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印刷2019/03/22 14:16

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「SPORTS Tech&Biz Conference 2019」,「e-Sportsライブストリーミングによるマネタイズ手法」レポート。インタラクティブ性とパーソナライズがキーワードに

 日経BPが2019年3月20日に開催した「SPORTS Tech&Biz Conference 2019」では「e-Sportsライブストリーミングによるマネタイズ手法」と題した講演が行われた。eスポーツで使用される,ライブストリーミングエンゲージメント及び分析プラットフォーム「Maestro」を用いた,SNS時代のマネタイズについて活用事例が語られた。


●「e-Sportsライブストリーミングによるマネタイズ手法」登壇者
・maestro Founder & Chief Executive Officer:Ari Evans氏

MaestroのFounder & Chief Executive OfficerであるAri Evans氏
画像(001)「SPORTS Tech&Biz Conference 2019」,「e-Sportsライブストリーミングによるマネタイズ手法」レポート。インタラクティブ性とパーソナライズがキーワードに

 「Maestro」は,Ari Evans氏のmaestro社が開発するライブストリーミングエンゲージメント及び分析プラットフォーム。既に「オーバーウォッチ」「リーグ・オブ・レジェンド」などのeスポーツ中継で使用されている。
 試合をライブストリーミングするシステムではなく,投票などの参加型コンテンツを出すほか,中継を見ている人のユーザー属性を分析したり,その人の好みに応じた広告を表示するといった機能を持つ。
 「Maestro」のキーワードは「インターネット・ファースト」であるとEvans氏は語る。そのコンセプトとなるのが,インタラクティブ性パーソナライズだ。

 インタラクティブ性は,デジタルネイティブの若い世代に訴求するのに必要なものだという。彼らは継続的かつ反復的にネット中継を見てくれる優良な顧客であり,メディアがインタラクティブであることを自然と考えているそうだ。ここで単なる中継ではない「Maestro」のインタラクティブ性が活きてくるとのことだ。
 また,パーソナライズを進めれば,ユーザー属性に合わせた広告を出せるようになり,費用対効果を高めて行くことができる。

 これまでもネット中継の視聴率や広告効果をニールセンのデジタル広告視聴率などで測ることはあるが,それはあくまでもテレビの時代をベースとしたものであり,現在のeスポーツで使うには正確さに欠けるところがある,とEvans氏は指摘する。
 「Maestro」の分析であればニーズに合わせた広告を出すことができるうえ,従来型の広告のように広告ブロッカーで弾かれることがないため,高い効果が期待できるという。

 「Maestro」は,ライブ配信のオーバーレイパネルにインタラクティブコンテンツを表示でき,試合開始前にどちらのチームが勝つかを予想して投票したり,決着が付いた際に結果をSNSでツイートできるリンクを表示するといった活用がなされている。
 こうしたコンテンツへの反応から得られたデータをもとに,視聴者の属性を分析し,個々人に合わせた(パーソナライズされた)広告を表示する。例えば,その人がひいきにしているチームのグッズを購入するリンクを表示できるので,視聴者は中継の画面から離れることなく,グッズやゲーム内アイテムを購入できるのだ。
 「Maestro」はeスポーツ以外の中継でも利用されており,そのパーソナライズの領域は「広告表示」に留まらないそうだ。例えば,スポーツなどのTV中継では「みんなが見たいシーン」が流れていたが,「Maestro」を利用したストリーミングだと,視聴者のお気に入りの選手をピックアップした映像をオーバーレイで表示できるという。

「オーバーウォッチ」の中継における,「Maestro」の活用事例。応援しているチームのジャージを買うためのリンクが表示されている
画像(002)「SPORTS Tech&Biz Conference 2019」,「e-Sportsライブストリーミングによるマネタイズ手法」レポート。インタラクティブ性とパーソナライズがキーワードに

「Maestro」のインタラクティブコンテンツ。投票(左写真)と,試合結果をつぶやけるSNSリンク(右写真)
画像(003)「SPORTS Tech&Biz Conference 2019」,「e-Sportsライブストリーミングによるマネタイズ手法」レポート。インタラクティブ性とパーソナライズがキーワードに 画像(004)「SPORTS Tech&Biz Conference 2019」,「e-Sportsライブストリーミングによるマネタイズ手法」レポート。インタラクティブ性とパーソナライズがキーワードに

 また,インタラクティブコンテンツを“視聴者が特定条件を満たすと報酬が得られる”とゲーミフィケーション的に活用することも可能で,ある会社は「Maestro」を使い“動画を60分見ると見積もりが安くなる”という方法で効果を上げたという。
 もちろん,視聴者の反応は全てデータ化されており,インタラクティブコンテンツ毎の反応や,日付毎の視聴継続率などもチェックでき,より効果的な施策を探っていくことが可能だ。


視聴者のデータを収集し,分析するというサイクルを繰り返すことで効果的な施策を探っていく
画像(005)「SPORTS Tech&Biz Conference 2019」,「e-Sportsライブストリーミングによるマネタイズ手法」レポート。インタラクティブ性とパーソナライズがキーワードに

 Evans氏は,マネタイゼーションの選択肢を「ペイパービューやサブスクリプションなど,コンテンツへアクセスすることに課金する」「スポンサーからの広告」「アイテム類やチケットの販売」「ストリーマーへの寄付(投げ銭)や賭け」の4つに分類する。
 中でもサブスクリプションは今後も拡大していく見込みがあり,顧客ベースが大きくなくても,データをしっかり把握することで効果的なマーケティングができると考えているという。そのうえでカギとなるのが“ユーザーの感情に訴えること”で,Twitchにおけるbits(ビッツ)を使ったストリーマーへのCheer(投げ銭)などはその好例だ。
 視聴者がCheerすると画面に名前が出て,ストリーマーに認知してもらえる。応援すると同時に承認欲求も満たせるというわけで,これは新しいマネタイゼーションなのだという。

 現在は商品の品質よりも体験を重視する「エクスペリエンス・エコノミー」の時代であるとEvans氏は指摘する。既にWebやネット配信の世界でも“サブスクリプション加入者に特別な絵文字やチャットルーム,アーリーアクセスといった特典を用意する”といった,コンテンツにプレミアムなレイヤーを被せる(Evans氏)取り組みが行われている。こうしたユーザー心理を理解すれば新しいマネタイゼーションを構築することも可能である,とEvans氏は語る。

 今後のマーケティングにおいては,SNSに働きかけて自社のコンテンツを認知してもらい,いかに自社のサイトに誘導するか,マネタイズするか,顧客のデータを獲得するか……といった部分が重要になっていくという。maestroはグラミー賞の中継も手がけているが,TVでの放映において“中継をwebで見ればギフトがもらえる”というキャンペーンを展開し,高い効果を得たそうだ。まさに新時代のマーケティングといえるだろう。

 最後にEvans氏は「将来は新しい時代に合わせた戦略とツールが必要になります。体験にプレミアムな価値を与える施策でダイレクトに顧客へアクセスするのに加え,SNSでのプロモーションも行えば,両者のいい所取りができるのではないでしょうか」と語り,講演を締めくくった。

画像(006)「SPORTS Tech&Biz Conference 2019」,「e-Sportsライブストリーミングによるマネタイズ手法」レポート。インタラクティブ性とパーソナライズがキーワードに

「Maestro」公式サイト

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