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当たるまで変え続ける「フリスタ!」の今と将来について,日本運営JCGに聞いてみた
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印刷2007/11/26 20:46

インタビュー

当たるまで変え続ける「フリスタ!」の今と将来について,日本運営JCGに聞いてみた

フリスタ!ソウル -Street Basketball-
 元々ハンゲーム内のサービスとして運営されていた,オンラインストリートバスケットボールゲーム「FreeStyle」。それが今年9月に,唐突にJC Global(JCG)に運営移管されることが発表され,それに伴って名前が「フリスタ! -Street Basketball-」に変わったのは,プレイヤーの記憶にもまだ新しいところだろう。
 少しでもゲームの背景を追っている,4Gamer読者のような人であればお気づきだと思うが,JC Globalとは,そもそもの「フリスタ!」の開発元であるJC Entertainmentの子会社である。将来は変わっていくようではあるが,現状のところ,ほぼ100%子会社に近い状態で運営されているものと思われる。

 ハンゲーム時代のフリスタ!は,会社自体がパブリッシャーOnlyの立場であったこともあり,数多くあるコンテンツの中の一つとして埋もれ,なかなか目立てないポジショニングだったことは否めない。しかしここへきて運営が移管され――しかもその移管先は,「開発会社の子会社」ともいえる開発直結ラインを持つ会社である――動きがにわかに賑やかになってきたことは,プレイヤーにとっては決して無視できない要素となっているに違いない。

 作品そのものはすでに稼働実績のあるものだし,わざわざ“新しくない”作品を会社設立一発目の作品として選んだJC Globalが,「フリスタ!」をどのように考え,どのような方向性で運営していこうとしているのか,G★が落ち着いたタイミングで,JC GlobalのPR担当 本間愛子氏に話を聞いてみた。

4Gamer(以下,4G):
 さて,元々ハンゲームでサービスされていた「FreeStyle」が事実上の運営移管という形の「フリスタ!」ですが,最近調子はどんな感じですか?

JC Global PR担当 本間愛子氏
本間愛子氏(以下,本間氏):
 まだ今はハンゲームユーザーさんが中心となってますけれど,JCGのID数も徐々に増えつつあります。「初心者集まれ」というロビーがあるんですが,おかげさまでそこがかなり混み合った状態になっていたので,つい先日,そのロビーをもう一つ増やしました。

4G:
 かなり混み合った……というのはどれくらいですか?

本間氏:
 数字はちょっと勘弁してください(笑)。あのままだと,土日で入れない人が出てくるんじゃないかな,という嬉しい不安だったので,急きょ金曜日(編注:インタビューは11月19日に行われたもので,この金曜日は11月16日を指す)に増設しました。

4G:
 急きょということは,想定していなかった数なんですね。比較的調子よく推移している感じですねえ。

本間氏:
 ええ,おかげさまで。

4G:
 G★での話ですが,本社JCE(JC Entertainment)の副社長Il氏からなかなか衝撃的なことも聞いています。今日は改めて日本側の意思ということで確認しておきたいのですが,そもそもJCGが日本に作られた経緯とはどういったものなのでしょう。

本間氏:
 JCEが日本のゲーム市場に対して魅力を感じており,日本法人を作って日本で勝負したい,ということです。そして日本で勝ちを収めたら,世界に打って出たいのです。G★でもお聞きになったと思いますが,“Global”というのはそういう意味が込められています。日本市場を見つめながら,JC Entertainmentの,あるいは他社製のゲームを扱い,挑戦していきたい。そういう考えから設立されました。

