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GeForce GTX 200
  • NVIDIA
  • 発表日:2008/06/16
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SP216基版「GeForce GTX 260」レビュー掲載。結局,これは何なのか?
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印刷2008/10/18 12:00

レビュー

製品名を変えずスペックアップしたハイエンドGPUの立ち位置を確認する

ZOTAC GeForce GTX 260
AMP2! Edition

Text by 宮崎真一

»  いわゆる「Silent Launch」で,製品名の変更もなく,ひっそりと仕様の切り替えられた「GeForce GTX 260」。目立った違いはシェーダプロセッサ数が192基から216基へと引き上げられている点だが,それによってパフォーマンスはどう変わったのか? “新GeForce GTX 260”の立ち位置を確認してみよう。


ZOTAC GeForce GTX 260 AMP2! Edition
メーカー:ZOTAC International
問い合わせ先:アスク(販売代理店) info@ask-corp.co.jp
価格:未定
GeForce GTX 200
 少し前の話になるが,2008年9月中旬,NVIDIAは「GeForce GTX 260」の仕様変更を行った。とくに公式のアナウンスもないままリリースされた“新型GeForce GTX 260”だが,果たしてどんな違いが生じ,ゲーム用途ではどう位置づけられるべきGPUなのだろうか? ZOTAC Internationalの販売代理店であるアスクから,搭載グラフィックスカード「ZOTAC GeForce GTX 260 AMP2! Edition」(型番:ZT-X26E3KB-FCP)の貸し出しを受けられたので,何が変わったのかを中心に,パフォーマンスの検証を行ってみたいと思う。


刻印は「G200-100」から「G200-103」へ。

シェーダプロセッサの増量以外に目立った違いはない


カードを別の角度から。6ピン×2という外部給電仕様にも変化はない
GeForce GTX 200
 新しいGeForce GTX 260(以下,GTX 260_216)と従来版GeForce GTX 260(以下,GTX 260)の違いについて明らかになっているのは,シェーダプロセッサ「Streaming Processor」(以下,SP)の数が,192基から216基へと増量されたことだけ。西川善司氏による解説記事にもあるとおり,GeForce GTX 200シリーズだと,24基のSPが一つの「Thread Processor Cluster」(以下,TPC)を構成しており,TPCは「GeForce GTX 280」(以下,GTX 280)で10ブロック,GTX 260で8ブロックのところ,GTX 260_216では9ブロックとなる。TPCが一つ増えたGTX 260_216だが,動作クロックや,グラフィックスメモリ容量にGTX 260との違いはない。

 メーカーの動作保証外となることをお断りしつつ,GPUクーラーを取り外してみると,GPUパッケージの刻印は「G200-103-A2」。GTX 260の「G200-100」とは異なっているが,現実問題として,グラフィックスカードのデザインはまったく同じなので,外観から区別するのはまず不可能である。

GPUクーラーを取り外したところ。GPUは従来同様,ヒートスプレッダに覆われていて,ダイサイズなどは窺い知れない
GeForce GTX 200 GeForce GTX 200

 ところで,今回入手したZOTAC GeForce GTX 260 AMP2! Editionは,クロックアップモデルであることを示す「AMP」の文字が含まれることからも分かるとおり,動作クロックは,

  • コア:650MHz←定格576MHz
  • シェーダ:1.4GHz←定格1.242GHz
  • メモリ:2.1GHz相当(実クロック1.05GHz)←定格1.998GHz相当(実クロック999MHz)

Rampage Formula
ゲーマー向けのDDR2対応X48マザー
メーカー:ASUSTeK Computer
問い合わせ先:ユニティ(販売代理店) news@unitycorp.co.jp
実勢価格:3万3000〜3万9000円(2008年10月18日現在)
GeForce GTX 200
へと,それぞれ引き上げられている。だが,今回はカードの貸し出しスケジュールの都合と,2008年10月中旬時点で流通を確認できているのは通常クロック版である「ZOTAC GeForce GTX 2602」(型番:ZT-X26E3KB-FSP)のみであること,そして,純粋にSP数の引き上げだけでパフォーマンスがどれだけ変わるのかを見たいという理由により,動作クロックはすべてリファレンスどおりに落としてテストを行うことにした。
 一方,比較対象としては,GTX 280とGTX 260はもちろん,「ATI Radeon HD 4870」(以下,HD 4870)も用意できたので,ハイエンド市場におけるGTX 260_216の位置付けは,これで確認できるはずだ。このほか,テスト環境はのとおりとなる。


