい1年になると思います。私もこの作品が完成するのを楽しみにしています。
- この記事のURL: