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韓国に行く寸前のTurbine社長をちょっとつかまえてみた――ワールドワイドな「LotRO」の現状とこれから
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印刷2007/11/15 20:59

インタビュー

韓国に行く寸前のTurbine社長をちょっとつかまえてみた――ワールドワイドな「LotRO」の現状とこれから

The Lord of the Rings Online
 Turbineは,日本ではさくらインターネットが運営している「ロード・オブ・ザ・リングス・オンライン アングマールの影」(以下,LotRO)の開発元だ。
 そのTurbineの社長がG★に行く前に来日するとの話を聞きつけ,4Gamerでは短い時間ながらインタビューの約束を取り付けることができた。日本以外でのLotROはどのような状況なのか,これからどのように展開していくのかなどの話を聞いてみたので,興味を持った人は目を通してほしい。



同じビジョンを共有できるパートナーである
さくらインターネットとの出会いは2005年のE3


4Gamer:
 本日はよろしくお願いします。読者の中にはTurbineという名前でピンと来ない人もいるかもしれないので,まずTurbineはどのようなゲーム開発会社なのか,あらためて教えてください。

TurbineのPresident兼CEOであるJames J. Crowley氏
James J. Crowley氏(以下,Crowley氏):
 Turbineは,北米最大の独立系ゲーム開発会社で,オンラインRPG,とくにMMOにフォーカスしたプロダクトを提供している会社です。

4Gamer:
 設立は何年前で,いままでどのようなタイトルを開発してきたのか教えてください。

Crowley氏:
 Turbineは,オンラインエンターテイメント提供に関して第一人者になるというビジョンのもと,10数年前に数名のチームで起業しました。現在では200人以上の従業員を持ち,北米でも最大の私企業のゲームスタジオに成長してきました。これまで手がけたタイトルとしては,「Asheron's Call」「Dungeons & Dragons Online: Stormreach」「The Lord of the Rings Online: Shadows of Angmar」などがあります。

※株式非公開の企業

4Gamer:
 LotROの次,現在進行中のプロジェクトもあるんですよね?

Crowley氏:
 はい。新プロジェクトもいくつか進行していて,間もなく公表できると思います。

4Gamer:
 Turbineの作品はすべてプレイしたことがあるので,次のタイトルも楽しみにしています。
 ところで,そんなMMORPGバリバリのTurbineとさくらインターネットとの出会い,そして日本でのパートナーとして選んだ経緯を教えてください。

Crowley氏:
 最初は2005年のE3ですね。DDOの国際的なパートナーを探していた時期です。さくらインターネットをパートナーに選んだ理由の一つとして,日本市場特有の要素を理解することについて信頼できそうであったことが挙げられます。

※Electronic Entertainment Expo

4Gamer:
 笹田社長のいる前で聞きづらい質問なのですが(笑),ゲームの運営経験がない会社ということに不安はありませんでしたか?

※このインタビューにはさくらインターネットの代表取締役社長,笹田 亮氏も同席していた

Crowley氏:
 そうですね……そもそも当時の日本のPCゲーム業界には,ゲームに精通したパートナー自体がいなかったようなので,経験よりも信頼できて同じビジョンを共有できるパートナーと組みたいと思っていました。
 さくらインターネットは,日本市場におけるゲームの展開/運営において豊富な経験を我々に提供してくれています。とても貴重なパートナーです。

4Gamer:
 ご存じだとは思いますが,当時日本では,欧米のオンラインゲームがいくつも失敗していました。そのあたりについてはどのような考えを持っていましたか?

Crowley氏:
 日本のユーザーの特徴として,冒険や神話的な物語がとても好きであると認識しています。なのでLotROは,日本のユーザーに気に入ってもらえると感じていました。とくに日本には「指輪物語」のファンが多いと聞いていたので,ほかのオンラインゲームとは違うものになると思っていましたね。

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北米ではWoWに次ぐ第2位のMMORPGであるLotRO
その成功の秘訣とは?


