
連載
インディーズゲームの小部屋:Room#406「Mini Metro」

近頃はせっせと錬金術でアイテムを調合している筆者がお届けする「インディーズゲームの小部屋」の第406回は,Dinosaur Polo Clubの「Mini Metro」を紹介する。本作は,実在する12の都市をモデルにしたマップで,地下鉄網を開発するというシミュレーションゲームだ。この年末は錬金術だけでなく,遙か未来の遠い銀河で宇宙戦争もしたいし,核戦争後の世界でサバイバルもしたいしで,寝不足確定です。
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本作においてプレイヤーは,ロンドン,ニューヨーク,パリ,ベルリン,メルボルン,香港,大阪,サンクトペテルブルク,モントリオール,サンパウロ,カイロ,オークランドという,実在する12の都市をモデルにしたマップで地下鉄網を敷設していくことになる。強いてジャンル分けすれば,鉄道開発シミュレーションということになるが,プレイヤーがやることといえば駅と駅の間に線路を引き,列車を走らせるだけと簡単で,肩肘張らずに遊べるのが特徴だ。
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ゲームの目的は,この地下鉄網が破綻しないように,できるだけ長く運営すること。ゲームを開始すると,マップ上に3つの駅が表示されるので,まずはこれらを線路でつなぐ必要がある。やり方は,駅と駅の間をマウスでドラッグするだけだ。線路を敷設する際は,画面下のインタフェースを使って,路線を切り替えることもできる。しばらくすると乗客がやって来て,地下鉄に乗って移動を始める。
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最初のうちは利用客も少ないが,時間と共に少しずつ乗客が増え始め,それと同時にマップのどこかに新しい駅が作られる。新たな駅ができたら,それまでの路線を延長するか,新しい路線を引くかして既存の地下鉄網に接続してあげよう。
ゲーム内の時間で1週間が経過するごとに新しい先頭車両が手に入り,これに加えて,後続車両,路線,橋,トンネルなどを追加するアップグレードも,ランダムに表示された2つのうち,好きなほうを取得できる。
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毎週追加される先頭車両を使うと,1つの路線で複数の列車を運行できるようになり,後続車両を先頭車両につなげると列車を複数両編成にできる。乗客の増加に合わせて,これらのアップグレードをうまく活用しつつ,すでにある路線を拡張したり,撤去して効率的に敷設し直したりしながら地下鉄網を維持していくのだが,対応が追い付かずに乗客が駅からあふれてしまうとゲームオーバーだ。
ゲームモードは,どれだけ長く地下鉄網を運営できたのかを競う「ノーマル」,混雑が発生せず好きなだけ地下鉄網を発展させられる「エンドレス」,一度設置した線路や列車は撤去できず,できるだけ長く地下鉄網を維持していく「エクストリーム」の3つ。マップ上のどこに新しい駅が作られるかは毎回ランダムに変化し,選んだ都市によって乗客の増加傾向なども異なるので,飽きずについついプレイしてしまう。
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直観的で必要最低限のインタフェースと,ロンドンの地下鉄マップをデザインしたことで知られるハリー・ベックの作風を参考にしたシンプルなアートワークが美しく,肩の力を抜いてほどほどに忙しい地下鉄開発が楽しめる本作。公式サイトでは,Unity Web Playerを使ってロンドンのマップが遊べる体験版が用意されているので,興味を持った人はまずはそちらをお試しあれ。また,製品版はSteamにて980円で発売中だ。
■「Mini Metro」公式サイト
http://dinopoloclub.com/minimetro/![]() |
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Mini Metro is a registered trademark of Codepoint Limited
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