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印刷2021/10/21 12:00

プレイレポート

バンドのジャムセッションをテーマにした風変わりなパズル「バックビート」のインプレッションをお届け

 バンドのジャムセッションをテーマとした,風変わりなパズルゲーム「バックビート」の体験版がSteamで配信されている。

画像集#001のサムネイル/バンドのジャムセッションをテーマにした風変わりなパズル「バックビート」のインプレッションをお届け

 本作を手がけるのは,スウェーデンのデベロッパであるIchigoichie Gamesだ。音楽をテーマにしながら,リズムアクションではないユニークなゲームを手掛けるデベロッパで,2019年には,DJセッションをテーマとした「ヘキサグルーヴ:タクティカルDJ」をリリースしている。

 「ヘキサグルーヴ」は,リアルタイムで進行するゲーム性と,抽象的なグラフィックスがポイントだったが,「バックビート」はターン制で,バンド演奏に青春をかける3人の姿を描く会話パートが挟まるなど,そのテイストはかなり異なるものになっている。体験版をプレイしてみたので,本稿でインプレッションをお届けしよう。

画像集#003のサムネイル/バンドのジャムセッションをテーマにした風変わりなパズル「バックビート」のインプレッションをお届け

 本作の舞台は1995年のアメリカ。エレキベースの演奏が得意な少女ワッツは,高校を卒業後,熱中できるものもないままに日々を過ごしていたが,ファンクバンドの自由な演奏を見て,自分もバンドを結成することを決意する。
 内気なキーボード奏者のサトシや,元アメフト選手のドラマーであるジョシュといった仲間を勧誘し,ファンクバンド「パワースライド」を結成した彼女は,ステージでセッションを行ったり,ライバルバンド「ラ・トルメンタ」と対決したりすることになる。

主人公のワッツは,ファンクバンドのベーシスト・クリフと出会い,自分でバンドを結成することを決める
画像集#002のサムネイル/バンドのジャムセッションをテーマにした風変わりなパズル「バックビート」のインプレッションをお届け

 本作の目的は,限られたターン数で,バンドメンバーの4人(体験版で加入するのは3人まで)をゴールへと導くことだ。

 メンバーたちにはそれぞれ移動可能なターン数が設定されており,移動可能な歩数は画面左上の「タイムライン」ゲージで表されている。ゲージを使い切ってしまうとそれ以上動けなくなるので,プレイヤーはそれぞれのメンバーの移動ルートを設定し,ゲージを消費しきる前に全員をゴールさせる必要がある。

 動けるターン数が限られていることもあり,なるべく少ない手順でゴールを目指したいが,マップ上でウロウロと動き回っている通行人が行く手を阻むこともある。通行人の移動パターンを見極めて,時には遠回りしながらルートを模索していく必要があるのだ。
 移動ルートを変えたい場合は巻き戻し機能を使おう。使用回数に制限はないので,いくらでも試行錯誤できる。

画面左上のゲージが「タイムライン」。1回歩くごとにゲージが伸びていくので,右端に達するまでにゴールしなければならない
画像集#004のサムネイル/バンドのジャムセッションをテーマにした風変わりなパズル「バックビート」のインプレッションをお届け

 また,メンバーの歩幅(1ターンで移動する量)は異なる。1ターンの行動で,ベーシストのワッツとキーボードのサトシは2マス,ドラムのジョシュは6マスも移動するのだ。

メンバーは,一度に移動する歩幅が異なるほか,移動可能な回数も違う
画像集#005のサムネイル/バンドのジャムセッションをテーマにした風変わりなパズル「バックビート」のインプレッションをお届け

 この歩幅の違いが頭を悩ませるポイントだ。例えば,長く伸びた通路の途中にゴールがある部屋の入口があった場合,ワッツやサトシなら小回りを効かせて曲がって通れる。しかし,ジョシュの場合そのまま向かおうとすると,勢い余って入り口を走り抜けてしまうことが頻発する。
 ここで重要になるのが,“歩幅の調整”だ。メンバーは壁や障害物に当たると止まるので,うまくぶつかりつつ位置を調整していく。歩幅を調節しながら,それぞれのメンバーごとのルートを考えていくのは,本作のパズルの一番面白いところといえるだろう。

