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男色ディーノのゲイムヒヒョー ゼロ:第597回「『EA SPORTS UFC 4』は痛みがリアルに伝わるゲイム」
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印刷2020/09/03 11:00

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男色ディーノのゲイムヒヒョー ゼロ:第597回「『EA SPORTS UFC 4』は痛みがリアルに伝わるゲイム」

画像集#001のサムネイル/男色ディーノのゲイムヒヒョー ゼロ:第597回「『EA SPORTS UFC 4』は痛みがリアルに伝わるゲイム」

著者近影
画像集#002のサムネイル/男色ディーノのゲイムヒヒョー ゼロ:第597回「『EA SPORTS UFC 4』は痛みがリアルに伝わるゲイム」
 何度となく言ってきておりますが,私,プロレスを生業としております。そうするとね,やはりどうしても避けて通れない世間からのイメージと戦わねばならないケースがよくありまして。これすなわち“野蛮なもの”というイメージね。
 本来,こういうことをこちらから言いたくないんだけど,それでも昨今の世の中の雰囲気からすると,ちょくちょく言っておいたほうがいいんでしょうね。「リング上の出来事と一般社会での出来事を一緒にしないでくれ」と。
 例えば,人を殴っちゃいけない。これは社会生活においては当然のことよ。ただ,リング上では許される。それはなぜか。それを見せるビジネスだから。
 ところで,私もそろそろ言われ始めているのよね。「リング上で性癖を出すのは不謹慎だ」って。正直,それを言い始めたら人を殴るのだってダメだし,格闘技だけでなくさまざまなスポーツ競技がすべて成立しなくなっちゃうと私は思っているのよ。
 だって,社会では“ハラスメント=相手が嫌がること”をしちゃいけない。これは当然。でも競技の場合,相手に勝つためには相手の嫌がることをしなきゃいけないわけで。勝負ってそういうもんだからね。もちろん,その競技から離れたところでは,人間関係を含めて嫌がらせをしちゃいけないわよ。でも,競技の中でだったらそこはもうほっといてやれよと思うのです。
 まとめましょう。競技の外でのパワハラやセクハラはダメ。でも,競技の中でかつルールの範囲ならいいんじゃないか。ま,セクハラに関してだけ言えば,プロレス特有のあいまいなルールだからできることだけどね。
 ……ってことを,“リング上”や“見世物の範囲内で”ルールに則ったセクハラを行う私が説明するって,とても野暮なのよ。本来は私,なるべく「アイツ,普段からヤベー奴だ」って思われたいのに。けど,そうすると一般常識に照らし合わせて苦情を申し立てる人が出てくる。ここ数年はとくに。なのでこうやって説明せざるを得なくなっちゃったのよね。
 とはいえ,好き嫌いに関しては見る人に委ねられる部分だから,そこは自由に感じてもらっていいわよ。お客さんの権利でもあるしね。ただ,それぞれの世界のルール内で成立しているものに対して,自分が嫌いだからといって,一般常識と照らし合わせて不満を押し付けるのは勘弁していただけないかという,いわばお願いですねこれは。わざわざこの連載を読んでくださっている読者の皆さんにお願いしてもしょうがない気はするけど。
 “好きか嫌いか”“合うか合わないか”の感じ方は自由。結局言いたいことは,消費者は何を思おうと自由だけども,提供者にも言い分があってそちらも尊重してもらえないですかねってことでしょうか。

画像集#003のサムネイル/男色ディーノのゲイムヒヒョー ゼロ:第597回「『EA SPORTS UFC 4』は痛みがリアルに伝わるゲイム」
 さて,話は逸れましたが。今週は「EA SPORTS UFC 4」PlayStation 4 / Xbox One)について。世界最大の総合格闘技団体UFCを題材としたゲイムの最新作ですな。
 私は,プロレスとそれ以外の格闘技の違いとして,“相手の技を受けるか否か”を挙げるわ。プロレスって相手の技を受け止めるかどうかの選択が常にあるのよね。一方,技をかけるならかけるで,相手を完全に壊さないようにする。その中での駆け引きがあるわけ。そこがプロレスの特徴で面白いところだと思ってるんだけど,今はその話はいいや。
 要はプロレス以外の格闘技は,相手にいいところを出させず勝つのが基本になってくるわけ。さっきの話で言うと,相手の嫌がることをやってでも勝つことを目指すって話ね。どちらが好きかは人それぞれでしょうけど,ことゲイムに落とし込むことに関して言えば,プロレス以外の格闘技のほうが親和性が高いと思うの。プレイヤーが勝つための操作をすればいいわけだから,「このあたりで相手の技を受けて,相手のいいところも引きだそう」とか,そういうことは考えなくていい。EA SPORTS UFC 4もまさにそれ。

画像集#006のサムネイル/男色ディーノのゲイムヒヒョー ゼロ:第597回「『EA SPORTS UFC 4』は痛みがリアルに伝わるゲイム」 画像集#007のサムネイル/男色ディーノのゲイムヒヒョー ゼロ:第597回「『EA SPORTS UFC 4』は痛みがリアルに伝わるゲイム」

画像集#008のサムネイル/男色ディーノのゲイムヒヒョー ゼロ:第597回「『EA SPORTS UFC 4』は痛みがリアルに伝わるゲイム」
 もうね,超リアルとしか表現できないのよ。人間が人間をゲイムで殴るとこうなるんだな,関節を極めるとこうなるんだなっていう。もちろん,ゲイムだから大げさな部分はあるわよ。でも,実際のUFCでも,顔は腫れるし血は出るし失神もする。その表現はしっかりとしている。そんな,痛みがダイレクトにかつリアルにプレイヤーに伝わるのが,このゲイムの面白さなんじゃないかしら。
 格闘ゲイムは世に数多くあれど,痛みがこれほどリアルに伝わるゲイムはUFCを置いてほかにないんじゃないかしらね。誤解を恐れず言えば,プロレスを含めた格闘技って確かに野蛮なものかもしれない。けど,決して無法なものではない。リング上(UFCの場合はケージ内)は,一般社会と別の世界なの
 子供がマネしたらどうする? リング上やケージの中は特別な場所なんだって教えてあげればいい。それ以外の場所ではやっちゃいけないんだよって。
 繰り返しになるけど,リング上やケージ内で起きることは,この世界の出来事ではあるけど,別世界のものでもあるの。そういう特殊な仕事場。その特別な場所が,EA SPORTS UFC 4では自分の操作で体験できる。そもそも血や痛みが苦手な人にはオススメはできないけど,普段はできない,“人を殴るリアル”を感じたい人にはオススメ。めちゃくちゃよくできてます。
 ちなみに私,最近のUFCの選手をほぼ知らないから,この選手はうまく再現できているな〜みたいな見方はできません。そんな私でも楽しめたから,ライトにゲイムをプレイして気楽にスッキリしたい人にも向いているんじゃないかと強く思うわ。ぜひ。

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 というわけで,今週はEA SPORTS UFC 4がめちゃくちゃ面白いって話と,リング上(ケージ内)は社会とは一線を画した特殊な場所だってことを伝えたい回でした。ってここまで書いて頭によぎったんだけど,私が所属するDDTプロレスはリングが無いところでもプロレスをヤっちゃう団体だったことを思い出したわ……。その場合も……まあ……特殊だからね。ホラ,リングなんて概念だから。プロレスで起こったことはすべて特殊なの!
 というわけで,プロレスラーが見せ物として行うことは,決してマネしないように! なぜなら特殊だから! ……最後の最後でプロレスのあいまいさが出てしまったわ……。そんな感じでまた来週。

今週のハマりゲイム
PlayStation 4:「EA SPORTS UFC 4
Nintendo Switch:「妖怪学園Y 〜ワイワイ学園生活〜」「eBASEBALLパワフルプロ野球2020
iOS:「龍が如く ONLINE
iOS:「ハンドレッドソウル
iOS:「ウイニングイレブン カードコレクション

■■男色ディーノ(プロレスラー)■■
ディーノ選手が所属するDDTプロレスは,今週末の9月5日に大阪・アゼリア大正ホール大会「大正ドラマティック浪漫譚2020」を,週明けの7日に東京・後楽園ホール大会「Get Alive 2020」を開催します。ディーノ選手は大阪大会では高木三四郎選手とのタッグで,クリス・ブルックス選手&魔苦・怒鳴門選手と対戦予定。後楽園大会では立花誠吾選手&世志琥選手とのタッグで,樋口和貞選手&坂口征夫選手&赤井沙希選手が持つ,KO-D6人タッグのベルトに挑みます。今回ももちろん「敵味方関係なく全員ぶっつぶす」とのことでした。
  • 関連タイトル:

    EA SPORTS UFC 4

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