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GeForce GTX 500
  • NVIDIA
  • 発表日:2010/11/09
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GTX 560 Tiを2基搭載した「EVGA GeForce GTX 560 Ti 2WIN」レビュー。ちょっと変わったハイクラスカードの実力を見る
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印刷2012/01/07 12:00

レビュー

GeForce GTX 560 Tiを2基搭載したシングルカードの性能はいかに

EVGA 02G-P3-1569-KR
(EVGA GeForce GTX 560 Ti 2WIN)

Text by 宮崎真一

02G-P3-1569-KR
(EVGA GeForce GTX 560 Ti 2WIN)

メーカー:EVGA
問い合わせ先:テックウィンド(販売代理店 問い合わせページ
実勢価格:5万1000円程度(2012年1月7日現在)
GeForce GTX 500
 EVGAの代理店であるテックウィンド(旧シネックス)は,2011年12月,1枚のカードに2基の「GeForce GTX 560 Ti」(以下,GTX 560 Ti)を搭載する「02G-P3-1569-KR」(EVGA GeForce GTX 560 Ti 2WIN,以下 GTX 560 Ti 2WIN)を国内発売した。シングルカードにGTX 560 TiのSLI構成を構築し,パフォーマンス向上を図った製品である。

 今回4Gamerでは,そんなGTX 560 Ti 2WINの製品サンプルをテックウインドから入手できたので,数量限定とされるデュアルGPUカードの立ち位置を探ってみたいと思う。


300mm級の大型カード

動作クロックがリファレンスより向上


 GTX 560 Ti 2WINは,80mm角ファンを3基備えた大型GPUクーラー搭載のグラフィックスカードである。デュアルGPU仕様ということもあってか,カード長も実測で293mm(※突起部含まず)と長めだ。

3連ファン仕様のGPUクーラーを搭載。ぱっと見,クーラーは2スロット分の厚みからはみ出しているようにも感じられるが,実際には2スロットに収まった
GeForce GTX 500 GeForce GTX 500

 補助電源コネクタは,8ピンタイプが2基。当たり前といえば当たり前だが,両方のコネクタへ正しく電力供給しなければ動作しなかった。

GeForce GTX 500
リファレンスデザインを用いたEVGA製のGTX 560 Ti搭載カード「01G-P3-1561-KR」と長さを比較したところ。違いは相応にある
GeForce GTX 500
補助電源コネクタは8ピンタイプが2つ。PCI Express x16スロットと合わせると,75W+150W×2で最大375Wの電力供給が可能ということになる

 GPUクーラーの取り外しはメーカー保証外の行為であり,取り外した時点でメーカー保証は受けられなくなるので注意してほしいが,今回は取り外してみよう。

GTX 560 Ti 2WINの裏面。クーラーを取り外すには,裏面のネジを外す必要がある
GeForce GTX 500
 まず,カード全体を覆っている3連ファン付きのカバーを外してみると,2基のGPUそれぞれに独立して取り付けられたヒートシンクが現れる。ヒートシンクは,MSI製グラフィックスカードで採用されている「Cyclone」クーラーのような形状だ。
 一見すると,2つのヒートシンクは同じ形をしているようだが,基板からヒートシンクを取り外してみると,外部出力インタフェース部に近いほうのヒートシンクがGPUだけでなくブリッジチップの冷却も兼ねているため,実は違うものだと分かる。

GeForce GTX 500
カバーを取り外したところ。GPUごとにヒートシンクが取り付けられている
GeForce GTX 500
2個のヒートシンクを外すと,それぞれの形状が異なっているのを確認できる

GTX 560 Ti 2WINの基板部
GeForce GTX 500
 ブリッジチップは言うまでもなく「nForce 200」。nForce 200と向かって右側のGPUとの間には,GPUごとに4+1フェーズの電源回路が用意されている。
 nForce 200と電源部を挟み込むように配置されたGTX 560 Ti GPUにはそれぞれ,基板の表側に4枚,裏側に4枚で計8枚のグラフィックスメモリチップが組み合わされている。容量はGPU 1基あたり1GBだ。

GeForce GTX 500
PCI Expressブリッジチップとして採用されているのはもちろんnForce 200だ
GeForce GTX 500
GTX 560 Ti 2WINの電源部。4+1フェーズの電源回路が2つあるように見える
GeForce GTX 500
今回テストに用いた個体のGeForce GTX 560 Ti GPU。パッケージには,「GF114-400-A1」と刻印されていた
GeForce GTX 500
グラフィックスメモリチップには,Hynix Semiconductor製のGDDR5「H5GQ1H24BFR-T2C」(5Gbps品)が採用されている

GPU-Zを使って動作クロックを確認してみると,コアクロックとシェーダクロックがリファレンスより高められているのを確認できた
GeForce GTX 500
 なお,TechPowerUp製のGPU情報表示ツール「GPU-Z」(Version 0.5.7)を用いたところ,動作クロックはコア850MHz,シェーダ1700MHzで,メモリ4008MHz相当(実クロック1002MHzであると確認できた。
 GTX 560 Tiのリファレンス仕様だと,順に822MHz,1645MHz,4008MHz相当(実クロック1002MHz)なので,GPU側のクロックが引き上げられているわけだ。

