[TGS2023] 「TEKKEN Talk Live @ TGS2023」レポート。復活の「TEKKEN BALL」やリプレイを操作できる練習モードなど，さまざまなシステムが紹介された

　千葉・幕張メッセにて開催中の「東京ゲームショウ2023」。2日目となる2023年9月22日，バンダイナムコエンターテインメントブースではステージイベント「TEKKEN Talk Live @ TGS2023」が行われた。ステージでは，プレイヤー目線のストーリーや復活の「TEKKEN BALL」（鉄拳ボール），そしてリプレイを操作できる練習モードなど，「鉄拳8」（PC/PS5/Xbox Seiries X|S）に搭載されるさまざまなシステムが明かされた。

初心者から上級者までが活用できる，充実した機能の数々

　2024年1月26日の発売まであと4か月と迫ったバンダイナムコエンターテインメントの3D格闘ゲーム「鉄拳8」。7月にはクローズドネットワークテストが行われたほか，10月20日にはクローズドベータテストがアナウンスされるなど，発売に向けて着々とカウントダウンが進んでいる状態だ。

　今回のステージイベント「TEKKEN Talk Live @ TGS2023」では，初心者が抱く疑問に答えるという形で，鉄拳プロジェクトチーフディレクターの原田勝弘氏とゲームディレクターの池田幸平氏，プロデューサーのマイケル・ムレイ氏がさまざまな新機能を紹介した。

左から，司会の溝渕俊介氏，「鉄拳8」プロデューサーのマイケル・ムレイ氏，ゲームディレクターの池田幸平氏，鉄拳プロジェクトチーフディレクターの原田勝弘氏

●Q1：初心者が「鉄拳8」をプレイするにあたり，最初に遊ぶべきモードは？

　池田氏によれば，ストーリーモード「The Dark Awakens」がオススメのこと。こちらは，風間 仁と三島一八の戦いを描くという内容だ。“一八の乗ったヘリに仁がバイクを叩きつけるが一八を仕留めるには至らず，そのまま2人の格闘がスタートする”といったように，カットシーンからシームレスに戦いが展開し，時にはQTEが入るなど，ドラマチックなバトルを楽しめる。また，シンプル操作で駆け引きを楽しめる「スペシャルスタイル」と，従来型の「アーケードスタイル」はいつでも切り替えられるそうだ。

「キャラクターエピソード」では32人全員が深彫りされるという

●Q2：アーケードスタイルの基礎知識やテクニックを身に付けるには？

　こちらはシングルプレイの「アーケードクエスト」がオススメだという。これは自分で作ったアバターを操作し，1990年代のアーケードシーンを巡っていくというものだ。相棒の「マックス」から対戦のテクニックを教わりながら，仮想ゲームセンターでさまざまな相手と競い合っていく，プレイヤー目線のストーリーが展開する。


●Q3：「Super Ghost Battle」にはどんな特徴があるのか？

　プレイヤーの分身であるゴーストに学習させていくシステムは旧作にも存在するが，「鉄拳8」のゴーストは学習スピードがアップしている。空中コンボも1回見せれば覚えるし，細かな癖も再現してくれる。自分が上達するとゴーストの動きもそれだけ多彩になっていくため，自らの成長が客観的に分かるのだという。製品版には原田氏，池田氏，ムレイ氏のゴーストも収録されている。


●Q4：初心者が「TEKKEN FIGHT LOUNGE（鉄拳ファイトラウンジ）」を楽しむにはどうすればいいか？

　TEKKEN FIGHT LOUNGEは大規模オンラインビジュアルロビーで，プレイヤーたちがカスタマイズしたアバターとして集まることができる。原田氏いわく「1980〜1990年代のアメリカのアーケード」を意識した作りになっており，きらびやかなゲームセンターやアバター用アイテムのショップ，開放的なビーチといった魅力溢れるロケーションを楽しめる。


