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「ディグダグアイランド〜南の島のプクプクポン〜」CBT直前インタビュー:22年前の名作が最新コミュニティツールを引っさげて甦った?
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印刷2007/12/14 22:05

インタビュー

「ディグダグアイランド〜南の島のプクプクポン〜」CBT直前インタビュー:22年前の名作が最新コミュニティツールを引っさげて甦った?

画像集#004のサムネイル/「ディグダグアイランド〜南の島のプクプクポン〜」CBT直前インタビュー:22年前の名作が最新コミュニティツールを引っさげて甦った?
 ベルクスから11月7日に発表された,「ディグダグアイランド〜南の島のプクプクポン〜」(以下,ディグダグアイランド)。そのクローズドβテストである“クローズドベータテスト <新>南国島大作戦・模擬戦”で,いよいよ12月13日からテスター募集が開始され,12月21日〜23日の期間で実施される。
 本作のオリジナルにあたる「ディグダグII」は,1985年にアーケードで登場したタイトルだ。PCでは1998年に発売された「ナムコヒストリーVOL.3」に収録されており,最近ではPSPの「ナムコミュージアムVol.2」,ニンテンドーDSの「ナムコミュージアムDS」でプレイできる……のだが,なぜ20年以上経った今,PCオンラインゲームとして登場したのか? そうした素朴な疑問から今後のスケジュールに至るまで,バンダイナムコゲームスの開発ディレクターを務める森 一申氏,並びにベルクスの運営ディレクターである根木晴之氏に話を聞いてきた。

プロジェクト開始当初は補欠的な候補だった
「ディグダグII」のオンラインゲーム化


4Gamer:
 本日はよろしくお願いします。ディグダグアイランドが発表されたときは,かなり予想外のことでびっくりしました。いろいろと聞きたいことはあるのですが,まずはディグダグアイランドを開発することになった経緯から教えてください。

バンダイナムコゲームス 森 一申氏
画像集#002のサムネイル/「ディグダグアイランド〜南の島のプクプクポン〜」CBT直前インタビュー:22年前の名作が最新コミュニティツールを引っさげて甦った?
森 一申氏(以下,森氏):
 話は結構さかのぼってしまうのですが,3年前の2004年末,「ナムコの往年のアーケードタイトルをオンラインゲーム化したいね」という話をしたことが発端です。タイトル数を集めて「ナムコミュージアム」のオンライン版をいつか実現させたいというような漠然としたプランだったのですが。その後,実際に企画書を作って具体的に動き出したのが2005年末のことです。

4Gamer:
 なるほど。ナムコミュージアムのオンライン版ですか。その構想は非常に理解しやすいのですが,ディグダグアイランドはオンラインゲームの新作として開発されていますよね。オリジナルそのままでなく,オンラインゲームとしてリメイクしたのはどういった経緯からなのでしょうか。

森氏:
 私自身がオンラインゲーム担当だったので,その流れで自然とリメイクとなった感じですね。

4Gamer:
 ちなみに,森さんはどのようなタイトルに携わっていたのですか?

森氏:
 私は主に海外でのオンラインゲーム展開と「テイルズ オブ エターニア オンライン」の立ち上げを担当していました。それと並行して,カジュアルゲームのオンライン化を画策していたんです。

4Gamer:
 ナムコの往年のタイトルというと,それこそ数え切れないほどあるわけですが,その中で「ディグダグ」,しかも「ディグダグII」のほうを選んだのはなぜでしょう?

森氏:
 私個人としては,かなり以前からディグダグIIに目をつけていて,オンラインゲームにすると,純粋に面白くなるのではないかと思っていたんですね。まず「プレイヤーが八人で一斉に島崩しをしたらどうなるだろう?」という興味があって,ずっとチャンスを狙っていたんです。ただ,企画書の段階では5タイトルを候補に上げたんですが,そのときディグダグIIは補欠として考えていました。

4Gamer:
 補欠ですか。それはなぜですか?

