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「ヴェスペリア」や「グレイセス」とは違った路線を目指す――揺るぎなき信念のRPG「テイルズ オブ エクシリア」のゲーム紹介プレゼンをレポート
ここでは,イベントのレポート第1弾として,本作のプロデューサーである馬場英雄氏が行った,プレゼンテーションの内容をお伝えしていこう。
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まずプレゼンの前には,「テイルズ オブ エクシリア」のプロモーションムービーが上映された。これは,本日の17:00に本作のティザーサイトで公開されたものと同じなので,もうすでに見たという人もいるだろう。
一応,公式サイトのムービーを見られない環境でこの記事を見ている人のために,以下に,ムービー内のナレーションとセリフを掲載しておこう。
「テイルズ オブ エクシリア」公式サイト
エクシリアには,何億兆もの大数という単語「Zillion」をもじった造語「Xillion」(ジリオン)を,「テイルズ オブ」っぽくアレンジして「エクシリア」(Xillia)としたのは,そこに「未知」「交わり」といった意味を込めたかったからだそうである。
馬場氏は,「人生には数え切れないほどいいこともあれば,悪いこともあるけど,いろいろな意味の数え切れないものが一行一行積み重なって人生が繋がっていく,そういう意味から『エクシリア』というタイトルにしました」と話す。
テーマに沿ったジャンル名が作品ごとに付けられる「テイルズ オブ」シリーズだが,「エクシリア」のジャンル名は“揺るぎなき信念のRPG”。馬場氏は,「エクシリア」のジャンル名がなかなか決まらず,スタッフと議論に議論を重ね,この発表パーティーの2日前にようやく決まったのだという。
馬場氏曰く,「自ら行動するようなジャンル名にしよう」ということから,「揺るぎなき信念を持って行動する。たとえ怖いものがあっても,自分の意志を折らずに立ち向かっていく」という,作品のテーマをそのまま表現したフレーズとなっているとのこと。
なお物語の舞台となる「リーゼ・マクシア」は,人間と魔物と精霊達が暮らす世界で,またこの世界では精霊術が文明の根幹を担っており,精霊術はごく一般的な技術であるそうだ。
これまでの「テイルズ オブ」シリーズでは,アニメタッチや水彩画タッチでのグラフィックス表現方法を突き詰めていたが,「エクシリア」では,“新しい「テイルズ オブ」を表現する”ということが目標として掲げられているとのこと。頭身を高くしてリアリティのある表現を可能にする,なおかつ決して写実的ではないキャラクター作りを行っているそうだ。
このことについて馬場氏は,「ヴェスペリアやグレイセスとは違った路線を目指しているのが伝わると思います」と話していた。また,「エクシリア」はPlayStation 3用タイトルということもあり,光と影の陰影や,実際にそこに存在すると感じられる“空気感”を大切にしているとのこと。
「エクシリア」のバトルシステムに関しては,「テイルズ オブ」シリーズおなじみのシステムである「リニアモーションバトル」の流れを汲んだ,“DR-LMB”(ダブルレイド・リニアモーションバトル)という新システムになる。詳細は語られなかったが,馬場氏によれば,単純に二人で戦うというだけのシステムではないらしい。こちらに関しては順次情報を公開していくとのことだ。
キャラクターデザインには,15周年ということで「今までやってこなかったことをやる」という意図もあって,藤島康介さんといのまたむつみさんの二人が同時に起用された。藤島さんが描いたのは男の主人公「ジュード・マティス」,いのまたさんが描いたのは女性の主人公「ミラ=マクスウェル」だ。なおこの二人は“主人公とヒロイン”ではなく“ダブル主人公”という位置付けになる。
馬場氏は,藤島さんといのまたさんの持ち味を,いかに上手く同じ世界観で合わせるかということが課題であると話していた。
なおダブル主人公のキャストは,ジュード役を代永 翼さん,ミラ役を沢城みゆきさんが担当する。
ここでサプライズゲストとして,代永さんがステージに登場。代永さんは「『テイルズ オブ』シリーズは昔からプレイしていたので,ずっと出たいと思っていました。なので,お話をいただいたときは,嘘かなと思いました(笑)」とコメントした。
馬場氏は,「これから大変ですよ。これまでのレギュラーの方に『主役なんだ?』ってイジられると思いますから(笑)。櫻井さん(※)も言われたらしいです」とコメントすると,代永さんは,「事務所の先輩も出ているので,そこでイジられると思います(笑)」と返し,会場の笑いを誘っていた。
※「テイルズ オブ グレイセス」(および「テイルズ オブ グレイセス エフ」)の主人公・アスベル役を担当した櫻井孝宏さんのこと
馬場氏はこのことについて,「15周年ということで,今までとは違った切り口で一緒にやれる方々とチャレンジしたいと思い,ufotableさんと一緒にやることにしました」と,パートナーとして選んだ理由を話していた。
浜崎さんは,「どういったメッセージが込められた作品であるのかということを勉強して,私なりに前向きなメッセージを込めたつもりです。ぜひ聞いていただければと思います」と,主題歌に込めた想いを話していた。
主題歌について,「決まるまですごく大変だった」と語る馬場氏は「浜崎さんの歌詞は必ずテーマがあって,若い人に必ず届く歌を歌っていると思うんです。そういう曲にすごく惹かれたので,今回は浜崎さんに『テイルズ オブ エクシリア』に合った,この作品だけの曲を作ってほしいとお願いしたんです」と,浜崎さん起用の経緯は説明していた。
なお馬場氏は,テーマソングはほぼできあがっており,近いうちに映像と合わせて公開できそうだと話していたので,ファンは期待して待っていてほしい。
最後に,代永さんと馬場氏がそれぞれコメントをしてプレゼンテーションパートは締めくくられた。以下に,両氏のコメントを掲載しておこう。
「テイルズ15周年ということで,ダブル主人公という新しい試みをしています。僕自身も,現在収録をさせていただいて,どんな作品になるのかなってすごく楽しみにしています。今回関わらせていただけるというのがすごく嬉しいので,いいものを皆さんにお届けできるように頑張ります」(代永さん)
「こうして15周年を迎えられるというのは,ファンの方々,関係各所の方々,そして共に戦ってくれるスタッフのおかげだと思っています。これは一人ではできないことですので,今後も皆様のご指導ご鞭撻を賜りつつ,20周年,30周年を迎えられるように,日々精進しつつ『テイルズ オブ』シリーズを皆様に届けていきたいと思っています。今後とも応援いただけるよう心よりお願い申し上げます」(馬場氏)
「テイルズ オブ エクシリア」公式サイト
- 関連タイトル:
テイルズ オブ エクシリア
- この記事のURL:
(C)いのまたむつみ (C)藤島康介 (C)2011 NAMCO BANDAI Games Inc.
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