4G:
 日本を足がかりに,JCEがグローバルに展開するためのゲートウェイなんですよね。

本間氏:
 そうですね。ちょっと大げさな気もしつつ(笑),概ね正しいと思います。

なぜわざわざ“FreeStyle”から始めるのか
従来作品を携えて突撃する日本マーケット


4G:
 今のところ「フリスタ!」しかないので全貌が見えづらいのです。

本間氏:
 JCEのゲームで日本に展開しているものはまだFreeStyleしかないので,それにユーザーの意見を取り入れ,日本のユーザーにウケるようなゲームにしたいと思っています。韓国のユーザーと日本のユーザーはやはり趣味嗜好が違うので,“日本向けのFreeStlye”というものを作っていき,日本のユーザーの動向などを探りつつ,これからもどんどん前向きに展開していきたいです。

4G:
 そういう理由であれば余計に,すでにサービスが行われて固定ユーザーがついている作品でなぜわざわざ日本に進出するのかという点がやや理解できないのですが……。

本間氏:
 といいますと?

4G:
 JCEというのは,韓国では数少ない,オリジナリティのある作品を出してくる会社じゃないですか。まだタイトルは少ないですが,FreeStyleもそうですし,Aeronautsにせよ,GhostXにせよ,「お?」という作品を作ってくる会社です。まだこれから,という作品が存在する会社にとって,正直,わざわざ枯れた作品――むろん良い意味です――である「FreeStyle」で勝負する明確なメリットというのが見えないのです。

本間氏:
 なるほど。FreeStyleについては,私達JCGとしてはとても良い作品だと自負しているので,それを元に,よりユーザーさん寄りのゲームにしたいという思いがありました。

4G:
 この日本で,FreeStyleがまだ発展途上というか,もっと盛り上がれるんじゃないかと思ったので,まずはFreeStyleからやっていこう,ということですか?

本間氏:
 そうです。あとは先ほども申し上げたように,日本市場に持ってこれる作品が,まだFreeStyleしかなかったということも理由の一つとしてはあります。ほかの作品を待っていると,いったいいつになるか分からないし,時間がかかりすぎるんです。

4G:
 ……ということは,JCG運営移管前までのFreeStyleはあまり盛り上がっていなかった,というのが,JCEの判断なんですか?

本間氏:
 いえ,そういうわけでは(笑)。もっと盛り上がれるだろう,さらに上に行けるだろう,と思ったんです。JCGはもちろんJCEも,常に挑戦したい,上を目指したいと思っています。まぁどの会社さんもそうだと思いますが。FreeStyleには,まだたくさんの可能性が残されていると判断して,あえて第一弾として選びました。

フリスタ!ソウル -Street Basketball-
4G:
 確かにかつてに比べて,ここ最近は動きが激しいですよね。今日もbjリーグの公式タイトルに選ばれたリリースが届いていましたが。

本間氏:
 連日すみません……。

4G:
 bjリーグ公認,のような「動き」って,誰しも一度は考えることだと思いますが,実際に行動を起こして形にしたところは少ないですよね。そういう,オンラインゲームとリアル世界のコラボというか。あれを決めたのはJCGですか?

本間氏:
 そうですね。実はハンゲームさんの頃から動いている話で,私達としてもぜひ,日本初のプロバスケットボールリーグであるbjリーグの公認をとりたいと思っていました。正式サービス開始前から,そのためにずっと動いてたんです。

4G:
 長きにわたる交渉だったんですね。あれはあの後,どういう感じで進んでいくんですか?

本間氏:
 今いろいろ正式サービス開始を記念したキャンペーンをやっていますが,今後はbjリーグさんとのタイアップキャンペーンもできるんじゃないかなと思っています。

4G:
 実在の選手とかを出すのは,やはり難しいんですか?

本間氏:
 選手と絡めた企画もやりたいなとは思ってるんです。有名なbjリーグの選手とかもいますので。可能性としてゼロではないかな,と思っています。

4G:
 でもまぁ確かに「フリスタ!」のゲームの構造上難しいかもしれませんね。

本間氏:
 選手をベースにしたキャラクターを出すという線はちょっと難しそうなので,そのあたりは要検討ですね。

4G:
 なんかソツなく逃げられてますね(笑)。しかし何かきっと考えてるんですよね?