森氏:
 ディグダグIIのオンライン対戦は絶対面白くなるという自信はあったのですが,ビジネスモデルとして成り立たせるアイデアが思いつかなかったんです。
 当時はほかのタイトルでサービスを開始して,順調に行ったらそのときディグダグIIをやればいいだろう,という感じで考えていたんですね。ところが,予想していたより周囲の受けがよくて,結果として最初にサービスするタイトルになりました。

ベルクス 根木晴之氏
画像集#003のサムネイル/「ディグダグアイランド〜南の島のプクプクポン〜」CBT直前インタビュー:22年前の名作が最新コミュニティツールを引っさげて甦った?
根木晴之氏(以下,根木氏):
 そうですね。最初,ディグダグIIのオンラインゲーム化というのは大穴的な位置付けでした。とはいえ,当時は「これからは“カジュアル”がキーワードになる」といわれていました。そうした時代の流れの中においても,「ディグダグIIは無理のない自然なものになってくれるだろう」という期待があったので,ならばそこを膨らませていきましょう,と。

森氏:
 実際に作ってみたら予想どおりというか,それ以上に面白くなりましたね。

根木氏:
 期待どおりというか,狙ったとおりの面白さが出ていると思います。ナムコさんが昔から提供してきたアーケードゲームの感覚,もっというなら日本のゲームが昔から持っていた「優しさ」や「扱いやすさ」といった細やかな感覚がよく出ていると思います。森さんも私もお互いに,まず課金アイテムありきのゲームにはしたくないという気持ちがあって,相当にやり合っ……意見を交わしたんですよ。

森氏:
 やってましたねえ(笑)。

4Gamer:
 なるほど,昔ながらのゲームの雰囲気を現代のオンラインゲームに落とし込むことが狙いだったわけですね。ところで今,課金アイテムの話が出ましたが,料金体系はどうなるのでしょう?

根木氏:
 それは未定といいますか,まだ非公開なんですが,お金をたくさん使わないと遊べないというものにはなりません。「お子様にも安心して遊んでいただけます!」と自信を持ってお届けできるようにがんばります。

重視したのは,いかにしてゲーム性を変えずにオンラインにするか


4Gamer:
 それでは,ディグダグアイランドを開発していく中で留意した点などを教えてもらえますか?

森氏:
 やはりディグダグという原作があるタイトルですので,オンライン化は非常に慎重に進めましたね。スタッフ間で企画を洗練させていく中で,当然ながらすべて3D化しようという話が持ち上がりました。技術的にも可能ではあったのですが,私としては2Dのキャラにこだわったんです。というのも,ディグダグのプーカァなりファイガーなりを“ちゃんと”再現したかったんです。

4Gamer:
 先ほどの話にもあった,往年のアーケードゲームの感覚につながるという部分ですね。

森氏:
 あとは私の中に,「ディグダグアイランド」をシンプルで繰り返し遊べるものにしたい,というのがありました。
 例えば,コンシューマゲームではよくある話ですが,攻略性を強めたりボリュームを出したりするために,アレンジとして当初はなかったギミックやモンスターを増やすことがありますよね。今回はそういったことをできるだけやらずに,攻撃方法はディグダグIIの“プクプクポン”と“島崩し”だけで,十分に対戦が面白くなるよう調整を進めました。

4Gamer:
 今回の目標は,いわば原点回帰というわけですね。

森氏:
 そうです。細かい話になりますが,島崩しをするための杭があります。あれを四人同時でないと押せない場面を作るとか,ちょっと考えただけでいろいろと思い付くんです。そうしたアイデアは山ほど出たんですが,あえて今回は排除しました。
 これは開発側としては相当勇気がいる決断でして,ベルクスさんに実際に遊んでもらって「面白くなってるね」とコメントをもらったときに,ようやくホッとできたということもありました。

4Gamer:
 ディグダグアイランドでは,時間が経過すると杭が増えていきますよね。あのアイデアは,新たな要素として面白いと思うのですが。

画像集#022のサムネイル/「ディグダグアイランド〜南の島のプクプクポン〜」CBT直前インタビュー:22年前の名作が最新コミュニティツールを引っさげて甦った?
森氏:
 あれはもともと私の構想にあったものなんです。私はよくRTSをプレイするんですが,RTSは30分なり1時間なりの1プレイ中に一つの“ストーリー”がありますよね。最初は街を作って,途中で軍隊を編成して,最後は戦争みたいな。ディグダグアイランドには,カジュアルゲームであっても,そういうストーリーを持たせたいというのがありました。

4Gamer:
 なるほど。なんとなく理解できます。

森氏:
 もちろんRTSみたいな大げさな流れにはできませんが,従来は1段階だった「ハリーアップ」を2段階にして,1プレイの流れを三つのパートに分けました。序盤はプクプクポンでの攻撃が中心で,島崩しはところどころといった程度なんですが,徐々に大規模になっていく。いろいろ検討した中で,それ以上のアイデアが出なかったので採用となりました。

根木氏:
 ゲーム全体で見ても,酒場で四人のパーティを組んで,船に乗って,“ベジタブル”を集めて,という流れが小気味いいテンポになってます。

初めて顔を合わせた4人が無理なく協力できる「ゴンドラシステム」


4Gamer:
 先ほど話にちょっと出ましたが,ディグダグアイランドでは四人対四人の対戦システムを採用しています。4対4という数字の根拠はどこから出てきたのでしょうか?

森氏:
 そこは,世の中のカジュアルゲームで4対4の八人プレイが主流だったので,まずは4対4から始めてみましょう,というのが理由ですね。
 最初は「八人で一斉に島崩しをしたらどうなるだろう?」という,半ば笑い話だったんですよ。「そりゃあカオスな感じで面白いよね」「面白いけど現実的なプレイは2対2かな」というように考えていたんですが,プレイ時間や杭の位置を調整していくうちに,4対4でも十分楽しめる内容となっていったんです。

根木氏:
 むしろ「4対4が一番面白い」といってもらえるような調整だったと思います。

画像集#005のサムネイル/「ディグダグアイランド〜南の島のプクプクポン〜」CBT直前インタビュー:22年前の名作が最新コミュニティツールを引っさげて甦った? 画像集#006のサムネイル/「ディグダグアイランド〜南の島のプクプクポン〜」CBT直前インタビュー:22年前の名作が最新コミュニティツールを引っさげて甦った?

4Gamer:
 なるほど。そういった感想について,開発側としては手応えを感じますか?

森氏:
 スタッフ間では「やっぱり4対4が面白い」という認識はあったんですが,2007年の初めにベルクスさんに確認してもらうまでは,やはり不安もありましたね。ベルクスさんに楽しんでもらって,はじめてそこで「これは行ける!」という確信が持てました。

4Gamer:
 人数を任意にせず,4対4を前提としたからこそという部分もありそうですね。

森氏:
 四人一組という部分では,今回採用した「ゴンドラシステム」もウリなんですよ。「ディグダグIIそのものをなるべく変えずに面白くする」というのは我々の“守り”の部分だったんですが,一方で攻めたいという気持ちもありました。その最たる部分がゴンドラシステムです。

4Gamer:
 ゴンドラシステムについて,少し詳しく教えてもらえますか?

森氏:
 カジュアルゲームに限らずオンラインゲームの多くでは,まずホストがルームを作り,ある程度人数が集まったらホストがゲームを開始するというスタイルが主流ですよね。でも,その流れに違和感を感じていた部分があったんです。

4Gamer:
 それはどのようなものですか?

森氏:
 なかなか人が集まらなかったりとか,せっかく人が集まっても1プレイ終わるとポロポロと人が抜けて,また誰かが来るまで待って……みたいな感じになりがちです。
 そんな状態では必然的にしっかりしたチームプレイもできないし,腰を据えてプレイしようと思ったら,友達同士でしか遊べない。そういうコミュニケーションではコミュニティが拡大していかないと思うんですよ。

4Gamer:
 確かに,連携や協力が必要なゲームでは,プレイヤーが固定化しがちな傾向にありますね。

森氏:
 なので,ポッと入ってきた人でも心地いいものはないかとずっと考えていました。目指したのは,MMORPGの即席パーティのようなものです。
 MMORPGでは,その場で集まった人達でパーティを組んで一緒に狩りをしたりチャットしたり,あるいは戦利品を分配したりと,30分とか1時間とか時間を共有できるじゃないですか。そこから新しく友達の輪が広がることもありますよね。そういったものをカジュアルゲームにも取り入れたかったんです。

