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「銀河英雄伝説 Die Neue Saga」,メディア対抗会戦で優勝してきたレポート。読者プレゼント用の田中芳樹氏サイン入り小説愛蔵版を手に入れた
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印刷2024/09/24 17:00

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「銀河英雄伝説 Die Neue Saga」,メディア対抗会戦で優勝してきたレポート。読者プレゼント用の田中芳樹氏サイン入り小説愛蔵版を手に入れた

画像集 No.014のサムネイル画像 / 「銀河英雄伝説 Die Neue Saga」,メディア対抗会戦で優勝してきたレポート。読者プレゼント用の田中芳樹氏サイン入り小説愛蔵版を手に入れた
 諸君,「銀河英雄伝説」を知っているだろうか。専制政治を行う銀河帝国と,その圧政から逃れ,民主主義を標榜する自由惑星同盟との戦いを描く,SF小説である。
 田中芳樹氏による本作は,1982年から1989年にかけて刊行された。アニメは1988年から2000年にかけてOVA(いわゆる石黒 昇監督版)として展開されていたが,2018年に「銀河英雄伝説 Die Neue These」として再アニメ化され,現在は地上波で“激突”編が放送されている。

 2024年10月2日,「銀河英雄伝説 Die Neue These」をベースとした戦略SLG「銀河英雄伝説 Die Neue Saga」iOS / Android)(ノイサガ)がリリースされる。プレイヤーは自由惑星同盟軍と銀河帝国軍に分かれ,自らの部隊を率いて銀河の命運をかけた戦いに身を投じていく。
 本作のメインコンテンツの1つに「会戦」がある。艦隊(いわゆるギルド)単位で行われるGvG要素で,1艦隊規模の「遭遇戦」と,複数艦隊規模での「決戦」の2種類が用意されている。1シーズンは複数のスプリットで構成されており,1スプリット内で何度かの遭遇戦と,1度の決戦を行い,その勝敗によってシナリオが進んでいく。全スプリットが終われば,勝敗に応じたシーズンのエンディングを迎えるわけだ。

 さて,ここからが本稿の本題だ。ある日,Aimingより一通のメールが届いた。内容は「正式サービス開始前に遭遇戦を使ったメディア対抗会戦をしませんか?」というもの。各メディアの代表者1名を司令官として,知略を尽くした戦いをしようというお話だ。
 本作で会戦の司令官を務めるのは艦隊のリーダーのため,司令官視点で遭遇戦を体験できる機会はあまりない。それを体験できるのだから,願ってもない機会である。そんなわけで対抗戦への参加を承諾した。今回はそんな司令官視点で見た,遭遇戦の体験レポートということになる。

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●参加メディア
・INSIDE
・GameWith
・4Gamer

●メディア対抗会戦ルール
・使用マップはアスターテ星域(点対称)
・メディアの代表者が司令官となり,作戦の立案および艦隊員への指示を出す
・参謀としてAimingのスタッフを1名配置。作戦の助言やシステム的な質問をすることができる
・艦隊員は作戦通りに行動する
・司令官,参謀,艦隊員含めて10人
・アカウントの進行状況は一律同じもの
・参加メディアでの総当たり戦
・作戦会議時間は20分

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 要するに同条件で戦うということだ。
 模擬戦はリアルタイムで進行する。HEX(六角形)状に分かれたマップで部隊に移動命令を出し,移動先に敵(敵部隊や拠点)がいればバトルが行われるのが本作の基本的な戦闘システムだ。重要拠点の占領や敵のNPC艦隊の撃破でポイントが入り,戦闘終了時点でポイントが多いチームが勝利となる。