本間氏:
 うーん……bjリーグに関しては,これまではうまく動けていなかったと思います。今回JCGがbjリーグと再契約するにあたり,もっと強くコラボしましょうというのが大きな枠組みとして決まりました。bjリーグの公式サイトにもフリスタ!のページを作ってもらったんですよね。

4G:
 同じバスケというテーマでの連携は何かないんですか?

本間氏:
 bjリーグの試合があるときにはフリスタ!側でも紹介しましょうとか,選手に何か技を実演してもらったものをムービーとして上げましょうかとかいう話はありますね。“ゲームのバスケ”だけどリアルのバスケとの親和性を高めて,リアルのバスケが好きな人にゲームをしてもらったり,ゲームをやってバスケに興味を持った人が本物のバスケを見て,本物のバスケも面白いじゃんって思ってもらえれば,相乗効果が生まれると思っています。

4G:
 ちょっと関連した話になりますが,昨今流行のゲーム内広告についてはどうでしょう。

本間氏:
 ゲーム内広告の存在自体はアリだと思っていますけど,それがユーザーのメリットになるのかどうか,面白いと思ってくれるかどうかが難しいところですよね。単に企業の自己満足で広告を出しても,「なにこれ」と思われてしまいますし,もっとゲームと親和性の高い広告であれば,どんどんやるべきだと思います。このあたりは,おそらく業界全体で模索中だとは思うのですが。

4G:
 考慮はしている,と。

本間氏:
 ええ。コートのあるゲームなので看板とかあっても違和感はないわけですし,飲み物系の広告なんかが入っててもおかしくないと思っています。

4G:
 例えば看板とか違和感とかそういう話のレイヤーだけで考えるなら,スポーツ系で,コート……というか特定の狭いゾーンの中でプレイするものは,割とゲーム内広告と相性がよさそうですよね。サッカー,野球,バスケ,バレーボールあたりがそうでしょうか。

本間氏:
 そうですよね。フリスタ!はファッションアイテムなんかもあるので,ファッションメーカーとコラボをしたり,そのメーカーの服を入れてしまうといったことも考えられますね。ファッションメーカーに限らず,いずれは飲食系とかとも組んでいきたいな,とは思ってます。

フリスタ!ソウル -Street Basketball- フリスタ!ソウル -Street Basketball-

ターゲットをもっと広くとりたい
バスケットボールというテーマの難しさ


4G:
 例えばバスケなりヒップホップ系なり,フリスタ!のイメージどおりの展開をこれからしていくとなると,当然マイナス要素も出てきますよね。それらに興味がなかったり,馴染めなかったりする人がどんどん脱落していくという。まあ,それは別にどの作品でもそうだと思うんですけど。そのあたりのバランシングやハンドリングはどう考えてますか?

本間氏:
 アリスという新キャラを見て,ユーザーさんがどう思っているのか,正直なところ正確なことはまだ分からないのですが,別に萌え路線を狙っているわけではないです。

4G:
 萌え,とは違うと思うのですが……。

本間氏:
 あ,それであれば安心です(笑)。
 アリスを出したのは,キャラクターに愛着を持ってもらいたいという部分が大きいです。これまでのキャラクターは,顔も似た感じで,特定のバックグラウンドというものもありませんでした。MMORPGとかほかのジャンルでも同じだと思いますけれど,そういうキャラクターに愛着を持ってもらうのはなかなか難しいと思うんですよ。なのでアリスについては,バックグランドを設定して,見た目の雰囲気も変えました。それは,ひとえに愛着を持っていただきたいという考えからです。

4G:
 確かに没入要素が希薄でしたよね。AさんBさんCさん,みたいな。

本間氏:
 ええ。格闘ゲームとかでは,自分が好きなキャラクターをずっと使い続けたりしますよね? そんなパターンでどんどんキャラクターを増やしていって,ゆくゆくは12人くらい(編注:つまり4チーム分)を想定しているんですが,自分が一番マッチするキャラクターを選んで遊んでもらいたいと思っています。

