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インディーズゲームの小部屋:Room#287「Rogue Legacy」

山梨県で今年初めて気温が39度を超えた頃,風邪を引いて鼻水をすすり上げていた筆者がお届けする「インディーズゲームの小部屋」の第287回は,Cellar Door Gamesの「Rogue Legacy」を紹介する。本作は,主人公が死ぬたびにその子供があとを継いで戦っていくという,横スクロールのローグ系アクションRPG。一族の遺産を相続しつつ,一度入ったら二度とは出られぬ呪われた城で,世代を超えた冒険を繰り広げるのだ。うう,また熱が上がってきた……。
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冒頭でローグ系と書いたように,本作は足を踏み入れるたびに内部の構造が変化する城を舞台に,テンポのいい軽快なバトルと探索が楽しめるアクションRPGだ。
この城は一度入ったら死ぬまで出られず,そのとき操作していた主人公が力尽きると,それまでに集めたお金やアイテムなどを引き継いで,次の世代のキャラクターが冒険を続けていくという仕組みになっている。死ぬまで出られないのに,いったい誰が先代の遺品(?)を城から持ち出しているのかは謎だ。
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それはともかく,後継者は毎回3人の候補から,1人を選べるようになっている。それぞれの候補者には,ナイトやバーバリアン,メイジといった職業と,さまざまな“特徴”がランダムで設定されており,この中から自分の気に入ったキャラクターを選ぶのだ。職業ごとに異なる特技が使えたり,HPやMPの上限値に差があったりするのはもちろんだが,ここではむしろキャラクターに与えられる特徴のほうに要注目。
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例えば,近眼のキャラは遠くのものがぼやけて見えるし,遠視だったら逆に近くのものがよく見えない。このほかにも,ちょっと頭がボケていて地図が使えなかったり,文字がうまく読めなかったり,虚弱体質のせいで敵の攻撃を食らうと大きく吹き飛ばされたり,ゲイだったりと,ゲームプレイに直接関係してくるものから,あんまり影響がないものまで,30種類以上の特徴が用意されているのだ。
これらが毎回ランダムで組み合わされるため,同じ職業のキャラクターであっても少しずつ違ったプレイが楽しめるのが面白い。ちなみにゲイであってもゲームプレイに大きな影響はないが,どんなことが起こるのか気になる人は実際に遊んで確かめてみよう。
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先代が生前に持っていたアイテム類は,そのまま次の世代に受け継がれ,お金は自分の館の拡張や,アイテムの購入などに使用できる。館を拡張すると,鍛冶屋やエンチャント屋などがやって来て,武器・防具の購入や,装備品への特殊効果の付与が行えるようになるほか,建築家がいれば,マップの構造が変化しないように固定してもらうことも可能だ。ただし,マップを固定すると建築家への手数料として,探索中に入手できるお金が減ってしまう点には注意してほしい。
さらに,キャラクターのステータスアップや,新たな職業のアンロックも,すべて館の拡張を通じて行うことになる。城の入り口にはカロンという名の門番がおり,城に入るたびに通行料として有り金全部を取られてしまうので,けちけちしないで,お金はすべて使い切ってしまおう。
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ここまで便宜上,冒険の舞台をひと言で“城”と説明してきたが,マップは実際には城,森,塔,ダンジョンという大きく4つのエリアに分かれており,それぞれのエリアにボスが存在する。どの順番で攻略していくかはプレイヤーの自由で,すべてのボスを倒すと,城のエントランスにある大扉を開けられるようになる。果たして,その扉の奥で待つ大ボスの正体とは?
……というわけで,興味を持った人は,まずは公式サイトで公開されている体験版をお試しあれ。また製品版は,SteamやGamersGateなどで14.99ドル(公式サイトでは15ドル)にて発売中だ。
■「Rogue Legacy」公式サイト
http://www.roguelegacy.com/![]() |
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