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  • DeNA
  • 発売日:2017/12/07
  • 価格:基本プレイ無料+アイテム課金
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「メギド72」の2周年を記念して今年もインタビュー。「日本ゲーム大賞」優秀賞受賞も振り返る,プロデューサー宮前公彦氏の2019年とは
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印刷2019/12/28 00:05

インタビュー

「メギド72」の2周年を記念して今年もインタビュー。「日本ゲーム大賞」優秀賞受賞も振り返る,プロデューサー宮前公彦氏の2019年とは

 DeNAがサービス中のスマートフォン向けアプリ「メギド72」iOS / Android)が,2019年12月7日にリリース2周年を迎えた。4Gamerでは,昨年末にリリース1周年を記念して同作プロデューサーの宮前公彦氏(以下,宮前氏)にインタビューをしているが,今年も1年間を振り返ってもらえたので,その内容を掲載しよう。

宮前公彦氏
画像集#022のサムネイル/「メギド72」の2周年を記念して今年もインタビュー。「日本ゲーム大賞」優秀賞受賞も振り返る,プロデューサー宮前公彦氏の2019年とは

12月7日に配信2周年を迎えた「メギド72」は,主人公の少年であるソロモンが,伝説の指輪の力で72柱のメギド(悪魔)を従えて,最終戦争「ハルマゲドン」の危機から世界を救うRPG。「フォトン」と呼ばれるエネルギーを奪い合う「ドラフトフォトンシステム」を特徴としたタイトルだ
画像集#002のサムネイル/「メギド72」の2周年を記念して今年もインタビュー。「日本ゲーム大賞」優秀賞受賞も振り返る,プロデューサー宮前公彦氏の2019年とは


システムの設定を語るイベントが好評

復刻イベントの常設化も開始


4Gamer:
 本日はよろしくお願いします。まずはイベント周りを振り返ってみると,先日開催された2周年イベント「ソロモン王と悪魔の鏡」や,2019年7月2日の「メギドの日」に開催された「悪魔の塔を攻略せよ」のように,しっかりと世界背景を絡めたストーリーになっているのは好評だったかと思います。

画像集#004のサムネイル/「メギド72」の2周年を記念して今年もインタビュー。「日本ゲーム大賞」優秀賞受賞も振り返る,プロデューサー宮前公彦氏の2019年とは

宮前公彦氏(以下,宮前氏):
 ホーム画面のアジトもですが,システムから入ったコンテンツにも「きちんと設定的なものを入れられると面白いね」「後付けでもいいから,ちゃんと設定を作りたいね」とはライターさんと話していたんです。

 去年の「メギドの日」の「ソロモン王と秘密のアジト」でアジト関連のシナリオがとてもプレイヤーの皆さんに好評だったので,そうした反響を受けて入れたのが前回と今回でした。1周年の「ドキドキメギドの保健教室」では,メギドの生態的な部分に触れたので,今回も「メギドとは」みたいな方向に話を振ろうと思っていたんですが,いくつか候補がある中で,僕が「メギクエを語るのが面白そうだよね」と思い付いて,ライターさんに書いてもらいました。

画像集#005のサムネイル/「メギド72」の2周年を記念して今年もインタビュー。「日本ゲーム大賞」優秀賞受賞も振り返る,プロデューサー宮前公彦氏の2019年とは

4Gamer:
 今後のネタバレになるかもしれませんが,ほかにはどんな候補が上がったんですか?

宮前氏:
 中には「テルミナスメギド」関連もありましたね。

4Gamer:
 それはプレイヤーが非常に気になっているところです。「テルミナスメギド」についてはまだ詳しく判明していませんし。

宮前氏:
 ほかには過去の「ヴァイガルド」の話とかも出ましたね。もう来年の「メギドの日」に向けたテーマも考えているので,楽しみにしていてください。

4Gamer:
 今後もシステムや世界背景の深掘りが期待できるんですね。楽しみにしています!
 システムといえば,今年は“オーブ”が中心となったイベント「さらば哀しき獣たち」もありましたね。

