連載
インディーズゲームの小部屋:Room#78「Impetuth」
ゲームの目的は,主人公「イルス」を操作し,さらわれてしまった「フリージア姫」を助けること。5種類の武器を使いこなし,12のエリアに分かれた全5ステージを攻略するのだ。
イルスの操作は,方向キーでの移動とショットのみと非常にシンプルだ。しかし,姫の救出に意気込んで出発したのはいいものの,初期状態のイルスはとてつもなく弱い。まず第一に,足がとんでもなく遅い。おまけに,鎧は敵の攻撃に一度でも触れると壊れてしまう。鎧がなくなった状態でもう一撃食らってしまうと,残機が一つ減るのは言うまでもないだろう。イルスには,姫を助ける前にまずは足腰を鍛えて,もっと頑丈な鎧を着てこいとアドバイスを送りたいところだが,なかなかにシビアなゲームバランスもまた,実に1980年代っぽい。
また,宝箱から出現するパワーアップアイテムを取ることで,使用中の武器を3段階まで強化できる。どの宝箱から,どの武器が出現するかは決まっているので,場面に応じて武器を切り替えていくのがゲーム攻略のポイントだ。
しかし,武器を交換するとパワーアップがリセットされてしまうので,むやみに変更するのはかえって不利だ。筆者のオススメは,パワーアップすると前後左右に連射可能な槍だ。弓矢も前方を広範囲に攻撃できるが,正面の攻撃力はやや低いので,硬い敵やボスキャラを相手にするには少々分が悪い。武器の選択に悩んでいる人は槍をメインにしつつ,一部のステージでは鉄球と使い分けるのがいいだろう。
さらにステージ上には,イルスの助けを待っている兵士や民間人がおり,救出するとオプションのように連れ歩けるのが本作のもう一つの特徴だ。助け出した民間人は,ただイルスのうしろをついてくるだけだが,兵士は攻撃のサポートをしてくれる心強い味方になる。
兵士と民間人はどちらも当たり判定があり,敵弾を防ぐ壁役にもなってくれる……が,あまり攻撃を受けすぎると死んでしまうので注意が必要だ。まあ,騎士道精神など欠片も持ち合わせちゃいない筆者としては,味方をかばって自分が死んでしまっては元も子もないので,姫を助け出すための礎となって散ってもらうことにしている。というか,とてもじゃないが避けきれません。
今回は本作のプロモーションムービーを掲載したので,こちらでゲームの雰囲気を確認してみよう。
ところで,プロモーションムービーにもあるとおり,本作の開発には,キャラクターデザインにメガドライブの名作「シャイニングフォース」シリーズのデザインを手がけた玉木美孝氏,作曲に数々のゲームミュージックを手がけてきた細江慎治氏,坂本昌一郎氏など,一流のスタッフが参加している点も見逃せない。ほかの開発スタッフも,名前を聞けば誰もが知っているような作品を作り上げてきたプロばかりだ。
本作の公式サイトでは,ステージ3のみプレイできる体験版が公開されているので,かつてMSXやファミコンに熱中したというオールドゲーマーも,ファミコンはともかくMSXなんて見たことも聞いたこともないという人も,ぜひ一度お試しあれ。また,製品版はパッケージ版が1500円,ダウンロード版が1575円(共に税込)にて発売中だ。
さらに,本作の応援バナーを自分のサイトやブログに設置して応募すると,抽選で10名に細江氏&坂本氏のサイン入りサウンドトラックCDが贈られるキャンペーンが,公式サイトにて実施されている。キャンペーンの募集期間は本日2月25日から3月31日までとなっているので,この機会をお見逃しなく。
■「Impetuth」公式サイト
http://o-games.info/Impetuth/- この記事のURL:
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