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Switch用新作アドベンチャー「バディミッションBOND」を紹介。2人組のバディで捜査と潜入を行い,さまざまな事件を解決しよう
コーエーテクモゲームスが開発を,「アイシールド21」「ワンパンマン」などの作画で知られる村田雄介氏がキャラクターデザインを担当。4人の中から2人組の「バディ」を組んで捜査と潜入を行うゲームシステム,軽快なノリのストーリー展開と漫画風の演出が特徴となっている。
そんな,任天堂とコーエーテクモゲームスの“バディ”によって生まれた本作を発売前にプレイできたので,本稿にてゲームの概要をお伝えしよう。
「バディミッション BOND」公式サイト
欲望渦巻く島で暗躍する組織を追う,“ワケあり”な4人による「チームBOND」の物語
物語の主な舞台となるのが,極東の海に浮かぶ“神秘とエンターテイメントの島”,ミカグラ島だ。最大の都市・ブロッサムはショービジネスやカジノビジネスで栄える歓楽街で,それらの娯楽を目当てに世界中から多くの人々が訪れ,街は大いに繁栄している。
しかしその繁栄の裏には,“格差”と“分断”が存在していた。外界との交流を断ち,ミカグラ島の伝統文化を守りながら暮らすマイカの里の人々は,ミカグラ文化を観光ビジネスに利用するブロッサムの人々を快くは思っていなかったのである。
そんなミカグラ島では,さまざまな事件が勃発していた。ブロッサムで続発するテロ事件や狂暴化する人々,そして,暗躍する謎の組織「DISCARD」……ブロッサムの人々の中には,それらの事件とマイカを関連付けて考える者も出てきており,島には不穏な空気が漂い始めている。
そんなミカグラにやってきたのが,主人公のルーク。世界的犯罪組織であるDISCARDの関わる事件を追う元警察官だ。とあるきっかけで大怪盗のアーロンとともに行動することになったルークは,さらに元忍者(ショーマン)のモクマ,詐欺師のチェズレイと出会い,チームBONDを結成。謎多き事件を追うことになる。
メインキャラクターとなるチームBONDの4名
ルーク(CV:木村良平)
殉職した義父のようなヒーローになることを目指しており,熱い正義の心を持つ。射撃の腕は高く,あえて殺傷力の低い銃を使っている。はおっているコートや銃は義父の形見。とある事件の捜査中にDISCARDに関わり,その手がかりを追うようになる。
アーロン(CV:近藤 隆)
宝石を専門に狙う,世界的な大怪盗。身体能力が高く,そのワイルドな風貌が物語るように,豪快で直情的なスタイルで“仕事”をするが,飛行機だけはどうにも苦手。彼もまたDISCARDを追う1人で,ルークと出会いともに行動することになる。
モクマ(CV:森川智之)
元忍者。無類の酒好きで,恋多きところは玉にキズだが,その高い身体能力と持ち前の優しさなどが魅力で,アクロバットが得意なショーマンとして活動している。ヒーローショーに出演しており,子供たちにも大人気。
チェズレイ(CV:浪川大輔)
巧みな話術や変装術,相手の行動を意のままに操る催眠術を使いこなす,人の心を自在に操る詐欺師。凝り性の完璧主義者で,表の世界でも裏の世界でも,チェズレイに破滅に追いやられた“大物”は数しれない。
捜査と潜入を中心に進行するミッション。成功に導くのは“入念な推理”
ここからは,本作の進め方やゲームシステムについてお伝えしたい。
基本的に物語は,「捜査」と「潜入」を繰り返してミッションをクリアすることで進んでいく。各ミッションの発端部分では,本格的に捜査を始める前に,追跡する事件や出来事に関するものを「サーチモード」で調べることになる。何気なく目にしたものが捜査のヒントになるかもしれない。気になる場所にカーソルを合わせて,有力な情報を見つけよう。
ここで掴んだ情報は,「シンキングタイム」で検証することになる。やること自体は3つの選択肢から答えを選ぶだけなので,推理が得意ではない人も物語を進めること自体は難しくない。どう考えても分からなくて物語を進められない……ということはないはずだ。
