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林 直孝氏が「シュタゲ8bit(仮)」のシナリオは完成と明言。「STEINS;GATE 比翼恋理のだーりん」トークイベントをレポート
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印刷2011/06/07 16:45

イベント

林 直孝氏が「シュタゲ8bit(仮)」のシナリオは完成と明言。「STEINS;GATE 比翼恋理のだーりん」トークイベントをレポート

 MAGES.から2011年6月16日に発売予定のXbox 360用ソフト,「STEINS;GATE 比翼恋理のだーりん」のトークイベント「シュタインズ・ゲートについて語ってみない?会」が,東京都・江戸川区葛西のゲームショップ,ゲームズマーヤで2011年6月4日に開催された。

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トークイベントの会場となったゲームズマーヤには,多くのファンが集まった
画像集#008のサムネイル/林 直孝氏が「シュタゲ8bit(仮)」のシナリオは完成と明言。「STEINS;GATE 比翼恋理のだーりん」トークイベントをレポート 画像集#010のサムネイル/林 直孝氏が「シュタゲ8bit(仮)」のシナリオは完成と明言。「STEINS;GATE 比翼恋理のだーりん」トークイベントをレポート

画像集#001のサムネイル/林 直孝氏が「シュタゲ8bit(仮)」のシナリオは完成と明言。「STEINS;GATE 比翼恋理のだーりん」トークイベントをレポート
 “想定厨×2ADV”と銘打たれた「比翼恋理のだーりん」は,“想定科学アドベンチャー”「STEINS;GATE」Xbox 360/PC/PSP)のファンディスクという立ち位置で,「STEINS;GATE」の流れを汲む新たなストーリーが描かれる。
 原作とは世界線が異なっており,8人のラボメン達との,ちょっぴりスイートな恋愛生活が体験できる。また,個性的な「フォーントリガー」を始めとするシステムは,「STEINS;GATE」のそれを踏襲しているが,インタフェースはより使いやすく,洗練されているとのこと。
 本作の詳細については,「こちら」の記事で詳しく紹介しているので,気になる人は目をとおしてほしい。

 なお本作は,通常版(税込6090円)のほか,メタルフィギュアやリミックスCDが同梱される限定版(税込9240円),そして「STEINS;GATE」(Xbox 360 プラチナコレクション)と「比翼恋理のだーりん」通常版がセットになった「STEINS;GATE ダブルパック」(税込9240円)という3種類のパッケージが発売予定となっている。

「STEINS;GATE 比翼恋理のだーりん」公式サイト


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 それでは,イベントのレポートに移ろう。
 今回のイベントには,「STEINS;GATE」や「CHAOS;HEAD NOAH」を手がけたシナリオライターの林 直孝氏,本作のオープニングテーマ「La*La*Laラボリューション」を歌うアフィリア・サーガから,メンバーのロゼ・ガーデンフェアリーさんコヒメ・リト・プッチさんが参加した。

写真左から,コヒメ・リト・プッチさん,林 直孝氏,ロゼ・ガーデンフェアリーさん
画像集#011のサムネイル/林 直孝氏が「シュタゲ8bit(仮)」のシナリオは完成と明言。「STEINS;GATE 比翼恋理のだーりん」トークイベントをレポート

 最初のテーマは,“比翼恋理のだーりん”というサブタイトルについて。林氏は,このサブタイトルを付けたのは,プロデューサーの松原達也氏であると話す。
 先にも書いたが,本作は続編ではなくファンディスクであるため,「ラブコメに近いものであるとアピールするためのタイトルが必要」だと考えていたとのこと。とくに,本編がシリアスなストーリーであったことから,生真面目なタイトルにすると合わないし,誤解される怖れがあると考えていたそうだ。
 林氏は,「『STEINS;GATE らぶChu☆Chu!』でもいいんじゃないかって思っていました」と語り,会場の笑いを誘っていたが,実のところ,サブタイトルは「らぶChu☆Chu」に決まりかけていたそうである。しかし松原氏が比翼連理(とても仲が良いことのたとえ)という言葉から“比翼恋理”というフレーズを思いつき,「これでいこう」という鶴の一声で決まったという。
 また林氏は,サブタイトルに“だーりん”と付けることで,「ラブ方面にアピールした作品ということを分かりやすく説明したものになっている」と解説した。