 テスト方法は4Gamerのベンチマークレギュレーション5.2準拠だ。

GeForce GTX 200
ZOTAC GeForce GTX 260
リファレンス仕様のGTX 260カード
メーカー:ZOTAC International
問い合わせ先:アスク(販売代理店) info@ask-corp.co.jp
実勢価格:3万2000円前後(2008年10月18日現在)
GeForce GTX 200
EAH4870/HTDI/512M
3万円台前半で購入できるハイエンドGPU
メーカー:ASUSTeK Computer
問い合わせ先:ユニティ(販売代理店) news@unitycorp.co.jp
実勢価格:3万〜3万8000円(2008年10月18日現在)


SP数の増加によるインパクトは大きくないが

HD 4870のスコアは上回るGTX 260_216


 おなじみの3Dベンチマークソフト,「3DMark06 Build 1.1.0」の結果がグラフ1,2である。ご覧のとおり,GTX 260_216のスコアはGTX 260比で確実に伸びているものの,その差は「標準設定」「高負荷設定」ともに200程度と,その違いは大きくない。ただし,GTX 260だとHD 4870のスコアを下回ることがあるのに対し,GTX 260_216だと同等以上になっている点は,トピックといえるだろう。


 グラフ3〜5は,3DMark06の「Feature Test」にあるフィルレート(Fill Rate),ピクセルシェーダ(Pixel Shader),頂点シェーダ(Vertex Shader)テストを,それぞれデフォルトとなる1280×1024ドットの標準設定で実行した結果だ。
 ここで注目したいのは,Vertex Shaderのテスト結果が,GTX 260_216とGTX 260で変わらないこと。HD 4870はGeForceを大きく引き離しているので,処理が飽和しているわけではない。一方で,Pixel Shaderのスコアは,SP数の増加に従って伸びており,GeForce GTX 200シリーズのピクセルシェーダ偏重チューニング――3DMark06において,増加した分の24SPはすべてピクセルシェーダユニットとして起用されている――がよく分かる。


 さて,ピクセルシェーダ性能を引き上げるチューニングがなされたと見ていいGTX 260_216だが,実際のゲームタイトルでは,スコアにどのような影響があるだろうか。
 グラフ6,7は,FPS「Crysis」のGPUベンチマーク「Benchmark_GPU」実行結果だが,ここでもGTX 260_216は3DMark06の総合スコアと同様,HD 4870を上回る程度までスコアを伸ばしている。まるで,HD 4870を超えるよう,調整したかのようだ。
 なお,1024×768ドットの標準設定で,GTX 260_216がGTX 260よりもスコアが低いが,ここではGTX 280のスコアも頭打ちになっており,CPUボトルネックによるスコアのバラツキが生じているものと推測される。


 続いては,「Unreal Tournament 3」(以下,UT3)の結果である(グラフ8)。最新世代のハイエンドGPUでは,もはや描画負荷が低すぎるUT3だけに,CPUボトルネックが顕著に表れている。1600×1200ドット以上のスコアを見る限り,SP数の増加はスコアにプラスの影響を及ぼしているが,体感で区別はできないレベルともいえる。


 「Half-Life 2: Episode Two」(以下,HL2EP2)の結果をまとめたのがグラフ9,10だ。HL2EP2も描画負荷は低いため,全体的にバーの並びは変わり映えがしない。GTX 260_216のスコアが,GTX 260(やHD 4870)を上回るレベルであると確認できるのが,収穫といえば収穫だろうか。


試用した個体は,Hynix Semiconductor製の512Mbit GDDR3チップ「H5RS5223CFR-N0C」を採用していた。1GHz動作をサポートする1.0ns品だ
GeForce GTX 200
 一方,描画負荷の高さで知られるTPS,「ロスト プラネット エクストリーム コンディション」(以下,ロスト プラネット)では,再び,3DMark06の総合スコアや,Crysisと似たような傾向となっている(グラフ11,12)。ここで示しているのは,実ゲームに近いスコアが得られる「Snow」のテスト結果だが,同タイトルはとくにグラフィックスメモリ負荷が高いこともあり,メモリインタフェース,メモリ容量ともに変わらないGTX 260_216とGTX 260では,スコアにほとんど違いが生じていない。


 グラフ13,14は,RTS「Company of Heroes」の結果をまとめたものだ。ここでも,GTX 260に対するGTX 260_216の優位性はそう大きくない印象である。



高負荷時の消費電力が下がったGTX 260_216

気になるプロセスルールは65nm? 55nm?