画像集#006のサムネイル/「メギド72」の2周年を記念して今年もインタビュー。「日本ゲーム大賞」優秀賞受賞も振り返る,プロデューサー宮前公彦氏の2019年とは

宮前氏:
 いわゆるシステムとしての武器のような扱いではなく「オーブ自体をキャラクターとして見てほしい」「彼らを生命体として感じられるといいよね」と僕が強く言っていて,ライターさんたちとまずは1回やってみましょうかと話し合い,開催に至ったものですね

4Gamer:
 プレイヤーの反応は実際のところいかがでしたか。

宮前氏:
 「エンキドゥ」そのものは,受け入れてもらえたかと思います。一部ドロップ率についてはご不満の声はいただきまして……。
 実は,僕も最後の1個は取れなかったんです。自分で言うのもなんですが,それなりに仕事に追われている中,スタミナを回復しながら最後の1時間まで一生懸命頑張ったけどドロップしなかったという体験が,すごく楽しいと思いました。手に入らなくてもゲームは面白いことがあると感じた瞬間でしたね。
 とはいえ,ご不満の声はきちんと認識していますので,プランナーと意見を合わせながら調整していくつもりです。

4Gamer:
 その後に,「レラジェ」が登場する「悪夢を穿つ狩人の矢」が復刻されましたが,内容はかなり変わっていましたね。

画像集#007のサムネイル/「メギド72」の2周年を記念して今年もインタビュー。「日本ゲーム大賞」優秀賞受賞も振り返る,プロデューサー宮前公彦氏の2019年とは

レラジェ(ラッシュ)
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宮前氏:
 「インキュバス」が登場する「ソロモン誘拐事件・逃走編」も内容は結構変えていましたが,限られた時間でストーリーを生み出していくなか,一定の品質を保ちつつも,気になってしまう部分は直すべきだと思い,リライトしています。

 この点には賛否あると思いますし,どちらかというとライター側もリリース初期は「出してしまったものを変えるのは心苦しい」と言っていたんです。ただし僕は方針として,もう2年目のゲームですが,IPとしては始まったばかりのものなので,「全部を作り上げないと出せない」ではなく,「作りながら出していくべき」だと思っています。そうした考えから,なかったものはなかったと言っていいし,リライトもしていいだろうと。

 復刻イベントの常設化も始めましたが,それは“生き”の設定なんですよね。そうではないもの,中〜長期的で見たときにメギドがより面白くなるために,繰り返しになりますが,賛否があるのは承知で,矛盾を生んでしまう設定は書き直したほうが後々のためにいいと考えています。

4Gamer:
 常設化されるイベントはどういった基準をもとに追加されていくんでしょうか。

画像集#010のサムネイル/「メギド72」の2周年を記念して今年もインタビュー。「日本ゲーム大賞」優秀賞受賞も振り返る,プロデューサー宮前公彦氏の2019年とは
宮前氏:
 基本的には古くて,回数もこなしたものから入れていこうと思っています。まだ復刻回数が少ないイベントは,ストーリー設定などを見直しながら常設化できるようにしていきたいと思っています。

 イベントの復刻&常設化によって,新しくゲームを始めたプレイヤーの「欲しいメギドが手に入らない!」という部分を緩和していくと同時に,今後はメギドを仲間にできるイベントを減らしていくかもしれません。イベントで仲間にできるメギドは,いると遊びの幅が広がるタイプを出していますが,多すぎても複雑さを増して,初心者の方には迷いを与えることになる場合があると思うからです。


新たなタクティカルソートで広がる戦略性

ボイス大量追加の裏話も


4Gamer:
 2019年はタクティカルソートに「チェイン」「協奏」「バレットアーツ」などが登場し,さらに戦術の幅が広がったように思います。

グシオン(バースト)
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宮前氏:
 「協奏」についてはプランナーから「楽器を持っているメギドが多いから,楽器を使ったバトルをやりたい」という話が初期からありましたが,「チェイン」や「バレットアーツ」の企画が立ち上がったのはそのずっとあとでしたね。プレイヤーの細かい分析は早川(※)のほうで行われていますが,ただバフを重ねて爆発させたり,速攻で倒したりだけではない遊びを展開させようというのが,全体的な意識としてありました。

 複雑なものからシンプルなものまでありますが,複雑なものは緻密に計算しつつ,プレイヤーの順番とドラフトフォトンの駆け引きなどを,よく考えながらやるのが面白いと思うんです。その面白さを面倒だと思う人は速攻型を選んでもらいつつ,積んだり組み立てたりする面白さも味わえるように,「バレットアーツ」や「チェイン」「H(ハイドロ)ボム」を用意しています。

