
ニュース
日本初公開のヘッドセット「Level 10 M Gaming Headset」を披露。日本でのプロゲーマー育成も計画するThermaltake
![]() |
Thermaltakeの戦略説明会場では,今や同社を代表する製品となったLevelシリーズのPCケース「Level 10 Limited Edition」がお出迎え |
同社のゲーマー向け製品ブランド「Tt eSPORTS」の製品を中心に,公開された新製品についてお伝えしよう。
BMWデザインのゲーマー向けヘッドセット
Level 10 M Gaming Headset
![]() |
日本初公開となるLevel 10 M Gaming Headset。Diamond BlackとIron Whiteという2色のカラーバリエーションが用意されるが,今回披露されたのはDiamond Blackのみ |
Level 10 M Gaming Headsetは,ほかの同シリーズ製品と同様に,Thermaltakeと自動車メーカーBMWのデザイン部門「BMW Group DesignWorksUSA」とのコラボレーションにより開発された製品だ。しかし,ヘッドセットに求められる基本的な要素に制約されるからだろうか,PCケースやマウスの奇抜なデザインに比べると,パッと見ではオーソドックスなオーバーヘッドタイプのヘッドセットに見える。
![]() |
同社がFacebookにて公開している写真。マイクはこのように折りたたまれて,見た目を損なわない |
左側に取り付けられた可動式のマイクも,畳んだ状態にするとエンクロージャの側面に沿う形となって,邪魔にならないし見た目もいい。
![]() Level 10 M Gaming Headsetの右側面。エンクロージャの独特なデザインが目を引く |
![]() 同じく左側面。写真下側に見えるのがマイクで,本体側に折りたためる |
機能面で興味深いのは,ヘッドセットにつながっているケーブルが取り外し可能で,左右どちらのエンクロージャにも取り付けられることだ。ヘッドセットを装着していると,顔の横に来るケーブルに煩わしさを感じることもあるが,邪魔だと感じにくい側にケーブルを接続できれば,こうした煩わしさも減るというわけだ。
ちなみに,同社ではこの機能を「Bilateral USB Connectivity」と呼んでいる。名前を聞くと,「ヘッドセット側のコネクタがUSBなのか?」と思うところだが,実際のヘッドセット側は,micro USB端子をさらに小さくしたような独自端子を使っていた。
Level 10 M Gaming Headsetは,海外では2013年の3〜4月に出荷される予定とのことだが,日本市場での発売時期は明言されていない。価格についても現状は未定だが,担当者に聞いたところ,米国では129ドル程度になるとのことだった。
Level 10 M Mouseは
アジア向けの小型版や無線式も開発中
![]() Level 10 M Mouseの各カラーバリエーション。見た目は奇抜ながら,持った状態では手に馴染む |
こちらはすでに日本でも発売されているが,Level 10 M Mouseの特徴についても説明された。
長時間使用し続けたときに,マウスを持つ手のひらに汗をかいたという経験がある人は少なくないだろう。Level 10 M Mouseのボディに開いた穴や側面の開口部は,見た目の斬新さや美しさだけでなく,空気を手のひら側に流すことで、不快な汗をかくことを防ぐ効果があるという。
また,いかにもゲーミングマウスらしいギミックとして,手を乗せるパームレスト部分の高さを約5mm上げたり,傾き具合を±5度の範囲で変えられるといった,ボディのカスタマイズ機能も備えている。
![]() Level 10 M Mouseの左側面には,2つのアプリケーションキーと5コマンドが割り当て可能な「Zキー」が備わる。側面の隙間からは,明滅するTt eSPORTSのロゴマークが見える |
![]() 右側面にも2つのアプリケーションキーがある。写真左寄りに見える銀色のネジは,パームレストの左右傾きを調整するネジだ |
![]() Level 10 M Mouseの手のひら冷却機構に関する説明スライド。左右の隙間から冷気を取り入れて,ハニカム状の穴から手に当てる |
![]() パームレスト部分の調整機能についての説明。ボディの高さや傾きを調整することで,長時間使っても疲れにくくできるとしている |
筆者は日本の成人男性としては,やや手が小さいほうだ。そんな筆者がLevel 10 M Mouseを使ってみたところ,各ボタンにも難なく指が届くので,意外にも手に馴染みやすく感じた。だがその一方で,「本体サイズはちょっと大きいかな」という印象も受けたのも事実だ。Thermaltakeの製品戦略について説明した日本市場を担当する謝 郁安(Ian Hsieh)氏によれば,アジア圏のユーザーからは,サイズに関して同様のフィードバックを受けているため,やや小型化したバージョンを開発しているという。
また,現在はUSB接続の有線式マウスのみをラインアップしているが,無線式の製品も開発されているとのこと。これら開発中の製品は,2013年6月4日から台北にて開催されるIT関連見本市「COMPUTEX TAIPEI 2013」にて,披露される予定だそうだ。
![]() |
![]() |
こちらはゲーマー向けではないが,日本初公開のPCケース「Urban S41」(左)。Urbanシリーズは同社のゲーマー向けPCケースとは異なるコンセプトで作られ,シンプルだが高級感を重視したデザインを採用するという。ボディは黒い金属製で,天板にはHDDやSSDを直結できるスロットがある(右) |
Thermaltakeが日本でプロゲーマーチームを設立?
![]() |
林 培熙氏(Thermaltake CEO) |
また,日本向けのリップサービスの一環かもしれないが,林氏はLevelシリーズの製品展開についての説明会の中で,「Level 10のキーボードを……」とまだ発表されていない製品についてポロリと触れてしまったりと,今後の製品展開についても幅広く情報を開示した。
![]() |
こちらは日本で発売予定の,“Cherry赤軸”をキースイッチに採用したゲーマー向けキーボード「MEKA G1(Illuminated)」 |
また,韓国では赤色の人気が高いので,ゲーマー向けキーボード「MEKA G1」の赤色モデルを投入したように,日本向けにもカラーバリエーションも展開したいという。
さらに日本でのプロモーションの一環として,日本でのプロゲーマーチーム設立という計画もあることが,謝氏より明かされた。そもそもThermaltakeは,台湾でプロゲーマーチーム「Tt APOLLOS」を設立して,製品プロモーションへ活用したり,APOLLOSモデルの製品を販売するといった活動を行っている。そこで日本でも,同様のプロゲーマーチームを設立したいと考えているという。
具体的な取り組みについては,日本でのThermaltake製品販売代理店であるアスクと検討していくとのことだが,日本ではなかなか根付かないプロゲーマーという分野を後押ししようという試みには,素直に期待したいものだ。
![]() Thermaltakeが設立した台湾プロゲーマーチーム「Tt APOLLOS」は,グッズや専用モデルといった製品展開にも活用されている |
![]() こちらは台北市にある,Tt eSPORTSのアンテナショップ。台湾に3店舗あるほか,上海にも進出しているとのこと |
- 関連タイトル:
Tt eSPORTS
- この記事のURL: