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テレビや新聞などの一般メディアでは,「引きこもり」や「犯罪」など,何かと「負の面」ばかりが伝えられがちなオンラインゲームだが,今回のパネルディスカッションは,オンラインゲームの良さや安全性について議論/アピールすることで,そういったネガティブイメージを払拭していこうとするものだ。
司会&パネラーとして登壇したのは,オンラインゲーム事業に携わる以下の6人。
■司会:
川口洋司(日本オンラインゲーム協会事務局)
■パネラー:
宮本 貴志(GPコアエッジ 代表取締役)
澤 紫臣(ハイファイブ・エンターテインメント 代表取締役)
前島 一仁(ゲームポット エンタテインメント事業本部長代理)
増村 洋二(NHN Japan セキュリティ室マネージャー)
末光 晴人(ジークレスト 取締役)
※敬称略
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ディスカッションは,会場にいた一見さん(ヨコハマEIZONE2008自体を見に来た人)に配慮して,まずは「オンラインゲームとは?」という基礎的な説明からスタート。
司会者の川口氏は,「オンラインゲームの2007年度の市場規模は,約1100億円。これは,5年前の倍に当たる数値」と語りながら,「市場の拡大は,オンラインゲームが支持されている証明ではないか」とコメント。支持される理由については,「そこに人がいる感覚というか,“人の暖かみがある面白さ”はやはり魅力だと思う」(澤 紫臣氏)や,「友達ができる,増えていくのはオンラインゲームの醍醐味」(増村 洋二氏)など,やはりコミュケーションについての言及が中心となった。
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なかでも面白かったのは,ハイファイブ・エンターテインメントの澤 紫臣氏のコメントで,曰く「弊社の過去のデータを見ていたら,2年間に420ものゲームイベントを行っていて,自分でもびっくりした」というくだりかもしれない。「文化祭を毎日やっているようなもの」と澤氏は言うが,これは単純計算で,2日に一回は何かしらのイベントを行っていた計算。「オンラインゲームはサービス業」とはよく言われるフレーズだが,手を変え品を変え,プレイヤーを楽しませる運営会社の大変さを伺わせる発言だろう。
また澤氏は,「『天道オンライン』というゲームで,大人数同士が戦う“戦争”の勝敗を予想するトトカルチョイベントを実施したところ,プレイヤーさん達が意図的に“引き分け”に持ち込むような現象が起こって,“全部的中”のユーザーさんが予想を遙かに超えて沢山出てしまったことがあります」という失敗談も披露。「賞品として百数十万円分のポイントを配ったのですが,会社としては(その分の売り上げが減って)大変でした(笑)」とやや自虐的に語りながらも,「でもそうした人の創り出すドラマが,オンラインゲームの面白さでもあります」として,運営側とプレイヤーが一緒になって生み出していく面白さをアピールしていたのが印象的であった。
そんなやりとりを挟みつつ「オンラインゲームの良さ」をさらに掘り下げていく。司会者の川口氏が「オンラインゲームの“ちょっと良い話”とか,そういうのは何かありませんか?」と話を振ると,
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などなど,各社(パネラー)が経験した“ちょっといい話”を披露。各パネラーともに「へぇ,そんなことが」と談笑混じりに語り合っていたのは,とても印象的であった。
ちなみに末光氏が語った「引きこもりが治った」という話は,ジークレストが運営するMMORPG「トリックスター0 -ラブ-」の逸話だそうで,仕事上のトラブルで鬱病になり,引き籠もりがちになってしまった女性の話なのだという。
その女性は,オンラインゲームで仲間と共に冒険していく過程で,「こんな私でも役に立てる!」と気持ちを持ち直し,徐々に鬱病を解消。現在は,見事社会復帰を果たしているらしい。末光氏が言うには,この女性は,さらに「トリックスターと仲間達」という自費出版の本まで出しているという。当然,市販流通などはされてないので,手に入れるのは難しそうではあるが,ちょっとその内容に興味が湧く話だろう。
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そのほか,クレジットカードの不正や情報漏洩などに関する,セキュリティ周りについても議論しつつ,パネルディスカッションは終了。オンラインゲームが抱える問題に関しては,業界および各社がプレイヤーへの「対応」に尽力し,きちんとオンラインゲームの良さと安全性を啓蒙していく必要があるとして,イベントを締めくくった。
ゲーム産業の黎明期に「ゲーム = 暗いゲーセン,不良」といったネガティブイメージが存在していたように,現在のオンラインゲームも,「オンラインゲーム = 引き籠もり,犯罪」といったレッテルが貼られがちである。
オンラインゲーム市場を盛り上げていくためにも,そういったネガティブイメージの払拭は,業界として取り組むべき大きな課題。どこまでも地道ではあるが,日本オンラインゲーム協会の今後の活動に期待していきたいところだ。
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