●Q5：TEKKEN FIGHT LOUNGEにはファン待望の「あのモード」があると聞いたが，詳しく教えてほしい

　ビーチでは遂に復活した「TEKKEN BALL」がプレイ可能。ボールを攻撃して相手コートに飛ばし，身体にヒットしたり地面に付くとダメージになる。「ホーミングアタック」「パワークラッシュ」「トルネード誘発技」といった技をボールに当てると特殊な軌道を描く「魔球」が発動するという。
　オンラインはもちろん，オフラインでも対戦できるため，大会のサイドトーナメントでも遊べる。原田氏によれば，元々鉄拳ボールは「空中コンボの練習モードを作ろうとして失敗してビーチバレーになった」のだそうだが，「今やこんなに立派なモードになった」と感慨深げだった。


●Q6：TEKKEN FIGHT LOUNGEでプレイ可能なオンラインバトルの種類について教えてほしい

　「Quick（クイック）」「Ranked（ランクマッチ）」「Group（グループ）」のそれぞれで，対戦と観戦が可能。原田氏いわく「（ゲームセンターで）対戦を後ろから見るイメージ」で楽しめるそうだ。


●Q7：ランクマッチについて「鉄拳7」との違いを教えてほしい

　2試合連取制で，無限連戦は廃止に。「腕前のレベル帯を揃えるため」（池田氏），段位は37から30となり，過去作の人気段位や新規の段位帯が用意される。いわゆる「拳段」までは負けても段位が下がることはなく，段位ゲージにはフレンドや「ライバル」が表示されるように。また，待ち受け中にプラクティスを利用できるようになった。


●Q8：ランクマッチで負けて心が折れそう。どうやったら強くなれる？

　「MY REPLAY & TIPS」機能で練習するのが良いという。リプレイを観賞中「もっと高威力の空中コンボを決められる」「ここから反撃できる」「今の攻撃はしゃがみで回避できた」「投げ抜けができた」といった改善タイミングがあると，システム側から練習を提案される。これに加えて自分や相手のリプレイを10秒間だけ操作できたり，キー入力を表示させたりすることも可能だという。
　また，相手のゴーストと戦うこともできるため，対策や予習をするのもいいし，もし負けても対人戦ではないので心理的な負担も軽減できるそう。プレイヤー1人に対し，32キャラクター全員のゴーストが作られるため，相手のサブキャラと戦ったりすることも可能だ。
　ここで原田氏が発した「わざと弱いゴーストを育てることは可能か」という質問に対し，池田氏は「結論から言えばできるが，ゴーストは自然にプレイヤーの動きを学習するため，対戦しているだけでも本人に近い強さのものになり，あまり意味はない」と回答。「瞬時の状況判断や，敢えて正解の行動をしないといった部分はゴーストが苦手としており，本人の方が優れている部分はあるので，安心してゴーストを育ててほしい」と語った。


●Q9：もっと徹底的に練習したい時はどうすればいい？

　プラクティスモードにはさまざまな機能が用意されており，これを利用すればさらなる練習が可能とのこと。「主力技」タブには，そのキャラクターが駆け引きに使うメインの技や連係がまとめられており，対戦におけるセオリーを確認できる。「コンボチャレンジ」では空中コンボの練習ができ，ボタンの入力タイミングが音でも分かる。また「状況記憶」の機能も用意されており，コンボの最中や互いの立ち位置など，「ありとあらゆる状況」（池田氏）を記憶可能。空中コンボの途中の状態を記憶させて続きを練習したり，特定の立ち位置からの立ち回りを研究したりするなど，「鍛えたい部位ごとにいろんな練習をして，パーフェクトなプレイヤーを目指して下さい」と池田氏は語った。


●Q10:1月26日の前に腕試しをする機会はあるか？

　既報の通り，10月20日17：00〜10月23日16：00までクローズドベータテストが行われる。フェン，レイヴン，アズセナをはじめとした19キャラクターを使え，TEKKEN FIGHT LOUNGEも体験可能。参加者の募集は10月11日まで行われている。


　ステージイベントで回答された質問は以上となる。このほかにもパンダの参戦といった情報や開発陣への合同インタビューなど，「鉄拳8」は東京ゲームショウ2023合わせで多数の情報を発表している。4Gamerにも関連記事を掲載しているので，そちらもチェックしてみよう。

「鉄拳8」公式サイト

4Gamer「東京ゲームショウ2023」記事一覧