画像集#013のサムネイル/林 直孝氏が「シュタゲ8bit(仮)」のシナリオは完成と明言。「STEINS;GATE 比翼恋理のだーりん」トークイベントをレポート
 林氏は,過去に「CHAOS;HEAD NOAH」からのファンディスク「CHAOS;HEAD らぶChu☆Chu!」で,本編とまったく違う毛色の話になったときは,ファンに受け入れられるか不安だったと述べた。
 「比翼恋理のだーりん」についても,「デキはばっちりです」と,内容には自信満々の回答をしながらも,「ラブ色が強いから,ファンの方は戸惑うかもしれません。『STEINS;GATE』は反響が大きかったので,下手なものは作れませんが,キャラクターの魅力を出すには,本編と違うライトな方向の話にしたいと考えていました」と,発売を間近に控えて期待と不安の入り交じった面持ちで語っていた。

 次の話題は,アフィリア・サーガの歌うオープニングテーマ「La*La*Laラボリューション」に移る。
 ロゼさんは,「『STEINS;GATE』の世界に出てくるキーワードや単語が入っていて,ファンならニヤっとできますし,ラブを前面に押し出したテンポのいいノリノリな曲なので,楽しくなります」「この部分はみんなでかわいくなるようにレコーディングしたので,ぜひ聞いてほしいです」とコメント。
 コヒメさんは,「“ダーリン ダーリン チュチュチュ”という歌詞がすごくキャッチーで,脳内再生必至な中毒曲になっています」「『比翼恋理のだーりん』は魅力的なヒロインがたくさん出てきて,すごくにぎやかな話になっています。私たちアフィリア・サーガも12人の大人数ユニットで,女の子がたくさんいてワイワイ,にぎやかな感じを出そうと思い,楽しくなるように歌っています」と述べた。
 なお,4Gamerでは,以下の記事に,「La*La*Laラボリューション」も聴ける本作のオープニングムービーを掲載済み。以下に再掲載しておくので,未視聴の人はぜひチェックしてほしい。


「STEINS;GATE」がレビューサイトなどで高評価を受けていることについて林氏は,「これだけの評価を得られるとは思っていなかったですね」と,率直なコメント。今回のイベントでMCを務めたMAGES.の梅本氏は,レビューサイトなどで反応が出てきたところで,売上が爆発的に伸びたと,当時を振り返った
画像集#014のサムネイル/林 直孝氏が「シュタゲ8bit(仮)」のシナリオは完成と明言。「STEINS;GATE 比翼恋理のだーりん」トークイベントをレポート
 続いて話題に上がったのは,林氏が決めたという,主人公の岡部倫太郎の設定についてだ(なお,性格を考えたのは志倉氏とのこと)。「CHAOS;HEAD NOAH」の主人公がけっこう痛々しい感じだったものの,それがプレイヤーに受け入れられたことから,「シリーズの伝統にしていこう」と考えたそうだ。それを踏まえ,どんな痛々しさがあるかを考えた際に浮かんだのが,ネット上で見たとあるコピペだったという。それが,「自らを狂気のマッドサイエンティストと名乗り,その設定を自演するため悪役っぽく立ち振る舞っている“厨二病”患者」という設定につながった,というわけだ。

 なお,倫太郎というキャラクターに対し,コヒメさんは「オカリンの厨二病の痛々しい部分を知っているからこそ,終盤にかけてとてもかっこいいんですよね」と,ロゼさんも「この人大丈夫かな? と思っていたけど,最後はすごくかっこいいから,そのギャップがいい」と感想を述べていた。林氏も「ただ痛々しいだけのキャラクターにはしたくなかったので,理由のあるキャラクターにしてあります」と述べていた。

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 なお,“厨二病”のトークの流れで,林氏は「男の子ならみんな通っている部分。僕は学生時代,自転車に“ブルーエンペラー号”と名前をつけたり,青い自転車にフェラーリのステッカーを貼っていました」と,自らのエピソードを披露。
 ロゼさんも,「STEINS;GATE」の冒頭,倫太郎が秋葉原に一人ぼっちでいるシーンを挙げ,「世の中には私一人しかいないということを考えたことがあった」と述べ,林氏に“立派な厨二病”だと認定され,会場を笑いに包んでいた。