4Gamer:
 その解がゴンドラシステムなんですね。

画像集#021のサムネイル/「ディグダグアイランド〜南の島のプクプクポン〜」CBT直前インタビュー:22年前の名作が最新コミュニティツールを引っさげて甦った?
森氏:
 そうですね。カジュアルゲームは1プレイが3〜5分と短いのでどうするかという問題もあります。もちろん3本勝負にするといったアイデアもありますが,もう抜本的に変えたかったんです。
 それで,まとまった時間を共有してもらうにはどうすればいいかと考えていたところ,スタッフから「四人でチーム組んで連戦にしちゃえばいいんじゃない」という意見が出まして,「それだ! 採用!」と(笑)。そこで,ゲーム内で出会った四人が一つのゴンドラに乗って連戦していく仕組みが出てきたんです。

4Gamer:
 確かに,一度ロビーでチームを組んだらずっとメンバーが固定される,というシステムはあまり見ないですね。

森氏:
 ゴンドラシステムを採用したことで,オンラインゲームとしては異例のボーナスステージを加えたりもしています。ボーナスステージは,「ゴンドラ単位でベジタブルを全種集めると登場する」という,昔のアーケードゲームっぽい要素ですが,ボーナスステージに行かないとダメ,というようなものではありません。
 「あと1〜2戦すればボーナスステージに行けるかも」というようなときに,「もう少し頑張るか」と続けてもいいですし,「今日はもうおしまい」と止めたとしてもデメリットはありません。このように,ゴンドラ単位で一緒に時間を共有してもらい,プレイヤー同士の意思で共有時間の長さを決められる仕組みにしてあります。

4Gamer:
 ボーナスステージがあることで,プレイ時間に区切りがつけやすいというのもありますね。

森氏:
 3本勝負みたいにシステム側で強制してしまうと,プレイ時間の区切りをプレイヤーが自由に決めにくいでしょう。あまり例を見ないシステムなので,面白いんじゃないかと思います。

画像集#023のサムネイル/「ディグダグアイランド〜南の島のプクプクポン〜」CBT直前インタビュー:22年前の名作が最新コミュニティツールを引っさげて甦った?
根木氏:
 今の一般的なオンラインゲームだと,表向きは同じルームにいる人は友達というイメージですが,実際のところ最初はライバルに近いですよね。何回か対戦したあとに,ようやく握手して仲良くなるといった。
 でもゴンドラシステムだと,たとえ一期一会であったとしても最初からみんな仲間なんです。こういうゲームは,これまでを振り返ってみるとあまりないと思います。あと,連戦も地味に効いてますよね。一緒にやって連勝できれば,親しくなりやすいのではないでしょうか。

森氏:
 今,根木さんはこう言ってくれてますけど,最初は一般的なゲームのように「普通のルームも用意してくれ」と圧力をかけられたんですよね。そこでけっこうせめぎ合いがありました(笑)。
 パブリッシャとしては,ゴンドラにとらわれない対戦とか,バトルロイヤルとか,さまざまな遊び方を提供したいというのはもちろん理解できます。しかし今回は,短期間での開発ということもあって,「まずは僕らの理想をやらせてください。ほかの遊び方については,おいおいやっていきましょう」というところで,納得してもらったわけです。

4Gamer:
 ということは,ゴンドラシステムのほかにグルーピングの機能はないんですね。

森氏:
 はい。現時点で用意しているのはゴンドラシステムだけになります。

4Gamer:
 となると,さまざまな事情でゴンドラからメンバーが抜けてしまう局面は避けられないですよね。チームからメンバーが抜けるとどうなるんですか?