4Gamer:
 日本では,LotROが欧米で成功していることがあまり知られていないので,現在までのアメリカ市場での状況を教えてください。

Crowley氏:
 それはよくないですね(笑)。おっしゃるとおり,LotROは北米市場で大きな成功を収めていて,現在WoWに続く第2位のMMORPGとしての評価を受けています。サービス開始以来,大きなアップデートを3回実施し,プレイヤー数も開始時より20%増えています。オンラインのコミュニティも,これからもどんどん拡大していくと思います。

※World of Warcraft

4Gamer:
 北米およびヨーロッパのプレイヤー達に人気のあるコンテンツはなんですか?

Crowley氏:
 ソロプレイが,すべてのレベル/年代のプレーヤーにとって必要不可欠な要素になってきています。高い年齢層のプレーヤーには,レイドや大人数のグループ戦闘が求められていますね。
 また,プレイヤーベースのゲームとして成熟していくにつれて,全体のゲームプレイ時間が減少する傾向にあります。そのため,短時間のセッションプレイもますます重要な要素になってきています。

4Gamer:
 いままでの欧米のMMORPGと違って,LotROでは序盤のゲームデザインがビギナー向けのかなりイージーな設計になってますよね。その点が成功の秘訣かと思っているんですが,実際のところはどう思われます?

Crowley氏:
 開発チームが最初にとても注意を払ったのが,ゲームのアクセシビリティです。それはプレイヤーにとって大変重要な要素であり,初期段階でプレイヤーが学びやすく,またゲームをしながらでも学んでいけるというシステムを提供しなければいけません。そのことは,LotROやWoWが多くのプレイヤーを獲得していることからも証明されています。

4Gamer:
 なるほど。

Crowley氏:
 そのこともあってか,つい先日,LotROは“2007 Golden Joystick for PC Game of the Year”を受賞しました。
 また我々は,プレイヤー達がゲームの内外でゲーム体験を共有できるよう,フォーラムやWikiなどのソーシャルツール,ボイスチャットなどのコミュニケーションツールを提供しています。北米のゲームスタジオで,我々と同様の取り組みをしている企業はあまりないと思います。

The Lord of the Rings Online The Lord of the Rings Online

今後も広がっていくLotROの世界
日本からの要望が世界標準になることも?


4Gamer:
 MMORPGが好きな古くからのゲームファンにとっては,LotROでレベルキャップに達する頃には,やることがなくなってしまうという意見があります。こちらの対処についてはどのような考えを持っていますか?

Crowley氏:
 それは気になるところでしょうね。LotROはゲーム自体が小説「指輪物語」のストーリーラインに沿って進んでいくので,本当に楽しい部分というのは,これからもっと登場します。そういう意味では,期待を裏切らないようにしたいと思います。
 例えばBook11で登場するハウジングは上級者向けのコンテンツになりますし,モンスタープレイについても,これから手を入れていくつもりです。

4Gamer:
 確かに,Book11のハウジングなどは,日本のプレイヤーにとって重要なアップデートだと思いますし,私個人としても実装がとても楽しみです。

※Book 11:Defenders of Eriador(仮称)

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Crowley氏:
 私からは具体的なことを言えないのですが,来年以降もいろいろと新要素をアナウンスしていきます。日本からもフィードバックがあればそれを生かしていきたいと思います。

4Gamer:
 笹田社長から話を聞いているかもしれませんが,日本のプレイヤーについての印象を教えてください。

Crowley氏:
 まず,日本のマーケットに限ったことではないんですけど,アジアマーケット全体として,もっと大きな市場になると見込んでいます。モリアのような新要素が入ることで,興味を持ってくれる人がさらに増えるんじゃないかと思います。

4Gamer:
 韓国でLotROのサービス開始が発表されましたが,韓国ではどのような展開を計画しているのでしょう。また,中国でもサービスインしていると思うのですが,それぞれの国での違いについて教えてもらえませんか?

