12月19日,20日の両日に千葉県の幕張メッセで開催されたジャンプフェスタ2010。イベントから掲載まで少々間が空いてしまったが,
「こちら」に掲載したイベント全体のレポートに続き,会場内のカプコンブースで実施された,
「戦国BASARA3」(
PlayStation 3版/
Wii版)「
LAST RANKER」(PSP)「
大神伝 〜小さき太陽〜」(NDS)のステージイベントの模様をお届けしよう。
謙信/かすが/小十郎/佐助は敵武将としてのみ登場することが発表された「戦国BASARA3」ステージ
2010年夏発売予定の「戦国BASARA3」(PS3版/Wii版)は,一騎当千の爽快感を再現した“スタイリッシュ英雄(HERO)”アクションである,「戦国BASARA」のシリーズ最新作だ。本作では徳川家康と石田三成の二人をメインに据え,関ヶ原を舞台に武将達の熱い戦いが繰り広げられる。
小林裕幸氏
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ステージイベントには,戦国BASARAシリーズのプロデューサーである
小林裕幸氏が登壇。まずは,東京ゲームショウ2009で公開された「戦国BASARA3」のプロモーションムービーと,ジャンプフェスタ2010用に作られた“大河ドラマ風PV”が続けて上映された。
また,作曲家の大谷 幸さんが「戦国BASARA3」の曲を手がけていることが発表された。
小林氏によれば,実は開発スタッフに大谷さんが音楽を手がけた「新機動世紀ガンダムW」のファンが多くいたことから,曲をお願いすることになったと,その経緯を明らかにした。なお大谷さんの曲は,タイトル画面や攻める場所を決めるシーンで流れるメインテーマ「絆」「志」「命」の3曲を担当しているとのことだ。
小林氏は,「戦国BASARA」シリーズ作品の世界観について,これまでに発売されたBASARAシリーズ6作品の集大成として,「戦国BASARA3」で一つの歴史を作りたいと話した。また,本作のメインビジュアルに,徳川家康/石田三成/伊達政宗/真田幸村の4人を据えた理由は,本作のキーワードでもある“関ヶ原”に由来しているものであると説明した。
続いて行われたのは,本作のキャラクター紹介。まず徳川家康が,なぜ素手で戦っているのかについては,小林氏によると「拳で殴ると自分も痛いから,相手の痛みを知るためです。また,その心を持って平和の世にしていこうという思いが含まれています」とのこと。今回の家康は志こそ少年時代と変わっていないものの,動きについては完全な新キャラクターになっていると述べた。
石田三成は,シリーズ最速を誇るスピードキャラクター。さらに,固有技を三つ持つことができるので,要所要所で切り替えながら使い分けていけば,かなり自由な戦い方ができるとコメントした。
シリーズでも1,2を争う人気キャラクターの伊達政宗について小林氏は,「イベントシーンでは石田三成にボコボコにやられてしまうシーンもあって,ファンの方は辛いと思いますが,リベンジのために奥州から南の方へ降りてくる場面もありますので,期待していてください」と話していた。ファンはムービーを見ても落ち込まずに,本作の製品版で,伊達政宗の勇姿をしっかりと確認しよう。
続いては,本作では武田軍の総大将を任された真田幸村について。小林氏曰く,本作の幸村は,そんな大所帯をどうやって指揮していいのか分からず,苦悩するシーンが多いとのこと。ただ小林氏は「そんな幸村ですが,本作では上杉謙信や猿飛佐助に説教されながらも,人として成長していく物語を描いています。ファンの方は,幸村のそういった部分を見てほしいです」と話した。
さらに長曾我部元親,毛利元就,本多忠勝,大谷吉継,前田慶次,雑賀孫市,上杉謙信,かすがらが次々に紹介されていった。中でも大谷吉継と雑賀孫市については,初公開となるプレイムービーも上映された。
「愛」を兜の前立にあしらった“あの人”が登場。“絶対無敵の主人公”とか言ってた気がしますよ
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ここで小林氏から,本作では上杉謙信,かすが,片倉小十郎,猿飛佐助の4人については敵武将として登場するのみで,プレイヤーキャラクターとしては使用できないという残念な報告がなされた。
筆者も初代から使っていた上杉謙信が使用できないと知って寂しい限りである。小林氏が「かすがの胸はしっかり揺れます」とコメントしていたことが唯一(?)の救いだろうか。
最後は,2010年に始まるアニメ第2期,2月にパシフィコ横浜で行われるイベント「戦国BASARA FES.2010」(
関連記事)の紹介が行われ,ステージイベントは幕を閉じた。
井上麻里奈さんと千葉進歩さんがゲストで登場。開発者による開発秘話も飛び出した「LAST RANKER」ステージ
PSP用ソフト「LAST RANKER」(ラストランカー)は,2010年に発売予定のタイトルである。本作は,カプコンとしては久々となるRPGで,以前
「こちら」の記事で紹介したように,カプコン内外の豪華クリエイター陣が集結して制作されていることでも注目されている。