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 模擬戦の舞台となるアスターテ星域。原作では自由惑星同盟軍の3個艦隊と,銀河帝国軍はラインハルトが率いる艦隊が戦った会戦だ。自由惑星同盟はパエッタ中将の第2艦隊,パストーレ中将の第4艦隊,ムーア中将の第6艦隊の4万隻余に対し,ラインハルト率いる帝国艦隊は2万隻余と圧倒的不利な状況であったが,自由惑星同盟の弱点を見抜き,圧倒的な勝利を収めた。
 とはいっても原作は原作。通常のゲームにおいては,各プレイヤーの進行度や,艦艇の所持数によって戦略的な差がでるが,今回の模擬戦においては前述したとおり,同条件での戦いとなる。

アスターテ星域
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 つまり,物資の量によって戦略的に勝利するのは難しい。では戦略的な優位をどう確保するのか?
 人事面(部隊編成)で優位を取ればいいのだ。自動編成でもそこそこの部隊を構築できるが,各キャラクターのスキルなどは考慮されないため,スキルのシナジーも考え抜いた部隊を編成すれば,艦隊戦において有利に立てる。
 幸いにも筆者はクローズドなテストにおいて,かなりやり込んでいたので,他チームより一日の長がある。作戦会議の20分を使い,全艦隊員に最適な部隊編成の指示を出した。

部隊編成
前衛:ドワイト・グリーンヒル
中衛:ヤン・ウェンリー
中衛:ウォルター・アイランズ
後衛:ジャン・ロベール・ラップ
後衛:ラインハルト・フォン・ローエングラム

 上記が筆者が考える現状最強の組み合わせだ。シールドスキルを持つグリーンヒル大将で損耗を防ぎ,後衛を1ターン行動不能にするヤンで,相手の初動攻撃を止め,攻撃力の高いジャンとラインハルトで攻撃する。ウォルター・アイランズは味方の行動不能を回復するスキルを持っているので,レア度は低いが対ヤン対策で投入している。事前の準備で,ほぼ負けはない状況を作り出した。

 とはいえ油断はできない。相手が同等かそれ以上の部隊編成を組み立ててきている可能性はあるので,作戦計画もしっかりと考えなければならない。

 アスターテ星域は左右対称のマップだ。真ん中に重要拠点となる岩石惑星があり,マップ上部は銀河帝国側,マップ下部は自由惑星同盟側に近い場所に岩石惑星がある。また,それぞれの勢力に近い岩石惑星は要塞主砲の射程内であるため,奪われたとしても取り返すことは難しくない。よって,戦いの趨勢はマップ中央に位置する岩石惑星を確保できるかにかかっている。

 艦隊編成もあり,戦力的には優っていると想定しているので,奇策を用いる必要はない。下手に奇策を弄すると原作の同盟軍艦隊のようなことになりかねない。ヤンが言うところの「少数をもって多数を破るのは一見華麗ではありますが,用兵の常道から外れており,戦術ではなく奇術の範疇に属するもの」というわけだ。
 そんなわけで正攻法で圧倒する作戦計画を立案する。

●初期作戦計画
・司令官(自分)を含む,5人の提督(艦隊員)をもって中央の岩石惑星を確保。2人は防衛に回り,3人の提督で前方に突出。敵艦隊を壊滅せしめる。
・参謀を含む,3人の提督で自勢力に近い岩石惑星を確保
・予備戦力として,2人の提督を自陣周辺の哨戒および準重要拠点の確保

 とした。中盤以降は「高度の柔軟性を維持しつつ,臨機応変に対処する」スタイルだ。ビュコック中将が言うところの「要するに行き当たりばったり」なのだが,全軍の情報を統制している状態で,リアルタイムに戦況を確認でき,指示を出せる状況であれば,複雑な作戦計画は必要ないというわけだ。
 逆に複雑な作戦計画を立案していれば,分進合撃した原作のアスターテ星域の同盟軍のように,敵の思わぬ反撃に対応できず,敗北してしまう可能性もある。