※「メギド72」の“分析官”として知られる早川真央氏

4Gamer:
 「協奏」は比較的扱いやすいかと思いますが,「チェイン」などはなかなか難しいという声も聞きますね。

ムルムル
画像集#012のサムネイル/「メギド72」の2周年を記念して今年もインタビュー。「日本ゲーム大賞」優秀賞受賞も振り返る,プロデューサー宮前公彦氏の2019年とは
宮前氏:
 たとえば「チェイン」も,まずは全員「チェイン」持ちで並べてやってみて,意外とこの3体だけでいいから回復や盾役を入れておいたほうがいいなとか,遊んでいくうちにそうした面白さが出てくると思っています。こちらとしても,そこを感じてもらえたら面白いなという提案ですね。少なくとも,こうしたタクティカルソートを使いこなさなければ強敵を倒せないという形にはしていません。

 実は敵(ボス)を作るほうが大変なんですよ。強くしようとすればパーティ編成の枠が狭まってしまいます。間口を広げながら,それでも難しいと感じてもらえるようにするのが悩ましいところですね。僕が直接作っているわけではありませんが,強すぎるとか複雑すぎて達成感がないとか,スタッフたちが苦労しながら試行錯誤を繰り返しています。

 そういえば前回の「メギドの日」の“指名召喚チケット”では,「ムルムル」を手に入れるプレイヤーがすごく増えていたんです。協奏が入ったことで,指名召喚チケットを使ってでも欲しいと思ってもらえたんでしょう。PvPでは,「バレットアーツ」が登場するまで「協奏」の採用率が高かった印象です。

 なお余談ですけど,先日行われたGameWithさんが主催のPvP大会で優勝したプレイヤーの方が,「Hボム」採用パーティだったんです。PvPにおいては速攻型が採用されやすい傾向があり,一般的にPvPには採用しない「Hボム」をあえて使いこなし,優勝したのは驚きました。運営側の想定を超えたことをプレイヤーさんがやってくれると嬉しさや感動を覚えます。

【メギド72】第4回『生コロシアムイベント in 東京』開催レポート! - GameWith
https://gamewith.jp/megido72gw/article/show/176328

4Gamer:
 そうした自分なりに考えて抜いてパーティを組み上げられるのも,「メギド72」の魅力ですよね。

宮前氏:
 「ムルムル」もそうなんですが,PvPの編成に最近のメギドでもなく,リジェネレイトもしていない“祖メギド”が使われているんですよね。局所的に使いやすいメギドもいますが,昔からいるメギドもしっかりと使ってもらっていて,ありがたいですね。バトルの設計は,単に性能をインフレさせるだけなら楽ですが,そうならないようにしっかりと設計していくために,試行錯誤が必要です。そう思うと,今でも昔からいるメギドを使えるよう,新しいメギドの性能を考えているプランナーも頑張ってくれているなと思っています。

4Gamer:
 新しいキャラクターに意識が向いてしまいがちですが,やはりどんなメギドにも活躍の場があるというのが「メギド72」の面白さです。

宮前氏:
 ストーリーに登場する「ベルフェゴール」は,メインクエストで仲間にできるメギドとしては一段強く設計していますが,そうしたメインクエストやイベントクエストで仲間にできるメギドたちを軸にしたパーティを見つけると,嬉しくなりますね。イベントクエストで仲間にできる「ハック」も活躍していますし。

画像集#014のサムネイル/「メギド72」の2周年を記念して今年もインタビュー。「日本ゲーム大賞」優秀賞受賞も振り返る,プロデューサー宮前公彦氏の2019年とは
ベルフェゴール
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ハック

4Gamer:
 「ハック」は登場時からインパクトがありましたね。とくにBGMがユニークで印象に残っています。

宮前氏:
 キャラクターソングが続いた時期だったので,「キャラソンではないけど『ハック』っぽい曲を聞きたい」と言ってみたら,プロレスっぽい曲を作ってもらえました(笑)。

