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Windows 7 RTM対応の「ATI Catalyst 9.7」がVista&7向けに公開。XP用は23日深夜リリースか
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印刷2009/07/23 13:52

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Windows 7 RTM対応の「ATI Catalyst 9.7」がVista&7向けに公開。XP用は23日深夜リリースか

Windows 7対応に向けたATI Catalystの歴史
画像集#002のサムネイル/Windows 7 RTM対応の「ATI Catalyst 9.7」がVista&7向けに公開。XP用は23日深夜リリースか
 北米時間2009年7月22日に開発が完了し,RTM(Release to Manufacturing,量産体制)に入った「Windows 7」。そんなWindows 7 RTMへの正規対応を謳う初のグラフィックスドライバ「ATI Catalyst 9.7」(以下,Catalyst 9.7)が,RTMの発表に合わせる形でAMDから公開された。
 2009年7月版「ATI Catalyst」の対応GPUはATI Radeon HD 2000シリーズ以降で,対応チップセットは「AMD 740G」を除くAMD 7世代の製品群。「Display Driver」のバージョンは,先月の「ATI Catalyst 9.6」の8.62から0.012上がった8.632となっている。

 なお,日本時間7月23日13:00時点で,公開されているのは英語版の32/64bit版Windows Vista/7用のみ。AMDによると,Windows XP用は,「明日」,つまり,日本時間23日深夜以降の公開予定になっているという。日本語を含む多言語版や,チップセットドライバに関する言及は見つけられなかったが,おそらくこれも同じタイミングだろう。
 というわけで,すぐにWindows Vista/7用の最新版グラフィックスドライバを入手したい人は,下に示した4Gamerの最新ドライバリンクページを利用してほしい。

4Gamer最新ドライバリンクページ
※お詫びと訂正:
初出時,日本語対応であるとしていましたが,まっさらなシステムを用意して再度確認したところ,日本語表示はできませんでした。お詫びして訂正します。多言語版は,23日深夜以降に公開されるものと思われます。

シングルカード構成時のパフォーマンスをWindows 7とVistaで比較したスライド
画像集#003のサムネイル/Windows 7 RTM対応の「ATI Catalyst 9.7」がVista&7向けに公開。XP用は23日深夜リリースか
 Windows 7 RTMに対応したCatalyst 9.7が持つ最大の特徴は,Windows 7のメモリマネージメントとATI Catalystの熟成により,Windows Vistaと比べてより高いパフォーマンスを発揮すると謳われている点だ。Catalyst 9.7の公開に合わせてAMDが公開した資料によれば,OSが変わるだけで,シングルカードでは1.1倍前後,ATI CrossFireX(以下,CFX)環境では1.2〜1.4倍前後のパフォーマンス向上を期待できるという。

左は2-way,右は4-way CFX構成時のパフォーマンス向上率を示したスライド
画像集#004のサムネイル/Windows 7 RTM対応の「ATI Catalyst 9.7」がVista&7向けに公開。XP用は23日深夜リリースか 画像集#005のサムネイル/Windows 7 RTM対応の「ATI Catalyst 9.7」がVista&7向けに公開。XP用は23日深夜リリースか

新しいCCCのイメージ
画像集#006のサムネイル/Windows 7 RTM対応の「ATI Catalyst 9.7」がVista&7向けに公開。XP用は23日深夜リリースか
 また,もう一つの大きな特徴としては,Windows Vista/7にのみ提供されるという新しい「ATI Catalyst Control Center」(以下,CCC)が挙げられるだろう。CCCは長らく,ウインドウの左側にメニューがツリー表示されるインタフェースを採用していたが,今回のアップデートによって,プルダウンメニューとタブを利用する形に改められている。
 「ATI OverDrive」周りは,ウインドウレイアウトが変わっただけだが,「3D」はタブを最大限活用する形に,「Desktops&Displays」(デスクトップとディスプレイ)はよりグラフィカルになった。全体として,従来のごちゃごちゃした印象が軽減され,すっきりした印象だ。

タブ表示が採用されたり,グラフィカルになったりした新CCC。地味なところでは,ツリー表示の廃止に合わせて,CCCの見た目を変更する「Skin」,ツリー表示をカスタマイズする「Custom View」といった機能が廃止されたのもトピックといえる
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 このほか,新要素としては,OpenGLサポートと「ATI Avivo Video Converter」,「HydraVision」にアップデートが入り,さらに,ゲーム2タイトルで,パフォーマンスの最適化が図られている。恒例のバグフィックスと合わせて,英語版リリースノートの和訳を試みた結果を以下に示したので,興味のある人は参考にしてほしい。