森氏:
 減ってもメンバーは追加されません。二人抜けると解散になります。

4Gamer:
 2対2でやってみたいとか,三人となった場合にメンバーを追加できないのは厳しいという意見も出そうですが。

根木氏:
 いろいろ試して分かったのですが,極端な話,4対1になっても有利不利ってあまり出ないというか,上手ければ一人の活躍で勝てたりします(笑)。必ずしも不利になるというわけではありません。

森氏:
 今は1チーム四人ないし三人でのプレイを想定していますが,そうやって決めうちにしないと,一定以上のクオリティで面白さを提供できるかどうか,その判断にブレが出てしまいます。
 開発側の都合で申し訳ないんですが,4対1,2対1などのケースを想定すると,その都度マップをどうするかなど調整の量も膨大になります。それではいつまで経ってもスタートが切れないので,今回は1チーム四人ないしは三人という形を取りました。ただ,これが絶対ではないので,今後さまざまなスタイルが登場する可能性はあります。

4Gamer:
 一人活躍するだけで勝てることもあるということは,プレイヤーの腕が勝敗の鍵を握りそうですね。その場合,対戦相手を選ぶマッチングシステムが重要になるかと思うのですが,そのあたりはどうなっていますか?

根木氏:
 レーティングによるマッチングシステムを用意しています。勝てばレートが上がるし,負ければ下がります。強い相手に勝てば,それに応じてレートもより上がります。ゴンドラ同乗者の平均レートに応じてマッチングするので,よほどログイン人数が少ないときでもなければ,極端に差のある対戦という状況にはならないと思います。

森氏:
 ただ,友達同士で対戦したいという方には申し訳ないのですが,オートマッチングを採用しているので,現時点ではプレイヤーの意志で対戦相手を選べません。

4Gamer:
 ちなみに,ゴンドラに同乗するメンバーはどうやって選ばれるのでしょう? こちらもオートで決まるんですか?

森氏:
 いえ,通常のゲームのようにホストがゴンドラを作って,メンバーが集まるのを待ちます。どのゴンドラに乗るかは選べるので,友達同士で同じゴンドラに乗れます。

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シンプルなコミュニティツールを備えた癒しスペース「マイランド」


4Gamer:
 ディグダグアイランドのゲームシステムは一通り説明していただいたのですが,それ以外の部分についても教えてください。

画像集#010のサムネイル/「ディグダグアイランド〜南の島のプクプクポン〜」CBT直前インタビュー:22年前の名作が最新コミュニティツールを引っさげて甦った?
森氏:
 ユーザーは「マイランド」という自分の島を持てます。当初の企画ではオマケのようなものとして,対戦で獲得したアイテムを飾る場所,2Dでペタペタ貼るだけのようなシンプルなものを考えていました。そこに友達が入場できて,チャットできたり一言メッセージを残せる伝言板を用意したり,程度で考えていたんですが。

4Gamer:
 文字どおり,おまけ要素という感じですね。

森氏:
 ところが,開発が始まったらスタッフに欲が出てきて,どうせやるなら3Dにしたいと言い出したんです。私としては,期間内にできるならいいだろうと思い,そのまま進めてもらったんですが。
 ベルクスさんは,また違ったベクトルの考えを持っていて,当初の企画書からSNSのようなものをイメージしていたようで。そこからが大変で,ランダム訪問機能や足あと機能を付けてくれ,日記を書けるようにしてくれと,次から次へと要望が来まして(笑)。

根木氏:
 開発過程において,シンプルどころかアレもコレもとかなり構想が広がったんですよね。それを一度すべて削ぎ落として研ぎ澄ましたというか,ゲームそのものの面白さを見失わないようにしましょうという部分では,お互いにすごく慎重でしたね。最終的には,いい形に落ち着いたと思います。

4Gamer:
 ゲーム本編と同じく原点回帰という感じですね。

根木氏:
 ゲームを立ち上げるとマイランドから始まるのですが,ボーっと画面を眺めながら波の音を聞いているだけでも気持ちいいと思いますよ。マイランドでは,画面上のキャラクターを操作できないんです。勝手に動き回るのを見ながら癒されるとでもいいますか,キャラクターが島の中で暮らしているのを眺めて楽しむものですね。友達を呼んでチャットで雑談しているうちに,じゃあ一緒にゲームでもやりますかといったような感じになるといいですね。

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森氏:
 まあ,これも一つの挑戦です。ゲームはアクティブ,マイランドではまったりというハイブリッドコミュニケーションとでもいうような。正直,我々としてもプレイヤーの方々にどう受け止められるかまったく分からない部分です。ただベルクスさんの受けが非常によかったので,このまま緩やかなコミュニティの受け皿になっていくのかな,なるといいなと思っています。

4Gamer:
 最終的に,どのようなコミュニティツールが実装されたのですか?