三択では焦らず冷静に,これまで調べた情報をもとに選択しよう |
重要な情報はオレンジ色の文字で表示されるので,忘れないよう書き留めておくといい |
なお,適切な答えを選択できると「ヒーローゲージ」のポイントが溜まり,逆に適さない答えを選ぶとポイントが減る。ヒーローゲージとは,ミッションクリア時の評価(クリアランク)に関わる要素だ。高評価でのクリアや特定の条件を達成することでそれに伴ったエピソードが開放されるので,より深くゲームの世界を楽しみたい人は高評価でのクリアを目指そう。
開放されるエピソードには,BONDチーム4人の絆に焦点を当てた「バディエピソード」と,そのほかのキャラクターや事件に関する物語を描く「サイドエピソード」という2種類あり,ミッションとミッションの合間に読むことができる。より深くゲームの世界観に触れたいという人は,ヒーローゲージを溜めてさまざまなエピソードを開放しよう。
本題の捜査と潜入の話に戻ろう。「サーチモード」や「シンキングタイム」で手掛かりを得たら,捜査対象に関連するいくつかの場所(スポット)を巡り,情報を聞き出せそうな人物に目星をつけて聞き込み捜査を行おう。
捜査は,4人の中から2人を選択して「バディ」を組んで実行する。ここで重要となるのが,どの2人を組ませるか。ワルを脅して情報を吐かせるならアーロン,子どもをに話を聞くならモクマといったように,話を聞く相手によって相性のいいキャラクターが異なる。効率よく情報を集めるため,捜査対象に合わせてバディを組み替えよう。
スポットを移動すると行動力を消費し,行動力がなくなった時点で一度スタート地点に戻る。スタートから行動力を使い切るまでの流れをラウンドと呼び,目標のラウンド内に情報を集められれば高評価が得られる。規定のラウンド内で必要な情報を集められないとヒーローゲージが減少するので,エピソード開放を狙う人は適切なバディを選び,効率のよいスポットの回り方を考えて操作しよう。
目標のラウンド数と現在のラウンド数は画面右に表示される。目標ラウンド以内にクリアしなければゲームオーバーというわけではないので,ストーリーをメインに楽みたい人はあまり気にせずじっくり進めてもいい |
話を聞くべき相手を間違えたり,相手の出す質問に答えられなかったりするとヒーローゲージが減少するので,高評価を狙う人は慎重に選択しよう |
必要な情報が揃うとルートが開放され,目的地に「潜入」できるようになる。もちろん潜入もバディで行う。三人称視点のアクションパートとなるが,なにより重要となるのはこれまで集めた“情報”だ。
潜入で行うべきことは捜査によって判明しているので,あとは目的地を目指すのみ。これまでに得た情報を活かしてロックされた扉を解除し,調べるべきものを調べていこう。
トラップを回避したり,DISCARDのメンバーと戦ったりする場面もあるが,画面に表示されるボタンやスティックをタイミングよく操作するだけなので,アクションが苦手な人でも問題なくピンチを切り抜けられるはず。
さまざまな難関を突破し目標を果たせばミッションクリア。物語はさらなる展開を見せる。
本作の魅力となっているのが,手に入れた情報をどう扱うか,どう推理するかをプレイヤー自身で考えて「自分自身で捜査し,事件を解決する」感覚が味わえるところ。リアル体験型脱出ゲームやアナログゲームの「マーダーミステリー」系の作品が好きな人であれば,それらと通じる楽しさが感じられるかもしれない。推理や謎解きは決して難しいものでなく,調べた情報を再確認する「思い出す」機能などもあるので,こういったゲームに不慣れな人や「推理モノは好きだけど推理自体は苦手」という人でも問題なく進められるはず。
物語は,大人が考えさせられるテーマを含みながらも,随所に差し込まれたコミカルなノリや笑いによって幅広い層が楽しめるものとなっている。バディという設定や村田氏が描くキャラクターに興味を持った人は手に取ってみるといいだろう。
「バディミッション BOND」公式サイト
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