●Catalyst 9.7の新要素/変更点
  • OpenGLエクステンション「EXT_provoking_vertex」「EXT_vertex_array_bgra」のサポート
  • 32/64bit版Windows 7におけるATI Avivo Video Converterのサポート
  • ATI Avivo Video Converterのパフォーマンス向上
  • Windows 7におけるHydraVisionフルサポート

●Catalyst 9.7におけるパフォーマンス向上(Windows XP/Vista/7)
  • ATI Radeon HD 4800シリーズ搭載環境で,ゲーム内のグラフィックスオプションを「Very High」にしたとき,「Crysis」で最大8%
  • ATI Radeon HD 4800シリーズ搭載環境で,8xアンチエイリアシングを適用したとき,「ロスト プラネット コロニーズ」で7〜11%

●Catalyst 9.7で解決した問題(Windows XP/Vista/7共通)
  • 拡張ディスプレイ設定を行ったマルチディスプレイ構成のいくつかで,セカンダリ(に設定した)ディスプレイがプライマリディスプレイになってしまう問題
  • 拡張ディスプレイ構成のいくつかで,CCCの「Make Primary」オプションが機能しない問題
  • ATI Radeonと他社製グラフィックスチップを混載したデュアルグラフィックスアダプタ構成時に,CCCを開こうとするとエラーメッセージが表示される問題
  • いくつかのシステムで,CCCからHDMI関連の設定を行えない問題
  • CCCのホットキーがいくつかのデスクトップモードで機能しない問題
  • デフォルトのHDTVモードが正常に機能しない問題(※デフォルトのHDTVモード,が何を指すのかは不明。原文は「Default HDTV modes can now be enabled properly」)
  • いくつかのマルチGPUシステムで,「duplicated display」オプションを利用できない問題(※「duplicated display」はクローンモードのことだと思われるが詳細不明)
  • HDTVサポートのDFP接続ディスプレイ環境で,インタレースモードを適用できない問題(※「HDTVサポートのDFP接続ディスプレイ」の詳細は不明。液晶一体型PCを指すのではないかと思われるが……。また,原文「Interlaced modes can now be applied on HDTV supported DFP panels even when forced via Catalyst Control Center」の「even」は意味が取れなかった)
  • 720pや1080iフォーマットを適用するとき,確認のダイアログボックスが表示されない問題
  • CCCの「Digital Panel HDTV」ページで,カスタムモードを追加できない問題
  • CCCの「Advanced Color」ページで,設定確認用のプレビューウインドウが表示されない問題
  • いくつかのCFX環境において,CCCの「ATI OverDrive」ページから「Auto-Tune」を行うと,Auto-Tuneの応答がなくなる問題
  • いくつかのCFX環境で,CCCが「System restart required ...」というメッセージを表示する問題(※だと思われるが,「メッセージが表示されない問題が解決した」と言っている可能性もある。原文は「Catalyst Control Center does not show a "System restart required ..." message for some multi adapter CrossFire configurations」)
  • CCCをウィザードモードで実行していると,別のウインドウが表示される問題(※「別のウインドウ」が何を指すのかは分からない。原文は「Catalyst Control Center an additional window no longer appears when running in Wizard mode」)

●Catalyst 9.7で解決した問題(Windows XP)
  • DVI接続ディスプレイで,CCCの「Maintain aspect ratio」と「Use centered timings」が機能しない問題
  • HDMIやコンポーネントビデオ出力出力時に,CCCのスケーリングオプションを利用できない問題
  • システムを再起動すると,CFXが無効化される問題(※ということだと思われるが……。原文は「Catalyst Control Center, system configurations CrossFire does not become disabled on system restart」)

●Catalyst 9.7で解決した問題(Windows Vista)
  • いくつかのHDMI接続ディスプレイで,1152×864ドット以上の解像度を設定すると,正常にスケーリングしない問題
  • いくつかのシステムで,スリープから復帰したときに遅延が生じる問題(※何の遅延かは分からない。原文は「A delay no longer occurs when resuming from sleep on some system configurations」)
  • 「Google Earth」をOpenGLモードで実行している間にスリープモードへ移行すると,システムが応答しなくなる問題
  • Cyberlink製トランスコードソフト「MediaShow Espresso」でハードウェアデコードを有効にし,いくつかのビデオ形式からWMV形式へのトランスコードを行うと,アプリケーションが応答しなくなる問題
  • Cyberlink製DVDプレイヤーソフト「PowerDVD 8」でBlu-ray Disc上のビデオを再生すると,フレーム落ちが発生する問題
  • 「Avivo Video Converter」で,イメージクオリティがよくない問題
  • システムの再起動後に,CCCからCFXの設定ページが消える問題
  • CFXを無効化して,再度有効化すると,特定のDirect3Dアプリケーションをフルスクリーンで実行したときに画面がちらつく問題
  • MediaShow Espressoで,iPod touchあるいはPSP用のトランスコードを行うと,「show corruption」が発生する問題(※「show corruption」の詳細は不明。従来,AMDのリリースノートで「corruption」は画面表示がおかしくなる意で使われてきたので,トランスコード後のムービー品質がおかしくなる問題だと言っている可能性はある)