森氏:
 フレンドのマイランド訪問,メール,足あと,一言伝言板,チャット,あとはほかのプレイヤーのマイランドをランダムに訪問する“ランダム放浪”です。コミュニティツールとしては日記が書けないくらいで,なかなか充実しているのではないでしょうか。

4Gamer:
 マイランドには,最大で何人入れるのですか?

森氏:
 いまのところは自分自身も含めて八人です。

4Gamer:
 アバターといいますか,プレイヤーキャラクターはどのくらい用意されているのでしょう?

根木氏:
 まず男女の性別があって,髪型と色が選べます。あとはアバターというかコスチュームが選べるので,それで個性を演出してもらうという感じですね。

森氏:
 皆さんが期待しているようなナムコキャラクターのコスチュームも用意しています。

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4Gamer:
 料金体系は未定とのことですが,もしアイテム課金制を採用するとしたら,そうしたコスチュームが課金対象になりそうですね。

根木氏:
 詳細は時期が来たらお話させていただきたいのですが,単純なアイテム課金の方向には行かないようにしようかと考えています。もちろん現実のお金で買えるものはありますが,お金を出さないと絶対に手に入らないという形にはなるべくしたくありません。こちらの意図そのままに受け止めてもらえるかどうかは分かりませんが,できるだけ多くの人達が納得できる形にしたいなと。

4Gamer:
 ゲーム内通貨とリアルマネーのハイブリッドとかですかね?

根木氏:
 そのあたりは,いずれ発表しますのでそのときまでお待ちください。
 今回,バンダイナムコゲームスさんとベルクスが組むにあたって,まずはなるべく多くの,そして幅広いプレイヤー層にプレイしてもらうことを目標に掲げています。
 お金がないと遊べない,ゲームのごく一部しかプレーできない,課金アイテムがないと十分に遊べないとなると,短期的な収益は上がっても,プレイヤー層や市場の拡大には結び付かないだろうと考えています。

4Gamer:
 かなり大きな視野で考えた結果というわけですね。

根木氏:
 楽観的かもしれませんが,たくさんの人に遊んでもらってこそのタイトルだと思いますし,そうすれば結果はあとからついてくるでしょうし,企業としては,全体で収支がプラスになればいいという考えもあります。いずれにせよ課金形態は,課金の有無にかかわらず,ほぼイコールのことができるような形を予定しています。

4Gamer:
 なるほど。

根木氏:
 かつてアーケード版やファミコン版のディグダグシリーズをプレイした30代のお父さんが,お子さんと一緒にディグダグアイランドを遊ぶというシチュエーションもあるでしょう。さまざまな角度から,プレイヤーの皆さんが示すであろう反応をシビアに捉えなければいけませんよね。

4Gamer:
 なんとなくディグダグアイランドの料金体系が見えてきたような気もしますが,詳しくは正式発表を待ちたいと思います。


従来のゲームユーザーに捉われない幅広い層を想定


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4Gamer:
 少々厳しめの質問になりますが,オリジナルのディグダグIIは,ステージクリア方式でした。ディグダグアイランドでは,ステージの生成はランダムとなっていますが,先が見えないというか,延々と同じようなステージが続くと飽きるのでは,という心配もあるのですが。

森氏:
 今回のように幅広いプレイヤー層を対象としたゲームの場合は,極端な話,内容に飽きられてしまってもいいという部分があると思うんです。
 というのは,一度ゲームから離れた場合,MMORPGなどでは大きなアップデートがあったりプレイヤー全体のレベル帯が上がったりして,例えば半年後に思い立ってまた遊んでみようとなった場合に,復帰が難しい場合がありますよね。

