「メイプルストーリー」に海賊が登場！　初の職業追加アップデートは7月30日に決定

　ネクソンジャパンは本日（6月26日），オンラインRPG「メイプルストーリー」のプレス発表会を実施し，新職業「海賊」が追加されるアップデートを7月30日に実施することを発表した。


　メイプルストーリーは2003年の正式サービス以降，低年齢層（9歳以下を含め，19歳以下のプレイヤーが70％を占めている）を中心に日本でも人気を得ており，現在では登録ID数が220万IDを突破しているという。
　2005年からはテレビCMが放送されたほか，昨年2007年にはマッドハウスと共同でアニメの制作，ロッテやコカ・コーラとのタイアップ商品の発売など多方面にわたる展開でも有名だ。2008年3月には，Wizards of the Coastとの共同開発で，「メイプルストーリーiTCG」が発売され，さらにiTCGの第2弾が明日（6月27日）発売される。こちらを楽しみにしているファンもいるだろう。なお夏には，ゲーム内アイテムが手に入るIDチケット付きの「メイプルカプセルトイ」の発売が予定されている。

10〜14歳，15〜19歳がほぼ同一となっており，小学生から高校生まで広い範囲で遊ばれていることがうかがえる。

メイプルで初の職業追加，「海賊」が登場

　今年で日本でのサービス5周年となる本作だが，意外なことにこれまで新しい職業が追加されたことがなかった。韓国では2007年の12月に新職業「海賊」が追加されたことが報じられていた（関連記事）ので，いつ日本に実装されるのかと気になっていた人も多いだろう。そんな人達に朗報だ，いよいよ7月30日，日本のメイプルストーリーにも「海賊」が登場するのだ。

ネクソンジャパン マーケティング部
キム・ヨンイル氏

　プレス発表会では，まずネクソンジャパン マーケティング部のキム・ヨンイル氏より，海賊についての説明が行われた。
　それによると，海賊の町はヘネシスとエリニアの中間付近に存在し，その街にはノーチラス号という鯨の形をした船が停泊しているという。その昔，ヴィクトリアアイランドを立ち去ったノーチラス号の女船長“カイリン”が戻ってきたところから，海賊の物語が始まるのだ。
　プレイヤーは，このNPC“カイリン”に会いに行くことで，海賊に転職できる。なお，マップは町中のほか，ノーチラス号の船内も用意されている。


　海賊は俊敏な動きで，遠距離から敵を銃撃したり，近距離戦で制圧したりといった多彩な攻撃スキルが楽しめる職業だ。海賊の2次職以降は，二つの系列から一つを選択することになる。これまでの職業では3次，4次と順番に追加されていたが，今回の海賊実装では，初めから4次転職までが実装されるとのことで，次の職業実装はまだなのかな？　といったこともなく，思う存分に海賊系列の職業を楽しめるだろう。


　海賊の2次職について説明すると，「ガンスリンガー」は銃を使い，遠距離からの攻撃を得意とする職業だ。銃に特殊効果を付与することで，大ダメージを与えられるという。
　「インファイター」は，逆に戦士と盗賊の中間くらいの体力と回避力を持ち，速い近距離攻撃が特徴の職業で，多様なアクションと連打・コンボ攻撃を繰り出し，アクション性の楽しさを味わえるとのこと。転職を繰り返せば“気”を使う攻撃形態に発展していくという。

インファイター

ガンスリンガー

　発表会ではこのほか，海賊の武器として“ナックル系”武器，“銃系”武器のグラフィックス，そして海賊のスキルの一部が公開されている。その画像を下に掲載しておくので，海賊に興味があるプレイヤーは確認しよう。なお，7月30日のアップデートでは海賊に合わせ，新しいマップやアイテム，クエストの追加など，コンテンツが大量に追加される予定となっている。
　さらに，今後のアップデート予定として日本オリジナルマップ「未来の東京（仮）」が予定されているという。どのような姿の（未来の）東京が現れるのか，とても楽しみだ。