●Catalyst 9.7で解決した問題(Windows 7)
  • コンポーネントビデオ接続のディスプレイとセカンダリディスプレイがいずれも接続されたシステムのいくつかで,デュアルディスプレイの「duplicate 」を利用できない問題(※「duplicate」はクローンモードのことを指すと思われるが詳細不明)
  • 拡張ディスプレイ環境でBlu-ray Disc上のビデオを再生しているときに,セカンダリディスプレイの接続を切ると,プライマリディスプレイに切り替わる問題(※意味が分からない。原文は「Playing back Blu-ray content in extended desktop no longer switches to primary display after unplugging the secondary display」)
  • テレビと接続したクローンモードのいくつかで,「TV Image Quality」を設定後に再起動すると,プライマリディスプレイを利用できなくなる問題
  • クローンモード設定のいくつかで,休止状態から復帰すると,拡張ディスプレイモードに切り替わる問題
  • CCCから,最大リフレッシュレートと解像度の制限をかけられない問題
  • HDTVサポートのDFP接続ディスプレイ環境で,「List all Modes」にインタレースモードが表示されない問題(※「HDTVサポートのDFP接続ディスプレイ」の詳細は不明。液晶一体型PCを指すのではないかと思われるが……)
  • HDTVモードにおいて,CCCの「Scaling Options」を利用できない問題
  • HDTVモードで,「Display Properties」「list all modes」メニューが表示されない問題
  • CCCからコンポーネントビデオ出力モードに設定できない問題
  • いくつかの4-way CFX構成時に,CCCが「CFXは無効」とレポートする問題
  • セカンダリディスプレイで,DVD-Videoの再生に失敗する問題
  • テレビを含むクローンモード構成時に,いくつかのシステムで解像度切り替えを行えない問題
  • システムがスタンバイから復帰したときに表示されるログインダイアログが画面の中央に表示されない問題
  • Cyberlink製メディアセンターソフト「PowerCinema」からBlu-ray Disc上のビデオを再生するに当たって,ソフトを2回起動しなければならない問題
  • いくつかのインタレースビデオを再生すると,色の表示がおかしくなる問題
  • マルチディスプレイ環境でデジタルディスプレイをホットアンプラグすると,そのとき接続されているディスプレイが再描画されない問題
  • 「advance Display Settings」で,CCCのタブを利用できない問題(※詳細不明。原文は「Catalyst Control Center tab is now available in advance Display Settings with Windows 7」で,なぜかこの項目はWindows XP/Vista/7共通の問題としてリストアップされていた)


Catalyst 9.7のポイントをまとめたスライド
画像集#013のサムネイル/Windows 7 RTM対応の「ATI Catalyst 9.7」がVista&7向けに公開。XP用は23日深夜リリースか
 以上,さすがは大型アップデートといったところで,Windows 7製品版に向けた3Dパフォーマンスの最適化,新しいCCC,そしてディスプレイやビデオ周りを中心とした大量のバグフィックスと,どこを取っても,対応するATI Radeonやチップセットを使っているなら,自己責任で試してみる価値のあるものになっているといえる。
 また,Windows 7に向けたAMD側の準備が順調であること,そして,AMDの中でWindows XPの重要性が確実に低下していることも,今回のリリースからは読み取れよう。Windows XPユーザーは,そろそろ決断の必要な時期かもしれない。

 なおAMDによれば,DirectX 11への対応は順調に進んでおり,2009年秋には対応の公式ドライバをリリースする予定とのこと。ドライバが出る以上,対応GPUも登場するはずなので,こちらも期待しておきたいところだ。

DirectX 11世代のグラフィックスドライバは2009年秋に登場と予告するスライド
画像集#014のサムネイル/Windows 7 RTM対応の「ATI Catalyst 9.7」がVista&7向けに公開。XP用は23日深夜リリースか
  • 関連タイトル:

    AMD Software

  • 関連タイトル:

    Windows 7

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