Unity Technologiesの新CEOに元Electronic Artsのジョン・リカテロ氏が就任。ヘルガソン氏は現場復帰へ

CEOに就任するジョン・リカテロ氏

　Unity Technologiesは，同社の新CEOに，かつてElectronic ArtsでCEOを務めたジョン・リカテロ（John Riccitiello）氏が就任することを公式ブログで発表した。

　これまで10年にわたってCEOを務めてきた創設者のデイヴィッド・ヘルガソン（David Helgason）氏は，新たにストラテジストというポジションに着任し，彼が最も大切に感じているという，ゲーム開発メーカーとの綿密な話し合いを主な業務として活動していくとのこと。Unity Technologiesの経営方針も，当面の間は変わらないという。
　ほんの数週間前には「売却先を探している」などというウワサが流れ，Googleの傘下になるというかなり具体的な話も飛び出していたが，現時点で経営的な岐路に立たされているというわけではなさそうだ。

　実際，「Unity」はPlayStation 4のような最先端のゲーム機からスマートフォン向けの小型プロジェクトまで広くサポートしており，2012年には世界で30万と発表されていた開発パートナーの登録数は，今年はその倍以上となる63万にまで膨れ上がるなど，ゲーム業界で勢力を拡大し続けている。

　もっとも，インディでの成功を武器にメインストリーム化を目論むUnity Technologiesに対し，ライバルである「Unreal Engine」のEpic Gamesは，メインストリームからインディへという逆方向のテリトリー拡大を図っており，競争は激化している。
　そんな中，7年にわたってElectronic Artsを率い，最近まではUnityのコンサルタントメンバーの一人として活動してきたリカテロ氏に会社運営を委ねることで，経営体制をより強固なものにする狙いがあるようだ。