4Gamer:
 そのほかにも高難度コンテンツとして「メギドクエスト」に“歴王戦”が追加となり,さらにメギドの重複への対応として「ソピア」「霊宝」といった要素も実装されました。順次アップデートが行われていて,これらの要素は未だ完成というわけではないかと思いますが,それぞれプレイヤーからの反応はいかがでしょうか。

宮前氏:
 “歴王戦”は本当に強い人向けのコンテンツなので,挑まないという人もいると思うんです。僕の周囲の熱心なプレイヤーたちは“歴王戦”が追加されるとすぐ挑戦して「倒した!」と報告をくれますけど。

 「霊宝」については,プレイスタイルの違いもあると思うんですけど,ゲームの駒ではなく「このメギドが好き!」という方々からは,☆6にしたあとに何も贈り物をあげられないのが辛かったから,実装されて嬉しいという声をいただきました。
 ほかにも,どうしても自分がやりたい戦術と好きだったメギドが合わないけど,それを霊宝でカバーできたという声もいただいています。製作には貴重なアイテムを消費するので,まずは1〜2個作って様子見しているというプレイヤーさんも多いですけどね。

霊宝
画像集#015のサムネイル/「メギド72」の2周年を記念して今年もインタビュー。「日本ゲーム大賞」優秀賞受賞も振り返る,プロデューサー宮前公彦氏の2019年とは 画像集#016のサムネイル/「メギド72」の2周年を記念して今年もインタビュー。「日本ゲーム大賞」優秀賞受賞も振り返る,プロデューサー宮前公彦氏の2019年とは

4Gamer:
 十分な育成が終わって「このメギドに愛を注ごう!」と気持ちが固まったら作り出す人も多そうですね。そういえば図鑑のアップデートも行われて,「オーブ」のフレーバーテキストもかなり増えましたね。

宮前氏:
 地味なアップデートですが,こちらもライターさんが想いを込めて書いてくれています。こうしたものを読むのが好きな人は喜んでくれているかなと思います。

4Gamer:
 それから,ボイスの大量追加にも驚かされました。特定のメギド同士の掛け合いボイスを聞くために,ソロモンが延々とダンジョンを走らされる……なんて状況の人もいると思います。

宮前氏:
 もともとリリース前の制作段階から,ダンジョンの中でメギドを会話させたいとは言っていたんです。僕は「レインボーシックス」が好きで,一緒に走りながらパーティメンバーが会話するような状況を,「メギド72」でも表現したかったんですね。

4Gamer:
 追加ボイスの収録を決めたのは,なにかきっかけがあったんでしょうか。

画像集#017のサムネイル/「メギド72」の2周年を記念して今年もインタビュー。「日本ゲーム大賞」優秀賞受賞も振り返る,プロデューサー宮前公彦氏の2019年とは
宮前氏:
 追加ボイスを録ろうとなったのは「今後,リジェネレイトに合わせて言っている言葉を変えたほうがいいかも」という理由もあります。最初はリジェネレイトで声の追加をなしにしようと言っていたんですが,そこを縛ると作りにくいという話もあって。例えば「フラウロス」は炎の技を使っていましたが,リジェネレイトでは「Hボム」が主体となって水の技なので,録り直さないといけないよねと。
 そこで,どうせだったら全部録り直そうとなりました。その時点ではまだ,メギドの日や2周年のコメントを録る前だったので,そうしたものを含めて全部録ろうという話になって追加したんです。

4Gamer:
 その日はあまりにアップデートの容量が大きくて,なかなかゲームが始められず……(笑)。

宮前氏:
 お知らせなどでも事前に予告はしていたんですが,「YES/NO」でダウンロードするかどうかを選べるといった形にするべきでしたね。

4Gamer:
 確かに最近のイベントではまとめてダウンロードするか,プレイのタイミングでダウンロードするかを選択できるようになりましたね。データ容量を気にしながら外で遊んでいるプレイヤーにはありがたい変更でした。

宮前氏:
 メギドの日のあとに,スタッフと「そのあたりはちゃんとすべきだったね」と話をしていたので,意識してくれていたんでしょうね。指示は出していないんですけど,選択肢を与えるべきだったという会話を覚えていてくれたんだと思います。