 NVIDIAは,65nmプロセスを採用した現行のGeForce GTX 200シリーズとGeForce 9シリーズを,全面的に55nmプロセスへ移行させる計画を持っていると言われている。それだけに,SP数を増やしたGTX 260_216がどちらのプロセスルールを採用しているのかは,大いに気になるところだ。
 そこで,消費電力変化のログを取得できるワットチェッカー,「Watts up? PRO」をいつものように用意して,システム全体の消費電力を測定することにした。OS起動後30分間放置した時点を「アイドル時」,各アプリケーションベンチマークを実行したとき,最も高い消費電力値を記録した時点を,各タイトルの実行時としている。

 その結果はグラフ15のとおり。アイドル時の消費電力がHD 4870を大きく下回るのは,GeForce GTX 200シリーズの特徴なので置いておくとして,注目したいのはアプリケーション実行時のスコア。全体的に10W強と,GTX 260_216のスコアは,GTX 260と比べて,目に見えて低いのだ。


「GPU-Z」(Version 0.2.8)実行結果。65nmプロセスで製造された,シェーダプロセッサ数216基のGPUとされている
GeForce GTX 200
 「10W強ほど低い」点をどう判断するかは難しいところだが,「65nmプロセスのまま,GTX 280としては使えないダイのうち,TPCが9ブロック生きているものをGTX 260_216とした」とすると,消費電力が下がりすぎのようにも思える。
 この点について,NVIDIAに問い合わせても明確な回答は得られなかった。しかし,某グラフィックスカードベンダーによると,GTX260_216は65nmプロセスルールを採用しているとのこと。その点を踏まえるに,プロセスシュリンクを伴わない最適化が行われた可能性があるが,いずれにせよ,少なくともZOTAC GeForce GTX 260 AMP2! Editionが,従来のGTX 260カードからGPUだけを載せ変えたものではないことだけは確かだ。消費電力の低減が進んでいる点は歓迎されるところである。

 まあもっとも,今回入手したZOTAC GeForce GTX 260 AMP2! Editionのように,消費電力的なマージンは,動作クロックの引き上げに用いられて,相殺されるケースが多そうだが。

 最後にグラフ16は,24℃の室内で,PCケースに組み込まないバラック状態における,GPUの温度を計測したものだ。
 計測に用いたのは,GPU温度表示機能を持つ「HWMonitor Pro 1.02」。3DMark06を30分間連続実行した時点を「高負荷時」として,アイドル時と高負荷時のスコアをまとめているが,消費電力のスコアを反映する形で,GTX 260_216のGPU温度は,高負荷時にも70℃と,たいへん良好な値を示している。



性能は悪くないが,価格設定に疑問が残る新GPU

なぜ製品型番を変更しなかったのか?


 同じ動作クロックで揃えてチェックする限り,GTX 260に対するGTX 260_216の優位性は,少なくとも性能面に関して述べる限り,それほど大きなものではない。それでいて,2008年10月中旬時点の実勢価格は,ZOTAC International製品(※通常クロック版となるZOTAC GeForce GTX 2602)で4万円前後。他社製品でも3万円台後半だ。3万円を切る価格で販売される例もあるGTX 260やHD 4870と比べると,買い得感はあまりない。また,GTX 280が5万円台前半から購入できることを考えても,GTX 260_216の立ち位置は微妙だ。

ZOTAC GeForce GTX 260 AMP2! Editionの製品ボックスにある製品概要。SP数は192基と書かれている
GeForce GTX 200
 さらに,どの製品がGTX 260_216を採用しているのか分かりづらい点も,指摘しておく必要があるだろう。実際,今回入手した製品ボックスには,「192 processor cores」と記載されており,もしこれがそのまま流通すれば,市場が混乱するのは必至。何か理由があって“GeForce GTX 270”のような型番が使えないのだとしても,せめて“GeForce GTX 261”や,それこそ前例のある「+」を用いて,“GeForce GTX 260+”といった型番にしたほうがよかったように思う。
 単なる筆者の想像になることをお断りしつつ書き進めるなら,「“GTX 260”がHD 4870を上回ること」に,NVIDIAが強くこだわり過ぎたようにも思える。マーケティング上は有用な方法なのかもしれないが,少なくとも,ユーザーの利便性に配慮しているようには思えず,このやり方には疑問を感じる。

 まあ,それはさておくとしても,現時点でシングルGPU環境のパフォーマンスを追求するのであればGTX 280だろうし,ハイエンド市場でコストパフォーマンスを追求するならGTX 260かHD 4870だろう。GTX 260_216の低消費電力と低いGPU温度には魅力を感じるが,オススメできるようになるのは,それこそ年末商戦などに突入して,あと1〜2段階,価格が引き下げられたあとではなかろうか。
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    GeForce GTX 200

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