インタビュー
[インタビュー]「FINAL FANTASY XVI」は,プレイヤー全員にエンディングを観てほしいと思える仕上がりに。開発のキーパーソン3名が語る,その魅力とは
ダークファンタジーのドラマティックさと
FFらしい印象的なメロディを両立させた音楽
4Gamer:
作曲のお話が出ましたので,音楽についても教えてください。FFXVIでは,音楽でどのような表現を心がけましたか?
いろんな見方があって難しいんですけれど,僕なりにというところで話すと,今までのFFってけっこう,きらびやかなところや美しいところがありましたよね。でも髙井や前廣達が描く世界観は,ドロドロしているんですよ。
髙井氏:
それ,よくない。ダークって印象が強まる(笑)。
祖堅氏:
だけど,ドラマティックなんです。
髙井氏:
ドラマティックはいいね(笑)。
祖堅氏:
どう表現すればいいか,インタビューのために予習してきたから(笑)。でもドラマティックだということは,髙井や吉田が言う「イヤなところも描かなきゃいけないよ」ってところに直結しているので,音楽もわりと綺麗事で済まされない。“ダークファンタジー”と一つの言葉でくくると表現的にチープになるのであまり使いたくないんですけど,あえて使うとするなら,今回はダークファンタジーらしい音楽をかなりド直球で作ったかなと思っています。
4Gamer:
ダークファンタジーの王道を行くような楽曲であると。
祖堅氏:
例に挙げると同じ開発部署で,同じようなチームで作っているFFXIVでは,多方面からいろんな要素を持ってきて世界を盛り上げているんですね。でもFFXVIに関しては,けっこうストイックにダークファンタジーのドラマティックさを,ストレートに突き進んで作っていきました。多方向と言うよりは,直球の音楽みたいな感じです。
4Gamer:
全部で何曲ぐらい用意されたんですか?
祖堅氏:
確か215曲くらいです。今から5年程前,前廣に「何曲くらいいる?」って聞いたら,「考えるから,ちょっと待って」と。それでしばらく経ってから,「けっこうガチでストーリーが固まったから,ここら辺にこれだけの曲数が必要だ」というリストが来たんですよ。それを見たら,140曲もあったんです。最初は「できるかい,ボケー!」って言ってたんですけど,結局それより多くなりましたね(笑)。
4Gamer:
そこまでの数を用意できてしまうのがすごいです。
祖堅氏:
とはいえ,僕自身は「何でもかんでも曲を付けないとダメ」というタイプではないんですよ。「必要なところにコストを割いて,しっかり作る」という主義なので,むしろ「多すぎるのは良くない」ぐらいのつもりでゲームサウンドのデザインをしているんです。でも,今回は必要なところに曲を付けていたら,こうなっちゃいました。
前廣氏:
最初の見積もりが間違っていたわけじゃないんだよね。
祖堅氏:
間違ってなかったね。「じゃあ,とりあえず付けとくか」という曲は,たぶん1曲もないです。
髙井氏:
曲数は200超えてるけれど,キャラクターやシーンのイメージみたいなものは,ある程度限定されているんですよね。そういった形で曲のバリエーションが山ほどあるんです。
例えばクライヴのテーマと言っても,クライヴが出てくるシーンで全部同じ曲が流れるのかというと,決してそうじゃない。シーンによってクライヴの心情が異なるので,同じ曲を流していいわけがないですから。
4Gamer:
確かにそうですね。
髙井氏:
そうなると,祖堅も前廣も「このシーンにこの曲は合わない」となる。「ベースのメロディラインはクライヴのテーマだと分かるけれども,どん底まで落ちたクライヴのシーンでは,こんな曲調にしよう」といったことを,各キャラクターと各シーンでやっていたら,200曲超えてしまったんじゃないかと予想しています。
祖堅氏:
まったく,そのとおり。
前廣氏:
でも,そうやって曲が増えていったにもかかわらず,これまで自分が作ってきたゲームと比較しても,メロディを口ずさめる曲が多いんですよね。昔のゲームはメロディ主体だったから鼻歌でいけると思うんですけど,久しぶりに鼻歌で出るぐらいにしっかりと記憶に残るメロディなんだなと。
髙井氏:
200曲あるわりに,それぞれがしっかり印象に残る。メロディを覚えられるというか,やっぱりいい曲なんですよね。
前廣氏:
(祖堅氏を指して)こんなナリをしてるけど,いい仕事したな,って。
祖堅氏:
ナリはね,しょうがないよね(笑)。
前廣氏:
そこは,俺も同じだから(笑)。
4Gamer:
まとめさせていただきますと,このキャラクターにはこの旋律といった感じでそれぞれモチーフがあって,そのアレンジバージョンがたくさんあるような感じですね?