4G:
 絵柄とか雰囲気はさまざまなんですよね。

本間氏:
 はい。ずっとこの先アリス系というのも問題があると思いますし,いろんなイメージのキャラクターも追加していきますよ。

4G:
 手腕が問われますね。なんでこいついるの? というものがないように。

本間氏:
 世界観というものもありますしね。アメリカの西海岸風の場所でバスケの大会が開かれて,世界各地からバスケ選手がそこに集う……という。その世界観を崩したくはないんですよ。鎧を着た騎士とかSFバリバリのロボットが現れたりとか(笑)。

4G:
 今後も含め,フリスタ!に登場するキャラクターを受け入れられる層の人が本作のターゲット層,ということですね。

フリスタ!ソウル -Street Basketball-
本間氏:
 今回このイラスト調のキャラクターを追加したことの狙いは,間口を広げることにありました。認知度を高めるには,もっとキャラクターを立たせる必要があると思ったんです。ユーザー層は広いほどいいとは思いますが,現在は,高校生から大学生,20代前半くらいまでが中心になっています。そのユーザー層をもっと上のほうにも広げていきたいですね。
 キャラクターのグラフィックスが古臭いとおっしゃるユーザーさんもいらっしゃいますが,そういう方についてもご満足いただけるキャラクターを準備しますので,しばしお待ちいただけると……。なんだろう,昔の格闘ゲーム風といえばいいですかね。

4G:
 さすがに元がハンゲームだけあって若い層に中心がきてるんですね。しかしそれくらいの年齢層だと,ビジネス的にはちょっと厳しくありませんか?

本間氏:
 そんなことはないですよ。……でも正直に言うならば,もう少し間口を広げたほうがビジネス的には安定しますね。

4G:
 そりゃそうですよね。むしろ,その現在のユーザーさん達がすごい勢いでお金を落としてたら,それはそれで問題がある気もしますし。

本間氏:
 実はリアルなバスケって,高校生くらいまで授業でやる以外はあまりやらないですよね。そしてその後もバスケをやる人は,本当にバスケが好きな人達です。地元でチームを組んで体育館でプレイするような人もいますし。
 フリスタ!って,そういう人達にもぜひプレイしていただきたいですし,高校生のころ授業でしかやってない人達にも,ああ懐かしいなと思って遊んでもらいたいですよね。

上級者と初心者の溝
対戦ゲームに常に伴う問題の解決に向けて


4G:
 実は正直なところ,いわゆるオンラインゲームのコア層――この場合のコア層とは中心層という意味です――って,バスケやヒップホップのカルチャーと相性があまり良くない気もしているのです。

本間氏:
 ええ,そうなのかもしれませんね。でもつまり,そういった全然違うカルチャーを,フリスタ!を通じて体験できるわけですから,やっぱりお勧めです(笑)。

4G:
 本質的に,より多くの人を相手にしなくてはならないオンラインゲームにバスケットボールを持っていくというのは,テーマとしては面白いですが,個人的には正直微妙だなと思っています。みんなそのスポーツがどんなものかは知っていても,正しいルールを知っている人はあまりいないですよね。野球やサッカーほどのメジャースポーツではないため,バスケとか……あと例えばバレーボールのルールをちゃんと知ってる? と問われると「うーん」と。用語なんかもそうですよね。やはり専門的な特殊用語も多いですし。

本間氏:
 確かに,コンソールゲームまでその数に入れたとしても,とりわけ日本のゲームでバスケを題材にしていてヒットしたものってそう多くないと思うんですよ。そもそも,バスケのゲームを想像したときに,みなさんどんな感じのゲームなのかインタフェースからして想像できないんじゃないかなぁ,とは思っています。
 ゴルフだったらバーが動いたり,野球だったら打つ人が手前で,あっち側に投げる人がいたりとか。例えば,シングルでもマルチでもRPGといえば,必ず想像する画面ってあるじゃないですか。でもバスケにはそれがない。