4Gamer:
 そうですね。新鮮な気分になれるというのもありますが,あまり離れすぎていると,ゲームの内容が変わり過ぎてついていけないこともありますね。

森氏:
 ディグダグアイランドの場合,基本の部分が変わらないので,しばらくゲームから離れていても,すぐに馴染めると思います。そういった普遍的な存在としてあり続けていきたいんです。
 もちろん,私はMMORPGなどのスタイルも好きなのですが,ディグダグアイランドに関しては,とことんプレイもゆるゆるプレイも受け止められるようなコミュニティを目指しています。それをベルクスさんに受け入れてもらえたのは嬉しいですね。

根木氏:
 もちろん今後ルールの追加や機能拡張などはしたいですが,いつ戻ってきてもディグダグアイランドの基本はディグダグIIというコンセプトは変わらないほうがいいと思いますね。

4Gamer:
 新規タイトルなら「もっともっと」と求められてしまうかもしれませんが,ディグダグは25年,ディグダグIIも22年という歴史を持っている作品です。プレイヤーにとっては,むしろ変わらないことがいいのかもしれませんね。

森氏:
 ああ,そのフレーズいいですね。某社のビールみたいだ(笑)。
 先ほどの「飽きが来る」という質問ですが,例えばディグダグアイランドでは経験値やレベルの概念こそありませんが,称号を250くらい用意しているんですね。遊び方次第でさまざまな称号が得られるので,人が持っていないような称号を探し求めてとことん遊んでいただくというのもありだと思うんですよ。

4Gamer:
 それも一種のやり込み要素ですね。

画像集#024のサムネイル/「ディグダグアイランド〜南の島のプクプクポン〜」CBT直前インタビュー:22年前の名作が最新コミュニティツールを引っさげて甦った?
森氏:
 ディグダグアイランドでは,モードではなく,バリアントルールというものを採用しました。耳慣れない言葉かもしれませんが,これはボードゲームの世界でよく使われる言葉で,基本のルールやシステムは変えずに,一部勝敗条件を変えたりしてゲームのさらなる魅力を引き出すというものです。ディグダグアイランドでは,ディグダグIIの基本ルールは変えないのですが,プクプクポンが使えなかったり,スコアではなく退治した敵の数を競ったりと,ルールの一部を変えて遊べるようにしています。

4Gamer:
 それはプレイヤーが選べるものなのですか?

森氏:
 いえ,そこはルーレット形式で,どのルールになるかはプレイ直前まで分かりません。最初は基本ルールでしか遊べないのですが,レーティングが上がるとルールのバリエーションが増えるようになっています。まあ,それでも飽きるときは来ると思いますが,それはそれでいいと思うんです(笑)。

根木氏:
 ディグダグIIという完成されたゲームがありますから、バンダイナムコゲームスさんはそのゲーム性を変えずに,いかにオンラインゲームとして成立させるか,という部分にこだわっていたんですよね。プクプクポンと杭打ちという二つのアクションだけでも掘り下げる余地がまだまだあります。完成されたゲーム性を損なわずに,初心者と上級者が一緒にプレイしても楽しめる状況を作るかが,このゲーム自体を成長させていく鍵になると思います。

4Gamer:
 今のところプレイヤー同士の対戦限定という仕様ですが,将来的に対CPU戦などは登場するのでしょうか?

森氏:
 個人的には対CPU戦もやりたいと思っているのですが,現在はオンラインでの対戦要素の充実を優先している状況です。

根木氏:
 ソロプレイなどの需要があるのは重々承知していますので,今後の課題として追加を検討していきます。

4Gamer:
 それでは,ディグダグアイランドの今後のスケジュールを教えてください。

根木氏:
 12月13日にクローズドβテストの募集を開始します。今回は少し募集方法にこだわりがあって,基本はオープンβテスト同様,登録者全員が“ログインできる権利”を得られるようにします。ただ,「今日は同時接続で1000人までしか入れません」といった形で,同時接続できる参加者数の制限を段階的に増やしながら実施させていただく予定です。

4Gamer:
 満員になったら入れないわけですね。

根木氏:
 そうですね。空きができるのを待っていただくことになります。普通のお店のように「混雑してるので少々お待ちください」といった感じでやりたいなと。人数制限は一時的なものですから,入れなかったときは時間をずらしてログインしていただければと思います。