 いよいよ戦闘開始となる。1戦目の相手はINSIDEだ。こちらは同盟軍陣地,相手は帝国軍陣地でスタートする。
 まずは初期作戦計画通りに戦いを進める。開幕で隠密行軍の戦術を発動し,味方の戦力分布を隠す。これによって相手の戦力集中を防ぐ狙いだ。
 そして,重要なのは先に中央の岩石惑星を確保できるかだったが,初動に疾風ウォルフばりの速さで,部隊を進め,中央の岩石惑星の確保に成功した。お互いに自陣に近い岩石惑星は確保している。

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 敵は中央の岩石惑星を確保すべく,全軍を投入してくるが,こちらは自陣側の岩石惑星の防衛に1人,予備兵力もそのままの状態で,中央に7人の提督を集結させ,防御を固める。部隊編成で優位に立っていたので,敵を圧倒していた。
 この時点で敵側の岩石惑星の防衛がいない状態になる。予備兵力を向かわせ,隠密行軍をかけつつ制圧する。敵要塞主砲の発射が予想されるので,確保後すぐに撤退指令を出したが,2部隊ほど要塞主砲の餌食になった。

 とはいえ,概ねこちらの作戦通りに進行している。敵が勝利するためには敵側の岩石惑星を再占領しつつ,中央を確保するしかない。戦力を分散する必要があり,このままいけば我々の勝利は確実である。
 このまま正攻法で敵を圧倒し,勝利するという方法もあるが,ここで秘密作戦を参謀に下命する。敵戦力が前線に集中している隙に,敵本陣に秘密裏に接近し制圧するというものだ。そして,これがハマり,敵本陣の制圧に成功。勝利を手にした。

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 2戦目はINSIDEとGameWithが戦った。1戦目で本陣を失陥したINSIDEは,その経験を生かしてGameWithの本陣を強襲し,勝利を収めたようだ。会戦への慣れが影響したのだろう。

 3戦目は我々対GameWithの戦いとなった。
 我が軍の作戦計画は1戦目と同様だが,初期の本陣強襲を作戦に織り込んだ。初動は1戦目と同様に優位に進め,タイミングを見て隠密行軍をかけて敵本陣に強襲したが,敵は全力で防衛を固めていたため,失敗する。
 しかし,それはそれ。敵が本陣の守りを固めたことで,我が軍は敵勢力圏への浸透に成功する。敵本陣を制圧することこそできなかったが,包囲することはできたので,会戦終了時間まで敵艦隊を撃滅し続け,ポイント差で勝利を収めた。

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 艦隊編成で圧倒的に有利な状態だったので,難なく勝利を得ることができたが,負ける可能性がなかったわけではなかった。例えば敵が自陣側岩石惑星を確保したうえで,我が軍の主力部隊を無視し,本陣にほぼ全戦力で強襲をかければ,部隊を戻すことが間に合わず,おそらく負けていただろう。
 例は机上の論理であり,結果論でもあるが,戦略で劣っていても戦術で勝てるチャンスはあったはず。それこそが本作の面白いところでもある。

 今回のメディア対抗会戦では,遭遇戦をひとしきり楽しんだ。前述したように,戦略的に劣勢であっても,戦術的に勝てる可能性はあり,原作のような本格的な戦略・戦術を楽しめる。
 正式サービス後には,不敗の魔術師の異名を持つヤン・ウェンリーや,常勝の天才と呼ばれるラインハルト・フォン・ローエングラムのような名将が登場するのではないだろうか。もちろん,「作戦立案なんて無理!」と,一将兵として戦いに参加するのもありだ。

操作しつつ,戦況を観察し指示を出す筆者
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 なお,今回メディア対抗会戦で勝利を収めたので,読者プレゼント用に「田中芳樹先生のサイン入り小説愛蔵版」を手に入れた。ゲームで使える3000CPのシリアルコード10点も用意されている。サイン入り小説は自分の名前を記入してもらえるというサービスっぷりだ。Weekly 4Gamerでプレゼントへの応募募集をするので,そちらをチェックしてみてほしい。

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