祖堅氏:
そんなイメージです。やっぱり200曲もあると,全部がユニークなメロディというのは,かえって良くないんですよ。キャラクターだったり,国だったり,敵だったり,それぞれの色を大事にしたいんですよね。それらの色が,サウンドで言うとメロディになるんです。
4Gamer:
なんとなく分かります。
祖堅氏:
FFの音楽って言うと,僕の中では植松さん(作曲家の植松伸夫氏)の存在が大きいので,「植松さんだったらどうするだろう」と考えたんです。昨今のゲームでは,メロディがあまりない“エピックオーケストラ”がよく使われていますが,緊迫感の表現には長けているものの,植松さんはそっちに行かないだろう,と。そう考えていった結果,しっかりと印象的なメロディがキャラクターそれぞれにあって,それを料理して各シチュエーションに収めていくという形が一番いいと判断しました。
4Gamer:
つまり祖堅さんなりに思うFFらしさを重視して,200曲以上を用意したということですね。
祖堅氏:
ただね,エピックオーケストラで作る緊張感のある曲は,一つあれば使い回しができるから便利なんですよね。でも,「このキャラクターの緊張感を表現しよう」となると,人数分の曲が必要になるんですよ。そうやって曲が増えていったんです。
前廣氏:
僕は,ゲームにおける曲を「刻み」と言うか,栞のようなものだと考えているんです。プレイしている中で,システムやバトル,シナリオなどに触れていくわけですが,今や世の中には膨大な数のコンテンツがあります。そうなると,当然忘れられてしまうこともあるわけです。でも曲が付いているから,記憶に刻まれる。それは曲が栞となっているからなんですよね。
例えばFFVのボスバトルの曲を思い出すと,あのシーンが思い浮かぶ。シーンから曲が思い浮かぶわけじゃないと思うんですよ。その意味では,今回の曲は,FFXVIをしっかり記憶に刻む曲になっていますね。
4Gamer:
そう言えば,ゲームのサントラだけを聴いてもシーンが思い浮かびにくくなっている気はします。シーンも良かったし曲も単体で聴くと良いのだけど,という感じで。
前廣氏:
それはそれでゲームへの没入感を演出する音楽ができているということなので,ゲームをプレイしているときはすごくいいことではあるんです。ただ,サントラを聴いてシーンが思い浮かばないのは,少し残念ですよね。
祖堅氏:
最近のゲーム音楽は,BGMに徹していることが多いのかもしれないですね。だからこそ,FFの持ち味はきちんと踏襲したいと思って作りましたね。
4Gamer:
とくに海外のAAAタイトルみたいに,ビッグタイトルになるほど曲が覚えられない傾向がありますよね。ゲームをプレイしているときは没頭して,音楽に乗せられて興奮したり緊張したりしていたはずなのに,鼻歌にはならない。
髙井氏:
作り方として,映画の劇伴を意識しているんでしょうね。それこそ,そのときの気持ちが伝わればいいので,印象に残したいということもないんだと思います。
祖堅氏:
それはそれで,正しい表現方法としての一つのやり方だから。
髙井氏:
我々としては,キャラクターなどのイメージを刻みたいので,しっかりしたメロディがあって良かったなと思います。
祖堅氏:
あと今回は,バトルがコマンド選択じゃなくてアクションなんですよね。コマンドバトルだと,「どうしようかな」というときに音楽が流れているからリンクしやすいと思うんですけれど,アクションだと音楽を聴いている暇があまりないかもしれない。だから最初に通しでサラッとやった感じだと,そこまで印象に残らないんじゃないかなと思うぐらいの味付けにはしたんですよ。だけど,しっかりやった人にはズンと来るような。
アクションはSEも大事だから,そこをあまり邪魔したくないというのもあって,そのバランスは難しかったですね。
前廣氏:
最後の最後まで,SE担当とやり合っていたからね。
髙井氏:
「SEがデカい!」「声が聞こえない!」とか。
前廣氏:
「いやいや,こういうもんだ」「そうじゃねえだろ」みたいに。
祖堅氏:
「いや,こっちのほうが気持ちいいじゃん」とかね。
前廣氏:
2022年の年末まで,そんなことやってましたよ。
4Gamer:
2022年末って,わりと最近……。
前廣氏:
もうこれ以上はいじれないっていうギリギリの日までやってました(笑)。
祖堅氏:
本当,その日まで「いや,ここは無理」「そこを何とか」「じゃあ,なんとかするわ」みたいなね。あれ,ツラかったね。最後の最後の追い込みで。
髙井氏:
「何で分かってくれないかな」って,お互いに思っているような状態で。
祖堅氏:
「もう1回,この環境でやってよ」って,わざわざサウンド室のサラウンド環境に来てもらったりして。
4Gamer:
そうやって膨大な数の楽曲を作り,ギリギリまで調整する傍らで,祖堅さんは東京女子プロレスやプロレスリングNOAHの稲村愛輝選手にも楽曲を提供していた,と。
祖堅氏:
あ,そうですね。
髙井氏:
「とっととこれやってよ」と言っているのに,「プロレスの〆切が」とか言いだして(笑)。
祖堅氏:
殺伐とした開発中には,ただ単純に“好き”だけでやれる息抜きとしての仕事も大事ですから!
髙井氏:
息抜きって言っていいの?(笑)
祖堅氏:
だって,プロレス大好きだから。
髙井氏:
俺も好きだけど。
祖堅氏:
でしょ(笑)。もう絶対好きって知ってんだから。
髙井氏:
今回,バトルの曲はあえて細かい注文をしなかったんですよ。僕が注文すると,全部プロレスの入場曲風になってしまうんで(笑)。
祖堅氏:
そういえば今回,召喚獣のテーマに関しては,吉田の意見がけっこう大きかったですね。お題がガチのクラシックだったんですけれども,今回のために一生懸命聴いたんでしょうね。「普段,こんなの聴いてんの?」って,驚いちゃって。たぶん,聴いてないでしょうけど(笑)。
前廣氏:
俺からお題を出すと,だいたいSLAYERとかのメタルになるしね。
祖堅氏:
それで今回は,クラシックメインなんですよ。ただ,以前どこかで話したことがあるかもしれないんですが,一つ二つ,「この場面はクラシックで合わないこともないけど、もっと派手にやっちゃいたい……!」というところがあって,ちょっと勝手にやっちゃったんですよね。「これでダメと言われたらやり直せばいいや」と思って,とりあえず入れてみたら,この2人が「待ってたよ」と(笑)。
髙井氏:
「大好物でございます」みたいなね(笑)。
前廣氏:
「やっと来たか」と(笑)。
祖堅氏:
あれ,面白かったな。吉田はというと,「やりやがったな,俺の発注と全然違う」って(笑)。
髙井氏:
それでもディレクターとして「これでいきましょう」と(笑)。
祖堅氏:
それがどの曲なのかは,まだちょっと言えないんですけどね。そこに入っていくお話とシチュエーションと絵がね,クラシックでももちろんハマるんですけれど,もう一段階高揚させたくなってしまったんです。その衝動をどうしても我慢できなくて。
前廣氏:
祖堅のキャラクターを知っていれば,プレイすればどこか一発で分かりますよ。「こいつ,やりやがった」って。
祖堅氏:
そう言ってもらえると,逆に嬉しいかも。
髙井氏:
でも今回は,「やっちゃったな」ってところがちょうどいいアクセントになったと思いますね。ゲームを淡々と……というほどではないけれど,ある程度進めたところで「やりやがったな」があって,また進めていくと「ここでもやってやがる」というのがいい感じに来きますから。
楽曲もシナリオも,そのほかのシステムも
ゲーム体験向上のために直していった
4Gamer:
FFシリーズというと定番の楽曲がありますが,FFXVIではあまり使っていないのでしょうか。たとえばState of Playで公開されたチョコボのシーンでは,「チョコボのテーマ」が使われていませんでした。