 ……と,ここで,1つ気になったことを述べておきたい。
 今回テストに用いた環境は後述するとして,その前に基礎検証を行ったところ,「Intel X79 Express」搭載のIntel製マザーボード「DX79SI」に差してみると,PCがまったく起動しなくなるというトラブルが発生したのだ。
 DX79SI自体が製品版ではなく,レビュワー向けのサンプルボードなので,マザーボード側の問題という可能性も大いにあるのだが,事実は事実として,念のため書き記しておこうと思う。


GTX 580などと性能比較

GTX 560 TiのSLI構成にどれだけ迫れるか


Rampage IV Extreme
メーカー:ASUSTeK Computer
問い合わせ先:ユニティ(販売代理店) news@unitycorp.co.jp
実勢価格:4万円〜4万7000円程度(2012年1月7日現在)
GeForce GTX 500
 それではテストのセットアップに移ろう。今回は比較対象を3つ用意してみた。
 1つめは,GTX 560 Tiを搭載したリファレンスクロックモデルであるエルザジャパン製「ELSA GLADIAC GTX 560 Ti」。2つめは,ELSA GLADIAC GTX 560 Tiをプライマリとし,セカンダリにEVGA製のGTX 560 Tiカード「01G-P3-1561-KR」を組み合わせたSLI環境だ。そしてもう1つは,シングルGPU仕様の現行最上位モデルとなる「GeForce GTX 580」を搭載したInnoVISION Multimedia製品「Inno3D GeForce GTX 580」となる。

 そのほかのテスト環境は,に示したとおり。CPUには「Core i7-3960X Extreme Edition/3.3GHz」を用いているが,動作クロックの変動による性能変化を防ぐため「Intel Turbo Boost Technology」は無効にしている。


SMD-16G68CP-16KL-Q-BK
Micronチップ搭載のDDR3L-1600対応モジュール4枚セット
メーカー:サンマックス・テクノロジーズ
問い合わせ先:パソコンショップ・アーク
パソコンショップ・アーク販売価格:1万980円(※2012年1月7日現在)
GeForce GTX 500
 テスト方法は4Gamerのベンチマークレギュレーション11.2に準拠。加えて,「バトルフィールド 3」(以下,BF3)のテストも行っている。
 BF3のテスト方法は,2011年11月5日に掲載したテストレポートを踏襲する形で「THUNDER RUN」シークエンスのテストを実施。ゲーム内のグラフィックス設定メニューから,「最高」プリセット選択した場合と,アンチエイリアシング関連の2項目と異方性フィルタリングの1項目とを無効化した「カスタム」プリセットの場合との2パターンを採用した。
 ただし,テストスケジュールの都合から,「Battlefield: Bad Company 2」と「Just Cause 2」を省いている。

外部出力端子は,Dual-Link DVI-I×3,Mini HDMI×1となっている。SLIを構築しなければ4画面同時出力が可能だという
GeForce GTX 500
 GTX 560 TiのSLI接続ということもあり,解像度設定は,基本的に1920×1080と2560×1440ドットを選択。GTX 580の1920×1080ドット解像度におけるスコアは,テスト環境とテスト内容が「Radeon HD 7970」のレビュー記事と同じため,流用することにした。

 なお以下,文中とグラフ内とも,ELSA GLADIAC GTX 560 Tiは「GTX 560 Ti」,GTX 560 TiのSLI構成は「GTX 560 Ti SLI」,そしてInno3D GeForce GTX 580を「GTX 580」と表記することも,合わせてあらかじめお断りしておきたい。



GTX 580を大きく上回る性能のGTX 560 Ti 2WIN

GTX 560 TiのSLI構成とほぼ同等


 さて,テスト結果の考察に移ろう。
 グラフ1は「3DMark 11」(Version 1.0.3)における「Performance」と「Extreme」,両プリセットの結果だ。GTX 560 Ti 2WINは,GTX 560 Tiに対して84〜99%高いスコアを示し,GTX 560 Ti SLIとほぼ横並びになっている。あえていえばGTX 560 Ti 2WINがスコアは2%高めだが,これは動作クロックがもたらした違いだろう。
 GTX 580に対してもスコアは30〜42%高い。テックウインドは,GTX 560 Ti 2WINは3DMark 11でGTX 580より約30%速い」と謳っているが,看板には偽りなしといったところである。


 続いてグラフ2〜5は,「S.T.A.L.K.E.R.: Call of Pripyat」(以下,STALKER CoP)の「Day」シークエンスと「SunShafts」シークエンス,それぞれの結果をまとめたものだ。端的に述べて,比較的描画負荷の低いDayシークエンスにおける傾向は3DMark 11と同じ(グラフ2,3)。メモリ負荷が高まって,少々の動作クロック差ではスコア差を生まなくなる高負荷設定の2560×1440ドットを除くと,GTX 560 Ti 2WINはGTX 560 Ti SLIより若干高いスコアを示している。対GTX 580のスコア差は16〜51%だ。


