業界動向
北米のゲーマー数は1億6000万人以上。Entertainment Software Associationが2019年のアメリカゲーム市場に関する調査結果を発表
2019 Essential Facts About the Computer and Video Game Industry
E3の開催と運営でも知られるESAは毎年,さまざまな業界レポートを発表しているが,今回は,北米ゲーム業界が過去最大となる434億ドルの収益を挙げた2018年の状況を受けて,アメリカ人個々のゲームとライフスタイルに関する包括的な調査を行ったという。
調査会社が約4000人のアメリカ人を対象にした調査の結果,北米では1億6400万人を超える人々が日常的にゲームを楽しみ,北米全世帯の4分の3には少なくとも1人のゲーマーがいるといいう。また全世帯の93%がスマートフォンを所有しており,そのうち半数近くがゲームをプレイしているとのこと。
個人のライフスタイルに関しては,以下のような数字が挙げられている。
- ゲームのプレイヤーは健康的な生活を追求する傾向があり,ウィークデーには平均7時間の睡眠をとり,また定期的に瞑想を行う。
- 90%の親が子供の遊ぶゲームに注意を払い,57%の親が少なくとも週に1回,子供と一緒にゲームを楽しんでいる。
- 74%の親が,ゲームは子供にとって教育的だと考えている。
- 84%の親が,遊んでいるゲームのレーティングを知っている。
- ゲームプレイヤーの46%は女性。
であるとのこと。
調査はさらに,調査対象の79%がゲームが精神的な刺激になり,78%がリラックスとストレス解消に効果があると考えていることや,52%が大学教育を受けており,59%が政治に関心を持ち,56%がゲーム以外に,絵画や著述などの創造的な趣味を持っていることなどが挙げられている。
調査においてどのようなサンプル抽出を行ったのか,詳細については書かれておらず,このへんはESAが「業界団体」であるこを差し引いたほうがいいような気がするものの,おおむね以上がESAの考える平均的なアメリカ人ゲーマー像になるようだ。
この結果について,ESAのCEOを務めるStanley Pierre-Louis氏は,「現在,ゲームは黄金時代を迎えており,ゲームはアメリカ文化の主要な要素である」と述べている。そのうえで,「この娯楽は,アメリカ社会のあらゆる部分に影響を与え,遊び方や働き方,そして生き方を改善する」としている。興味のある人は,公開された「2019 Essential Facts About the Computer and Video Game Industry」に目を通してみよう。
「2019 Essential Facts About the Computer and Video Game Industry」(pdfファイルが開きます)
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