4Gamer:
 なるほど。同時接続者数を高い水準でキープするという面では,いい方法ですね。

画像集#025のサムネイル/「ディグダグアイランド〜南の島のプクプクポン〜」CBT直前インタビュー:22年前の名作が最新コミュニティツールを引っさげて甦った?
根木氏:
 プレイできるかどうかは当日の混雑状況による,というのはプレイヤーの皆さんにご迷惑をおかけしてしまいますが,先に言ったテストの主旨と,そしてできるだけ多くの人にプレイしてもらいたいという考えなので,ご了承いただければと思います。クローズドβテスト終了時にはキャラクターデータは消去されますが,正式サービス時にささやかながら特典を用意させていただきますので,まずは登録していただければと思います。

4Gamer:
 クローズドβテストでの最大同時接続者数はどのくらいを予定しているんですか?

根木氏:
 具体的な数字は検討中ですが,最初は確実な数から始めて,期間中徐々に増やしていければ,と思っています。

4Gamer:
 その後の予定はどうでしょう?

根木氏:
 テストの結果次第という部分もあるので確定的なことは言えませんが,問題がなければ,できるだけ間を置かずにオープンβテストなど先のステップに進めていきたいと思います。

4Gamer:
 ナムコブランドといえば,ハンゲームでサービス中の「プロ野球 ファミスタ オンライン2」の登録会員数が先日100万人を超えましたね。ディグダグアイランドもその数字が目標になるんでしょうか?

森氏:
 まあ胸を借りるとでもいいますか……というのは冗談で(笑),どちらも弊社のタイトルですが,ターゲット層もゲーム性も異なりますので共にプレイヤー層を広げていきたいですね。ディグダグアイランドでは,女性や十代など,より幅広い層がターゲットになっています。

4Gamer:
 それでは最後にメッセージをいただけますか? できれば,かつてゲームセンターで連コインをしてディグダグを遊んでいたお父さん世代と,ディグダグ自体を知らないという若い世代に向けて。

森氏:
 私も年齢的に1980年代のゲームを遊んで育ちました。あの頃のよさを失うことなく,25年の時を経てディグダグIIをオンラインゲームとして再現してみました。実際のところ,開発スタッフだけでなく弊社の多くの人間に監修してもらったので,随所に“らしさ”が出ていると思います。懐かしいキャラクターやBGMがちょっぴり新しくなってますので,ぜひ遊んで涙していただけるといいかなと思います(笑)。
 新しく始めていただく方には,ゲームとしてもコミュニケーションツールとしてもやさしく仕上がっていますので,ぜひこの機会に一度触ってみてください。

根木氏:
 若い子達は,ご両親や恋人とこのゲームをきっかけにハッピーな感じで盛り上がって欲しいですね。昔のディグダグIIを知ってる人は「まんまじゃん」と思ってもらえるでしょうから,ぜひ実際に触れてみてください。いま遊んでも絶対面白いと思います。

4Gamer:
 本日はありがとうございました。


 20年以上もの歴史を誇る人気タイトルを,ゲーム性を変えずに対戦とコミュニティに特化した最新のオンラインゲームにリメイクする。それをビジネスとして成功させるのは難しいことだ。
 インタビュー中に出たように,リメイクのさじ加減一つを取ってもゲームの印象はがらりと変わってしまうだろうし,パッケージではなくオンラインゲームであることの意味を持たせる必要もある。

 1980年代のゲームで育ち,今なお各種オンラインゲームをプレイし分析し続ける森氏ならではのこだわり,そして,根木氏をはじめとするベルクスのスタッフが,パブリッシャとして単に売上を求めるのではなく,森氏の理想を理解し協力していく姿が伺える,非常にいい雰囲気の取材現場だった。
 インタビュー中にも話題に上ったが,ハンゲームでサービス中の「ファミスタ オンライン2」の登録会員数が100万人を超えたように,往年の人気タイトルのオンラインゲーム化に注目するゲーマーは多いだろう。ディグダグアイランドの今後,まずはクローズドβテストの動向に注目したい。
  • 関連タイトル:

    ディグダグアイランド〜南の島のプクプクポン〜

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