次の瞬間,画面の中で火球が放たれる。指を組み替えるたびに,飛んでいる火球の威力はさらに膨れ上がっていく。コントローラもキーボードも握っていない。手元にあるのは,自分の両手だけだ。
子どもの頃,忍者マンガを読みながらこっそり練習した“あの動き”が,ここではそのまま操作になっている。
![]() |
2026年10月3日,4日に大阪・コングレスクエア グラングリーン大阪で開催されたインディーゲームイベント「OSAKA INDIE GAMES SUMMIT 2026」(以下,OIGS 2026)で,個人開発者Fortgs氏が手がける「BE 忍者」が出展されていた。筆者もカメラの前に座り,両手を構えてみた。
本作は2025年6月からSteamで早期アクセス版が配信されているタイトルだ。
2026年7月には,メインの遊びをリアルタイム忍術バトルへと刷新する大型アップデートも行われた。今回の試遊版は,修行から妖怪とのバトル,ミニゲームまでをひと通り体験できる内容だった。
![]() |
指を組むだけで,忍術が飛び出す!
ブースに置かれたモニターの上には,1台のウェブカメラが設置されていた。本作では,マウスやキーボードを一切使わない。カメラの映像を毎フレーム画像として読み込み,プレイヤーがいまどの印を結んでいるのかをAIで判定する仕組みだ。
ゲームのスタートからして,タイトル画面の「印を結んで始める」の文字に従い,指を動かして印を結ぶところから始まる。
Fortgs氏によれば,ゲームに登場する印は全部で10種類あるが,今回の試遊版では,そのうち3種類が使われていた。
試遊の前には,プレイ映像を録画してAIの学習用に使わせてほしい,という確認があった。印の認識に使っているAIはまだデータセットが小さく,プレイヤーから提供された映像で学習を重ねていくという。
展示会で多くの人に遊んでもらうこと自体が,本作の認識精度を磨き上げていくわけだ。
まずは修行から。3Dの手本に合わせて指を組む
オープニングで「おぬしが真の忍となる時,この国の命運もまた定まろう」と送り出されると,最初は「修行」だ。
画面の上に3Dモデルの手が現れ,手本となる印を示してくれる。それと同じ形をカメラの前で結ぶと,巻物に「皆伝」の判が押される。
![]() |
手のひらを合わせる「壱の印」,拳を重ねる「弐の印」,両手の指で三角形を作る「参の印」。最初は手本と自分の手を見比べながら,おそるおそる指を組んでいく。
ところが修行は3周するようになっていて,周回を重ねるごとにテンポがどんどん上がっていく。3周目にもなると,考えるより先に手が動くようになる。気がつけばすっかり忍者の手つき(?)になっていた。
術が飛んでいる間も,結んで,結んで,結びまくる
修行を終えると,いよいよ妖怪とのバトルだ。最初の相手は骸骨。画面右下には次に結ぶべき印が手のシルエットで表示され,そのとおりに印を結ぶと,忍術「火球」が敵に向かって飛んでいく。
![]() |
本作の気持ちよさは,ここからだ。術が飛んでいる間も,印を結び続けられる。印をひとつ結ぶたびに火球に表示された数字が増え,術はどんどん強化されていく。
敵も負けじと術を撃ち返してくるので,画面の中央ではお互いの術が真正面からぶつかり合う。押し切るには,とにかく速く,正確に印を結び続けるしかない。指を組み替えるたびに火球が膨れ上がっていく様子は,まさに忍者アニメのクライマックスそのものだ。
![]() |
何個結べるか。ミニゲームで腕試し
バトルの合間には,ミニゲームも待っている。画面にずらりと並んだ印のアイコンを,矢印で示された順番に結んでいき,制限時間内にいくつ結べるかを競うものだ。
ブースのホワイトボードには,このミニゲームのハイスコアが掲示されていた。来場者のハイスコアは24点で,その下には(参考)として作者のスコア41点。公式Xアカウントによれば,24点は会期のかなり序盤に出たもので,最後まで破られなかったという。作者の41点は,まさに上忍の領域である。
![]() |
ミニゲームのあとは,2戦目のバトルへ。画面に「結べ!」の文字が躍り,手を止める暇はない。試遊の最後には,プレイ内容に応じた「忍者格付け」が発表される。
![]() |
![]() |
![]() |
目指すは8つの印の必殺技と,2人での“印合戦”
Fortgs氏によれば,本作は某有名忍者マンガの印を結ぶシーンが「かっこいいな」というところから生まれた作品だという。開発は1人で,AIの力も借りながら進めているそうだ。
今後の構想も聞くことができた。最終的には,8つほどの印を順番に結んで繰り出す必殺技で,超強力な敵を倒すような遊びを入れたいとのこと。印をリズムに合わせて結んでいく,リズムゲーム的なミニゲームも考えているという。
さらに,対戦も視野に入っている。カメラは1台でも,映像を2分割して2人が横に並べば,ローカル対戦ができるそうだ。
AIが2人分の推論を行うため要求スペックは上がるが,それでも実現できる見込みとのこと。隣に座った相手と,必死に印を結び合う“印合戦”。展示会のブースが盛り上がる光景が目に浮かぶ。
公式Xによると,OIGS 2026では2日間で66人が本作を試遊した。また,展示に使用したバージョンは,無料体験版として後日Steamで公開予定だという。早期アクセス版はSteamで配信中で,価格は300円(税込)。
OIGS、撤収しました。
— BE 忍者公式 (@BeNinja_fortgs) October 4, 2026
ミニゲームのハイスコアは、かなり序盤に挑まれた24点の方でした!
