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AMDがゲームプレイ環境支援ツール「Gaming Evolved powered by Raptr」β版を公開。「GeForce Experience」の対抗馬はSNS機能付き
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印刷2013/10/07 13:44

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AMDがゲームプレイ環境支援ツール「Gaming Evolved powered by Raptr」β版を公開。「GeForce Experience」の対抗馬はSNS機能付き

画像集#006のサムネイル/AMDがゲームプレイ環境支援ツール「Gaming Evolved powered by Raptr」β版を公開。「GeForce Experience」の対抗馬はSNS機能付き
 去る2013年9月25日(北米時間),AMDは米国ハワイで開催したイベント「GPU 14」で,新世代GPUシリーズ「Radeon R9」「Radeon R7」や,関連する新技術などを発表した。これらの新GPUや新技術については,すでに4Gamerでもレポート済みだが,実はこのイベントではもう1つ,「Gaming Evolved powered by Raptr」というツールの発表も行っている。
 本稿では,これが何かという話をまとめてみたい。


そもそもRaptrとは何か


異なるサービスやプラットフォームのフレンドとコミュニケーションできるのがRaptrの特徴
画像集#003のサムネイル/AMDがゲームプレイ環境支援ツール「Gaming Evolved powered by Raptr」β版を公開。「GeForce Experience」の対抗馬はSNS機能付き
 Raptr(ラプター)と聞いて,それが何なのかぱっと浮かぶ読者がどれくらいいるか想像もつかないのだが,一言でまとれば,これはゲーマー向けの無償SNSツールだ。
 ツールと同名の米国企業によってサービスされるRaptrは,Steam(≒PC)とPlayStation 3,Xbox 360という主要なゲームプラットフォームを横断的にサポートし,各種SNSやインスタントメッセージングサービス経由で各プラットフォームのユーザーを結びつけたり,(実績やトロフィーの獲得状況といった)プレイ状況をまとめたりできるのが大きな特徴となっている。
 プラットフォームの垣根を超えてゲーマーを結びつけるツールとして英語圏ではかなりの人気があり,実際,ユーザーは現時点で1800万人以上に達しているという。

Raptrの公式Webサイト(左)と,GPU14 Tech Dayに登壇したRaptrのDennis Fong CEO(右)
画像集#001のサムネイル/AMDがゲームプレイ環境支援ツール「Gaming Evolved powered by Raptr」β版を公開。「GeForce Experience」の対抗馬はSNS機能付き 画像集#002のサムネイル/AMDがゲームプレイ環境支援ツール「Gaming Evolved powered by Raptr」β版を公開。「GeForce Experience」の対抗馬はSNS機能付き

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ゲーム中についつい使いたくなるツールを,[Alt]+[Tab]キー操作なしで呼び出せる
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Raptrではゲームプレイ動画の配信も可能
 そんなRaptrが持つ長所の1つに,「PCゲームを全画面で表示していても,ゲーム画面をあまり邪魔しないような形で,各種機能をオーバーレイ表示して使える」というものがある。全画面でゲームプレイしているときに,SNSやインスタントメッセージングサービスを使おうと思うと,一般的には[Alt]+[Tab]キーでタスク切り替えを使うことになるが,Raptrならこの煩わしさ(というか,制限)から解放されるのだ。

 また,欧米圏で非常に高い人気を得ているビデオ配信サービス「Twitch.TV」にプレイ動画をストリーミング配信する機能もRaptrは備える。付け加えるなら,最近ではPC用だけでなくiOSアプリがリリースされ,Android版も開発中とのこと。単なるSNSツールの枠を超え,ゲームプレイに関わる,あらゆる機能を貪欲に取り込みながら成長しているのである。


Raptrユーザーの「グラフィックス設定」を収集し,最適な設定を選び出す


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 Gaming Evolved powered by Raptrは,そんなRaptrの,AMD製GPUおよびAPU専用版だ。基本的な機能はRaptrと同じとされるので,「なら,素直に通常版のRaptr使えばいいんじゃないの?」と思うかもしれないが,Gaming Evolved powered by Raptrには,オリジナルのRaptrにない機能が1つ用意されている。それは,AMD製GPU&APUを使うユーザーにとって最適なPCゲームのグラフィックス設定の組み合わせを適用してくれるというものだ。
 要は,NVIDIAが提供している「GeForce Experience」と似たような機能が提供されると考えてもらっていい。

 もっとも,細部は異なる。GeForce Experienceの場合,各PCゲームに提供されるグラフィックス設定は,「NVIDIAのテストラボ『GTL』(Game Testing Lab.)で検証された結果に基づくもの」だが,Gaming Evolved powered by Raptrでは,「Raptrを使うユーザーが実際にそのゲームで適用しているグラフィックス設定」を自動集計して算出した結果が適用されるようになっているのである。

Gaming Evolved App β版のメイン画面。[Optimize Settings]ボタンから最適な設定を適用できるという
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Gaming Evolved powered by Raptrは,ユーザーが使っているPCのハードウェア仕様やゲームの設定を取得し(下に続く)
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 ユーザーがインストールして実行すると,Gaming Evolved powered by Raptrは,導入されたPCのシステム情報と,PCにセットアップされているゲームプログラムのグラフィックス設定を取得。さらに,ユーザーが実際にゲームをプレイしている最中のフレームレート分布(ヒストグラム)を測定して,Raptrのサーバーへと測定結果を送信する。そして,受け取ったサーバー側では,測定結果と,集計されたサンプルデータを照らし合わせ,「最も快適にプレイできていて,なおかつ品質の高い設定」を選び出すのだという。
 こうして選び出された設定は,「実際にゲームをプレイしたユーザーをサンプリングして導き出された,とても信頼できる設定」であると,AMDとRaptrは主張している。

(続き)プレイ中のフレームレート分布を計測して,その結果をRaptrのサーバーへ送信する(左)。サーバー側では,集められたデータから各PC環境/仕様ごとの最適な設定を選んで,当該PCに戻す(右)
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 なお,このときユーザーには,フレームレート重視の「Performance」,フレームレートと映像品質のバランスをとった「Balanced」,映像品質重視となる「Quality」,以上3つの選択肢が提示される。ユーザーは好みの設定を選択できるわけだ。

ユーザーがすることは,最適化設定を適用したいゲームを選んで(左),「Performace」「Balanced」「Quality」の3種類から,好みのグラフィックス設定を選択するだけだ(右)
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 また逆に,PCゲームの設定に習熟した上級者ならば,自分で作ったグラフィックス設定と性能に関する情報を,サーバー側に提供するサンプリングに参加することもできる。

Gaming Evolved powered by Raptrが対応するゲーム一覧。少なくとも現時点では,AMDのGaming Evolvedプログラムに参加するタイトルが並んでいるという理解でいい
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 Gaming Evolved powered by Raptrは,Raptrの特設Webページでβ版が配布されている。使用するにはRaptrのアカウントを取得する必要があるものの,料金はかからない。
 ちなみに10月上旬時点の対応タイトルは28本。来たるRadeon R9&R7シリーズだけでなく,最近リリースされたRadeonシリーズに広く対応しているとのことなので,RadeonやAPUを使っているなら,一度試してみてはどうだろうか。

Gaming Evolved powered by Raptr 公式Webページ

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