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印刷2007/06/26 13:19

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「Radeon HD 2600/2400」サポートの「Catalyst 7.6」リリース

 AMDは,「ATI Radeon」ファミリーおよびATIブランドのグラフィックス機能を統合したチップセット向けのドライバスイートである「ATI Catalyst」の最新版,「ATI Catalyst 7.6」(以下Catalyst 7.6)を公開した。4Gamerの最新ドライバページではリンクを更新してあるので,すぐに入手したい人はそちらからどうぞ。

 2007年6月分のアップデートとなるCatalyst 7.6では,Sapphire TechnologyやTul(PowerColorブランド)などから搭載製品が近日中に発売予定となっている「ATI Radeon HD 2600」および「ATI Radeon HD 2400」を正式サポートしたのが最大の特徴だ。
 両GPUシリーズを搭載したカードにはドライバCD-ROMが付属するはずだが,公開タイミングからして,Catalyst 7.6のほうがより新しいバージョンと思われるので,ATI Radeon HD 2600/2400搭載グラフィックスカードを購入するつもりの人は憶えておきたい。

 恒例となっているパフォーマンスの向上は,“「ATI Radeon HD 2900 XT」のCrossFire環境でHDRレンダリングを有効にしたときに,「Half-Life 2: Episode One」および「Dark Messiah of Might and Magic」において16%以上”とのこと。主なバグフィックスは以下のとおりで,「ATI Catalyst 7.5」のHotfixで対処された「Armed Assault」での問題は,Catalyst 7.6で無事サポートされているのが分かる。
 なお,その下には未解決の主な問題もまとめた。

●Catalyst 7.6で解決した主な問題(Windows XP)
  • 「Armed Assault」を実行すると,「Handle count leak」(※原文ママ。Handle Countが増加し続けてメモリリークが生じ,ゲームもしくはOSがハングアップすることを指していると思われる)が発生する問題
  • NTSC-J(とPAL-M)方式を「ATI Catalyst Control Center」(以下CCC)から選択できない問題
  • デュアルディスプレイ環境において,「WinDVD」をセカンダリディスプレイで実行してDVD-Videoを再生すると,VPU Recoverが表示されてしまう問題
●Catalyst 7.6で解決した主な問題(Windows Vista)
  • CrossFire環境で「Quake 4」を実行すると,すぐに画面表示がおかしくなる問題
  • 「IL-2 Sturmovik: The Forgotten Battles」を実行して,ゲーム側のハードウェア設定から「landscape detail」設定を「perfect」(※2か所の括弧内,原文ママ)に指定すると,水テクスチャの表示がおかしくなる問題(※Catalyst 7.5で解決済みの問題と同じ。なぜ再度リリースノートに掲載されたのかは分からない
  • 「ATI Radeon X1200/X1250」統合チップセットを利用した環境で,UMAのメモリ容量を512MBに設定し,Aeroを有効化すると,Windows Vistaの起動時に画面表示がおかしくなる問題
  • 「ATI Radeon X1200/X1250」統合チップセットを利用した環境で,DXVA(DirectX Video Acceleration)を有効化してDVD-Videoを再生すると,システムの反応が鈍くなる問題
  • デュアルディスプレイ環境で「ATI Overdrive」を正常に利用できない問題
  • デュアルディスプレイ環境で「拡張デスクトップ」設定を選ぶと,ディスプレイが拡張されず,プライマリディスプレイの内容がセカンダリディスプレイにそのまま表示されてしまう問題
  • Intelの「Gen2 chipset」(※原文ママ。Gen2=PCI Express Gen2と思われるが詳細不明)でCrossFire環境を構築しようとすると,エラーメッセージが表示されてしまう問題
  • アナログCRTディスプレイを接続すると,1680×1050/1800×1440/1920×1080/1920×1200ドットの解像度を選択できない問題
●Catalyst 7.6で未解決の主な問題(Windows XP)
  • 特定のハードウェア構成で「Prey」をプレイし,ヘルスパックの上の遠くからホバリングする(※おそらくソウル状態でヘルスパックの上をホバリングすることを指していると思われる)と,画面表示がおかしくなる
  • CrossFire環境で「WinDVD 7」「Windows Media Player」「PowerDVD 6」を用いてビデオ再生を行うと,画面表示がおかしくなる
  • Catalyst Control CenterのATI OverDrive設定が,個人アカウント(※原文は「individual account」。管理者権限以外のアカウントのことではないかと思われるが詳細は不明)になっていると保持されない。これはWindows Vista環境でも生じる可能性がある
  • 日本語(もしくは中国語)版CCCからリリースノートを開こうとすると,ブランクページが表示される
  • 「ATI Radeon X1600」シリーズ搭載環境でデュアルディスプレイ接続すると,セカンダリディスプレイを認識できない
  • ATI Radeon HD 2900 XT搭載環境で,ハードウェアアクセラレーションを有効化して特定のDVD-Videoタイトルを再生すると,画面表示がおかしくなる
●Catalyst 7.6で未解決の主な問題(Windows Vista)
  • S3ステートからの復帰に,かなりの時間を要する
  • 「Windows Media Player」を利用してDVD-Videoを再生すると,特定条件で再生に失敗することがある。これは「ATI Catalyst 7.7」で修正される
  • Overdrive設定を最高にした状態でCrossFireを有効化すると,CCCが動作クロックを正しくレポートできない。これは「ATI Catalyst 7.8」で修正される
  • 「Avivo Video De-interlacing」設定を「auto」「motion adaptive」「vector adaptive」に指定すると,メニューなどDVD-Videoの一部機能を利用できなくなる
 以上,今回も抜粋でお伝えしたが,正直なところ,今回のリリースノートには,いくつかよく分からない点がある。例えばWindows XPにおける問題として,「ATI Radeon X1200シリーズ統合チップセットを採用した特定のハードウェア構成で,デュアルディスプレイ環境を構築しているときに,ビデオ再生ソフトのウインドウをプライマリディスプレイからセカンダリディスプレイへ移動させると,システムが反応しなくなる」というのがあるのだが,これは解決済みと未解決の両方にリストアップされていたりする(ので,今回は上のリストから外した)。

 またWindows Vistaにおいては,「ATI Radeon HD 2900 XTのCrossFireを有効化しようとすると,エラーが発生して有効化されない」という,比較的大きめの問題が未解決として表示されている。さらに「この問題の解決には,Hotfixファイルを適用せよ」という案内もあるのだが,Hotfixのダウンロードページへ飛ぶと,この問題はWindows XP環境で生じるものとされていたりして,なかなか混迷の度合いが濃い。

 ひょっとすると今回のアップデートは,ATI Radeon HD 2600/2400搭載カードの発売に間に合わせたものなのかもしれない。そう考えると,アップデート内容が全体的に小粒であることや,リリースノートの“精度”が今一つであることも説明できそうだ。
 とはいえ,いくつか重要な問題点が潰されているのも事実。さすがにリリースノートがこの状況だと,導入作業が自己責任となるドライバソフトウェアをすべての人へオススメするわけにはいかないが,それでもATI Radeonのユーザーであれば,セットアップしておいてそう損はないと思われる。(佐々山薫郁)



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