4Gamer:
 直近のアップデートで実装された「星間の禁域」は,討伐クエストと比べて視覚的にも面白くなりましたね。

宮前氏:
 そう言っていただけると嬉しいです。ずっとこうしたいと考えていたんですが,なかなか優先順位が上げられなくて。ここ最近,高レベル帯向けのコンテンツを追加していて,トップを走っているプレイヤーのペースに合わせてスケジュールを組むと,開発側も非常に厳しくなってきます。
 とはいえ飽きさせたくはないので,まずは「星間の禁域」をしっかりと作って,ここをアップデートしていけるコンテンツにすれば遊び感としてもいいんじゃないかと。ゲームの進行度に限らず,自分のペースで楽しんでいただけると嬉しいですね。

 加えてプレイ体験を変えたかったという考えもありますね。いわゆるマラソンではなく,制覇していくようなイメージにしたくて。将来的にはもっと違う遊びも入れていきたいんです。
 現状アイデアレベルですが,敵が攻めてきたり,特定のルートに人数制限を設けてここは10人しか通れないからどの10人を連れて進もうかと悩んだり,複数ルートを同時に探索できるようにして,こっちに使ったメギドはそっちに使えなかったりなど,新しい遊びを入れて,「メギドの塔」とまた違った多数のメギドを使いこなす面白さを出したいです。

星間の禁域
画像集#018のサムネイル/「メギド72」の2周年を記念して今年もインタビュー。「日本ゲーム大賞」優秀賞受賞も振り返る,プロデューサー宮前公彦氏の2019年とは 画像集#019のサムネイル/「メギド72」の2周年を記念して今年もインタビュー。「日本ゲーム大賞」優秀賞受賞も振り返る,プロデューサー宮前公彦氏の2019年とは

4Gamer:
 複数のパーティでマップを踏破していくようなイメージでしょうか?

宮前氏:
 歴史シミュレーションゲームの陣取り要素のように,マップ上にいくつか拠点があって,それぞれの拠点に適した性能のメギドを配置しないと,敵に攻略されてしまう。そんなイメージですね。自分のお気に入りはこのパーティだけど,この場所に進めるならメンバーを入れ替えようとか,盾役を散らせてこのメギドに合うのはこっちで行こうとか。

4Gamer:
 同時に複数パーティを使うコンテンツが登場すると,今以上に育成の幅も広がりそうですね。まだアイデア段階とのことですが,今後が楽しみです。


中間層へのサポートは議論真っ最中


4Gamer:
 新規プレイヤーも順調に増えているそうですが,リリースから2年が経過したというところで,中間層へのサポートも気になります。

宮前氏:
 そこは継続して議論していますね。低難度を作るのか,今の難度のままコンティニュー時にバフなどの恩恵を付けるのか。やり方はいろいろあると思うんです。個人的には,こうした部分は外部のメディアさんにサポートしていただくようにしたいと思っているんですが,そもそも公式をはじめとする情報サイトを見ない人もいますよね。そこをどう解決するのかは議論している真っ最中です。

 リリースは2年前ですが,当時は3章の赤い月をクリアするのに2か月くらい,課金をして戦術の幅が広がったプレイヤーであれば2〜3週間くらいでクリアできるかなという話をしていて,実際にそのくらいだったと思います。今6〜7章を遊んでいるプレイヤーは,とくに難しくなる4章あたりも難しさを体感しながらやっていますから,「難しいけど面白い」と言ってくれています。僕らや最初の頃から遊んでいる方からすると「これだけ攻略情報があるなら十分勝てるでしょ」「そこを乗り越えるのが面白いんだよ!」と思う部分もあるかもしれませんけど。

 とはいえ,キャラクターが好きで入ってくれた方の「めちゃくちゃ難しい!」という意見も分からなくはないんです。「ルネ」を演じる森下千咲さんもそうなんですが「自分の推しだけで戦いたい」という方もいるんですよね。

宮前氏のPCに貼り付けられたステッカーが気になって「これは何ですか」と聞いてみたところ,「コミックマーケット」(12月28日〜31日開催)で販売されるグッズのサンプルとのことだった
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4Gamer:
 面白さや戦術としてあまり正しくないのは十分理解できますが,モチベーションとしてできるだけ好きなメギドだけで固めたいという気持ちも非常に分かります。