4G:
 確かに“お約束的な画面”がないですよね。今までのバスケ作品を知っている人であればまだしも。

本間氏:
 5人いるんだし5人それぞれを操作するのかしらとか,そこらへんからして分からない。そういう面は重々認識していますし,フリスタ!では,入ったらすぐに遊び方が分かるようにしたいなと思っています。

フリスタ!ソウル -Street Basketball-
4G:
 一人でフリスタ!ですね。

本間氏:
 はい。実際バスケゲームってどうやるの? とか,もうちょっと進んでポジションの取り方はどうやるの? などを無理なく習得できるようにしています。また,フリスタの世界観に慣れてもらうためにエピソードモードを入れたり,そういう一人用コンテンツを充実させた感じですね。

4G:
 一人でフリスタ!って,あれよくできてますよね。実はもうちょっと,こう,イマイチなものを想像してました……。あれは日本と韓国,どっち側の発案ですか?

本間氏:
 日本です。ずっとこちらで考えて暖めていたんですが,ちょうど良いタイミングで,韓国でAIを組み込もうという計画があったので,じゃあぜひこれも入れてください,という話になりました。そもそもAIがなかったら成り立たないものですし,それでなかなか言い出しづらかったんですけど,すごくいいタイミングだったんです。

4G:
 実際に一人でフリスタ!を触ってみて,日本のコンソールゲーム的な細やかで丁寧な作り込みに感心しました。まさか韓国側でこれが作れるとは!と思っていたんですが,やはり日本だったんですね。

本間氏:
 ええ。韓国のみなさんのモチベーションはやはり対戦ですから,どんなにやられても,へこたれずにがんばるんです。でも日本の場合は,対戦する前にどんなゲームかやっておきたいじゃないですか,やっぱり。

4G:
 FPSとかもそうですが,一方的に負けて楽しい人は,やっぱり極一部ですよね。しかしその話に関してですが,上級者と初心者の間にある明確な溝というものは,対戦をメインにしたオンラインゲームであればどんなものにもあるわけですよね。FPS然り,格闘ゲー然り,もちろんフリスタ!も然り。今後その問題をどのように扱っていく予定ですか? なんらかの方向で緩和するのか,もしくはいっそしないのか。

フリスタ!ソウル -Street Basketball-
本間氏:
 確かにそれは大きな課題だと思ってます。その対策の一環として,ダイナミックな手法でこそありませんが,正式サービス開始に合わせて「フリスタ広場」というのを導入しました。これは,時間無制限で遊べるもので,初心者が上級者に練習相手になってもらったり,プレイ方法を教えてもらったりできる場でもあり,コミュニケーションの場でもあります。こういった場所で交流してもらいたいなと思います。

4G:
 ということはシステムに手を入れて,その格差を緩和していく方向ですね。

本間氏:
 これはまだ仕様が未確定なので,あくまでも“予定”というレベルの話にしていただきたいんですが,例えばレベルの高いユーザーさんが入ってくると,レベルの低いユーザーさんと同程度に各ステータスが落とされて,大体同じくらいのステータスのキャラクターとして対戦できるという仕様を考えています。

4G:
 MMORPGでたまに見るメンターシステムみたいですね。

本間氏:
 はい。ただ,このゲームはステータスとか装備品とかよりも,プレイヤーのスキルがとても重要なんですね。アイテム課金のゲームで運営側がそんなこと言うのもどうかと思いますが(笑)。上級者の人が初級者に色々教えてあげて強くして,自分のクラブに入れたい。そういう場となることを将来的には望んでいます。
 そういう意味で先ほどの質問の答えなのですが,初心者と上級者をまったく別にして遊んでいただこうと思っているわけではありません。