2日間で66人もの方に試遊・好評いただき、大変嬉しいです。
展示に使用したバージョンは、無料体験版としてSteamにて後日公開いたしますので、来られなかった皆様も是非お試しください!
#OIGS #BE忍者 https://t.co/FqVvXUY0hw
ブースでは,子どもが真剣な表情で両手を合わせ,画面の手本に合わせて印を結んでいた。
コントローラを持たず,自分の手を動かすだけで遊べる本作は,ゲームに慣れていない人でも,小さな子どもでもすぐに入り込める。
手を動かし,術が出て,思わず声が上がる。その様子を見ていると,本作は展示会のような場所でこそ輝くタイトルなのだと感じた。ぜひカメラの前で忍者になってみてほしい。
![]() |




















![画像ギャラリー No.001のサムネイル画像 / 自分の手で印を結べば,術が出る。カメラで印を認識する「BE 忍者」で忍んでみた[OIGS 2026]](/games/925/G092549/20261006051/TN/001.jpg)
![画像ギャラリー No.002のサムネイル画像 / 自分の手で印を結べば,術が出る。カメラで印を認識する「BE 忍者」で忍んでみた[OIGS 2026]](/games/925/G092549/20261006051/TN/002.jpg)


![画像ギャラリー No.004のサムネイル画像 / 自分の手で印を結べば,術が出る。カメラで印を認識する「BE 忍者」で忍んでみた[OIGS 2026]](/games/925/G092549/20261006051/TN/004.jpg)
![画像ギャラリー No.006のサムネイル画像 / 自分の手で印を結べば,術が出る。カメラで印を認識する「BE 忍者」で忍んでみた[OIGS 2026]](/games/925/G092549/20261006051/TN/006.jpg)
![画像ギャラリー No.005のサムネイル画像 / 自分の手で印を結べば,術が出る。カメラで印を認識する「BE 忍者」で忍んでみた[OIGS 2026]](/games/925/G092549/20261006051/TN/005.jpg)
![画像ギャラリー No.007のサムネイル画像 / 自分の手で印を結べば,術が出る。カメラで印を認識する「BE 忍者」で忍んでみた[OIGS 2026]](/games/925/G092549/20261006051/TN/007.jpg)
![画像ギャラリー No.008のサムネイル画像 / 自分の手で印を結べば,術が出る。カメラで印を認識する「BE 忍者」で忍んでみた[OIGS 2026]](/games/925/G092549/20261006051/TN/008.jpg)
![画像ギャラリー No.009のサムネイル画像 / 自分の手で印を結べば,術が出る。カメラで印を認識する「BE 忍者」で忍んでみた[OIGS 2026]](/games/925/G092549/20261006051/TN/009.jpg)
![画像ギャラリー No.010のサムネイル画像 / 自分の手で印を結べば,術が出る。カメラで印を認識する「BE 忍者」で忍んでみた[OIGS 2026]](/games/925/G092549/20261006051/TN/010.jpg)
![画像ギャラリー No.011のサムネイル画像 / 自分の手で印を結べば,術が出る。カメラで印を認識する「BE 忍者」で忍んでみた[OIGS 2026]](/games/925/G092549/20261006051/TN/011.jpg)