Crowley氏:
 韓国ではNHNという強力なパートナーとともにアグレッシブに展開していきたいと思います。また,韓国はとても競争の激しい市場なのですが,そのぶん魅力も大きいし,チャレンジしがいがあります。
 また,韓国や中国のビジネスモデルには,複数の支払い方法,無料体験版の提供,付加価値のついたプレミアムサービス,コンテンツごとの支払いなどがあります。新しいビジネスモデルの構築にも注目しているので,これらを参考にしたいと思います。

4Gamer:
 なるほど。ほかのアジアの国々についてはどうですか?

Crowley氏:
 それぞれの国によって違いとか似ている部分を学べたのは有益でした。それぞれのパートナーから得られた経験をゲームにフィードバックしていけるので,フランチャイズは非常に有益だと感じています。
 アジアおよび日本と西洋のゲーマーには共通することがたくさんあります。もちろん,日本に特化したことをする場合,さくらインターネットとともに取り組んでいくつもりです。

4Gamer:
 いま,Turbineがワールドワイドに展開しているのはDDOとLotROですが,どちらも原作のイメージが強い作品ですよね。独自に新しい要素を追加するのは難しいと思うのですが,例えば,日本のプレイヤーが強く望んだとしたら,それは実現する可能性はありますか?

Crowley氏:
 当社では,すべてのフランチャイズをローカルではなく世界的なビジネスとして捉えています。そのため,我々は製品開発の過程において優先順位を考慮し,ゲームの成功に努めています。
 我々は,さくらインターネットを含むすべてのパートナーとともに,各市場におけるLotROの可能性を見つけるよう積極的に動いています。多くの場合,一つの市場で求められていることは,ほかの複数市場においても有効なので,それらの要素を加味した開発行程を作り出すことが重要となっています。
 ですから,日本独自のフィードバックは大歓迎です。コンテンツの質を高めるための新しいアイテムなりシステムなりが実現するかもしれません。少なくとも,絶対に開発チームに声は届くので,ゲームバランスなどを考慮するときの参考になります。

4Gamer:
 なるほど。……ところで,コンシューマ版の進捗状況はどのような感じですか? 話が表に出て以来,あまり情報がアップデートされないのですが。

Crowley氏:
 日本ではコンシューマ市場がとても大きいというのは認識しているので,継続して進めているところです。2008年になれば,みなさんに何かしらの形でお見せできると思います。

4Gamer:
 最後に,日本のプレイヤーに向けてメッセージをお願いします。

Crowley氏:
 さくらインターネットを通じて,日本にTurbineのタイトルを提供できたことを感謝しています。日本は世界的に見ると規模が大きいほうではありませんが,情熱的なプレイヤーが非常に多く,そういう意味では非常にいい市場です。これからも優れたタイトルを継続して提供していきたいと思います。

4Gamer:
 本日はありがとうございました。

 日本では,残念ながら数多くのMMORPGに埋もれてしまっている感はあるが,ワールドワイドではWoWに次ぐ第2のMMORPGに位置付けられており,順調に成長を続けているLotRO。その裏には,Turbineが「初心者にやさしく上級者も満足できる」というコンセプトのもとに開発し,そしてプレイヤーのニーズに応えられるよう,積極的にパートナー各社の意見を取り入れているところに秘訣があるようだ。
 DDO(Dungeons&Dragons Online)もそうだが,世界観を崩すことが一切許されないテーマに手をつけつつも,オンラインゲームとしてキッチリとした形に仕上げてユーザーを確保することは,想像するだに難しい。MMORPG黎明期から存在する会社の面目躍如,というところか。

 エピックや新エリア,そしてハウジング(家)が導入される大規模アップデート「Book11」が実装済のLotROだが(日本では12月13日予定),原作「指輪物語」の世界観を決して崩すことなく,今後も定期的なUpdateがやってくるようだ。
 一つ何か飛び抜けた特徴こそないが,キッチリと丁寧に作られたそのゲームシステムは,いわゆる“洋ゲー”の入門として,またとない作品になってくれることだろう。「こちら」の記事でお伝えしたように,11月29日からLotROは「クライアント無料化」「無料期間レベルキャップ制」が導入される。LotROに興味を持った人は,このチャンスにぜひその世界を体験してみてほしい。

(収録:2007年11月9日)
  • 関連タイトル:

    The Lord of the Rings Online

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