4G:
 なるほど,クラブがまだ実装されていないから見えづらいだけなんですね。……さらに遅れたようですが。

本間氏:
 すいません……。クラブの実装を12月までずらしたのには,もちろん理由があります。未完成というわけではないんですが,ユーザーさんからの要望がいろいろあって,「ああ確かにこれを入れたら面白いだろうな」とか「ここを調整したらよくなるだろうな」というものが多すぎて,それらをある程度反映させた形でリリースしたいからなのです。
 ユーザーさんからは「なんで入ってないんだ!」とずいぶん怒られました。本当にごめんなさい。しかしオープンβとプレビューテストを行ってみて,そこで得られた要望をすぐに反映するのが難しかったので,その部分を未導入という形で行うよりも,若干ズラしてでも先にサービスを始めようと判断した形です。

4G:
 しかし韓国ではもう公開されてますよね。

本間氏:
 その通りなんですけど,今韓国で公開されているものをそのまま持ってきても,あまりに機能が多すぎて,何をしていいのか分からなくなってしまうと思うんですよ。それらを段階的に入れていくための調整もしています。

4G:
 ちなみに,どのあたりの機能から実装されるんですか?

本間氏:
 クラブを作れる,クラブの管理/運営ができる……とこのへんは当たり前ですね。あと,クラブ戦もできます。クラブのマークを入れられるようにするかどうかまでは,現在協議中です。あと今後はクラブポイントといって,クラブで物を買うというような要素もあります。

4G:
 クラブで物を買うというのは,例えばどのあたりですか?

本間氏:
 例えばクラブのユニフォームですね。みんなで着られるんですが,クラブのオーナーが購入する必要があるので,クラブの掲示板でメンバー同士がアレがいい,コレがいいと話し合ったり,ポイントが余ってるから俺少し出すよとかそういうことをやったり。そんなふうにクラブチーム自体を運営できます。

4G:
 クラブポイントってリアルマネーでの購入のみですか?

本間氏:
 いえ。クラブ戦を戦ってポイントを溜めていくこともできます。でも,クラブ戦は24時間できるわけではありません。24時間可能になってしまうと,いわゆる超コアプレイヤーさんを多く抱えているクラブが圧倒的に強くてポイントを溜めるのも速くて,ほかのプレイヤーさんが追いつけなくなってしまいますから。クラブ戦を開催できる時間は限定していきたいと思っています。

フリスタ!ソウル -Street Basketball-
4G:
 なるほど。先ほどの話で言うところの「なるべく初心者と上級者が楽しくやっていけるようにする」という部分ですね。……個人成績が見られなくなっているのも,その一環ですか?

本間氏:
 今まで,対戦相手が入ってきたときに個人成績を見てこりゃダメだと思うとキックしてた人もいましたよね。私もよくされました(笑)。でもそれって,蹴られたほうはしょぼんとするしかありません。
 当たり前ですが,初心者にそうされる人が多かったわけです。蹴られても蹴られても這い上がってこい!という美しいスポ根精神も良いかもしれませんが,ゲームとして考えたら,やはり初心者には厳しすぎだと思います。

4G:
 切ないんですよね,あれ……。

本間氏:
 ホントに……。なので見られなくして,フレンド登録をしたら見られるようになるようにしました。今後の追加仕様として,成績の表示/非表示をプレイヤー自身が選択できるようにすることも考えています。

4G:
 個人成績が見られなくなったのを見て,そういう方向に持っていくんだろうなとは思っていました。しかしあれは,モチベーションの高い人――上級者,と言ってもほぼイコールかもしれません――にとって良い機能であるという解釈もありませんか? こいつはダメだとかそういうのが一目瞭然じゃないですか。上級者は上級者で,きっとうまい人達だけで遊びたいと思うんですよ。初心者が初心者同士で遊びたいのと同じで。私はもっぱら後者なんですが(笑)。

