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独創性に満ちた傑作アクション「ゲイングランド」がNintendo Switchに復刻。その魅力をあらためて振り返る
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印刷2019/01/29 10:00

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独創性に満ちた傑作アクション「ゲイングランド」がNintendo Switchに復刻。その魅力をあらためて振り返る

 2018年12月27日,セガゲームスからNintendo Switch用ソフト「SEGA AGES ゲイングランド」がリリースされた。1988年に登場したアーケードゲームの復刻版だ。

画像(001)独創性に満ちた傑作アクション「ゲイングランド」がNintendo Switchに復刻。その魅力をあらためて振り返る

 「ゲイングランド」は総勢20人のキャラクターを操作できる,固定画面のアクションゲームである。仲間達はそれぞれに固有の武器を持っており,槍や弓,マシンガン,ロケットランチャーなどを駆使して敵を倒していく。ステージに出現する敵を全滅させるか,すべての仲間が出口から脱出すればクリアとなる。
 なお,敵を全滅させられなかった場合,脱出できなかった仲間は失われる。つまり,以降のステージでは選べなくなるのだ。

 ゲイングランドはゲームセンターで長く親しまれた作品だった。当時,全国のどこに行っても,多くのファンが楽しんでいたと記憶している。その後,1991年にはメガドライブに移植されたが,こちらも高い評価を受けた。
 誕生から30年経過しているが,ゲイングランドはいまだに根強い人気を誇る。それは,このタイトルが時代を越える魅力を持っているからだ。まずは,当時の時代背景から簡単に説明していこう

基本的には,ステージに出現する敵の全滅を目指すことになる。徐々に仲間が増えて大所帯になってくると,全員を脱出させるのは非常に難しい
画像(002)独創性に満ちた傑作アクション「ゲイングランド」がNintendo Switchに復刻。その魅力をあらためて振り返る

「SEGA AGES ゲイングランド」公式サイト



ゲームセンターの過渡期に登場したゲイングランド


 ゲイングランドが登場した1988年は,ゲームセンターが大きく変わりつつあった時期である。1980年代のゲームセンターと聞いて,真っ先に思い浮かべるのはテーブル筐体のシューティングゲーム。店内はテーブル筐体で埋め尽くされ,シューティングゲームのマニアがハイスコアを叩き出そうと熱中していた。
 この年,コナミの「グラディウスII」やカプコンの「ロストワールド」などがゲームセンターに登場している。今になって振り返れば,シューティングゲームが最後の盛り上がりを見せた年と言っていい。以降,シューティングゲームはベルトスクロール型アクションゲームや対戦格闘ゲームに押されていく。

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 1988年にはセガ・エンタープライゼス(当時)より「テトリス」も登場し,瞬く間に全国的な知名度を獲得。ゲームセンターに新たな息吹を吹き込んだ。ゲイングランドが人気を集めたのも,「テトリス」と同時期である。
 ゲイングランドは主に「エアロテーブル」と呼ばれる筐体で出回ったが,これはそれ以前のものより画面サイズがひと回り大きかった。また,その後は「エアロシティ」をはじめとする,画面が斜めになった汎用筐体がテーブル筐体に代わって主流になっていく。さまざまな面において,ゲームセンターの変革期だったと言えるだろう。

ゲイングランドが登場したのは,対戦格闘ゲームのブームが始まる前だ。当時も今も,このようなタイプのタイトルは珍しかった
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独創的なゲームはいかにして生まれたか


 筆者がゲイングランドを初めて見たとき,「ずいぶん変わっているな」と思ったものだ。まず,固定画面という点が珍しい。1980年代前半には「パックマン」のような固定画面のゲームが多く存在したが,1980年代後半にはスクロール型のゲームが主流となり,ほとんど見られなくなっていた。

 ゲイングランドは当時流行していたシューティングゲームでもなく,「魔界村」のような横スクロール型アクションゲームでもなく,ベルトスクロールアクションでもなかった。少し似ているのは,アタリの「ガントレット」(1986年)くらいか。
 今も昔も,ヒット作品が生まれると類似した作品が次々と出てくる。その中で,ゲイングランドは独自路線を突き進んだ独創的なゲームと言える。

 なぜ,このような作品が生まれたのか。当時,筆者はアーケードゲーム専門誌・ゲーメストの編集部に所属しており,開発者にインタビューを実施した。ゲイングランドでは一人ひとりに名前が付いた,総勢20人のキャラクターがプレイアブルになる。
 しかし,その仕様上,キャラクターの表示サイズはかなり小さい。この「キャラクターが小さい」という点がポイントである。
 ゲームセンターに登場したゲイングランドは,「SYSTEM24(システム24)」と呼ばれるシステム基板によって作られていた。これは当時のほかの基板と比べて,解像度が高いという特徴がある。つまり,細かい表現も見分けられるようになっており,その特徴を活かすために,小さいキャラクターが登場するゲームが考えられたとのことだった。

総勢20人のキャラクターは,固有の武器によって差別化がなされている。なかには,敵の動きを止める魔法の使い手も
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反射神経に自信がなくても楽しめる


 ゲイングランドでは仲間のキャラクターを使い分けることが大事だ。出口に急ぐのであれば,足の速いキャラクターが適している。敵を倒すのであれば,マシンガンを持ったキャラクターが強い。しかし,高所の敵に対しては,弓矢やロケットランチャーを持ったキャラクターが活躍する。このように,仲間の起用に戦略性が求められるゲームなのだ。