宮前氏:
 そうなんです。どちらも分かるので,対策はしたいと思っていますが,まだ具体的な着地点は見えていない状態ですね。作り方の話にもなるんですが,超トップダウンではなく開発の皆の意見を聞きながら納得できるようにしていきたいので,意見が割れたときの解決には時間がかかってしまって。

4Gamer:
 プレイヤーの中でも分かれるところでしょうから,難しいですね。

宮前氏:
 できれば来年の夏よりも前,ゴールデンウィークくらいまでには何とかしたいと思っています。

4Gamer:
 新規プレイヤーや復帰者が多くなりそうなタイミングですね。

宮前氏:
 そうですね。1つの案として,例えば魔宝石をここに使うという選択肢もありますね。もう好きなメギドが揃っていて,これ以上は召喚を行う必要がない人はそれで突き進んでいくというのも落としどころの1つかなと思いますが……。

4Gamer:
 そこは既存の熱心なプレイヤーからすると「それじゃメギドの面白さが損なわれるのでは?」となってしまうのも分かります。使わなければいいという話ではなく,そうしたシステムの存在そのものが懸念になってしまうというか。

宮前氏:
 僕はノーマルの下にイージーを作るのがいいんじゃないかと思っていたんですが,現在の7章までの全レベルデザインを直したものを作らないといけません。デバッグをどうするんだとか,もちろんアイテムのドロップ率も調整が必要ですし。ストーリーを読みたい人はこれで十分とは思うのですが,やはり開発としては採用が厳しい案ですね。

4Gamer:
 我々としては「これからも議論してください!」としか言えませんが,お考えいただいているというのは分かりました。引き続きご検討いただき,いい落としどころが見つかるのを期待しています。

 前回のインタビューから,ここ1年間でプレイヤーの要望に変化はありましたか。

宮前氏:
 あまり大きくは変わってないですね。復刻イベントの常設化機能が搭載されたので,対象の復刻イベントを増やしてほしい,3Dビューが見たい,オーブの合成がしにくいので何とかしてほしいといった内容です。
 ほかには倉庫機能が欲しいという要望もあります。プライベートで遊んでいると,倉庫が欲しいという気持ちはすごく分かるんです。受け取りBOXの中身が1週間で消えてしまったという話も聞いて心苦しいのですが,サーバーの圧迫にもなるので,ある程度は消していくルールとしています。


年明け以降のスケジュールは再調整中

不具合の解決に向けた動きと現状


4Gamer:
 可能な範囲で今後の展開もお聞かせいただきたいです。

宮前氏:
 年内と年明けまではしっかりと決まっていますが,それ以降のスケジュールは一旦白紙としています。プロデューサーレターでもお伝えさせていただきましたが,作り手の開発規模に対し,やろうとしている施策量がどうしても多くなっていました。以降どうなるのかは検討している段階です。1月以降の施策については続報をお待ちいただければと思います。

4Gamer:
 「オリエンス」の不具合に関しては,2回目のプロデューサーレターが出た直後ですので(※インタビュー時は12月10日),大きな進展はないかと思いますが,改めてどのような認識でいらっしゃるかをお話しいただきたいです。

オリエンス
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宮前氏:
 「オリエンス」に関しては,プロデューサーレターに書いてあることが事実です。皆さんにご迷惑・ご心配をおかけしてしまい,本当に申し訳なく思っております。
 今後はこうしたことを起こさないようにしていかないといけないというのは,メディア・ビジョン側も含めてしっかりと認識しています。まだ信用を取り戻せたとは思っていませんし,プレイヤーの皆さんに納得いただけるようサービスの安定化を図るのが第一だと考えています。

4Gamer:
 すでに補償は実施されたとはいえ,やはり運営との信頼関係といった部分で小さくないショックを受けた人が多い印象です。とくに1回目のプロデューサーレターでは今後について触れられておらず,不安を抱いた人が非常に多かったと思います。

宮前氏:
 1回目のレターには「経緯報告をありがとうございます」という声もあれば,「今後について何も書いてないじゃないか」という声もありました。
 プロデューサーレターにも書いたとおり,皆さんからのリアクションを十分に議論しきれていない中で,まずは不具合があることを告知しなければという想いが強くありました。それから対応をして,すべてが終わってから振り返りをして,今後の方針という流れだ,という認識でした。すべてが終わってない中で対策をお伝えするのはよくないと思っていました。

 また,僕は「プレイヤーさんが知りたいことは極力公開する」とも思っています。プレイヤーの方々の声もすべて拾い上げる時間もありませんでしたが,自分たちなりに目にしたり聞こえてきたりした反応に対しては,まずは現状報告を返したかったんです。

 一方で,僕のTwitterのツイートには「今後についてお時間をください」と書いたのですが,プロデューサーレター本文には書いてなかったし,公式のツイートにもなかった。そうした部分でも,このときの僕はかなり焦っていたなと思います。ここでお話しする順番を間違えなければ,さらなる不安を与えずに済んだのではと思っています。


4Gamer:
 今回の不具合により,「オリエンス」が腫れ物のような扱いになってしまうのではという懸念もあるかと思います。

宮前氏:
 不具合がきちんと修正できれば,そこから「激★魔宴召喚」やピックアップに入るというアイデアもあります。先ほども言ったとおり,スケジュールは一旦白紙としているのでイベントへの登場などはお約束もできませんし,まだそこまで話が及んでいないのですが,「オリエンス」が出ないということはありません。通常の運営に戻り次第,普通に出てきます。可能であれば年内,または不具合の修正が終わったところで,改めてプロデューサーレターなどでお伝えしたいと思っています。

4Gamer:
 分かりました。我々も経緯を見届けたいと思います。


アイコン配布で盛り上がった「日本ゲーム大賞」優秀賞

まもなく行われる単独コンサート開催の経緯


4Gamer:
 ゲーム外の施策ですと,6月にはリアルイベント「メギド72 garden 〜ソロモン王たちの休日〜」が開催されましたね。

宮前氏:
 なんだかもう懐かしいですね。前回の「メギド72 banquet 〜ソロモン王たちの祝宴〜」を超える応募数がありました。2回目となると,どこかで「こうすればいいんでしょ」みたいな考えが浮かんでしまうかもしれないから,前回を超えるものにしようと話しをしていました。来てくれたプレイヤーの皆さんも喜んでくれたと思いますし,僕らとしても楽しかったです。前回は“おもてなし”だったのに対し,今回は“共に楽しもう”がテーマみたいな感じですね。

 生演奏もしましたし,イラストを描くテーブルを増やしたり,ゲストを呼んでメギドについて話してもらうトークセッションを入れてみたり。

 印象的だったのは,生田善子さんに「アスモデウス」戦の楽曲をサプライズで歌ってもらったとき,壇上から見ていると涙ぐんでいる人がいらっしゃったんです。僕らが思っている以上に想いを入れて楽しんでくれているなと感じたので,今後もしっかりと楽曲含めて展開していかなきゃと身が引き締まっています。

4Gamer:
 9月の「日本ゲーム大賞2019」は記憶に新しいですが,スマホ向けタイトルの優秀賞受賞は快挙ですよね。


宮前氏:
 僕もそうですが,誰も狙っていなかったと思います。狙って獲れるものではないですしね。素直に嬉しかったです。

 受賞式当日は僕らの前にNintendo Laboの方々や,桜井政博さんをはじめ「大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL」のチームが目に入って。優秀賞が7〜8あるとは聞いていたんですが,どのチームというのは知らされていなかったんですよ。

 そして迎えた受賞のとき,周りの反応が気になって立ち上がるのが遅れて,メディア・ビジョンの福島社長に「宮前さん,立ちましょう」って言われて立ったんです。今となっては懐かしいですね。

4Gamer:
 それから実施された共襲イベントですが,やはり「日本ゲーム大賞」のアイコン配布も印象的でした。

宮前氏:
 もともと日本ゲーム大賞の運営の方側から「このアイコンは来年まで使っていいですよ」と許可をいただいていて,それなら,いろんなところに使用させていただこうと思いまして。プレイヤーの皆さんからは「はしゃぎすぎ」なんて言われましたが,コンシューマゲームだと賞を受賞する頃にはタイトルも発売済みなので,そのあとの展開ってなかなか難しいんですよね。パッケージにシールを貼るくらいで。
 でも僕らは運営型のゲームですから,プレイヤーの皆さんへの恩返しも含めていろんなところに使っていきたいなと考えて,CMやイベントなど,いろんなタイミングで使わせていただきました。