 また,「STEINS;GATE」のみならず「CHAOS;HEAD」も含めた,“科学アドベンチャー”シリーズについてのエピソードもトークのテーマになった。
 科学アドベンチャーシリーズは志倉氏が原案を担当,林氏がストーリーを作り上げるそうだが,林氏によれば,志倉氏とはしょっちゅう衝突をしているそうだ。志倉氏と林氏の考えが異なるときは話し合いをしてコンセンサスをとり,お互いのやりたいことを上手く消化しつつ,シナリオに反映させていくという。話し合いでは林氏が折れることが多いそうだが,それでも言いたいことはしっかりアピールするそうだ。
 ちなみに,志倉氏が作詞作曲を手がけたXbox 360版「STEINS;GATE」のオープニングテーマ「スカイクラッドの観測者」については,制作の当初は完成版とかなり異なったもので,会議に参加したメンバーが満場一致で否決したこともあったそうである。

 終盤には,来場者からの質問に答えるコーナーが設けられた。ここでは,そのうちいくつかのトピックに絞って紹介しておこう。

 まず「ジョン・タイター」についてだが,これは最初から入れようと企画していたそうだ。メインヒロインにするという案もあったそうだが,それは志倉氏から反対され止めたとのこと。
 林氏は,「現実とのリンクを意識的に入れていて,ネットで調べると『こんな単語もあったんだ』というものを散りばめています。ゲームとアニメと現実がリンクし,より身近に物語を感じられるので,いろいろ調べてみると楽しいですよ」と述べていた。

 「シュタゲ8bit(仮)」について林氏は,「現在制作中ですが,シナリオ自体はすでに完成しています。あとはグラフィックス関係のプログラミング作業が残っています」とコメント。なお,現在は8bitっぽいグラフィックスを表現するのに少し手間取っているそうだが,着々と完成に近付いていることを明らかにした。

 また,シリーズ第3弾の“拡張科学アドベンチャー”「ROBOTICS;NOTES」についての話題も出た。林氏によれば,舞台に種子島を選んだ理由は,「JAXAの種子島宇宙センターには,ロケットを組み立てる大きな施設があり,そこを使ってロボットを組み立てられないかという発想があった」とのこと。実際にJAXAを取材し,それが作品中にも反映されているとのことだ。
 林氏は,「志倉とのぶつかりあいが激しく,『CHAOS;HEAD』『STEINS;GATE』以上に,難産です」とコメントしながらも,キャラクターの絵を2Dから3Dに変えるなど,「ROBOTICS;NOTES」はシナリオ以外でも“新しいこと”をやっていく方針で,見た目もすごくなっていると述べた。「STEINS;GATE」を超えられるよう,鋭意制作中とのことなので,今後の情報公開を,期待して待ちたいところだ。

画像集#016のサムネイル/林 直孝氏が「シュタゲ8bit(仮)」のシナリオは完成と明言。「STEINS;GATE 比翼恋理のだーりん」トークイベントをレポート

 また,ゲームとは離れるが,林氏自身に関する質疑応答も行われた。シナリオライターになりたいという人には興味深い話だと思うので,以下に掲載しておこう。
 林氏は,大学を中退後,専門学校でシナリオ制作を学び,フリーで活動していたとのこと。そしてある作品で一緒になった志倉氏に誘われ,現在に至っているという。
 林氏は,「シナリオライターや作家を目指すなら,本を読んだほうがいい」と,来場者に向けてアドバイス。自分が好きなジャンルばかりではなく,普段手を出さないジャンルのものを読んでみるのも楽しい,とにかくいろんな分野の本を読んでみるのが大事だと述べた。どのジャンルにも必ず「面白いと思えるポイント」があるので,それを分析していくことで,書きたいものが見えてくるとのことだ。
 また,「科学に関する理論を学ぶために,どれくらいの本を読んだのか」という質問に対しては,「これだ! という本を10冊ほど選んで読みました。また,志倉から『これを読んでおいて』と渡されることもありますね」とコメント。「シナリオライターはなんでも知っていると思われがちだけど,常に勉強が必要なんですよ」と付け加えた。

 アフィリア・サーガのロゼさん,コヒメさんからは,6月1日にアルバム「whitism」が発売されたことと,渋谷のライブハウス,duo MUSIC EXCHANGEでワンマンライブが6月26日に開催されることが告知された。
 最後に,この日の司会を務めたMAGES.の梅本氏から,科学アドベンチャーシリーズとは別シリーズの第1弾となるサスペンス・フィクション,「DUNAMIS15」(デュナミスフィフティーン)が告知され,イベントは終了となった。

「STEINS;GATE 比翼恋理のだーりん」公式サイト

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