 「戦略性」と聞くと,難しいゲームをイメージするかもしれない。しかし,逆に言えば,それは戦略さえ立てて挑めば,攻略できるということである。少しずつ対策を積み上げることで,誰でもゲイングランドがうまくなれる。
 当時のゲームセンターには,スピード感があり,鋭い反射神経を求められるシューティングゲームが多かった。こうしたタイプのゲームは,頭では分かっていても操作がうまくできなければやられてしまう。
 その点,ゲイングランドは反射神経が優れていなくても,対策を練っていれば先に進める。全国各地のゲームセンターで多くのファンを生んだ理由は,こうしたところにあったと思う。

ステージによっては,慎重に弓で攻撃していけば確実にクリアできる。アーケードゲームの難度が上がるなか,ゲイングランドは誰もが希望を持てる存在だった
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4-8に存在したバグを覚えているか


 それでは,ゲームの流れを紹介していこう。本作には4つのラウンドが存在し,それぞれが10のステージで構成されている。
 最初のラウンド1は古代がテーマになっており,足の速い敵は槍やマシンガンで,高所の敵は弓で倒すというキャラクターの使い分けを自然に学んでいく。

ラウンド1には弓を持つキャラクターが2人登場。高所の敵を攻撃できる仲間が少なく,その価値は高い
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 基本的な戦い方をマスターしたプレイヤーにとって,大きな壁になるのがラウンド2(中世がテーマ)のステージ10だ。ここには巨大な魔神のような敵と,ワープする魔術師が出現する。敵が強いだけでなく,時間制限も厳しく,多くのプレイヤーが苦労したことだろう。
 なお,「ゲイングランド」はゲームの設定によって制限時間が異なる。「ハード」設定のゲームセンターで遊んでいたプレイヤーは,とくに悔しい思いをしたはずだ。

多くのプレイヤーを悩ませた2-10では,マシンガンを持つ「ジョニー」と「教授」が活躍する。魔術師の出現場所が決まっていないため,攻略パターンを作りにくい
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 ラウンド3は近世の中国が舞台。「ジェネラル」の火炎放射器で砂漠の中に登場する虫を炙ると,驚くほどのスコアを獲得できる。この事実を知った筆者は,ゲーセンで制限時間ギリギリまで虫を焼いたものだ。

砂虫が引っ込む寸前,火炎放射器で攻撃を浴びせる。するとヒットした分の得点が入るが,砂虫は死なない。これを繰り返すことで,スコアを稼げるというわけだ
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 最後のラウンド4は未来がテーマになっている。ここまで来たら難関が続くが,最大のポイントはステージ8である。なぜなら,すべての敵を倒しても全滅として扱われない(クリアにならない)。つまり,味方を出口から脱出させないと,次のステージに進めなかったのだ。
 ところが,4-8にたどり着くまでに順調に仲間を増やしていると,かなりの人数になっているはず。一人ひとり脱出させるには時間が足りず,どうしても何人かの仲間を失うことになる。愛着のある仲間を見捨てるしかない現実に,切なさと歯がゆさを感じたものだ。

 4-8では,すべての敵を倒しても全滅として扱われない。その理由はバグだったそうだ。当時,バグを修正したバージョンが作られていたと聞いた記憶がある。しかし,このバグが思わぬドラマ性(仲間との悲しき別れ)を生み,プレイヤーの心に大きなインパクトを残したことも事実だった。多くのプレイヤーがそれを不満と思わなかったため,修正バージョンが広く出回ることはなかったという。
 実際,筆者は当時,修正バージョンを見かけたことがなく,「北海道では修正バージョンが稼働しているらしい」という噂を耳にした。

 なお,SEGA AGES版では「バグの有無」を設定で選択できる。アーケード版のプレイヤーにはバグが存在するバージョンがスタンダードだが,果たして修正バージョンではどのような印象を受けるのか。気になるプレイヤーは,ぜひ試してみよう。

4-8は敵を全滅させてもクリアにならない。すべての仲間を脱出させられないので,終盤の戦いに不要な仲間はここに来る前に見捨てるほうが時間を節約できる(極めて非情な判断だが)
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Nintendo Switch版はあらゆる層が楽しめる


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 Nintendo Switch版はアーケード版を忠実に移植しているだけでなく,さまざまな機能も追加されている。前述の「バグの有無」もその1つだが,ほかにも画面を90度回転させて,本体を縦置きにしてプレイできるのは嬉しい。アーケード版の雰囲気を再現できるのは,Nintendo Switchならではの強みだろう。

 ゲイングランドは1つのミスが大きな命取りになるゲームだ。ある仲間を失うことで,その後のステージがお手上げになる可能性もある。
 ここで役立つのが,直前のゲームプレイを最大3秒間巻き戻せる「ヘルパー」機能だ。うっかりやられてしまったとしても,すぐに巻き戻せば挽回できる。この機能のおかげで,かなりのストレスが軽減されており,現代的な親切設計によって,初めてゲイングランドを遊ぶ人も楽しめるようになっている。

 また,ゲイングランドは2人同時プレイに対応しているが,海外向けのアーケード版は3人同時プレイも可能だった。当時,日本国内で3人同時プレイを体験した人は,ほとんどいないはずだ。Nintendo Switch版では「海外版」も選べるので,ぜひ友人とワイワイ楽しんでほしい。

3人同時プレイが遊べる海外版は貴重だ
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3人同時プレイ仕様の専用筐体は,当時の日本国内にはほとんどなかった
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