歩幅が大きいジョシュは小回りが効かないため,障害物にぶつかりながら大回りしなければならない
画像集#006のサムネイル/バンドのジャムセッションをテーマにした風変わりなパズル「バックビート」のインプレッションをお届け

 さて,ここまでなら「ちょっと風変わりなパズルゲーム」で終わるのだが,本作をさらに個性的にしているのが,“演奏”の要素である。
 各ステージでゴールした際には,プレイヤーが決めたルートを3人が移動しながら,手持ちの楽器を演奏するというリプレイが見られるのだが,ここで演奏されるフレーズは,3人が上下左右どの方向へ進んだかで変化するのだ。つまり,クリアしたルートによって,演奏される曲が変わるというわけで,プレイヤーごとの個性が出るのが面白い。

 さらに体験版のラストでは,「スタガー/Stagger」という要素が登場する。これはメンバーを移動させる際に,方向転換のタイミングをわざとずらすことで,変化に富んだ演奏が生まれるというもの。
 個性的な演奏であればあるほど,画面右下のスタガーゲージが上がり,クリア時の評価が高くなるので,最短でゴールを目指すだけでなく,今後はスタガーも管理して高評価を目指していく必要が出てくるわけだ。パズルゲームでありつつ,最短ルート以外の手順を求めることに意味を持たせているのは,なんともユニークである。

画面左上のタイムラインに注目。「▲」マークは方向転換をしたことを示している。2人が同じタイミングで方向転換し「▲」マークが重なると,右下のスタガーゲージが失われる
画像集#007のサムネイル/バンドのジャムセッションをテーマにした風変わりなパズル「バックビート」のインプレッションをお届け

 個性的なゲームだけに,システム面の解説が中心になってしまったが,物語も魅力的だ。個性的なメンバーが集まっていく過程や,「バンド名を決めるのに3人の意見が合わない」「家に集まって練習しようとすると,兄弟が邪魔をしてくる」といったバンドを題材にした物語らしいネタが仕込まれている。大きな携帯電話や,ブラウン管テレビが置かれたレンタルビデオショップなど,1990年代アメリカの描写も目を引くポイントだ。

リプレイは,3人が行進しながら音楽を演奏する。このステージはレンタルビデオショップが舞台で,青ベースの店内やレジに設置されたブラウン管テレビが懐かしい
画像集#008のサムネイル/バンドのジャムセッションをテーマにした風変わりなパズル「バックビート」のインプレッションをお届け

3人の意見が食い違い,バンド名がなかなか決まらない。バンドものの作品ではあるあるネタだ
画像集#009のサムネイル/バンドのジャムセッションをテーマにした風変わりなパズル「バックビート」のインプレッションをお届け

 抽象的だった「ヘキサグルーヴ」とは,180度趣が変わった「バックビート」。音楽をテーマとしたゲームといえば,決められた譜面通りにミスなく入力していくリズムゲームが主流であるなか,即興演奏の魅力を表現する試みが面白い。製品版では「3つの音楽リソース,4つの必殺技,操作できる障害物,12のトリック」が登場し,ステージクリアが難しくなっていくという。ちょっとクセのある作品だが,気になる人は体験版をプレイしてみてはいかがだろうか。

熱狂的なメタルファンに襲われるなど,パワースライドの未来は,波瀾万丈になるようだ
画像集#010のサムネイル/バンドのジャムセッションをテーマにした風変わりなパズル「バックビート」のインプレッションをお届け

画像集#011のサムネイル/バンドのジャムセッションをテーマにした風変わりなパズル「バックビート」のインプレッションをお届け

「バックビート」公式サイト

「バックビート」Steamストアページ

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