 最も負荷の高いSunShaftsシークエンスだと,GTX 560 Ti 2WINとGTX 580の差は32〜49%となる。最もスコア差の小さいところでも30%強というあたりは,高負荷環境に強いSLIの本領発揮といえそうである。


 上記2タイトルと異なる傾向を見せたのがグラフ6,7のBF3で,なんといっても目を引くのは,「最高」プリセットの2560×1440ドットという特異な例を除き,GTX 560 Ti 2WINが,GTX 560 Ti SLIに対して8〜16%と,動作クロックの違いを超えたスコア差を示している点だ。描画負荷が高まるほどスコア差は開いているので,GPU間の物理的な距離が近い(≒PCI Expressインタフェースを介さない)ことが,2基のGPU間におけるデータ共有のレイテンシ低減をもたらし,いきおい,データ量の多い局面における優位性につながっているのだろう。ただ,3DMark 11やSTALKER CoPでは,それほどのスコア差につながっていないので,BF3における特定の処理が,こういう結果を生んでいるものと思われる。
 一方,上で「特異」と述べた2560×1440ドットの「最高」プリセットでは,SLIが正常に機能していないのも見て取れる。ドライバの最適化状況次第ではむしろスコアが落ち込む危険もあるSLIの弱点が出ているわけだ。


 グラフ8,9は,DirectX 9.0c世代のFPS「Call of Duty 4: Modern Warfare」(以下,Call of Duty 4)の結果だ。Call of Duty 4は,GPUのコア数が比較的に影響を与えるため,GTX 560 Ti 2WINは良好な結果を示している。GTX 560 Ti 2WINとGTX 560 Ti SLIの間には2%程度のスコア差を確認できるので,これはクロックの違いがもたらしたものと判断できそうだ。


 グラフ10,11の「Sid Meier's Civilization V」(以下,Civ 5)も,多少のブレはあれど,3DMark 11やSTALKER CoPと同じような結果に落ち着いている。


 3D性能テストの最後は,「DiRT 3」だ(グラフ12,13)。ここでも全体的な傾向は変わらず。GTX 560 Ti 2WINは,GTX 560 Ti SLIより2%ほど,GTX 580に対しては40〜51%高いスコアを示している。



消費電力はGTX 560 TiのSLI構成よりも高い

GPUクーラーの冷却性能は十分


 GTX 560 Ti 2WINは,1枚のカードに2つのGPUを搭載しているわけで,その消費電力が気になるところである。
 そこで,ログの取得が可能なワットチェッカー「Watts up? PRO」を用いて,システム全体の消費電力を計測することにした。
 消費電力の測定にあたっては,OSの起動後30分放置した時点を「アイドル時」とし,各アプリケーションベンチマークを実行時に最も高い消費電力値を記録した時点を,タイトルごとの実行時として数値を取得している。

 その結果がグラフ14だが,GTX 560 Ti 2WINの消費電力は,アプリケーション実行時にGTX 560 Ti SLIより19〜54W高くなっている。冷却ファンの追加とコアクロックで28MHz上がっただけにしてはスコア差が大きいので,安定動作のために,コア電圧が高められているのかもしれない。


GeForce GTX 500
 最後にGPU温度も示しておきたい。ここでは,室温24℃の環境で,PCケースに組み込まない,いわゆるバラック状態の環境で,3DMark 11の30分間連続実行時点を「高負荷時」として,アイドル時ともどもGPU-ZからGPU温度を取得することにしている。

 その結果がグラフ15だ。GTX 560 Ti 2WINとGTX 560 Ti SLIではGPUごとにスコアを取得したが,3連ファンを内蔵した大型クーラーを採用するだけあって,GTX 560 Ti 2WINのGPU温度は十分に低い。2基のGPUは問題なく冷却されていると述べていいだろう。


 十分な冷却力を確認できたところで,静音性が気になるところだが,こちらはあまり期待しないほうがよさそうだ。筆者の主観で申し訳ないが,動作音が静かとはお世辞にも言いがたい。高負荷時には,ファンの回転数が2500rpmまで上昇するので,これはやむを得ないといったところか。


悪くはないが,タイミングと価格設定がネック

希少性を考えれば存在意義はある


GTX 560 Ti 2WINの製品ボックス
GeForce GTX 500
 GTX 560 Ti 2WINの実勢価格は5万1000円前後(※2012年1月7日現在)。GTX 580が4万円を切る例すら見られ,また,1月9日に発売日を迎える「Radeon HD 7970」が5万円台中盤〜6万円台中盤の価格で登場する気配であることを考えると,登場のタイミング,価格設定とも,残念ながらベストとは言いがたい印象だ。費用対効果を狙った選択肢にはならないだろう。

 ただ,安価なものでも6万円台半ばからという「GeForce GTX 590」と比べれば,GTX 560 Ti 2WINのほうが間違いなく手頃なのも,確かだ。なるべくコストをかけずに,1枚のカードでGTX 580以上の性能を手に入れたい人にとって,希少性のある選択肢だとは言えるかもしれない。

EVGA GeForce GTX 560 Ti 2WIN製品紹介ページ(英語)

テックウィンド公式Webサイト

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