今回は,レン役の
井上麻里奈さんとポッド役の
千葉進歩さんがゲスト出演した,12月19日のステージの模様をお届けする。
左から「ラストランカー」サウンドマネージャーの田中雅之氏,井上麻里奈さん,千葉進歩さん,「ラストランカー」プロデューサーの松川美苗氏
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まずはプロデューサーの
松川美苗氏が「ラストランカー」のコンセプトである“最強を目指すRPG”について解説した。松川氏によると,本作は“戦士ランキング”と“戦侯機構バザルタ”という二つのテーマに沿って制作されているとのこと。戦侯機構バザルタとは,”最強を目指すことができる世界”を管理する機構で,そこでの戦士ランキングがラストランカーの世界観の根幹を成しているという。
このことについて井上さんは「自分の出番の部分しか台本をいただいていないので,実は知らないところで何が起こっているかは知らないんです(笑)」と話しており,それだけに本作をプレイするのが楽しみだとコメント。
千葉さんは「先ほどプレイさせていただいたんですけど,分からないなりにプレイしていたら,意外と簡単に操作できました。あと,ポッドも最初は強いな思ったんですけど,ストーリーを見ていたら,やっぱり弱いなと思いましたね(笑)」と述べていた。
ここで松川氏から,本作のキャラクターについての説明が行われた。松川氏の話によると,レンの初期設定は胸の下半分が出ているくらいキワドイ衣装だったらしいのだが,諸事情により現在の衣装に落ち着いたのだとか。またレンの体の模様についてもちゃんとした設定があるらしく,それについては発売日近辺に情報を公開できるかもしれないとのこと。
そしてお次はゲーム映像を交えてのトークへ。ここで千葉さんは「必殺技が決まるたびにすごく気持ちいいですよね」と本作のバトルシステムを絶賛。井上さんは「RPGと思いつつアクション要素も満載だったので,操作的にも楽しめそうです」と感想を述べた。松川氏はそのことを受け「本作はリアルタイムバトルを目指しているので,まだまだ開発陣もがんばっています」とコメントした。
ステージではLAST RANKERの性格診断も行われた。井上さんと千葉さんはG(ポッド)という結果で,来場者も同じくGが一番多かった
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イベントの最後には,クリスマスキャンペーンの一環として,クリスマスバージョンのレンが描かれた,壁紙カレンダーが公式サイトにてプレゼントされることも発表された(
関連記事)。
松川氏は「皆さんの期待に応えられるように頑張っていきますので,LAST RANKERをよろしくお願いします」,井上さんは「男性女性問わず,楽しめる作品になっています。私が演じさせていただいたレンちゃんは,とても素敵な女性ですので,皆様に愛していただけたら嬉しいです。今日はありがとうございました」,千葉さんは「これからもLAST RANKERの盛り上がりを大事にしていきたいです。ぜひ応援してください。よろしくお願いします」とそれぞれコメントして,ステージを締めくくった。
初公開となるボス戦のデモプレイも行われた「大神伝 〜小さき太陽〜」ステージ
2010年発売予定のニンテンドーDS用ソフト「大神伝 〜小さき太陽〜」のステージでは,プロデューサーを務める
江城元秀氏が登壇してゲームのプレゼンテーションを行った。江城氏はまず,前作「
大神(おおかみ)」(PlayStation 2/Wii)の概要を紹介しつつ,「大神伝」の物語を彩る個性的なキャラクター達を紹介した。
江城元秀氏(右)
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本作で主人公となるのは,前作の主人公アマテラスの子供であるチビテラスで,その相棒のクニヌシはスサノオの息子という設定だ。また,初公開となる本作の舞台の一つ“薬師村”の紹介も行われた。
江城氏は,可愛いキャラクターがピックアップされている本作であるが,アクションゲームとしてもしっかり作られていると,ゲーム性の高さをアピール。「大神伝」の開発においては,“手触り感”を大切にしてストレスがないように制作していると述べていた。
ここでディレクターの
松下邦臣氏が登壇して,村の中を歩き回ったり,タッチペンを使った“筆しらべ”を披露したりといった,「大神伝」のデモプレイが行われた。
そして,チビテラス達が最初に戦うボスキャラクター「大蟇怪と蟇怪」(おおがまのけとがまのけ)とのバトルシーンも初めて披露された。
最後に松下氏と江城氏は,来場者に向けて以下のようにメッセージを述べてステージを締めくくった。
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「現在スタッフ一同,一生懸命作っていますので,よろしくお願いします」(松下氏,写真右)
「現場ではいい感じで制作が進められています。『大神』が大好きなスタッフが細部に渡ってこだわっていますので,大神シリーズ未経験の方も期待していてください」(江城氏) |