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「ONEマーシャルアーツ・ファンフェス」レポート。チーム・ボンちゃんが「ONE STREET FIGHTER トーキョー・チャレンジ」を制する
本イベントを開催する「ONE」は,シンガポールを拠点とするアジア最大規模の格闘技団体。空手,ムエタイ,カンフー,カリ,テコンドー,シラット……などなど,伝統ある武術・格闘技の選手たちをONEが定めた「グローバル格闘技ルール」のもと,フルコンタクト(力を抑制せず,打撃や投げを決める)で競わせている。ゲーマー的には,異種格闘技戦の多い「格闘ゲーム」のストーリーを,現実で興行として開催している団体と言うと分かりやすいだろう。
「ONEマーシャルアーツ・ファンフェス」公式サイト
リフレッシュレート無限大! 生の肉体が放つ迫力
「ONEマーシャルアーツ・ファンフェス」では,リアル格闘技とeスポーツに関連するさまざまな催しが行われたが,とくに印象的だったのは,「ONE STREET FIGHTER トーキョー・チャレンジ」前に実施された,デメトリアス・ジョンソン選手とボンちゃん選手によるエキシビションマッチだ。
デメトリアス・ジョンソン選手と言えば元UFC世界フライ級の伝説的王者,一方,ボンチャン選手と言えば「EVO2019」を制したばかりの世界王者。究極とも言える異種格闘技戦となった本イベントだが,もちろん,こちらの試合は格闘技でなく,「ストリートファイターV アーケードエディション」を使用して実施された。
そのほか,会場を見回っていると,パンクラスの世界王者,ストロー級キング・オブ・パンクラシストの北方大地選手,ウェルター級キング・オブ・パンクラシストの手塚裕之選手,ライト級キング・オブ・パンクラシストの久米鷹介選手らの公開ワークアウトに遭遇。全身の動きのキレもさることながら,皮膚やトレーニングウェアの下で躍動する筋繊維の迫力にただただ圧倒された。
さらに,元ONEチャンピオンシップ世界ライト級王者・青木真也選手による公開格闘技セミナーや,デメトリアス・ジョンソン選手ら一流選手と触れ合えるミート&グリートイベントなど,総合格闘技ファンなら「単体でも失神レベル」の催しが満載の一日だった。
アジア地域のトッププレイヤーが集結
ONE STREET FIGHTER トーキョー・チャレンジ
ここからは,「ONE STREET FIGHTER トーキョー・チャレンジ」の模様をお届けしていく。
本イベントは,「ストリートファイターV アーケードエディション」を使用した招待制のeスポーツイベントだ。韓国,台湾,その他アジア地域からそれぞれ招待された3人1組のチームに加え,「EVO2019」で優勝したボンちゃん選手と,当日に実施されたコミュニティトーナメントを勝ち抜いたQiuqiu選手とガチくん選手がチームを組んで参戦。それぞれの地域のファンの期待や声援を背負いつつ,激闘を繰り広げた。
オープニングマッチを飾ったのは,チーム・コリアとチーム・オールスターの組み合わせ。
先鋒戦ではチーム・コリアのVerloren選手が,>HumanBomb選手をストレートで破り,チームに勢いをつける。続く中堅戦でもチーム・コリアのSigurRos選手が,Xiao Hai選手のキャミィを毒殺,チーム・オールスターは後がない状況に。
チーム・オールスターの大将として登場するのは,シンガポールの英雄・Xain選手。チーム・コリアのNL選手を撃破し,勝ち抜き戦に望みをつなげるも,反撃はここまで。Verloren選手がXian選手を崩しきり,チームに勝利をもたらした。
リセット寸前までもつれ込んだグランドファイナル
以降も好カードばかりとなった「ONE STREET FIGHTER トーキョー・チャレンジ」だが,グランドファイナルに残ったのは,チーム・ボンちゃんとチーム・コリアの2チームに。チーム・コリアはウィナーズファイナルで,チーム・ボンちゃんに敗れているので,優勝するためには2回勝利しなくてはならない状況となっていた。
先鋒戦の組み合わせは,Verloren選手のキャミィとカプコンカップ2018王者であるガチくん選手のラシードに。1ラウンド目を快勝したVerloren選手は,2ラウンド目も勢いそのままにガチくん選手を画面端に追い込んで,勝利。本大会で初めてチーム・ボンちゃんから星をもぎ取ることに成功した。
中堅戦では,チーム・ボンちゃんのQiuqiu選手と,チーム・コリアのNL選手が一歩も譲らない戦いを展開。勝負が決まる3ラウンド目,試合を優勢に進めたQiuqiu選手が絶妙な弾打ちでNL選手に勝利を収めた。
勝負はイーブンに戻り,ボンちゃん選手とSigurRos選手の大将戦へ。この試合,複数キャラを高レベルで使いこなすボンちゃん選手が選択したキャラクターはサガット。会場や配信でもこのキャラクターセレクトに驚きの声が上がっていたが,SigurRos選手の粘り強い戦いに苦しめられつつも,見事勝利。アドバンテージを獲得し,勝ち抜き戦に挑むこととなった。
勝ち抜き戦では,Verloren選手がQiuqiu選手を破り,ボンちゃん選手との決定戦にもつれ込む形に。
試合は,Verloren選手がボンちゃん選手を圧倒する内容で1ラウンド目を先取。しかしボンちゃん選手も負けじと2ラウンド目を勝利し,決着は最終ラウンドへ。お互いの鋭い攻めが刺さり,2人共にKO寸前の状況となったが,Verloren選手が前に出たところ,ボンちゃん選手のタイガーショットが見事炸裂。リセットを許すことなく,チーム・ボンちゃんが無敗で「ONE STREET FIGHTER トーキョー・チャレンジ」の初代王者となった。
最後に,本大会を開催したONE EsportsのCEO・Carlos Alimurung氏は,「本日お集まりいただいた選手の皆様をはじめ,大会運営や配信に関わった皆様,そして素晴らしいゲームを提供したカプコン様に厚く御礼を申し上げます。本当にありがとうございました」と感謝の言葉を伝え,イベントを締めくくった。
「ONEマーシャルアーツ・ファンフェス」公式サイト
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ストリートファイターV アーケードエディション
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©CAPCOM U.S.A., INC. 2016, 2018 ALL RIGHTS RESERVED.
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