本間氏:
 うーん,確かに。
 ……まだJCGでのサービスが決定する前の話ですが,初めてフリスタ!をやったとき,キャラクターを作って,チュートリアルをやって,ゲームに入ったら5回くらい連続でキックされたことあるんですよ。レベル1で,すべての数字が0だし当然かもしれませんね。当然かもしれませんが,あれは初心者には苦しいだけのシステムだと思いました。

4G:
 FPSのキルカウントみたいなものですし,ある意味大事だとは思いますよ。でもそういう人達には,クラブ運営とかそういった方向でモチベーションをキープしてもらおうという感じですかね。

本間氏:
 あとはランキングかな? これも追加要素なんですが,ランキングに入らないと買えないアイテムとか用意しようと思っています。今までは,ランキングに入ったからといって「で,どうしたの?」という感じだったのは否めませんし。

4G:
 ランク入りすることそれ自体に意味を持たせるわけですね。

本間氏:
 ええ。1か月で更新されるあのランキングで,「あそこに名を連ねたい」と思わせる何かが欲しいな,と思っていま協議中です。

4G:
 しかし個人成績が見られなくって,強制切断とキックがあまり見られなくなりましたよね。しかも強制切断はカウントまで付くし。

本間氏:
 試合中に仲間が強制切断してチームが負けるとか,そういう歯がゆいことがありましたが,それをどうにかしたかったというのも大きいです。

4G:
 FPSとかRTSでも,分が悪くなると切っちゃう人いますよ。たぶん,個人成績が表示されなくなったから,自分の成績にそこまでこだわる必要がなくなったんですよね。

本間氏:
 それにこだわりすぎてしまうと,ゲームとして面白くなくなってしまいますし。もちろん,先ほどおっしゃっていたように,励みにできるという意味で重要な要素だとも思うんですけれど。

フリスタ!ソウル -Street Basketball- フリスタ!ソウル -Street Basketball-

プレイヤーの意見は徹底的に吸い上げたい
開発元との距離がとても近い,JCGの今後の動きやいかに


4G:
 ところでユーザーさんからの要望って,今現在はどういうものが多いですか?

本間氏:
 ゲームパッドに対応してほしいという要望は多いですねぇ。

4G:
 それはあったほうがいいと思います。PCゲーム出身の私も,パッド欲しいなぁ,と思いました。

本間氏:
 実はパッドに対応させようとしているのですが,韓国はコンソールマーケットが成熟していなくてあまり利用されていないということもあって,パッドで何ができるのかといったことの検証からスタートしているんですよ。そこに時間がかかっている状況です。

4G:
 そうでしょうね……。韓国の人は「キーボードで困らないじゃん?」って普通に言いますし。いやもちろん慣れてれば困らないんですが,そうじゃない人もいるんだというのは分かっていただきたく。

本間氏:
 連射パッドとかマクロが設定できるパッドを使ってのチート対策とか,割と色んな問題が山積みされているのも事実なんですけどね。でも実装したいと思ってますし,前向きに動いています。

4G:
 バランシングももちろん大事ですが,キャラ追加も要望多そうなんですが,私の気のせいですか?

本間氏:
 結構ありますよ。ちなみに今後は,1か月に一人くらい追加していく予定です。

4G:
 シレッとすごいこと言ってますね。先ほどの話を踏まえるなら,1年でいったんすべて追加する感じですか?

