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NVIDIA,3D立体視システム「3D Vision」のサポート終了を告知。Kepler世代のノートPC向けGPUサポートも打ち切りへ
Kepler世代GPUはともかく,「3DVision? なんだっけそれ?」という読者も少なくないと思うので,簡単に振り返っておこう。
PCと対応ディスプレイで3D立体視対応ゲームを楽しめた3D Vision
3D Visionとは,2009年にNVIDIAがリリースした3D立体視システムのことである。専用の液晶シャッター付きメガネとUSB接続型の赤外線エミッタ,そして3D Vision対応のディスプレイやテレビ,プロジェクタを用意すると,対応PCゲームや対応ビデオ再生ソフト,あるいはYouTubeのビデオ再生で,3D立体視を利用できた。
当時は,3D立体視が1つのブームであり,対応テレビが家電メーカー各社から登場したり,3D立体視対応のCG映画「アバター」が世界的な大ヒットを飛ばしたりと,大きな盛り上がりを見せていたことを覚えている人もいるだろう。3D Visionもその流れを受けたもので,PCで3D立体視対応コンテンツを楽しむためのシステムとして登場したわけだ。
2011年には第2世代の「3D Vision 2」が登場するといった具合に,NVIDIAはここにかなりの力を入れていたのだが,ブームは長続きせず。3D立体視対応の映画は今でも公開されている一方,立体視に対応するテレビの出荷はほぼ終わっており,一般家庭における「専用メガネを使うタイプの立体視」の時代はほぼ終息したと言っていい。また,立体視というコンセプト自体はVR対応ヘッドマウントディスプレイが半ば引き継いだ格好となっているので,3D Visionにこだわる必要はもうなかったりもする。
さて,冒頭でも紹介したとおり,3D Visionに対応するGeForce Driverは現行のRelease 418世代になるそうだ。ただし,2020年4月までの間に重要な問題が発生した場合は対応するとのことなので,正式なサポート終了は約1年後という理解でいいのではなかろうか。
なお,NVIDIA製の3D立体視対応ビデオ再生ソフト「3D Vision Video Player」は,無償公開を2019年末まで続けるとのことだ。
ノートPC向けGeForce 910M,920Mシリーズもサポート終了
もう1つ,サポート終了が告知となったKepler世代のノートPC向けGPUだが,NVIDIAはサポート終了になる具体的なGPU名を以下のとおり列挙している。
基本的にはGeForce 600M〜800Mシリーズが対象だが,「GeForce 910M」「GeForce 920M」の名前も挙がっているので,古い世代のGPUを搭載するノートPCがまだ手元にあるという人は注意しておこう。
GeForce 600世代
- GeForce GT 640M
- GeForce GT 640M LE
- GeForce GT 645M
- GeForce GT 650M
- GeForce GTX 660M
- GeForce GTX 670MX
- GeForce GTX 675MX
- GeForce GTX 680M
- GeForce GTX 680MX
GeForce 700世代
- GeForce 710A
- GeForce GT 720M
- GeForce GT 730M
- GeForce GT 735M
- GeForce GT 740M
- GeForce GT 745M
- GeForce GT 750M
- GeForce GT 755M
- GeForce GTX 760M
- GeForce GTX 765M
- GeForce GTX 770M
- GeForce GTX 775M
- GeForce GTX 780M
GeForce 800世代
- GeForce 810M
- GeForce 820M
- GeForce 825M
- GeForce GTX 860M
- GeForce GTX 870M
- GeForce GTX 880M
GeForce 900世代
- GeForce 910M
- GeForce 920M
NVIDIAのナレッジベースにおける3D Visionサポート終了告知(英語)
NVIDIAの3D Vision製品情報ページ
NVIDIAのナレッジベースにおけるノートPC向けKeplerサポート終了告知(英語)
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GeForce Driver
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