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Qualcomm,64bit CPUコアを最大8基集積した「Snapdragon 615」などを発表。搭載製品は2014年第4四半期登場の予定
Snapdragon 615/610は,2013年12月に発表された「Snapdragon 410」に続く,Qualcomm製品では第2弾の64bit命令対応SoCだ。Snapdragon 410では64bit対応を急いだためか,自社でカスタマイズしたCPUコアではなく,ARMが設計した64bit CPUコア「Cortex-A53」をそのまま使用していたが,Snapdragon 615/610がどのようなCPUコアを採用しているかは,現時点では不明である。
GPUコアのAdreno 405は,ハードウェアによるテッセレーション機能を備えており,DirectX 11.2やOpenGL ES 3.0のサポートを謳っている点が特徴だ。今のところ詳細は不明であるが,現行のハイエンドSoCであるSnapdragon 800が採用するAdreno 330よりも強化されたGPUコアとなっているようだ。
NVIDIAがDenver版「Tegra K1」を2014年後半に投入すると予告していたり,台湾MediaTekが2014年第3四半期に投入予定の「MT6732」を発表したりといった具合で,ハイエンド製品向けのARMアーキテクチャSoCは,64bit対応が急速に進みつつある。
ここでQualcommがハイエンド製品向けにSnapdragon 615/610を発表したことで,2014年末から2015年前半にかけて登場するスマートフォンやタブレット端末は,一気に64bit対応が加速するのではないだろうか。
Qualcommによる当該プレスリリース(英語)
Qualcomm Technologies Announces World’s First Commercial 64-bit Octa-Core Chipset with Integrated 5 Mode Global LTE
― Qualcomm Snapdragon 610 and 615 Chipsets Redefine Snapdragon 600 Tier with Next-Generation Graphics Technology and H.265 ―
URL:http://www.qualcomm.com/media/releases/2014/02/24/qualcomm-technologies-announces-worlds-first-commercial-64-bit-octa-core
主な内容:
ハイエンドモバイルコンピューティング端末向けに、モバイル市場初となるLTEと64ビットが統合されたオクタコアのSnapdragon 615と、LTEと64ビットが統合されたクアッドコアのSnapdragon 610を発表しました。
Snapdragon 610および615チップはクアルコムの第三世代LTEモデムで、以下に対応します
- LTE-Broadcast、LTE Dual SIM Dual Active (DSDA)を含むCategory 4データレート
- シングル5モードのグローバルLTE SKUを可能とするRF360フロントエンドソリューション
- LTEのほか、HSPA+ (最大42Mbps)、CDMA、TD-SCDMAをサポート
- Adreno 405 GPU搭載
Snapdragon 610および615を搭載したQualcomm Reference Design (QRD)は2014年第4四半期に利用可能となる予定です。
Snapdragon 610および615は2014年第3四半期サンプル出荷され、2014年第4四半期に商用端末が発売になる予定です。
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