本間氏:
 いえ。1か月に1体ですが,1チーム分が揃ったら少し間を空けて。キャラクターごとにポジションが決まっているので,1チーム分はタイムラグなく追加しないとまずいですし。

4G:
 ということは次の2体も,たぶんもうできてますね。確かにティザーサイトには出てますが。

本間氏:
 そうですね。
 今回JCGでサービスするにあたって,自分達が面白ければユーザーさんも面白くなるはずだ,という思いが根本にあります。水着とかっていうのはネタだと思って笑っていただければいいんですが,メールマガジンなんかもがんばって作ってます。無駄なクオリティと社内では言われてますが(笑)。

4G:
 大事ですよ。無駄なクオリティも。

フリスタ!ソウル -Street Basketball- フリスタ!ソウル -Street Basketball-

本間氏:
 ユーザーさんから「こういうお遊びの要素が欲しいから入れてね」という声があれば,どんどんやっていきたいです。お遊びだけじゃなくて,ファッションや曲についても,もっとこういうのを入れてほしい,今はこういうのが流行だといった要望にも応えていきたいです。とにかく,どんどん色んなところと交渉していこうと思ってるんですよ。
 曲についても,ガラッと調子を変えてノリのいい感じにしたつもりです。とにかく,遠慮せずたくさんの意見を伝えてほしいなと思ってます。

4G:
 当たるまで変えるという言葉は,嘘ではないんですね。

本間氏:
 なんか,ユーザーさんにテストプレイを強いてるみたいに聞こえるなぁ……と思ってちょっと心配ではありましたけど。
 その時々で流行も変わるし,ユーザーさんが求めるものも当然変わっていきます。今のユーザーさんが楽しめるものをどんどん取り入れて,変えていきたいんです。もちろん,これまでのユーザーさんもいますから,全然違うゲームにまではしませんが(笑)。

4G:
 巨大ポータルの中のコンテンツの一つだと,埋もれてしまってなかなか動きがとれなかったりしますしね……。そういう部分も含め,開発元に限りなく近づいた今の形は,うまく動けば非常に理想的だと感じています。
 ではお時間もないですし,最後に「今後のフリスタ!のここに注目してほしい,ここだけは見逃してほしくない」というところはありますか?

本間氏:
 先ほど“無駄なクオリティ”という話が出ましたが,すごく細かいところまでこだわって作っていきたいというのが,私達制作サイドの気持ちです。どこかとのコラボレーションもそうですが,フリスタ!独自のブランドを作って細かい要素を取り入れていきたいし,お遊びの要素なんかもふんだんに取り入れていきたい。私達だけの知識ではなかなかそれがうまくできない部分もあるので,ユーザーさんからいろいろな意見がほしいです。

4G:
 事実上開発元みたいなものですし,声が通る可能性は既存のパブリッシャさんよりは高いですしね。

本間氏:
 はい。JCE副社長が言っていたように,日本で当たるまでがんばるという気持ちです。日本のユーザーさんが求めているものを提供できるようになるまで,がんばって変え続けます。日本でオンラインゲームといえばフリスタ!といわれるのを目指したいと思っていますし,そのためにはユーザーさんの協力が絶対に必要なんです。ぜひ,いろいろな意見を届けてください。

4G:
 頼もしい言葉で締めていただき,ありがとうございました。

 日本法人設立や権利獲得など,その手の話題は,たいがい早いタイミングで業界の中を駆けめぐる。当たり前の話ではあるが,そこからユーザーのみなさんに情報が届くまでには,たいがいの場合多くの時間が必要になるわけだ。今回のJC Globalについてもそのパターンだと思っていたので,まさか設立からほとんど時間を置かずに動きだしてくるとはゆめゆめ思わなかった,というのが正直なところだ。

 さすがに開発元に直結しているだけあって,相当な要望も通るように思われる。4Gamer読者のみなさんであればよくご存じのように,チュートリアルやミッションなどのソロコンテンツが足されたり,キャラクターが追加されたりというのは,ほかの海外作品ではまず起こり得ないことなのだ。それを平然と(平然と,かどうかは分からないが)行える体制というのは,日本のオンラインゲームマーケットにおいても,相当に珍しい。

 そのメリットを最大限生かしつつ,今後も発展を続けていくであろう「フリスタ!」と,他社作品のパブリッシュまでを含めて動くJC Globalは,今後ともしばらく目が離せそうにない。

−−2007年11月19日収録
  • 関連タイトル:

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