実は今回,チョコボに乗るときに「チョコボのテーマ」のジングルが鳴るんですよ。でも,騎乗中はそれを引きずらない。これは本当にいろいろ議論があって,たとえば「プレリュード」をダークファンタジー風にするのはある程度できるんですね。しかし,「チョコボのテーマ」のあのメロディとリズム,陽気なラテンの感じをダークファンタジー風にすると,逆におかしくなるんですよ。トライはしたんですけど,混ざり合えないものみたいな感じで。
前廣氏:
一度試しに「チョコボのテーマ」を流してみたこともあったんですよ。チョコボに乗って移動しているときに騎乗用のチョコボの曲が流れるんですけど,世界が鬱々としているので「うん,無理」ってなって(笑)。
髙井氏:
村が襲われているところに駆けつけるシーンで「テッテレテレテレ〜」は,ちょっとしんどい(笑)。
祖堅氏:
FFXVIには大事なストーリーの流れやロア(世界設定)があるから,そこにヒビを入れるようなことはしたくなかったんですよね。でもチョコボだということは分かってほしいし,メロディも入れたいから,「さあ,行こうぜ!」とチョコボに飛び乗ったときだけ,ジングルが鳴るという形に落ち着きました。
チョコボ騎乗中は,それぞれのフィールド曲だったり,各シチュエーションの曲だったりが流れるようになっています。
4Gamer:
考えてみたら,過去のFFシリーズでも「チョコボのテーマ」が流れている状態で,悲惨な状況になっている目的地に向かうケースはありましたよね。
祖堅氏:
そうですね。でもそれは,昔のドット絵だから許されていたところがあって。
4Gamer:
ゲームの表現力が上がったことによって,ミスマッチ感が高まってしまったと。
祖堅氏:
そうなんです。これは音楽だけの話ではなく,グラフィックスなども同じです。たとえば「誰かが殺されました」という描写をする場合,ドット絵だったら立っていたキャラクターを横たえることで,死んだことを表現できました。でも今のリアルなグラフィックスで,それはできませんよね。
そこに対して「誰かが殺されたシーンに音楽を付けてください」となったときに,表示されているグラフィックスの説得力を踏まえると,さすがにほがらかな曲は流せない。仮にそれをやったら,「何が言いたいんだ」となりますからね。おっしゃるように,ゲームの表現力が上がったことで,音楽の付け方が変わってきているというのは,すごく実感があります。
髙井氏:
今回は,シチュエーションに応じてパーティメンバーが会話をするんですけど,その内容も当然シチュエーションの沿ったものになります。「村が襲われてる。急がなきゃ」というような緊迫感のあるセリフを騎乗中にしゃべるんですけれども,そのときに「チョコボのテーマ」そのままが流れていると,「この人達,どうしたのかな……」という感じになる。視覚的にも聴覚的にも心情的にも,雰囲気がどうしても合わない要素が多すぎるんですよね。
前廣氏:
結果として,「チョコボのテーマ」をジングルにして組み込むことにより,FFとしてのチョコボの記号をしっかり残したわけです。
祖堅氏:
これはけっこう大事なところで,たとえば「チョコボに乗ったから『チョコボのテーマ』を流しましょう」で決まる開発チームやコンポーザーさんもいると思います。でも僕自身はゲーマーなので,サウンド面では音楽そのものよりもゲーム体験を一番大事にしたいんです。
この2人が言ったように,「どうやっても合わないよ」というところに,無理やり「チョコボだから」と入れるのは,ゲーマー的にやっぱりないなと。「ゲーム体験が良くなるように,どうすればいいか」というところを大事にしていきたいと思っていて。要は,「俺の曲,聴いてくれ」じゃないんですよ。「FFXVIを遊んで,ゲーム体験を楽しんでください」なんですよ。
前廣氏:
FFXVI全般が,祖堅の言ったような仕上がりになっています。曲もそうだし,シナリオもそうだし,ゲームデザインやバトルシステムもそうだし,「俺が俺が」じゃないんです。コアのスタッフが全員ゲーマーなので,FFXVIをゲームとして遊んでほしいから,プレイヤー体験を一番大事に考えて,それに合わせて曲も直すし,ゲームデザインも直すし,シナリオですら調整するというような取り組みの塊になっています。