4Gamer:
 確かに,コンシューマゲームですと受賞したときにはすでに発売から相当経過しているタイトルが多いですから,そこは運営型ゲームならではですね。
 そうして12月25日には待望のキャラクターソング&オリジナル・サウンドトラックCDが発売となりました。改めて見ても,かなりのボリュームになっていますね。

宮前氏:
 ダウンロードで公開しているBGMは毎回10〜15くらいなのですが,ここに出していない曲もありますし,ボーカル入りもこれまで出していませんでしたしね。もともとCDでほしいという方も多かったですし,僕自身もCDは好きなんです。
 そんなときにビクターエンタテインメントさんからやってくれると言ってくださって,動き出しました。

 そもそも,オープニング曲を作ってくれたのがビクターエンタテインメントさんなので,そこの担当者と久しぶりに話したときに「メギド盛り上がってますね」「ライブとかやらないんですか?」といいった雑談をしていく中で,「カラオケ出したいんだよね」「じゃあ繋ぎますよ」「CDもできるの?」「やりましょう」と話が進みました。

 ビクターさんとしてはもともとライブをやりませんかという話だったんですが,そのときはもうファミ通さんと「メギド72 the concert 〜新年の宴〜 presented by ファミ通」の話を始めていたんです。そこでもビクターさんにお話しをして,委員会として動いてもらいました。

メギド72 THE CONCERT 〜新年の宴〜 presented by ファミ通
https://www.famitsu.com/sp/megido72-concert2019/

4Gamer:
 今回は少し格式の高い感じですが,今後はキャラクターソングを中心としたタイプも面白そうですね。

画像集#020のサムネイル/「メギド72」の2周年を記念して今年もインタビュー。「日本ゲーム大賞」優秀賞受賞も振り返る,プロデューサー宮前公彦氏の2019年とは
宮前氏:
 1周年のときには「公式が『メギド72』の楽曲を弾いてみた」という動画で,ジャズアレンジをやったんです。僕が「あれをやりたい!」というところから始まって。でもジャズライブとなると勝手が違いますよね。そんなときに,ファミ通さんから「ライブをやるなら私たちにやらせてください!」という話をいただき,今回はキャラクターソングも入れつつという形になりました。「コンサート」だと堅苦しいイメージがあるので,単純なオーケストラにはしたくなかったんですよ。ピシっと聞くのはちょっと違うなと。本当はお酒飲みながらジャズライブがやりたいんですけど(笑)。

 ビクターエンタテインメントさんが「今のメギドだったら500とかじゃなく,1000近い場所でもできると思うのでチャレンジしませんか」と言ってくれて,じゃあそうしようと会場のヒューリックホールを見つけたのが始まりですね。

4Gamer:
 予想どおり,チケットは見事に完売しましたね。会場の規模も「まあ,そのくらいなら行きたいファンが行けるだろう」という妥当なところかなと。

宮前氏:
 僕らとしては,すごくドキドキだったんですよ。最初にヒューリックホールをご提案されたときは「埋まるかな?」という話もしてました。「72席だけはS席っぽくしようか」と企画したんですが,その72席にヒューリックホール全体を超える1000以上の応募があったのでビックリしました。

4Gamer:
 そのくらいの応募は当然あるだろうなと思っていました!

宮前氏:
 11月に実施したアジトTVでの公開生放送も72席限定だったんですが,番組のスタッフが「72席も埋まりますかね?」と言っていたんです。ふたを開けてみると1万円もする席に1000人もの応募があったので,本当にありがたいですね。

4Gamer:
 私も楽しみにしております。……残念ながらもうお時間のようなので,最後に今後の意気込みをお聞かせください。

宮前氏:
 2019年は自分たちが思う以上に,多くの方が想いを込めてプレイしてくれているのを感じた1年でした。来年もさまざまなチャレンジをしつつも,「メギド72」らしさを失わないよう運営していきたいです。
 また,プレイヤー層の拡がりに合わせ,我々も対応できる幅が拡がるように成長しなければなりません。皆様が安心して遊べる,このゲームを今後もプレイし続ける価値があると思っていただけるサービスへの発展を目指します。

 今後もより多くの期待に応えれるようスタッフ一同努めてまいりますので,2020年もよろしくお願いします。

4Gamer:
 本日はありがとうございました。

──2019年12月10日収録。


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