「メイプルストーリー」“海賊”プレイ＆スキル使用ムービーはこちら

アップデート「海賊」で同接数の記録更新。開発秘話

NEXON Wizet1室 室長
チェ・ウンド氏

　続いて，NEXON Wizet1室 室長 チェ・ウンド氏により，新職業「海賊」にまつわる開発秘話が披露された。

　まず今回導入される海賊について，韓国では海賊が導入された後，7週間連続で最高同時接続者数，20万人を記録した。その結果，海賊のアップデートに併せて新規ワールドを追加しただけでは足りず，2週間後さらに新規ワールドを追加したという。
　この海賊は，既存の職業とは違った楽しさを味わえる新しい職業だという。それによると，戦闘時に後ろから近づいてきた敵へ振り返らずに行う攻撃や，気絶させたあとに周辺の敵を含めて一気に消滅させるといった全体攻撃，高速移動や海賊船召喚など，既存の職業にはない新しい要素を持っている。また，上位職に転職するたびに「ガンスリンガー」「インファイター」の特色が色濃くなっていくので，ほかの職業とは違った楽しさが味わえるとのことだ。

　次に，韓国でもまだ未公開という今後のアップデートの予定について語ってくれた。まず7月に，韓国で“時間の神殿”が追加される予定だ。メイプルワールドすべての時間を管理する時間の女神「ルィンヌ」を祭る「時間の神殿」に正体不明の魔法使い「キルストン」が現れ，ルィンヌが眠っている隙に，女神の鏡を利用して何かを企んでいるそうだ。女神の鏡によって召喚された新しいモンスターとは？　“最強のモンスター”と銘打って紹介されただけに，一筋縄ではいかない戦いになりそうな予感だ。


　さらに，時期や詳細は未定とのことだが，アイテムを成長させることで，その形が変わる“成長型アイテム”が登場するとのこと。アイテムを成長させるとどのような形になるのか。新しい楽しみ方の形が生まれそうな新要素だ。このほか，ボスモンスターを次々に倒し，その成績によって多様なレアアイテムが貰える「モンスターレイドダンジョンの追加」，童話風のメインストリームシナリオの登場，そしてゲーム内外のプレイヤーとリアルタイムでコミュニケーションができるメッセンジャーシステムの導入を予定しているとのことだ。

広がっていくメイプルストーリーの世界展開

NEXON Wizet2室 室長
リュウ・インソン氏

　最後に，NEXON Wizet2室 室長 リュウ・インソン氏より，メイプルストーリーの海外展開についての説明が行われた。

　本作は，2003年4月の韓国での正式サービス，同年12月の日本での正式サービスを皮切りに，現在60カ国でサービス展開されており，その総登録ID数は8700万になるという。世界各国では，日本のプレイヤーもご存じのように，ローカライズされた各国のオリジナルマップやオリジナルアイテムが用意されるなど，サービス地域に応じた開発が行われている。

各国オリジナルのマップやアイテム

　また，ネクソンのライセンス事業の展開も順調のようで，日本でも知られているようにアニメのほか，メイプルストーリーのキャラクターアイテム，出版物など数多くのライセンス商品が発売されている。書籍については，24種92巻が発売されており，累積販売部数は1000万部以上になるという。メイプルストーリーiTCG，そしてタイアップなど，どのような展開が行われていくのか，ファンにとって今後も目が離せないだろう。



　以上のように，発表会ではアップデート内容，開発秘話，世界展開といった感じで，現在のメイプルストーリー，そして今後の姿を見せてもらった。日本での5周年を前に，まだまだ大きくなっていきそうなメイプルストーリー。今後が非常に楽しみである。
　なにはともあれ，日本のプレイヤーとしては，7月30日に予定されている新職業“海賊”の導入を楽しみに待ちたいところだ。なお，韓国での海賊実装についての記事で，“海賊”プロモ/プレイムービーを掲載しているので，下記のリンクから，その内容を確認してみよう。

韓国版“海賊”プロモ/プレイムービーはこちら