4Gamer:
作り手の主張を前面に押し出すよりも,ゲームとして楽しんでほしい,と。
前廣氏:
もちろん,「こういう理念を持っているから,こう伝える」ということはすごく大事ですから,僕もそこは曲げていません。伝えたいことはしっかり伝えているつもりです。それでも一番大事なのはプレイヤーの満足度だと思うんですよ。少なからずお金を払って購入していただいて,人生の貴重な40〜50時間,やり込み始めるとそれ以上の時間を費やしてもらうわけですから,そこに対して一番満足してもらおうというのがチームの目的で,少なくとも目指しているところです。
祖堅氏:
最近のゲームだと,絵もそうだし,音楽もそうだし,同じエンターテイメントに並べられるものとして映画やTVドラマがあったりしますよね。僕自身がゲーマーだからひいき目があるかもしれませんけど,ゲームというデジタルエンターテイメントはそれらと比べても,断トツで素晴らしい随一のエンターテイメントだと信じて止まないところがあるんですよ。
今回は,そこに対してできることの自由度の高さや,インタラクティブで一方通行じゃないというところを,しっかり表現できたんじゃないかなと思っています。ゲーマーの一人として,プレイした皆さんの感想がすごく楽しみです。
髙井氏:
僕は中二気質なので,だいたいの物語において主人公に納得がいかないんです……。感情移入できないというか,「コイツ,なんでこの局面でこんなこと言うんだ?」「何やってんの,コイツ?」と思ってしまうタイプで。でもクライヴには,面白いくらい違和感を覚えないんです。「なるほど。こういうときは,こういう行動するだろうな」というところをまっすぐ行ってくれるんです。
前廣氏:
よく書けてる,よね?
髙井氏:
やっぱ,クライヴも嫌いってことにしておきます。書いたやつが嫌いなんで。残念です(苦笑)。
前廣氏:
ひどいこと言うわ(笑)。
髙井氏:
でも確かに,僕にとってクライヴは,本当にイヤな気持ちにしてくれない主人公なんです。だからいいお話なのかと言うと,それはプレイしていただく皆さんの感想がそれぞれにあってほしい。言わば,「プレイヤーにストレスを与えず,気持ち良く遊ばせてくれるな」と思える主人公です。
前廣氏:
僕はもう,クライヴ以上の主人公は書けない気がします。
4Gamer:
もう出し切ったと。
前廣氏:
はい。今後何かシナリオを書いたとしても,クライヴ以上にはならないんじゃないかと思うんです。
髙井氏:
もしくは「前廣さん,今度の主人公もクライヴ(と同じようなキャラクター)でしたね」って,ずっと言われ続けるか(笑)。
4Gamer:
確かにRPGをやっていて,主人公の行動や言動が思っていたのと違うと,冷めてしまいますよね。RPGではなくなってしまうと言いますか。
前廣氏:
ロールプレイができないということはありますね。
4Gamer:
クライヴを書くにあたって,ロールプレイ的な部分を重視されたんですか?
前廣氏:
意図してそういう風にしたわけではなく,FFXVIのストーリーの中にクライヴという主人公がいて,彼の置かれた状況からの立ち振る舞いを書いているんです。つまり,何から何までクライヴ中心に物語を展開しているので,ストレートに書けたんだと思います。
祖堅も言っていましたが,ゲームにはインタラクティブ性があって,受動性と能動性もあるので,本当に素晴らしいエンターテイメントだと思います。そのゲームを作る上では,主人公が存在しなければいけないし,プレイヤーが操作する以上は自分と同じ感情になってほしいとか,主人公のクライヴが物語的にこういう感情なんだから,世界はこういう描かれかたになっていないとおかしいとか,それこそさっきの曲とビジュアルの話もそうですよね。それらが,うまく1本にマッチしたんだと捉えています。
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